JPS5911712B2 - ポリエステル繊維用紡績油剤組成物 - Google Patents

ポリエステル繊維用紡績油剤組成物

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JPS5911712B2
JPS5911712B2 JP4243981A JP4243981A JPS5911712B2 JP S5911712 B2 JPS5911712 B2 JP S5911712B2 JP 4243981 A JP4243981 A JP 4243981A JP 4243981 A JP4243981 A JP 4243981A JP S5911712 B2 JPS5911712 B2 JP S5911712B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高速紡績工程に適した、ポリエステル用紡績油
剤に関するもので、その目的とするところは繊維の集束
性を向上せしめて紡績性を良好ならしめると共に温湿度
の変化によってローラー巻付きが増大する傾向、とくに
高温高湿下でのローラー巻付を減少させ、かつ帯電防止
性にすぐれ、さらに紡績工程での繊維の損傷に起因する
白粉スカムやオリゴマーの脱落などに起因する紡績スカ
ムを減少させて工程でのトラブルを極力低減させ、つい
で他繊維との混紡にも良好な紡績性を付与することを目
的としたポリエステル繊維用の紡績油剤を提供せんとす
るものである。
近年、ポリエステル紡績業界において、加工コストの低
減のために省力化への対応が急がれ高速紡績に適した紡
績油剤が望まれているが、ポリエステル単独の場合は勿
論のこと、他繊維との混紡にも充分満足できる紡績用の
油剤は未だ出現していない。
一方、ポリエステルの綿は木綿やウールに比して疎水性
で、且つ滑らかな表面を有しているために、従来用いら
れてきた油剤では紡績工程をトラブルなく通過させるこ
とは困難な場合が多く、カード工程でのシリンダー巻付
き、あるいは線条ローラーへの巻付きなどが起り易く、
とくに昨今のような省エネルギーという時代において、
温調条件の緩和などという問題から、環境変化に鈍感な
紡績油剤が強く望まれている。
一方、紡績油剤の種類によっては、ポリエステル綿と他
繊維との混紡にさいしてポリエステル綿に付着させた紡
績油剤が混紡工程で他の繊維例えばレーヨン、木綿、ウ
ールなどの方へ移行して、結局ポリエステル繊維自体の
制電性がそこなわれ、紡績性が不良になることがよ(経
験されているところである。
一般にどれまでよ(知られたポリエステル紡績油剤は、
平滑性と帯電防止性を兼ねそなえたよりな配合油剤を用
いるのが普通である。
例えば平滑剤の成分としては、動植物油、鉱物油、脂肪
酸エステル系化合物及び/又は脂肪族の高級アルコール
あるいは多価アルコールの脂肪酸エステルの酸化エチレ
ン−酸化プロピレンあるいは両者の付加物からなる非イ
オン活性剤が用いられろ。
一方、帯電防止剤としてはアルキルスルホネート、アル
キルホスホネート、アルキルサルフェート、アルキルア
ミン−酸化エチレン付加物、第4級アンモニウム塩のよ
うなカチオン活性剤あるいはアルキルベタイン型の両性
活性剤が用いられている。
そして普通は上記の各成分が組合わされて紡績油剤とし
て使用されるわけである。
しかし、一般に非イオン活性剤や動植物油、鉱物油また
は脂肪酸エステル類など単独あるいは配合系では主とし
て繊維−繊維間の摩擦を太きくし、集束性を高めろこと
はよく知られているが、紡績における開繊工程や線条工
程などにおいてゴムロールやメタルロールなどの上に粘
着物が付着し、さらに油剤の貼着性のためにローラー巻
付きの原因になったり、さらによくないことば制電性を
悪化させて紡績工程でのトラブルを増大させる。
一方、アニオン活性剤は一般にアルカリ金属塩として用
