JPS59119542A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ■　発明の背景 技術分野 本発明は、磁気記録媒体、特にいわゆる斜め蒸着法によ
る連続薄膜型の磁性層を有する磁気記録媒体の製造方法
に関する。

先行技術とその問題点 ビデオ用、オーディオ用等の磁気記録媒体として、テー
プ化して巻回したときのコンパクト性から、連続薄膜型
の磁性層を有するものの開発が活発に行われている。

このような連続薄膜型の媒体の磁性層としては、特性上
、基体法線に対し所定の傾斜角にて蒸着を行う、いわゆ
る斜め蒸着法によって形成したＣｏ系、Ｃｏ−Ｎｉ系等
の柱状結晶の集合体からなる蒸着膜が好適である。

そして、斜め蒸着の際の雰囲気中に、多量の酸素カスを
導入して蒸着を行い、柱状結晶の表面を酸化物層で被う
（特公昭５Ｂ−２３２０８号公報等）と、電磁変換特性
が向上し、走行耐久性が向」ニし、より好ましい結果を
うる。

このような場合、Ｃｏ−Ｎｉ系では、導入酸素量を増大
し、酸化物層を多くすると、走行耐久性は向上するか、
高密度記録媒体として大切な特性である保磁力が減少す
る。　このため、導入酸素量を増大して、しかも保磁力
をある程度以」−に維持するためには、斜め蒸着の際の
、基体法線に対する入射角を大きくする必要がある。

しかし、このようなどきには、蒸着効率が激鍬し、経済
性の点で不十分となる。　また、膜密度が減少して、耐
食性に欠けることになる。

すなわち、従来の斜め蒸着法による媒体では、十分な電
磁変換特性、走行耐久性、製造に際しての経済性および
耐食性をすべて満足するものは実現していない。

ＩＩ　　発明の目的 本発明は、このような実状に鑑みなされたものであって
、その主たる目的は、保磁力、磁束量、角形比等の磁気
特性が高く、電磁変換特性が高く、しかも走行耐久性に
すぐれ、また、製造に際して経済性にすぐれ、さらに耐
食性の高い磁性層を有する斜め蒸着法を用いた磁気記録
媒体の製造方法を提供することにある。

このような目的は、以下の第１および第２の発明によっ
て達成される。

第１の発明は、 非磁性の基体玉に、基体主面の法線に対して２０’以上
の入射角にて金属原子を入射させて蒸着を行い、ＣＯｌ
またはＣｏならびにＮｉおよび／もしくはＣｒを含む柱
状結晶粒の集合体からなる磁性薄膜を形成し、次いで、
この磁性薄膜を、水と窒素とを含む環境中でグロー放電
雰囲気に曝し、磁性薄膜の柱状結晶粒の表面に酸化物層
を形成して磁性層とすることを特徴とする磁気記録媒体
の製造方法。

また、第２の発明は、 非磁性の基体」二に、基体主面の法線に対して２０°以
上の入用角にて金属原子を入射させて蒸着を行い、Ｃｏ
、またはＣｏならびにＮｉおよび／もしくはＣｒを含む
柱状結晶粒の集合体からなる磁性薄膜を形成し、次いで
、この磁性層１１＠を、水と酪素と窒素とを含む環境中
でグロー放電雰囲気に曝し、磁性薄膜の柱状結晶粒の表
面に酸化物層を形成して磁性層とすることを特徴とする
磁気記録媒体の製造方法である。

■　発明の具′体重構成 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。

本発明においては、まず、いわゆる斜め蒸着法によって
、所定の組成の磁性薄膜を基体」二に形成する。

磁性薄膜は、Ｃｏを主成分とし、　これに必貿に応じ、
Ｎｉおよび／またはＣｒが含有される。

すなわち、ＣＯ単独からなってもよく、ＣＯとＮｉから
なってもよい。　Ｎｉが含まれる場合、Ｃｏ　／　Ｎ　
ｉの重量比は、１．５以上である。

さらに、磁性薄膜中には、Ｃｒが含有されていてもよい
。

Ｃｒが含有されると、電磁変換特性が向」ニし、出力お
よびＳ／Ｎ比が向上し、さらに膜強度も向上する。

このような場合、Ｃｒ　／　ＣｏあるいはＣｒ／（Ｃｏ
＋Ｎｉ）の重量比は０．００１〜Ｏ。

■、より好ましくは０．００５〜０．０５であることが
好ましい。

なお、このような磁性薄膜中には、さらに他の微量成分
、特に遷移元素、例えばＦ　ｅ　、　Ｍ　ｎＶ　、　Ｚ
　ｒ　、　Ｎ　ｂ　、　Ｔ　ａ　、　Ｔ　ｔ　、　Ｚ　
ｎ　、　Ｍ　ｏ　、　Ｗ。

