JPS59115488A - 密閉形スクロ−ル圧縮機の軸受装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は密閉形スクロール圧縮機の軸受装置に関する。

〔従来技術〕

密閉形スクロール圧縮機は固定スクロールに対してこれ
にかみ合う旋回スクロールをクランクシャフトによって
見掛上自転しないように旋回させ、両スクロールにより
形成される密閉空間内の流体にポンプ作用させるもので
ある。

この種の密閉形スクロール圧縮機において、クランクシ
ャフトは旋回スクロールに係合するクランク部とフレー
ムに支承されるシャフト部とで構成されている。このク
ランクシャフトの支持構造は大略的にころがり軸受形式
のものと、すべり軸受形式のものとがある。後者のすべ
り軸受形式のものとしては、特開昭５７−７６２０１号
公報に開示されている。すなわち、旋回スクロールに設
けた第１のすべり軸受に、クランクシャフトのクランク
部を係合し、フレームに設けた２個の第２のすべり軸お
よび第３のすべり軸受によってクランクシャフト部を支
承する構造となっている。このような軸受支持形式にお
いては、両スクロールにより形成される密閉空間内の流
体圧力の作用により、クランクシャフトはすべり軸受と
の間に存在するすき間の範囲内で傾き、それぞれの軸受
に強く押し付けられる。このため、クランクシャフトは
各すべり軸受の端部で片当りヲ生じて軸受損失が増加す
ると共に、この部分での油膜反力が十分に得られず、各
軸受の摩耗および焼付きを生じることがあった。また、
このような片当り現象により、すべり軸受とクランクシ
ャフトとの間の軸受すきまは楔状の断面形状となってい
る。このため、特に密閉形のスクロール圧縮機において
は潤滑油中に混在している冷媒ガスが、前述した楔状の
軸受すきま内に滞溜して、この軸受すきま部の潤滑油の
粘性を低下させ、前述と同様に各軸受の摩耗および焼付
きを起すことがあった。

〔発明の目的〕

本発明は上述の事柄にもとづいてなされたもので、クラ
ンクシャフトの軸受への片当りによって生じる軸受損失
の増加および軸受の摩耗、焼付きを防止することができ
る密閉形スクロール圧縮機の軸受装置を提供することを
目的とする。

〔発明の概要〕

本発明の特徴とするところは、密閉したチャンバ内に、
固定スクロールと旋回スクロールとからなる圧縮要素を
その上部に、下部に電動機部を配置し、クランクシャフ
トのクランク部を旋回スクロールに連結し、シャフト部
をフレームに支承し、フレームと旋回スクロールとの間
に、吐出圧力と吸入圧力との中間の圧力を有する中間王
室を備えた密閉形スクロール圧縮機において、前記シャ
フト部を、フレームにおいてクランク部に近い位置に設
けたころがり軸受とクランク部から遠ざかる位置に設け
たすべり軸受とで支持したものである。

以下本発明の実施例を図面を参照して説明する。

第１図は本発明の軸受装置の一例を備えた密閉形スクロ
ール圧縮機を示すもので、第１図において、１は内部に
チャンバＩＡを形成するノ＼ウジング、２は固定スクロ
ール、３は旋回スクロールである。固定スクロール２と
旋回スクロール３とは互いに円板状の鏡板４，５とこれ
に直立して形成したうず巻状のラップ６．７とを備え、
これらのシップ６．７を内側に向けてかみ合されている
。

旋回スクロール３にはその下面側にすべり軸受８が装着
されている。このすベシ軸受８にはクランクシャフト９
のシャフト部９ａの中心に対して偏心しているクランク
部９ｂが係合している。クランクシャフト９のシャフト
部９ａはその上部全フレーム１０に装着したころがり軸
受１１およびその下部をすべり軸受１２によって支持さ
れている。

クランクシャフト９は電動機１３によって回転される。

このクランクシャフト９の回転により、旋回スクロール
３はオルダムリング１４とオルダムキー１５とによって
旋回運動をするが、見かけ上の自転は阻止される。この
運動により、吸入パイプ１６から吸入した冷媒ガスは旋
回スクロール３と固定スクロール２との内部で圧縮され
、吐出口１７からチャンバ１内に放出され、吐出パイプ
１８から吐出される。両スクロール２．３により閉じ込
められた流体の圧縮作用により、旋回スクロール３、す
べり軸受８およびクランクシャフト９のクランク部９ｂ
ｉ通してシャフト部９ａに作用する荷重はころがり軸受
１１およびすべり軸受１２によって受は止められる。ク
ランクシャ７）９内にはその」二部に行くに従いシャフ
ト部９ａの中心に対して偏心量が大きくなる偏心給油路
１９とシャフト部９ａの中心に対して偏心した給油路１
９Ａが設けられている。この偏心給油路１９゜１９Ａは
クランクシャフト９の回転によりチャンバ１底部の油を
遠心ポンプ作用により吸い上げて各軸受８，１１．１２
に供給する。