いられ、制電性が良好なものが多いカ瓢温湿度変化に対
して性状の変化が大きく、低湿側では油剤そのものの粘
着性が小さいためにローラー巻付きは少ないが、高湿側
で急激にローラー巻付きを起し、紡績トラブルとなるこ
とがよく知られている。
またカチオン活性剤は一般に制電性がすぐれ、低湿側で
もすぐれた制電性を有することが知られているが、吸湿
性が太きいために湿度変化によって非常に影響を受は易
く、高湿になるとローラー巻付きを生じる。
また、紡機の金属部分を発錆させたりする欠点があるこ
とも同時に知られている。
両性活性剤は制電性が優れ、低湿側でもすぐれた制電性
をもつが、カチオン活性剤と同様に吸湿性が大きく、ロ
ーラー巻付きを生じたり、繊維が黄変したりする欠点が
知られている。
また近時比較的良好な紡績性を示すアルキルリン酸エス
テルを主成分とするものが知られているが、これらのも
のは通常の条件ではローラー巻付きが小さいという長所
もあるが、低湿側での制電性が不十分な場合もあり、か
つ繊維の集束性がよくないといり欠点をもち、さらに一
般的なアニオン活性剤に共通の高湿側での吸湿そして性
状の変化が大きく、粘着性が大きくなって紡績工程での
ローラー巻付きを増加させる傾向がある。
これらの欠点を改良するために燐酸化度を調整したり、
アルキル基の種類を選択したり、また中和度を選定した
り、分子内にエチレンオキシド基を導入したものが提案
されたりして℃・る。
しかし、紡績性を良好に維持しながら、かつ本発明の目
的を達成することはきわめて困難である。
そこで紡績性の向上を目的としてアルキルリン酸エステ
ルを使用し、かつアルキルリン酸エステルの欠点をおぎ
なう方法として、アルキルリン酸エステルに他の界面活
性剤を配合した紡績油剤が提案され、近時重要な紡績油
剤の一つとして実用化されていることは周知のところで
ある。
例えば、特公開48−33193号公報によればアルキ
ルホスフェートカリウム塩40〜60%(重量)にポリ
オキシアルキレンエーテル又はポリオキシアルキレンエ
ステル20〜40 % (重量) ト脂肪酸エステル1
0〜30飴(重量)などを配合した油剤、特公開52−
63497号では分子量5000以上の酸化プロピレン
と酸化エチレンのプロンク共重合体を全油剤成分中30
舜(重量)以上含有するアルキルホスフェート類の配合
油剤が紡績油剤として提案されている。
しかし、一般的にアルキルホスフェート類と他の界面活
性剤との配合であれば、どんなものでもよいということ
ではなく、アルキルホスフェートそのものの種類ならび
に併用される界面活性剤の種類と配合比に可成り厳密な
制約があることが知られている。
しかも、ホスフェート類と併用されろ界面活性剤との間
には一般的に規則性はな(、配合油剤と云えども一種類
の油剤としての特性測定や、紡績テストが行なわれ、そ
の良否が決定されるのが現況である。
すなわち、アルキルホスフェートの種類と配合されろ界
面活性剤の間にはその特性同志の関係において同等加成
性はなく、お互に単体のコンポーネントとして夫々すぐ
れた性質をもっているものを組合わせてもその特性が発
揮される場合は少なく、かえってその逆の場合が多い。
また、その上にポリエステル繊維は単独で紡績される以
外に木綿、レーヨン、ウール、麻など他繊維上の混紡で
紡績される場合が多く、この面からも配合油剤の組成が
正確に選択されなげればならない。
このような背景の中で本発明者らは、本発明の目的とす
る高速・高能率化においても、なお高い集束性であり、
且つ低紡績スカムで、かつ温湿度依存性の小さい、しか
もレーヨンなどとの混紡性にすぐれた紡績油剤の開発を
目ざし、鋭意研究を積み重ねた結果、本発明に到達した
ものである。
すなわち、本発明によれば平均炭素数8〜18のアルキ
ル燐酸エステルのカリウム塩及び/又はナトリウム塩(
A成分)を20%以上50φ(重量)未満とA成分に対
