JPS5910975B2 - コイルばねの製造方法 - Google Patents
コイルばねの製造方法Info
- Publication number
- JPS5910975B2 JPS5910975B2 JP51022065A JP2206576A JPS5910975B2 JP S5910975 B2 JPS5910975 B2 JP S5910975B2 JP 51022065 A JP51022065 A JP 51022065A JP 2206576 A JP2206576 A JP 2206576A JP S5910975 B2 JPS5910975 B2 JP S5910975B2
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- JP
- Japan
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- wire
- strength
- coil
- coil spring
- cold
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- Heat Treatment Of Articles (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
従来行なわれている、コイルばねの製造方法は、冷間成
型法と熱間成型法とに大別される。
型法と熱間成型法とに大別される。
冷間成型法は主として細径のばねの製造に、熱間成型法
は主として10mmφ以上の大径のばねの製造に用いら
れている。素材の径が太くなると強度の高いものほど冷
開成型が困難になるためである。この間の事情をさらに
詳細に述べれば、従来10叫φ以上の大径のコイルばね
は、熱間でコイルはね形状に成型した後、焼入焼戻処理
により所要の高強度を付与している。熱間成型法によれ
ば、コイルの成型は容易であるが、反面、熱開成型時の
表面肌荒れ、コイルばね形状での熱処理のための強度の
バラツキ、熱処理時に生ずる脱炭、変形等、品質的には
冷間成型品と比較すると、欠陥が多い。所定の強度を有
する、オイルテンパー線等の線材を冷開成型してコイル
ばねを製造する冷間成型法によれば、線材の強度はその
まま保有され、表面肌荒れも生じないので、その点では
、熱間成型法に比し好ましい方法ではあるが、冷間で成
型する方式であるため、高強度線材では、線径が太(な
るに従い成型が困難となり(径の3乗に比例する)、冷
間塑性変形の結果の残留応力も大きく、当該応力を除去
するための再加熱を必要とし、再び、当該再加熱による
変形の修正を必要とする等、解決されるべき問題点が多
い。さらに強度上の観点から見た場合、高強度材ほど、
冷間塑性加工のために靭性が低下し、それが疲労強度に
悪影響を及ぼし、せっかく高強度材を用いたのにも拘わ
らず、高強度材としての効果は削減される結果となって
いる。しかも、冷間成型後に行なわれる再加熱によって
も、上記高強度材の効果削減の十分な恢復は困難である
のが実際である。本発明は、上述した冷間成型法および
熱間成型法のそれぞれの長所を兼ね具え、しかも、それ
ぞれの有する欠陥を除去し、更に温間塑性加工の利点を
附与した優れたコイルばねの製造方法を提供しようとす
るものである。
は主として10mmφ以上の大径のばねの製造に用いら
れている。素材の径が太くなると強度の高いものほど冷
開成型が困難になるためである。この間の事情をさらに
詳細に述べれば、従来10叫φ以上の大径のコイルばね
は、熱間でコイルはね形状に成型した後、焼入焼戻処理
により所要の高強度を付与している。熱間成型法によれ
ば、コイルの成型は容易であるが、反面、熱開成型時の
表面肌荒れ、コイルばね形状での熱処理のための強度の
バラツキ、熱処理時に生ずる脱炭、変形等、品質的には
冷間成型品と比較すると、欠陥が多い。所定の強度を有
する、オイルテンパー線等の線材を冷開成型してコイル
ばねを製造する冷間成型法によれば、線材の強度はその
まま保有され、表面肌荒れも生じないので、その点では
、熱間成型法に比し好ましい方法ではあるが、冷間で成
型する方式であるため、高強度線材では、線径が太(な
るに従い成型が困難となり(径の3乗に比例する)、冷
間塑性変形の結果の残留応力も大きく、当該応力を除去
するための再加熱を必要とし、再び、当該再加熱による
変形の修正を必要とする等、解決されるべき問題点が多
い。さらに強度上の観点から見た場合、高強度材ほど、
冷間塑性加工のために靭性が低下し、それが疲労強度に
悪影響を及ぼし、せっかく高強度材を用いたのにも拘わ
らず、高強度材としての効果は削減される結果となって
いる。しかも、冷間成型後に行なわれる再加熱によって
も、上記高強度材の効果削減の十分な恢復は困難である
のが実際である。本発明は、上述した冷間成型法および