各軸受８，１１．１２の詳細な構造およびこれらへの給
油構造を第２図について説明する。この図において、旋
回スクロール３のすベシ軸受８への給油は次のように行
われる。すなわち、偏心給油路１９の遠心ポンプ作用に
よってチャンバ１底部の油を吸い上げてクランクシャフ
ト９のクランク部９ｂ上端とすべり軸受８と旋回スクロ
ール３とによって画成された油室２０に導く。油室２０
に導かれた油は偏心給油路１９に連通ずる給油孔２１　
Ａ’ｅ通してクランクシャフト９のクランク部９ｂの外
周向に軸方向に設けた給油溝２１を通り、また油室２０
に導かれた油はすべり軸受８とクランク部９ｂのすき一
！、′！ｉｌ−通り旋回スクロール３のすべり軸受８と
クランク部９ｂとヲ濶滑する。すべり軸受８を潤滑した
油はクランクシャフト９のクランク部９ｂとバランスウ
ェイト２２との接続部に設けた環状溝２３を通ってすべ
り軸受８の下部に一体に成形したスラスト軸受２４を潤
滑したのち、フレーム１０と旋回スクロール３とで画成
される中間室２５に排出される。

クランクシャフト９のシャフト部９ａｉ支持するころが
り軸受１１への給油は、ころがり軸受１１の下端とすべ
り軸受１２の上端との中間位置に設けた給油部で行なう
。すなわちフレーム１０に装着したブツシュ２６の下部
に円環状溝２７を設け、偏心給油路１９によって吸い上
げた油を、偏心給油路１９に通じる給油孔２８を通して
、円環状溝２７に導き、ブツシュ２６とシャフト部９ａ
とのすきまを通して行なう。またシャフト部９ａの外周
向において、上端をブツシュ２６の上端より上方までの
びる軸方向の給油溝２９を設け、偏心給油路１９によっ
て吸い上げた油を、偏心給油路１９に通じる給油孔３０
を通して、軸方向の給油溝２９に導いて行なう。円環状
溝２７に供給された油はチャンバ下方の冷媒がころがり
軸受１１１１Ｉｌｌへ侵入することを防止するシール機
能を果たしている。このころがり軸受１１を潤滑した油
は中間室２５に排出される。ブツシュ２６に供給された
油の一部はブツシュ２６の下端からシャフト部９ａ、フ
レーム１０、すベシ軸受１１およびすベシ軸受１２によ
って画成される排油室３１に排出されたのち、フレーム
１０に設けた排油孔３２ｆ、通してチャンバ１に排出さ
れる。

前述した中間室２５に排出された油は旋回スクロール３
に設けられた細孔３３を通って両スクロール２．３のか
み合い部に排出される。このため、中間室２５は吐出圧
力と吸入圧力との中間の圧力となる。したがって、ころ
がり軸受１１と旋回スクロール３のすべυ軸受８への給
油は吐出圧力と中間圧力、とによる差圧と、偏心給油路
１９の遠心（９） ポンプ作用とによって行なわれる。

クランクシャフト９のシャフトＩｓ　９　ａ　’ｉｔ支
持する下側のすべり軸受１２への給油は、偏心給油路１
９Ａによって吸い上げた油を、偏心給油路１９Ａに通ず
る給油孔３４およびこれに通じ、かつシャフト部９ａの
外周向において柵１方向に設けた給油溝３５に供給する
ことによって行なわれる。このすべり軸受１２′ｆｒ、
潤滑した油はこのすべり軸受１２の上端から排油室３１
、排油孔３２を通ってチャンバＩＡに排出されると共に
すべり＠受１２の下端からチャンバ１に排出される。