し、常に等置場下で、且つ15%(重量)以上の、一般
式(1) 〔但し、Rは直鎖あるいは側鎖を有する炭素数8〜18
の飽和または不飽和のアルキル基を示し、Yは炭素数が
1〜8のアルキル基又は(EO)lHを示し、EOはオ
キシエチレン基を示し、n又はn + 11 = 5〜
15である。
〕で示されるアルキルアεン類にエチレンオキシドが付
加されたアミンエーテル化合物及び/又はそのリン酸塩
(B成分)とポリオキシエチレンとしての分子量が80
0以上の非イオン性化合物(C成分)を10%(重量)
以上配合することによって、本発明の目的を達成できる
ことを知った。
さらに具体的に本発明を説明すると、まず本発明で使用
される燐酸エステル化合物とは従来より広く使用されて
いる公知のアルキルリン酸エステルのK及び/又はNa
塩を使用できる。
その中でも本発明の効果を最高に発揮するためには、特
に平均炭素数が8〜18の範囲にある直鎖あるいは側鎖
をもったアルコールとP2O5を100℃以下の温度で
反応させそ得られろ燐酸化度が0.6〜1.0のもので
あって、なおかつ反応生成物の酸価がθ〜50の範囲に
なるように水酸化カリ、水酸化ナトリウムで中和されろ
ことによって得られるものが特に好ましい。
例えば高級アルコールのアルキル基としては、n−オク
チル、2エテルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、n
−ウンデシル、2−メチルデシル、n−ドデシル、n−
トリデシル、2−メチルドデシル、n−テトラデシル、
セチル基など、さらにn−オキソコール(日量化学製)
ヤトハノール(シェル社製)などの合成アルコール類な
どが特に好ましい。
これらの高級アルコールの平均アルキル鎖長は炭素数が
8〜18の範囲のものであり、これより長鎖のもの、あ
るいは短鎖が主成分のものでは本発明の組成になるよう
に配合しても本発明の目的を達成することはできない。
すなわち、アルキルの鎖長が短かすぎると吸湿性が太き
(なり、燐酸エステル自体の性状の物理変化が大きくな
り、紡績における巻付き性を太き(シ、さらに温湿度の
変化によって紡績性が非常に変化し易い。
また鎖長が長いと集束性を保持することが困難となる。
また、燐酸化度については0.6〜1.0の範囲を越え
ろとすなわち燐酸化度が0.6以下では紡績における白
粉スカムをかえって増大し、かつ集束性が良くない傾向
を示す。
また、リン酸化度が1.0を越えるとアルキル燐酸エス
テルとして本来の性質が失われ、吸湿性も増加し、耐熱
性も低下してくるので好ましくない。
また、無機のアルカリ水酸化物による中和度も紡績性に
大きく影響を及ぼし、酸価が50以上になると耐熱性が
大きく低下し、白粉スカムも多く、かつ溶解性が不良と
なる。
したがって本発明では平均炭素数が8〜18、好ましく
は10〜14の直鎖又は分岐のアルキル基で、なおかつ
燐酸化度が0.6〜1.0、好ましくは0.7〜0.9
そして酸価は0〜50、好ましくは10〜40の範囲に
選ばれたアルキル燐酸エステルの無機塩の使用が特に好
tしい。
また無機塩としてはナトリウム、カリウムであるが、特
に好ましくはカリウム塩が適当である。
なお、本発明に於いて燐酸化度とは公知の燐の定量分析
法に基く燐モリブテン酸比色法で得られた燐含量(重量
)から使用したアルコール1モルに対して燐が伺モル結
合しているかを算出して燐酸化度を求めたものである。
また、酸価については得られたアルキルリン酸エステル
の無機塩を氷酢酸溶液とし、指示薬としてクリスタルバ
イオレフトを使用し、過塩素酸氷酢酸溶液で滴定し、滴
定値から酸価を求めた。
すなわち、酸価が0であることは完全中和のものであり
、酸価が50というのは半分が中和されたアルキルリン
酸エステルの塩であることを示す。
このアルキルリン酸エステル塩の油剤中に占める割合は
