JPS5823813B2 - 鋼製焼入ピストンリングの製造方法 - Google Patents

鋼製焼入ピストンリングの製造方法

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JPS5823813B2
JPS5823813B2 JP54088830A JP8883079A JPS5823813B2 JP S5823813 B2 JPS5823813 B2 JP S5823813B2 JP 54088830 A JP54088830 A JP 54088830A JP 8883079 A JP8883079 A JP 8883079A JP S5823813 B2 JPS5823813 B2 JP S5823813B2
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JP
Japan
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ring
temperature
steel
forming
shape
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JP54088830A
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重本暢正
豊田学
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Hitachi Metals Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 従来内燃機関のピストンに装着される圧力リングなど鋳
物にて製作されていたが近時強度向上などのため、これ
の鋼製リングへの切替え検討がおこなはれている。
本発明はこの種のリングの加工を経済的に正確な寸法形
状を得硬さ範囲を自由に選択した鋼製焼入ピストンリン
グに関するものである。
一般にリング類の成形には第1図にしめすごとく予めリ
ングの直径に合わせ1ケ宛に素材aを切断したのち、b
のごとくリング巻機で巻くか、長尺素材をリング巻機で
巻き、巻き終った時点で切断し次のリングをさらに巻く
など素材の供給を連続的に行なう方法。
また第2図に示すごとく素材をリング曲げ加工時にdの
ととく蔓巻バネ状に巻いておいて後からその一端C部を
図示のごとく切り開きリング状に成形する方法がとられ
ていた。
しかしこれらの加工は従来殆んどの場合予め焼入焼戻し
して調質された鋼材を冷間で成形する方法が採られてお
りそのためあまり硬度、抗張力の高いものは巻付は成形
が困難でみずから硬さはHRC45以下(抗張力150
ky/m4以下)位に限られるのである、従ってHR
C45〜60(抗張力150 kg/ma〜240 k
g/mtM )のような高強度のリングはその素材を予
め焼鈍して硬さを十分低下させたものを冷間でリング状
に加工成形したのちに加熱して焼入、焼戻しをされ所定
の強度を付与されていた。
このような加工の場合前者のように予め調質された素材
を冷間で成形されたものはピストンリング成形後に種々
機械加工すると曲は加工による残留歪みのために変形を
発生するため正確な寸法形状を得ることが困難であり後
者の場合のように焼鈍した素材を成形後に熱処理する場
合には加熱歪や焼入歪等の発生によりリングの真円度が
悪くなり歩留りが低下する。
大きい断面積を持った材料など曲げ加工の困難なものは
しばしば素材を700℃〜750℃に加熱してリング成
形加工したのち再度正規の焼入加熱温度に加熱して熱処
理されることもある。
しかしこれらの場合は加熱してリング成形する目的が唯
単に材料温度を上げることによってその材料の強度を下
げ加工を容易にすることであり、殆んどの場合組織的に
はフェライト状態である700°C〜750℃位が採用
されているそして成形後一旦冷却されたのち再加熱して
熱処理されるため後者の場合と同様な問題を発生してい
た。
また加熱して高温度の材料を加工すると素材形状に変形
が発生し精度の護持が困難であった。
これらは主に自動車などのエンジン用圧力リングなど鋳