前述した軸方向の給油溝２１，２９．３５および給油孔
３０．３４はクランクシャフト９の半径方向に作用する
流体圧力の荷重方向に対してずれた位置に設けられてい
る。

次に上述した本発明の装置の一実施例の動作を説明する
。

クランクシャフト９を電動機１３により回転させると、
旋回スクロール３は固定スクロール２に付して旋回運動
を行ない、吸入パイプ１６から吸（１０） 大した冷媒ガスを内部で圧縮し吐出パイプ１８がら吐出
する。このような圧縮行程中において、両スクロール２
．３により形成される密閉空間内の流体の総合圧力Ｐが
第２図に示すように旋回スクロール３、すべり軸受８全
通してクランクシャフト９のクランク部９ｂに作用する
。このため、クランクシャフトはころがシ軸受１１とす
べり軸受１２内で傾く。この結果、ころがり軸受１１に
は荷重Ｆ３が作用し、またすベシ軸受１２には荷重Ｆ４
が作用する。荷重の作用点を各軸受の中間点とし、荷重
Ｐと荷重Ｆ３の作用点間の距離をｔ３、荷重Ｆ１と荷重
Ｆ４との作用点間の距離ｆｔ＋とすると、荷重Ｆｓ、Ｆ
’＜は次式で表わされる。

いま、従来における旋回スクロールのすベシ軸受に作用
する結合圧力作用点とクランク部の上軸受への荷重作用
点との距離′！１ｌ−４１とし、前記クラ（１１） ンク部の上軸受への荷重作用点と下軸受への荷重作用点
との距離なｔ２とすると、ころがり軸受１１の軸受幅は
従来の上側のすべり軸受より小さなるので、本発明を構
成するころがり軸受１１に作用する荷重Ｆ３とすべり軸
受１２に作用する荷重Ｆ４は小さくなる。この結果、軸
受損失を小さくすることができる。また、ころがり軸受
１１の軸受すき壕は、従来のシャット部における上側の
すべり軸受とシャフト部とのすきまより小さくすること
ができるので、クランクシャフトの傾きを小さくするこ
とができる。この結果、すべり軸受８．１２の片当りに
よる軸受損失を小さくすることができる。さらに、ころ
がυ軸受１１への給油部がスクロールで発生する流体圧
力によって傾動するシャフト部９ａの傾動中心部に配置
されているので、ブツシュ２６とシャフト部９ａとの間
で摩耗が発生しない。また、クランクシャフト９の傾き
が小さく、すベシ軸受８０片当りが小さくなるので、片
当りによるすべり軸受８の摩耗を小さく１２） くすることができる。このため、ころがり軸受１１、す
べり軸受８から排出される油量が一定に保たれ、時間の
経過とともに排油量が増大し、バランスウエート１０の
攪拌損失が増大し、中間圧の増大による固定スクロール
２への旋回スクロール３の押付力が増大し、鏡板４，５
の摺動損失が増大することがない。チャンバＩＡの底部
の油には吐出ガス圧力により冷媒が溶は込んでおシ、マ
た油温は吐出ガス温度とほぼ等しい。ブツシュ２６に供
給された油は上方に行くに従い圧力が低下し中間圧とな
るが、このとき油中の冷媒がガスとなって析出し、潤滑
油の油温か低下するとともに油中に溶は込んだ冷媒の濃
度が低下するため、ころがり軸受１１に給油される油の
粘度は高くなる。このため、ころがり軸受１１の油膜厚
さが大きくかり、３つの軸受８，１１．１２の中で最も
大きな荷重が作用するころがり軸受８の摩耗を小さくす
ることができる。また、すべり軸受１２に作用する荷重
は３つの軸受８，１１．１２の中で最も小さく摩耗も小
さいので、クランクシャフト（１３） ９の傾きが時間の経過とともに大きくなるのを防止する
ことができる。

第３図は本発明の装置の他の例を示すもので、この図に
おいて第１図および第２図と同符号のものは同一部分で
ある。この実施例は圧縮機の容量が大きくなり旋回スク
ロール３のすべり軸受８に作用する荷重Ｐが大きく、す
べ９軸受８の摩耗により油量の増大の危険がある場合に
有効である。

この実施例はクランク部９ｂと旋回スクロール３との半
径方向部にころがり軸受３６を装着し、旋回スクロール
３とクランク部９ｂの上部との間にスラスト形のころが
り軸受３７を配置したものである。これらの軸受３６，
３７への給油は偏心給油路１９およびこれの上端部に設
けた絞り３８を介して行なわれる。したがって、クラン
ク部９ｂ上部の油室２０は中間圧となる。このため、ク
ランクシャフト９は上方に吐出圧と中間圧との差による
スラスト荷重が作用し、スラストころがり軸受３７によ
ってこの荷重を受けることができる。