、本発明においては20ヂ以上50係(重量)未満、好
ましくは30%以上50%(重量)未満である。
このアルキルリン酸エステルの塩そのものは油剤組成物
自体の吸湿性に対する影響度が大きく、温湿度依存性は
このアルキルリン酸エステル塩の量に依存するところが
太きい。
したがって温湿度変化に対して、油剤自体の吸湿性の変
化を小さくするためには、アルキルリン酸エステル塩の
配合量をできるだけ低率にする必要がある。
しかし単にアルキルリン酸エステル塩の配合量を小さく
することは繊維と金属の摩擦を大きくしたり、かつ紡績
スカムを増大したりし、紡績でのカード通過性を不良に
するので一般にはできない方向である。
したがって本発明のような配合組成の重要性がでてくる
わけである。
一方、本発明の効果を発揮させるために前記のアルキル
燐酸エステル塩と併用されるB成分としては、一般式(
1) 〔但し、Rは直鎖あるいは側鎖を有する炭素数8〜18
の飽和または不飽和のアルキル基を示し、Yは炭素数が
1〜8のアルキル基又は(EO)、5Hを示し、EOは
オキシエチレン基を示し、n又はn + 11 = 5
〜15である。
〕で示されるアルキルアミン類にエチレンオキシドが付
加されたアミンエーテル化合物及び/又ハソのリン酸塩
(B成分)が併用される。
具体的には、炭素数が8〜18からなる直鎖あるいは側
鎖のアルキル基、例えばオクチル、ラウリル、ステアリ
ル、オレイル、2エテルヘキシル、トリデシル、イソセ
チル、α−メチルアルキルなどのアルキルアばン類に通
常の方法でエチレンオキシドを付加するか、更にはリン
酸によって中和すればよい。
ここで、エチレンオキシドの付加モル数が少ないと耐熱
性が不良となり、加熱減量が多くなって実用的には問題
となる。
また、エチレンオキシドの付加モル数が多いと親水性が
高くなって吸湿性が大きくなることと粘着性も増大して
くるので、5〜15モルの範囲のものが好適に用いられ
る。
なお、アルキルアミンにエチレンオキシドを付加した化
合物をリン酸で中和する場合は、完全中和されると水溶
液自体が酸性側になるので、アεン類にエチレンオキシ
ドが付加された化合物1モルに対し0.2〜0.7モル
のリン酸を用いて中和したものが好適である。
該B成分はA成分であるリン酸エステルの制電性をおぎ
ない併用することによって優れた制電性を与える。
ゝさらに本発明の目的を達成するためには、前記の
A成分及びB成分に加えてC成分として、ポリオキシエ
チレンとしての分子量が800以上の非イオン性化合物
が10係(重量)以上配合され、A+B+Cという組合
せによって始めて本発明の目的を達成することができろ
ポリオキシエチレンとしての分子量が800以上の非イ
オン性化合物とは、公知の非イオン化合物類においてポ
リオキシエチレンの分子量が800以上のものである。
例エバ、アルキルフェノールや高級アルコールのポリオ
キシアルキルエーテル類非イオン活性剤、高級脂肪酸の
ポリオキシアルキレンモノエステル又はジエステル系非
イオン活性剤、多価アルコール系非イオン活性剤、脂肪
族アミン系非イオン活性剤、脂肪族アミド系非イオン活
性剤、プルロニンク型非イオン活性剤及びテトロニンク
型非イオン活性剤のポリオキシエチレンの分子量が80
0以上の化合物が示されろ。
又、分子量が800以上のポリエチレングリコール及び
その誘導体も含まれる。
これらは各々単独あるいは混合されてC成分とすること
ができる。
又、ポリオキシエチレンとしての分子量が800以上の
非イオン性化合物(C成分)が10チ(重量)以上配合
されていれば、C成分以外の非イオン活性剤をC成分に
併用する事は、本発明の効果を阻害しない限り差しつか
えない。
本発明の配合油剤の特徴の大きなポイントはポリエステ
ル繊維100%からなる紡績性のみならス、ホリエステ
ルー綿混、ホリエステルーレーヨン混、ホリエステルー
