JPS59125095A - 中性子吸収棒 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野］ 本発明は原子炉の核反応を制御する制御棒において、構
成要素として使用される中性子吸収棒に関する。

［発明の技術的背量とその問題点］ 一般に、中性子吸収材とじては、核反応制御のため熱中
性子吸収断面積の大ぎい材料が有効であるが、価格や材
料学的見地から総合的に判断して、８４Ｃが多く利用さ
れている。

しかしながら、８４Ｃは、その特性上、成型して高密度
のペレット状にすることが一般の物質に比較してコスト
面から不利であるため、従来の中性子吸収棒は、第１図
に示ずように小径管状の被覆管１内に中性子吸収材２と
して粉末状の８４Ｃを充填して構成されＣいる。なお、
図において符号３は鋼球を示している。

このような構成の中性子吸収棒において、核反応制御過
程ｒＢ＜Ｃのｌｆｌ　３が中性子を吸収すると、”Ｂ（
ｎ、ｌ’Ｌｉ反応が起こり７　Ｌ　ｉと４Ｈｅを生じる
。

これらの７１　ｉと４Ｈｅの大部分はＢ４Ｃ粒子内部に
包含されたまま残留し、Ｂ４Ｃ粒子は膨張を始める。そ
して８４Ｇ粉末は被覆管１内に高密度で充填されている
ので、隣接する粒子どうしの接触面積が増加し、高温、
内圧上昇などの条件とも相まって第２図（Ａ）に示ずよ
うに、焼結を始める。この焼結現象は生成物質である７
　１　ｉや４Ｈｅを一層閉塞状態にし、ますます膨張現
象を助長する結果となる。中性子吸収による核反応が更
に進むと被覆管１の内部に大きな内圧４が加わり、第２
図（Ｂ）に示すように被覆管１を膨張させ、ついにはひ
び割れ５を生じさせる。この場合、ひび割れ５が成長し
て、被覆管１の内外壁を貫通すれば、８４Ｇの被覆管外
への流出が始まり、その結果、中性子吸収効果が減少し
、中性子吸収棒の寿命を短くする。

また、第１図に示すように８４Ｇ粉末が下方に偏り、被
覆管１の上方に隙間６が生じ原子炉制御に不都合をきた
すおそれがある。

［発明の目的］ 本発明は背景技術における上述の如き不都合を除去すべ
くなされたもので、中性子吸収材の焼結、膨張を遅らせ
ることにより、被覆管の内部における局部的な応力の発
生を防ぎ、さらに中性子吸収材の下方への偏りを防止し
た中性子吸収棒を提供することを目的とするものである
。

［発明の概要］ すなわち本発明の中性子吸収棒は、被覆管内に中性子吸
収材を充填した中性子吸収棒において、前記被覆管の少
なくとも一端近傍にはペレット状の中性子吸収材を充填
し、中央部には粉末状の中性子吸収材を充填したことを
特徴としている。

［発明の実施例］ 以下本発明の詳細を図面に示す一実施例について説明す
る。

第３図において、小径管状の被覆管１内には上下両端近
傍にペレット状の８４Ｃ７が、中央部には粉末状の８４
Ｃ２が充填されている。被覆管１には所どころにくほみ
１ａが設けられ、そこにはそれぞれ鋼球３が装着されて
いる。また、被覆管１の上下両端は端栓８によって閉塞
されている。

一般に、原子炉炉心に制御棒を挿入して核反応を制御す
る場合、中性子を最も多く吸収する部分は中性子吸収棒
の上端部付近であり、そのため、８４Ｇ粉末の焼結も、
端部にのみ発生しており、中央部ではほとんど認められ
ない。

本発明はこの点を考慮し、中性子を最も多く受ける上端
部付近に、核反応による膨張分を見込んだ分だけ外径の
小ざい、ペレット状の８４Ｇを挿入することによって、
被覆管１内部に局部的な応力が発生することを防ぐよう
にしている。従っ゛Ｃ１被覆管１のひび割れは生じず、
従来の中性子吸収棒と比較して寿命の長、いものが得ら
れる。

なお、中性子を最も多く受けるのは上端部だけであるが
、製造過程で中性子吸収棒を制御棒内に逆向きに組み込
む場合を考慮し本実施例では両端部にペレット状の８４
Ｇを充填した例を示した。

［発明の効果〕 以上述べたように、本発明は中性子吸収が最も著しい中
性子吸収棒の端部付近にペレット状のＢ４Ｃを挿入し、
被覆管に局部的な応力が発生ずることを防ぐようにした
ので、中性子吸収棒の使用限界が長くなり、核反応制御
棒の繁雑な交換作業の労力を軽減でき、また制御棒その
ものの寿命、信頼性を向上することができる。また、被
覆管全長にわたって高価なペレット状のＢｑＣを充填し
ないため、製造コストを比較的安価におさえることがで
きる。

なお、上述のように原子炉内機器の交換作業が低減する
ことは、長期に頁っＣより安定した制御効果を有する制
御装置を構成することを可能にし、また放射性物質を伴
なう人的作業の減少にもつながり安全性の而からも好都
合である。また、制御棒の寿命が長くなるため、放射性
固体廃棄物も減少し、さらに端部にペレット状の８４Ｇ
を用いているので、中性子吸収材の下方への偏りによっ
て上部に隙間が生じる現象を防ぐことができ、原子炉制
御上も有利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の中性子吸収棒を示す縦断面図、第２図（
Ａ）、（Ｂ）はその経年変化による中性子吸収材の焼結
膨張と被覆管の変形劣化の様子を示す説明図、第３図は
本発明の中性子吸収棒の一実施例を示づ縦断面図であ、
る。 １・・・・・・・・・・・・被覆管 ２・・・・・・・・・・・・中性子吸収材（粉末状）３
・・・・・・・・・・・・鋼　球 ４・・・・・・・・・・・・圧　力 ５・・・・・・・・・・・・ひび割れ ６・・・・・・・・・・・・隙　間 ７・・・・・・・・・・・・中性子吸収材くペレット状
）８・・・・・・・・・・・・端　栓 代理人弁理士　　　則　近　憲　佑 （ほか１名） 第１図 第２図 （Ａ）（Ｂ） 第３図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）被覆管内に中性子吸収材を充填した中性子吸収棒
   において、前記被覆管の少なくとも一端近傍にはペレッ
   ト状の中性子吸収材が充填され、中央部には粉末状の中
   性子吸収材が充填されていることを特徴とする中性子吸
   収棒。
2. （２）中性子吸収材が８４Ｃであることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載の中性子吸収棒。
3. （３）ペレット状の中性子吸収材が被覆管の上端近傍に
   充填され、前記被覆管の中央部および下端近傍には粉末
   状の中性子吸収材が充填されていることを特徴とする特
   許請求の範囲第７項または第２項記載の中性子吸収棒。
4. （４）ペレット状の中性子吸収材が被覆管の上端および
   下端近傍に充填されていることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項または第２項記載の中性子吸収棒。