Ｃｕ等が含まれていてもよい。

このような成分からなる磁性薄膜は、斜め蒸着法によっ
て形成される。

この場合、基体法線に対する、蒸着物質の入射角の最小
値は、２０°以上とされる。

入射角が２０°未満となると、所望の電磁変換特性が得
られない。

なお、これ以外の蒸着条件には特に制限はない。

すなわち、蒸着雰囲気は、通常と同様、アルゴン、ヘリ
ウム、真空等の不活性雰囲気とし、５ １０〜ｌＯ°Ｐａ程度の圧力とし、また、蒸η距離、基
体搬送方向、マスクの配置等は公知の条件と同様にすれ
ばよい。

このようなネ１め蒸着法により、基体上には、１−記し
たＣｏを主成分とする柱状結晶粒の集合体からなる磁性
層ＩＩ！が形成される。

この場合、磁性薄膜の厚さは、　０．０５〜０．５ｐＬ
ｍ、好ましくは、　０．０７−０．３ｐｍとされる。

そして、柱状の結晶粒は、薄膜の厚さ方向のほぼ全域に
亘る長さをもち、その長手方向は、ノ人体の主面の法線
に対して、１０〜７０６の範囲にて傾斜している。

また、結晶粒の短径は、５０〜５００Ａ程度の長さをも
つ。

このような磁性薄膜を形成する基体は、非磁性のもので
ありさえす糺ば、特に制限はなく、特に、可どう性の基
体、特にポリエステル、ポリイミド等の樹脂製のもので
あることが好ましい。

また、その厚さは、種々のものであってよいが、特に５
〜２０ＩＬｍであることが好ましい。

そして、その磁性薄膜形成面の裏面の表面あらさ高さの
ＲＭＳ値は、０．０５ｇ、ｍ以上であることが好ましい
。

これにより、電磁変換特性が向上する。

なお、基体と磁性薄膜との間には、必要に応じ、各種下
地層を介在させることもできる。

このような磁性薄膜を形成したのち、この磁性薄膜は、
水と窒素とを含む雰囲気中にて、グロー放電に曝される
。

この場合、水を含むことが重要であり、グロー放電を、
酸素と窒素とからなる環境中で施しても、本発明所定の
効果は実現しない。

本発明においては、グロー放電の環境として、水と窒素
とを含むものであり、全圧は、通常、５Ｘ１０−ＩＸＩ
Ｏ−２Ｐａ程度とされる。

また、水は、１〜５０％程度の含有量とされる。

このような場合、水と窒素とに加え、さら（こ酸素を含
有させることもできる。　このとき、耐食性がさらに向
上するからである。

酸素を第３成分として環境中に含有させる場合、その含
有量は、通常、１〜５０％とされる。

なお、環境中には、５０％以下の量にて、アルゴン、ネ
オン、クリプトン、キセノン等を含有させてもよい。

また、グロー放電の他の条件、投入電力、電流等は、公
知の条件範囲内とすればよい。

そして、グロー放電に曝す時間は、通常、１８１〜１０
時間程度とされる。

このようなグロー放電により、磁性薄膜の柱状結晶粒の
表面には酸化物層が形成される。

そして、Ｃｏ、またばＣＯならびにＮｔおよび／もしく
はＣｒを含み、０／（ＧｏまたはＣ□＋Ｎｉ）の原子比
が好ましくは０．３以下、特に０．０５〜０．２の０を
含み、好ましくは０．０５〜０．５４ｍ、より好ましく
は０．０７〜０．３１Ｌｍの厚さをもつ磁性層が形成さ
れる。

なお、もし必要であれば、このような磁性層上に、各種
最上層保護層を形成することもできる。

■　発明の具体的作用効果 本発明による磁気記録媒体は、ビデオ用、オーディオ用
等の媒体として有用である。

そして、本発明による媒体は、保磁力、磁束量、角形比
等の磁気特性が高く、電磁変換特性が高い。

また、走行摩擦が小さく、走行耐久性が高い。

さらに、蒸着入射角の最小値を低い値に保てるので、蒸
着効率が高く、経済性にすぐれる。

加えて、耐湿性、耐酸化性等の耐食性が高い。

■　発明の具体的実施例 以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明をさらに詳
細に説明する。

実施例１ Ｃｏ　／　Ｎ　ｉの重量比が４である合金を用い、１２
ｇｍ厚のポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）フィル
ム上に、斜め蒸着法により、０゜２１Ｌｍ厚の磁性薄膜
を形成した。