ウール混、ポリエステル−麻混などのポリエステルを中
心とした混紡品の紡績性も著るしく向上させることがで
きることである。
したがって、汎用性の紡績油剤であり、この点特筆すべ
きものである。
しかし、前記したようにA成分、B成分そしてC成分を
本発明の範囲内で併用すれば、どんな配合でも好結果が
得られるということではなく、請求範囲に述べているよ
うに次のような配合組成に限定されてはじめてその効果
を発揮する。
すなわち、A成分 20%以上50チ(重量)未満B
成分 常にA成分の配合量以下で、且つ15チ以上(
重量) C成分 10係(重量)以上 ここで、A成分の使用割合の意義については先に述べた
通りである。
一方、B成分がA成分の使用量を越えろと金属摩耗、繊
維間摩擦が増加し好ましくなく、また15%未満では特
に混紡の際の制電性が悪化し、可紡性が低下する。
更にC成分は10%以上のとき、元々、非相溶の関係に
あるAとB成分とを相溶化させる機能、並びに繊維に集
束性を付与する機能を発揮する。
本発明の油剤配合物のポリエステル繊維に対する付着量
は0.06〜0.3%(重量)、好ましくは0.1〜0
.2%(重量)の範囲に実施するのがよい。
付着量がこれよりも少なくなると、付着むらのために静
電気が発生し易くなり、一方、付着量がこの範囲よりも
多くなると紡績スカムやローラー巻付きの傾向はや一人
きくなる。
しかし、本組成物の範囲外の組成に比してはるかにその
傾向は小さいのが特徴的である。
本発明の紡績油剤は水で稀釈して水性エマルジョン等と
して紡糸および延伸工程においてトウ、カント綿に対し
て浸漬又はスプレ一方式で付着させろことができろ。
か(して得られたポリエステル繊維は良好な高速カード
通過性を有し、線条工程も非常に円滑に通過し、紡績ス
カムなどの脱落も小さく、かつ温湿度の変化に対しても
きわめて鈍感である。
また、本発明の油剤組成物には本発明の効果を失なわな
い限り他の助剤として非イオン活性剤アルキルリン酸エ
ステルの塩以外の他のアニオン活性剤、カチオン活性剤
、両性活性剤を少量添加してもよく、その他増白剤、染
料、酸化防止剤なども添加することもできる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は以下
の実施例によって同等制限されるものではない。
なお、紡績性の評価として集束性、紡績スカム、コイリ
ングフオームおよび温湿度依存性の大小の評価法として
は、25℃、65%RHでの線条ローラー巻付きと30
℃、80%RHでの線条ローラーへの巻付きの傾向をも
って判定した。
(イ)集束性・・・ランプの電性cyd/f/で判定し
、相互に比較検討した。
(ロ)紡績スカム・・・線条工程を綿100〜通過させ
ゴムローラーとメタルローラーに付着 したものをあつめて実測した。
(ハ)コイリングフオーム・・・線条工程を経たスライ
バーの形を級で判定した。
に)温湿度依存性・・・紡績を行う環境を25℃、65
%RHに調節した中で、線条ロー ラーへの巻付き回数を測定し、さらに 30℃、80襲RHに調節された環境 で紡績を行い、線条ローラーへの巻付 き回数を測定した。
(ホ)制電性・・・カード工程での静電気の発生の大小
を比較するために、ポリエステル綿の 100%またはポリエステル綿とレー ヨン綿の1:1の混合綿を20℃、 50%の雰囲気で通常の合繊用のフラ ントカード機を用い、テーカイン 420r、p、mシリンダー回転数 17Or、p、mトンファーの回転数 12r 、p 、mで通過させ、通過時にトンファーと
ドラムの中間位置で且つ ウェブ上方10crnの所で春日電器■ の集電式静電気測定装置を用いて測定 した。
その際、○は0.5KV以下、△は0.5〜0.8Kv
1×を1.OKV以上と判定結果を示した。
実施例1〜8、比較例1〜5 オルソクロロフェノール溶液で測定した極限粘度が0.