物品が一般に使用されている部品を鋼W大リングへ切替
えようとして検討されて来たときに問題化したものであ
る。
本発明は前記した問題点や欠点を解消するために線状ま
たは帯状の引抜または圧延鋼材を加熱しリング曲げ加工
し個々のリングを製造する場合およびコイルバネのごと
き蔓巻き状に連続的にリングを成形する際にリング成形
と同時に焼入を行った焼入ピストンリングの製造方法を
提供することを目的とする。
上記した本発明の目的を達成するために、材料を加熱す
る温度を選定する工程、加熱された材料を冷却する工程
、冷却中の材料をリング成形する工程、成形された材料
がMS点以下の温度まで冷却される工程を組合せること
によって−ツの工程の中にすべての機能を含ませたもの
である。
その後焼入したリングは焼戻し工程に入る。
本発明と従来方法との差を明確にするため2〜3の例に
よって比較すると 従来成形法例 (1) 素材→引抜又はロール成形→歪取焼鈍→加熱→焼入→焼
戻し→仕上成形→冷間すング成形→形状修正以上8工程 従来成形法例 (2) 素材→引抜又はロール成形→歪取焼鈍→仕上成形→冷間
すング成形→加熱→焼入→焼戻し→形状修正以上8工程 本発明法例 (1) 素材→引抜又はロール成形→加熱→焼入中すング成形→
焼戻し 以上4工程 従来成形法例(1)は8工程を要し冷間リング成形を最
終工程前で行なうものであるがリングの硬さはHRC4
5以下に制限される。
また冷間で成形する場合リングは弾性変形範囲内でスプ
リングバックを生じ寸法形状の正確さを期し難い。
又従来成形法例(2)も8工程を要しリング成形時のス
プリングバック量は伊(1)よりは少ないが加熱、焼入
、焼戻し工程での熱歪鋼材の組織変化による歪の発生の
ため形状の変動があり寸法形状の正確さを期し難い。
これに対して本発明例ではリング成形工程を4工程に短
縮できる。
素材は引抜又はロール成形しその後加熱するが加熱温度
はその材料の焼入温度以上にすることが必要でこの温度
に加熱した材料はリング成形機に導入されるが、リング
成形機の入口ガイドは材料形状の仕上成形装置を兼ね同
時に圧縮空気、不活性ガスを吹きつけるか必要によって
は水、油のミストによる急速冷却を開始する。
リング形状の内タオレ、ヨジレによる変形を少なくする
にはできるだけ低温が望ましいが、一方リング曲げ加工
のための残留応力が多くなりスプリングバック量が増大
するのでこの点からすればできるだけ高温度での加工が
要望される。
本発明で実験した結果では600°C〜750℃の間で
の加工が最も良好な加工範囲であった。
然してリング成形加工が完了する温度は少くともマルテ
ンサイト変態の発生する直前で一般的にいうMS点直上
である。
加工が完了すると同時に油または水等によって急速にマ
ルテンサイト変態を完了させ常温まで冷却されるこの際
マルテンサイト変態による歪を特に防止せんとする場合
にはリング成形加工治具で拘束された状態のま5で冷却
を完了させることによって寸法形状のよい硬さを自由に
選択出来たピストンリングを得られる。
第3図は例として鋼材を加熱冷却をする時の共析C%を
有する鋼の線膨張変態図を示す。
第3図中CA”Jは加熱し徐冷したときの変態図〔B〕
は加熱後急冷せしめた時の変態図である。
鋼は常温においてはフェライト組織でありこれを加熱す
ると温度の上昇と共に熱膨張して長さが長くなるがAc
1 変態点においてフェライト組織からオーステナイト
組織に変態を起し急に長さが長くなる、さらに温度を上
昇せしめるとオーステナイト状態での熱膨張が進行し鋼
中のCも拡散し均一なオーステナイト組織が得られるこ
の状態の温度が焼入加熱温度である。
しかしこの温度から鋼の種類によっても異なるが空気中
冷却、炉中冷却などあまり急速でない冷却を開始すると
再び温度の低下とともに可逆的に収縮をはじめArl変
態点に達するとオーステナイトからフェライトへの変態
が生じ鋼材は一時に収縮を開始しはじめのフェライト組
織にかえる。
このような処理では焼入硬化はせず硬化させるためには
〔B〕図のごとく均一なオーステナイト状態となった材
料を急速に冷却するとAr1変態を生起せずオーステナ