熱間成型法のそれぞれの長所を兼ね具え、しかも、それ
ぞれの有する欠陥を除去し、更に温間塑性加工の利点を
附与した優れたコイルばねの製造方法を提供しようとす
るものである。
本発明における線材としては素材に所定の引抜きを行っ
た後、焼入れおよび焼戻温度が300℃〜600℃の範
囲での焼戻しを行って抗張力を150Ky一以上とした
ばね用オイルテンパー線等の線材を用いる。
た後、焼入れおよび焼戻温度が300℃〜600℃の範
囲での焼戻しを行って抗張力を150Ky一以上とした
ばね用オイルテンパー線等の線材を用いる。
従って高強度であると共に、伸び、絞り等の靭性も焼戻
処理により充分附与される。抗張力150K9’Ma以
上の線材を素材として用いるようにしたのは、最終的に
線材強度150K9/71i以上の強度を有する高強度
コイルばねを提供することを目的とするからである。
処理により充分附与される。抗張力150K9’Ma以
上の線材を素材として用いるようにしたのは、最終的に
線材強度150K9/71i以上の強度を有する高強度
コイルばねを提供することを目的とするからである。
本発明を図に示した実施例に従って説明する。
第1図は本発明の全体構成図を示したもので、 I は上
記線材コイルを示し、IIは温間加熱装置、IIIはコイル
ばね成型機を示す。コイル状に巻かれた、上記線材1は
巻戻され、ピンチロール2,2′及び成型機の送入口ー
ル4,4/,4//で所定の緊張を保持した状態で矢印
方向へ送られる。
記線材コイルを示し、IIは温間加熱装置、IIIはコイル
ばね成型機を示す。コイル状に巻かれた、上記線材1は
巻戻され、ピンチロール2,2′及び成型機の送入口ー
ル4,4/,4//で所定の緊張を保持した状態で矢印
方向へ送られる。
上記送り過程において、当該線材1は、高周波誘導加熱
コイル3で300〜600℃の温間に加熱される。かく
加熱された状態で、線材1は、コイルばね成型機IIIの
成型部6に送られ、所定のコイル状に成型される。
コイル3で300〜600℃の温間に加熱される。かく
加熱された状態で、線材1は、コイルばね成型機IIIの
成型部6に送られ、所定のコイル状に成型される。
なお、5,5/ , 5// , 5/I/は線材
送りガイド、7は、線材の成型用ローラ、8は成型用通
孔である。本発明によれば、 1)線材1を誘導加熱コイル3で温間に加熱するが、3
00〜600℃の温間温度の加熱では線材1に組織的変
化は生ぜず、しかも、温間時における線材の塑性変形抵
抗は、冷間に比して第2図に1例を示すごとく低下する
。
送りガイド、7は、線材の成型用ローラ、8は成型用通
孔である。本発明によれば、 1)線材1を誘導加熱コイル3で温間に加熱するが、3
00〜600℃の温間温度の加熱では線材1に組織的変
化は生ぜず、しかも、温間時における線材の塑性変形抵
抗は、冷間に比して第2図に1例を示すごとく低下する
。
即ち曲線1はSiCrばね材の・焼戻温度と引張り強度
の関係を示し、曲線2は夫々の加熱温度に於ける状態で
の引張り応力の関係を示す。即ち400℃の加熱を行っ
ても強度は低下しないが、400℃の状態での引張り強
度は175KQ//11Jから120Kg/MAに低下
することがわかる。従って温間温度に加熱された状態で
直ちにコイル状に成型することにより、2)〜4)に後
述するように、線材1がばね材として具備すべき機械的
性質、を向上させた状態で、しかも、大径のものでも、
容易に成型されることになる。2)誘導加熱コイルによ
る加熱は、電気炉等による通常の加熱と比し、短時間加
熱であるため、加熱中、線材1にスケルの生成、脱炭等
が生ずる恐れは全くなく、又表面粗さも全然変化しない
。
の関係を示し、曲線2は夫々の加熱温度に於ける状態で
の引張り応力の関係を示す。即ち400℃の加熱を行っ
ても強度は低下しないが、400℃の状態での引張り強
度は175KQ//11Jから120Kg/MAに低下
することがわかる。従って温間温度に加熱された状態で
直ちにコイル状に成型することにより、2)〜4)に後
述するように、線材1がばね材として具備すべき機械的
性質、を向上させた状態で、しかも、大径のものでも、
容易に成型されることになる。2)誘導加熱コイルによ
る加熱は、電気炉等による通常の加熱と比し、短時間加
熱であるため、加熱中、線材1にスケルの生成、脱炭等
が生ずる恐れは全くなく、又表面粗さも全然変化しない
。
3)本発明におけるごとき温開成型では、冷開成型と比
し、成型後の残留ひずみ応力は少な《、それだけ残留応
力除去が容易となり、再加熱による変形も小さいので、
コイリング時の寸法調整も、簡単となる。
し、成型後の残留ひずみ応力は少な《、それだけ残留応
力除去が容易となり、再加熱による変形も小さいので、
コイリング時の寸法調整も、簡単となる。
4)本発明による温開成型により、ホットストレツチン
グと称せられるもの\効果と同様に耐クリープ性、およ