フィルムは、ルツボに対し斜めに連続搬送し、蒸着物質
の入射角は４０°とした。

また、雰囲気は、Ｐ　　　＝２ＸｌＯ−２Ｐａとしｒ た。

得られた磁性薄膜は、Ｃｏ／Ｎ１＝４（重量比）であり
、基体主面の法線に対し、約３０″傾斜した、短径１０
０Ａの、厚さ方向全域に亘って成長した柱状結晶粒の集
合体であった。

次いでこのサンプルを、Ｈ２Ｏ２０％、Ｎ２８０％、全
圧２Ｐａ、および、Ｈ２Ｏ２０％。

０２２０％−、Ｎ２６０％の環境中にて、ＡＣ６０Ｈｚ
　、５００Ｖ、ＬＡにて、グロー放電をおこし、その雰
囲気にそれぞれ曝し、サンプルＡｌおよびＡ２を得た。

これらサンプルＡＩ、Ａ２につき、オージェ分光分析お
よびＥＳＣＡを行い、深さ方向に、Ｇｏおよび０の濃度
プロファイルをとったところ、表面に酸素が多く、内部
に少なく、しかも０はケミカルシフトして、金属と結合
した形をとっており、結晶粒表面に存在していることが
確認へされた。

これに対し、Ｃｏ　／　Ｎ　ｉ　＝　４の合金を、−２ ＰＡｒ＝２Ｘ１０　　Ｐａ、Ｐ　　　＝３ＸＩＯ−２２ Ｐａの雰囲気にて、上記と同一の条件で斜め蒸Ｚｉを行
い、０．２ａ’ｍ厚の磁性層を形成し、サンプルＡＯを
得たところ、断面写真、オージェ分光分析、ＥＳＣＡの
結果から、サンプルＡ１、Ａ２とほぼ同一であった。

これらサンプルＡＯ，Ａｔ、Ａ２につき、静磁気特性を
測定した。　保磁力Ｈｅ、Ｈｍａｘ＝５００００ｅテ（
７）　ｌ　ｃｍ’あたりの磁束量Δφｍ、および角形比
を表１に示す。

また、６０℃、相対湿度９０％にて３９日間放置し、１
ｃｒｒｆあたりの磁束量変化。△φｍを測定し、耐食性
を評価したところ、表ＩＩζ示される結果をえた。

表　　１ サンプル　　　　ＡＩ　　　　Ａ２　　　　ＡＯ後　　
処　　理　　　　Ｂ２０　＋Ｎ２　　Ｂ２０　＋０２十
Ｎ２　−０　／（Ｃ：ｏ＋　Ｎｉ）　　　０．０５　　
　０．１　　　０．０５（原子比） Ｈｅ　　　（Ｏｅ）　　　　７５０　　　８５０　　　
　５５０φｍ　　　　　　　　９Ｘ　１０　　　９Ｘ　
１Ｏ−３７Ｘ　１０−”３ （ｅＩＤｕ／ａｍ’） 角　　形　　比　　　　　　０．８　　　　　　０．８
　　　　　　　０．７酎　　食　　性　　　　　　　２
　　　　　　　１　　　　　　　　５△φｍ　（Ｕ 表１に示される結果から、本発明の効果があきらかであ
る。

なお、サンプルＡｌ、Ａ２とも走行摩擦が小さく、実用
走行に十分耐えることが確認された。

実施例２ Ｃｏ　／　Ｎ　ｉ　／　Ｃｒ　＝　６５　／　３０　／
　５　ｃ７）合金を用い、Ｐ　　　＝２Ｘ１０−２Ｐａ
、入射角４５゜ｒ にて斜め蒸着を行い、ＰＥＴ１２ｇｍ上に０゜２１Ｌｍ
厚の磁性薄膜をえた。

次いで、この磁性薄膜を、３０％Ｂ２０＋７０％Ｎ２　
　（Ｂｌ）および３０％Ｂ２０／２０％０２１５０％Ｎ
２　　（Ｂ２）の環境中にて、ＡＣ６０Ｈｚ、ＩＫＶ、
０．５Ａでグロー放電をおこし、その雰囲気下に曝した
。