イト組織のままでAs点の温度まで降下する。
オーステナイト組織は軟かく加工し易いために温度は低
下していても加工は容易に行なはれるので本発明ではこ
のオーステナイト状態でリング加工せんとするものであ
る。
このようにして成形加工したものをMs点においてマル
テンサイト変態を生起せしめるとその形状のま5で硬化
しその後焼戻しをすることによって安定した形状の焼入
リングを得ることができる。
以上述べたことから判明するごと〈従来のピストンリン
グは常温もしくは鋼の変態図のAc1点に達するまでの
フェライト域でリング加工して以後焼入温度に加熱し急
冷し焼入硬化させて製造していたもの、ま°たは予め焼
入焼戻しして調質された線もしくは帯状の鋼材を加工し
てリング成形したピストンリングは公知であるが本発明
のピストンリングはリング加工時に焼入温度以上に加熱
しこれを急冷することによって材料はオーステナイト組
織のま\で焼入加熱温度よりも低く鋼のマルテンサイト
変態温度以上の温度範囲を通過しマルテンサイト変態を
生起し常温に達する。
この際焼入加熱温度未満の温度とマルテンサイト変態開
始温度以上の温度範囲即ちオーステナイト組織の状態に
おいてリング遣げ加工を実施しリング加工完了後にマル
テンサイト変態を開始するごとく加工速度冷却速度を選
定したものである。
リング曲げ加工完了後機械的に拘束を止めて冷却しても
よいが特に寸法形状の正確を期したい場合はマルテンサ
イト変態の進行中機械的にその形状を拘束すると効果が
太きい。
焼入れ硬化した材料で蔓巻き状に連続してリング加工を
した材料はその一側を切断切開して1ケ1ケのリングを
成形させる。
このようにして焼入硬化した1ケ毎の一端切開リングは
正規のリング寸法になるように治具にセットし焼戻し作
業を機械的な拘束した状態でおこない全リング加工工程
を完了せしめる。
本発明の特徴は上記のごとくで得られた鋼製焼入ピスト
ンリングは経済的に生産できしかも寸法形状が正確に仕
上げることができる。
特にリング成形加工温度範囲はリングの仕上り状態を検
討した結果600°C〜750℃が最も望ましい。
リング成形加工に当って本発明の方法特にこの温度範囲
での加工に関し最も効果が大きいのはリング形状がエン
ジワイズに曲げられる場合即ちリングの中心軸線方向の
厚さ寸法よりもその直径方向の幅寸法の方が大きいよう
なリングの場合リングの「タオレ」または「ソリ」の発
生が防止できるピストンリングの生産ができこのような
方法によって製造されたピストンリングは従来の方法で
製造されるリングに比較して著しく正確な寸法で効率よ
く生産できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は従来の鋼製ピストンリングの製造概略
図を示し、第1図は材料を切断して成形する場合、第2
図は蔓巻状にしたのち切断し1ケ1ケのピストンリング
とする製造方法を図示した。 第3図は鋼の変態を冷却速度によって比較した線図であ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 リングに成形しようとする鋼の焼入温度またはそれ
    以上の高温度に加熱した素材を、当該温度より急速に冷
    却しながら、当該鋼の焼入加熱温度以下の温度から当該
    鋼のマルテンサイト変態開始点までの温度範囲において
    、個々のり、ングごとまたは蔓巻状連続してリング成形
    し、成形完了後にマルテンサイト変態を開始せしめて焼
    入硬化し、焼戻し時に機械的にその形状を拘束しながら
    焼戻しすることを特徴とする鋼製焼入ピストンリングの
    製造方法。 2、特許請求の範囲第1項記載の焼入ピストンリングの
    製造方法において、リング成形を600〜750℃の間
    で行ない成形完了後においても機械的にその形状に拘束
    したま5急冷し、マルテンサイト変態を開始せしめ変態
    完了までその形状に護持することを特徴とする鋼製焼入
    ピストンリングの製造方法。 −−−
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