びばね材に最も要求される疲労強度の上昇が得られるの
で、単にオイルテンパー線を冷開成型したものに比し、
格段に性質が向上する点で著しい効果がある。
グと称せられるもの\効果と同様に耐クリープ性、およ
びばね材に最も要求される疲労強度の上昇が得られるの
で、単にオイルテンパー線を冷開成型したものに比し、
格段に性質が向上する点で著しい効果がある。
以上から明らかなごとく、本発明は、従来の熱開成型法
の長所と冷開成型法の長所を兼ね具え、かつ、両者の有
する欠陥を除去したコイルばねの製造法を実現可能とし
たものである。
の長所と冷開成型法の長所を兼ね具え、かつ、両者の有
する欠陥を除去したコイルばねの製造法を実現可能とし
たものである。
第1図は本発明の全体構成を示す正面図、第2図は誘導
加熱コイル3による温間加熱時における線材1の塑性抵
抗の低下を示す線図である。 1・・・・・・線材、3・・・・・・誘導加熱コイル、
I ・・・・・・線材コイノペII・・・・・・温間加熱
装置、III・・・・・・コイノレばね成型機。
加熱コイル3による温間加熱時における線材1の塑性抵
抗の低下を示す線図である。 1・・・・・・線材、3・・・・・・誘導加熱コイル、
I ・・・・・・線材コイノペII・・・・・・温間加熱
装置、III・・・・・・コイノレばね成型機。
Claims (1)
- 1 所定の引抜後、焼入れおよび焼戻温度が300℃〜
600℃の範囲での焼戻しを行って抗張力を150Kg
/mm^2以上としたばね用オイテンパー線等の線材を
連続的に高周波加熱等の急速加熱により300℃〜60
0℃の範囲内の適当な温度に加熱し、かく加熱された状
態で当該線材をコイル状に成型することを特徴とするコ
イルばねの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51022065A JPS5910975B2 (ja) | 1976-03-03 | 1976-03-03 | コイルばねの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51022065A JPS5910975B2 (ja) | 1976-03-03 | 1976-03-03 | コイルばねの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS52105518A JPS52105518A (en) | 1977-09-05 |
JPS5910975B2 true JPS5910975B2 (ja) | 1984-03-13 |
Family
ID=12072486
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP51022065A Expired JPS5910975B2 (ja) | 1976-03-03 | 1976-03-03 | コイルばねの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5910975B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0615443A (ja) * | 1992-07-02 | 1994-01-25 | Maruhide Koki:Kk | パイプ切断装置の制御盤 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS568029A (en) * | 1979-07-03 | 1981-01-27 | Olympus Optical Co | Production of coil having hard and soft portion |
JPH01205037A (ja) * | 1988-02-10 | 1989-08-17 | Nippon Steel Corp | 高周波表面加熱による高疲労強度コイルばねの製造方法 |
KR100368070B1 (ko) * | 2000-04-28 | 2003-01-15 | 주식회사 대구정밀 | 다각형 코일스프링을 성형하기 위한 가이드 장치 |
-
1976
- 1976-03-03 JP JP51022065A patent/JPS5910975B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0615443A (ja) * | 1992-07-02 | 1994-01-25 | Maruhide Koki:Kk | パイプ切断装置の制御盤 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS52105518A (en) | 1977-09-05 |
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