絞り３８はネジに細孔をあけたもので構成するこ（１４
） とができる。このように構成することにより、ころがり
軸受３７から排出される油量は絞シ３８で規制されるこ
とになり、常に一定の排油景が確保されるので、時間の
経過とともに油量が増大し、攪拌損失と鏡板部の摺動損
失が増大する危険はない。

なお、第１図〜第３図に示す実施例において、ム１０下
部の径が大きくなり、電動機１３のロータのカウンタボ
アあるいはロータ上部のコイルエンドの内径を大きくせ
ざるを得す、電動機１３の効率が低下し、圧縮機の性能
を低下させるためである。

第２図および第３図に示す実施例においては、円環状溝
２７をブツシュ２６に設けたが、シャフト部９ａＫ設け
ても良い。

〔発明の効果〕

以上述べたように、本発明によれば、軸受荷重と軸受の
片当りを減少させることができ、またこ（１５） のことにより旋回スクロール部の軸受の摩耗を小さくで
き、さらにころがり軸受の給油部を摩耗発生の少ない位
置に設けることができるので、常に軸受およびスクロー
ルの鏡板部等の損失を小さくする効果があると共に軸受
の摩耗、焼付きを防止することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の軸受装置の一例を備えた密閉形スクロ
ール圧縮機の縦断面図、第２図は第１図に示す本発明の
軸受装置の一例全備えたクランクシャフト部分を拡大し
て示す縦断面図、第３図は本発明の軸受装置の他の例を
備えたクランクシャフト部分を拡大して示す縦断面図で
ある。 １・・・ハウジング、ＩＡ・・・チャンバ、２・・・固
定スクロール、３・・・旋回スクロール、８・・・すべ
り軸受、９・・・クランクシャフト、１０・・・フレー
ム、１１・・・ころがり軸受、１２・・・すベシ軸受、
１３・・・電動機、１９．１９Ａ・・・偏心給油路、２
５・・・中間室、２６・・・ブツシュ、２１Ａ、２８，
３０．３４・・・給油穴、２１．２９．３５・・・給油
溝、２７・・・円環状溝、（１６） ３６・・・ころがυ軸受、３７・・・スラストころがり
軸受、３８・・・絞り。 （１７） 第１　図 ￥５ｚ　　図 Ｖｉ３　　図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、密閉したチャンバ内に、固定スクロールと旋回スク
   ロールとからなる圧縮要素をその上部に、下部に電動機
   部を配置し、クランクシャフトのクランク部を旋回スク
   ロールに連結し、シャフト部をフレームに支承し、フレ
   ームと旋回スクロールとの間に、吐田圧力と吸入圧力と
   の中間の圧力を有する中間圧室を備えた密閉形スクロー
   ル圧縮機において、前記シャフト部を、フレームにおい
   てクランク部に近い位置に設けたころがり軸受とクラン
   ク部から遠ざかる位置に設けたすベシ軸受とで支持した
   ことを特徴とする密閉形スクロール圧縮機の軸受装置。 ２６フレームに設けたころがり軸受とすべり軸受との間
   に、クランクシャフト内の偏心給油路によって吸い上げ
   られた潤滑油をこれらの軸受に供給する給油部を設けた
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の密閉形ス
   クロール圧縮機の軸受装置。 ３、クランクシャフトのクランク部に係合する旋回スク
   ロール部には、すべり軸受が設けられ、このすべり軸受
   の給油はクランクシャフト内の偏心給油路によって吸い
   上げられた潤滑油をクランク部の外周に設けた軸方向の
   溝を通して供給することを特徴とする特許請求の範囲第
   ２項記載の密閉形スクロール圧縮機の軸受装置。 ４、クランクシャフトのクランク部と旋回スクロール部
   とに、ラジアル形のころがり軸受およびスラスト形のこ
   ろがり軸受を配置し、これらの軸受にはクランクシャフ
   ト内の偏心給油路によって吸い上げられた潤滑油がクラ
   ンクシャフトの上部の油室全通して供給されることを特
   徴とする特許請求の範囲第２項記載の密閉形スクロール
   圧縮機の軸受装置。