JPS5910798Y2 - 電気部品取付け装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気部品取付け装置に関する。

従来、トランジスタなどの要放熱電気部品はプノント基
板に組込まれて使用されているが、オーディオ機器など
に使用されるトランジスタはその放熱を促進するために
放熱器を附設するのが常である。

そしてこの放熱器は通常かさばるものであるから、基板
上にトランジスタなどの要放熱電気部品を組込み、はん
だ付けした後放熱器を取付けるようにして作業能率を図
っている。

しかしながら、たとえばトランジスタが複数個基板に組
込まれているようなものの場合には、特に放熱器とトラ
ンジスタを接触固定するには、放熱器を基板あるいはシ
ャーシに取付けるいずれかの場合にも、トランジスタを
ねじで取付ける場合が多く、その取付け時に複数のトラ
ンジスタのそれぞれのねし孔を放熱器のねし孔に合致さ
せることに手数がかかる。

そして調整を要し、作業性が悪い。また放熱器取付け後
、複数のトランジスタのうちｌ個が故障しても、この故
障のトランジスタを取替えるために放熱器を取外す必要
があり、この際基板の取付け位置のスペーサが狭く、他
の電気部品を多数装着している個所であるとトランジス
タのねじの取付け、取外しにはこれらの電気部品が邪魔
になり作業性が悪い。

本考案はこのような点に鑑みなされたもので、押え板を
放熱器の基板に対じ回動自在に設け、この押え板の一端
を回動して他端で要放熱電気部品を放熱器との間で挾着
し、このようにして要放熱電気部品が複数あり、多少形
状が異なり、放熱器が傾斜するようなことがあっても各
電気部品を放熱器に容易に密着して取付けることができ
るようにしたものである。

次に、本考案の一実施例を第１図および第２図について
説明する。

１は放熱器で、この放熱器１は平面状の基部２の一側面
に多数のフイン３が突設され、基部２の他側の部品当接
面の上端両側にねし孔４が設けられている。

また、５は上記基部２とほぼ同じ大きさの押え板で、こ
の押え板５の両側端縁中夫に同一直角方向に支持部とし
ての支持片６が突設され、この支持片６の先端が上記放
熱器１の部品当接面の両側面にねじ７にて回動自在に支
持されている。

そして押え板５には上端両側に上記ねじ孔４に対応して
ねじ込み孔８が設けられ、このねじ込み孔８に附勢体と
してのねし孔９がねじ込まれ、このねじ９の先端が放熱
器１の基部２のねし孔４に螺合し、ねじ９の一方向の回
転で押え板５の上端は基部２に近接し他方向の回転で押
え板５の上端は離反する。

なお、ねじ９は押え板５に挿通した状態で回動自在かつ
位置固定的に他の手段で係止するようにしても良い。

また、１０はプリント基板で、この基板１０には要放熱
電気部品としてのトランジスタ１１が複数個放熱面を外
向きにして取付けられ、はんだ付けされている。

そうして、放熱器１をトランジスタ１１に取付けるには
、ねじ９を螺動して支持片６の先端を支点とし押え板５
を回動し下端側を開き、放熱器１の基板２と押え板５の
内面との間に複数のトランジスタ１１を挾んで、放熱器
１の部品当接面と各トランジスタ１１の放熱面とを対向
させ、ついでねじ９を逆に操作して押え板５の下端側を
閉じ、トランジスタ１１を押え板５で放熱器１に挾着す
る。

そして放熱器１をプリント基板１０にねじ１２にて固着
する。

このようにすると、ねじ９は上方に位置し、他の部品が
狭いスペースに密集してもこれらの部品の上から操作で
きる。

なお、第３図のようにトランジスタ１１をプリント基板
１０の一側端縁に放熱面を外向きにして並設し、このプ
リント基板１０の一端をシャーシ１３上に載置し、放熱
器１を先の実施例と同様にトランジスタ１１に取付け、
放熱器１をシャーシ１３にねじ１２により固着しても良
い。

また、第４図のように支持片６を押え板５の上端に設け
、ねじ９を支持片６より下側に設けるようにしても良く
、この場合にはねじ９の回転方向は先の実施例とは逆の
方向になる。

また、第５図のように支持片６は第１の実施例と同じよ
うに押え板５の中央よりやや上方に設け、この押え板５
の上端内面に両側に位置して位置決め杆１４を突設し、
この位置決め杆１４に附勢体としてのコイルばね１５を
装着してこのコイルばね１５を放熱器１の基板２と押え
板５の内面に介装し、押え板５の下端を常時放熱器１側
に附勢しておき、トランジスタ１１に放熱器１を取付け
るときには押え板５の上端を押圧して下端側を開き、ト
ランジスタ１１をこの拡開した間隙に挿入し、そしてコ
イルばね１５の弾力によりトランジスタ１１を放熱器１
と押え板５の間に挾着するようにしてもよい。

本考案によれば、放熱器の部品当接面の両側部に押え板
の両側部を回動自在に軸着し、この押え板の回動により
要放熱電気部品を放熱器と押え板の間に挾着するように
したから、１組の放熱器と押え板を用いて、例えば複数
のトランジスタを簡単に挾着することができ、しかも押
え板に挾着力を附与する附勢体を上方に設けることがで
き、このように附勢体を上方に設ければ、周囲に他の部
品が密集している場合でもこれらの他の部品に邪魔され
ずに放熱品をトランジスタに取付けたり取外したりする
ことができ、したがってトランジスタを予めプリント基
板に取付けてはんだ付けしておいても、後の放熱器の取
付け作業を害することなく、はんだ付けの自動化をさら
に促進でき、修理等のサービス性も向上できる。

また、押え板を熱良導体にもでき、放熱効果を促進でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の装置の一実施例の斜視図、第２図はト
ランジスタと放熱器を同一基板上に取付ける取付状態の
側面図、第３図はトランジスタを基板に取付けるととも
に放熱器をシャーシに取付ける取付状態の側面図、第４
図は他の実施例の取付け状態の側面図、第５図はさらに
他の実施例の斜視図である。 １・・・・・・放熱器、５・・・・・・押え板、９・・
・・・・附勢体としてのねじ、１０・・・・・・プリン
ト基板、１１・・・・・・要放熱電気部品としてのトラ
ンジスタ、１５・・・・・・附勢体としてのコイルばね
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プリント基板に取付けられた要放熱電気部品と、この要
   放熱電気部品の放熱面がその部品当接面に当接される放
   熱器と、この放熱器の部品当接面の両側部にその両側部
   を回動自在に軸着され放熱器の部品当接面との間に介在
   された上記要放熱電気部品をその回動により放熱器との
   間で挾着する押え板と、この押え板と上記放熱器との間
   に設けられこれらの間で上記要放熱電気部品を挾着する
   方向に押え板を回動させる附勢体とを具備したことを特
   徴とする電気部品取付け装置。