65のポリエチレンテレフタレート繊維(1,5デニー
ル)を38mの長さに切断し、表−1に示す13種の溶
液中に夫々浸漬処理し、油剤の付着量が繊維重量に対し
て0.15%(重量)になるように付着させ、その後1
20℃で熱処理した綿を25℃、関係湿度65%RHの
条件下に24時間エイジングして平衡水分率になるよう
にし、開繊、打綿、カード、線条の夫々の工程を通過さ
せ、ランプのかさ比重、紡績スカム、コイリングフオー
ムなどを測定した。
なお、温湿度依存性の大小については、温度および関係
湿度を夫々25℃、65%RHおよび30℃、80%R
Hの両条件で夫々スライバーを通過させてローラーへの
巻付き回数の大小をもってその傾向の大小を比較した。
集束性および紡績スカム、コイリングフオームについて
は良結果の得られたものを○とし、あと〇−△、△、△
−×、×の順に不良となることを定性的に示した。
本発明の油剤を処理したポリエステル綿の紡績性はいづ
れも良好であったが、一方比較例の油剤を処理したポリ
エステル綿及びポリエステル−レーヨン混の紡績におい
てとくにポリエステル−レーヨン混の制電性はとくに不
良であった。
実施例9及び比較例6〜7 実施例1で得られたポリエステル綿に表−3の油剤を付
与させ実施例1と同じように評価した。
その結果を表−4に示した。
表4の結果から、本発明の油剤は可紡性の面で非常によ
くバランスされているのがわかる。
すなわち、本発明での実施例9〜10は評価項目の全般
にわたってバランスがとれて良好である力瓢比較例6及
び比較例−7はT(ポリエステル)/R(レーヨン)−
50150の混紡の場合の制電性が著しく劣る。
と(に比較例−6は、総合判定としてΔ〜○で示したが
、これは順位として○、〇−△、△−○、△の順である
ことを意味する。
実施例 11〜12 本発明3(表−1)で用いたPOE(15) ラウリ
ルアミノエーテルの代りにPOE付加モル数を種々変更
して、同様の実験を行った所(表−5)、前掲の実施例
同様の結果(表−6)が得られた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 平均炭素数8〜18のアルキルリン酸エステルのカ
    リウム塩及び/又はナトリウム塩(A成分)を20%以
    上50%(重量)未満とA成分に対して常に等量以下で
    、且つ15%(重量)以上の、一般式(1) 〔但し、Rは直鎖あるいは側鎖を有する炭素数8〜18
    の飽和、または不飽和のアルキル基を示し、Yは炭素数
    が1〜8のアル干ル基又は(EO)7Hを示し、EOは
    オキシエチレン基を示す。 n、又はn + ll = 5〜15゜〕 で示されるアルキルアミン類にエチレンオキシドが付加
    されたアミンエーテル化合物及び/又はそのリン酸塩(
    B成分)とポリオキシエチレンとしての分子量が800
    以上の非イオン性化合物(C成分)を10チ(重量)以
    上配合したことを特徴とするポリエステル繊維用紡績油
    剤組成物。
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