これらの断面写真、オージェ分光分析、ＥＳＣＡの結果
から、法線に対し３５°傾斜した、短径２００Ａの厚さ
方向全域に亘って成長した柱状粒子からなり、Ｏはその
表面に存在していることが確認された。

これらの結果を表２に示す。

表　　２ サンプル　　　　　　ＢＩ　　　　　　Ｂ２後　　処　
　理　　　　　　　Ｂ２０＋　Ｎ２　　　　Ｂ２０＋　
ｏ２＋　Ｎ２０　／ＣＧｏ＋　Ｎｉ）　　　　　　０．
１　　　　　　０．２（原子比） Ｈｃ　　　（Ｏｅ）　　　　　８００　　　　　９００
φｍ　　　　　　　　　　８Ｘ　１Ｏ−３８Ｘ　１０−
”（ｅｍｕ／ａｍ’） 角　　形　　比　　　　　　　　　０．９　　　　　　
　　　０．９酎　　食　　性　　　　　　　　　　ｌＯ
△φｍ　＜ｍ） 表２に示される結果から、本発明の効果があきらかであ
る。

なお、サンプルＢｌ、Ｂ２とも、走行摩擦が小さく、実
用走行に十分耐えることが確認された。

出願人　東京電気化学工業株式会社 代理人　　弁理士　石　井　陽　−

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ■、非磁性の基体上に、基体主面の法線に対して２０°
   以」二の入射角にて金属原子を入射させて蒸着を行い、
   ＣＯｌまたはＣｏならびにＮｉおよび／もしくはＣｒを
   含む柱状結晶粒の集合体からなる磁性薄膜を形成し、次
   いで、この磁性薄膜を、水と窒素とを゛含む環境中でグ
   ロー放電雰囲気に曝し、磁性薄膜の。柱状結晶粒の表面
   に酸化物層を形成して磁性層とすることを特徴とする磁
   気記録媒体の製造方法。 ２、磁性層がＮｉを含み、Ｃｏ　／　Ｎ　ｉの重量比が
   １．５以上である特許請求の範囲第１項に記載の磁気記
   録媒体の１！ｉ［。 ３、磁性層がＣｒを含み、Ｃｒ／（Ｃｏまたはｃｏ十Ｎ
   ｉ）の重量比が０−００１　ＮＯ，１である特許請求の
   範囲第１項または第２項に記載の磁気記録媒体のｗｉｔ
   米。 ４、磁性層中のＯ／（ＣｏまたはＣｏ＋Ｎｉ）の原子比
   が０．３以下である特許請求の範囲第１項ないし第３項
   のいずれかに記載の磁気記録媒体の型遣オ沫。 ５、磁性層の厚さが０．０５〜０．５＃１．ｍである特
   許請求の範囲第１項ないし第４項のいずれかに記載の磁
   気記録媒体の智遣オλ。 ６、非磁性の基体上に、基体主面の法線に対して２０°
   以上の入射角にて金属原子を入射させて蒸着を行い、・
   Ｇｏ、またはＣｏならびにＮｉおよび／もしくはＣｒを
   含む柱状結晶粒の集合体からなる磁性薄膜を形成し、次
   いで、この磁性薄膜を、水と酸素と窒素とを含む環境中
   でグロー放電雰囲気に曝し、磁性薄膜の柱状結晶粒の表
   面に酸化物層を形成して磁性層とすることを特徴とする
   磁気記録媒体の製造方法。 ７、磁性層がＮｉを含み、Ｃｏ　／　Ｎ　ｉの重量比が
   １．５以上である特許請求の範囲第６項に記載の磁気記
   録媒体の繁正方オ。 ８．磁性層がＣｒを含み、Ｃｒ／（ＣｏまたはＣｏ＋Ｎ
   ｉ）の重量比が０．００１〜０．１である特許請求の範
   囲第６項または第７項に記載の磁気記録媒体の幇１１オ
   久。 ９、磁性層中ｃ７）Ｏ／（Ｃ，ｏまたはＣｏ＋Ｎｉ）の
   原子比が０．３以下である特許請求の範囲第６項ないし
   第８項のいずれかに記載の磁気記録り、■体の１１扶。 １０、磁性層の厚さが０．０５−０．５１１．ｍである
   特許請求の範囲第６項ないし第９項のいずれかに記載の
   磁気記録媒体゛の雪道ｔｔ・