JPS59103984A - ベ−ン圧縮機におけるベ−ン背圧制御構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は車両空調用として好適なベーン圧縮機における
ベーン背圧制御構造に関するものである。

円筒形又は楕円筒形のシリンダ及び該シリンダの端面に
接合されるフロント及びリヤの両側板にて囲まれた空間
内を、複数のベーンを備えたロータを偏心回転せしめる
ことにより冷媒の圧縮を行うベーン圧縮機においては、
ロータの回転による遠心力を利用してベーン先端をシリ
ンダの内周面に圧接させているが、それだけではベーン
先端とシリンダ内周面とのシール性が不充分であるため
、ベーンの背面に対し圧縮室内の圧力を作用させてベー
ンがロータから突出するようビ付勢している。

このようなベーンの背圧制御構造として、本願出願人は
第５図（ａ）に示すようにロータ１４の端直に接触する
側板に対し同図の破線で示すように高圧溝４１を設けて
、該高圧溝４１に吐出室側の圧力を作用させるとともに
、ベーン１６の先端がシ’）ン９１トｏ−９１４との最
接近位置（以下トップ位＋ａ　ｌｌ＋という〕から若干
進んだ吸入行程極く初期の実線位置にあるときベーン溝
１５底部の背圧室１５ａが高圧溝４１と連通してベーン
１，６が吐出圧により押し出され、ベーン１６が第５［
ａ（ａ）の鎖線で示す吸入行程初期の位１ｄに移動され
ると、背圧室１５ａが高圧溝４１から離れるようにした
ものを提案している。（実願昭５６−１９４１５７号参
照） ところが、上記へ一ンの背圧制御構造は、ベーン１６が
圧縮動作を行ないながら吐出完了位置Ａに移動する過程
で、ベーン背圧室１５ａが独立した閉じ込み状態にあっ
てベーン１６が吐出圧よりも高い圧力によりシリンダ１
の内周面へ押圧され、ベーン１６が前記吐出完了位置Ａ
からトップ位置Ｔを経て第５図（ａ）の実線で示す位置
へ移動されるまでの間においても、前述した閉じ込み状
態が続くので、吸入動作も圧縮動作も行なわれない区間
Ａ　−’ｌ’でベーン１６の先＠をシリンダ１の内周面
へ過度に圧接させ、動力損失を招くという欠陥があった
。

又、本願出願人は前記実願昭５６−１９４１３７号にお
いて第５図（ｂ）に示すようにベーンの背圧制御構造と
して、ロータ１４の端面に接触する側板に対し、中間圧
溝４２ｆｆ：設けて、該中間圧溝４２に圧縮室１１の圧
力を作用させ、ベーン１Ｇの先端が吸入行程初期から圧
縮行程初期よで移動する期間中、ベーン背圧室１５ａへ
吸入圧と吐出圧の中間圧を作用させてベーン１６をシリ
ンダ内周面へ圧接するようにしていた。

ところが、上記ベーンの背圧制御構造は、圧縮室１７が
吐出室側と連通する以前に後続ベーン１６′の背圧室１
５ａが中間圧溝４２がら１ｉｌｌ＃れて該背圧室１５ａ
が閉じ込み状態となるためベーン背圧が高くなり、従っ
て液圧縮を起こじてもベーン１６が浮き上がりり＜、ロ
ータ割れ等を発生させるという欠陥があった。

本発明は上記従来技術に存する欠陥を解消するために成
されたものであって、その第１の目的はベーンがほぼ吐
出完了位置からトップ位置を経て吸入行程初期の所定位
＠まで移動するときの所要動力を軽緘することができる
ベーン圧縮機のベーン背圧制御構造を提供することにあ
る。

又、本発明の第２の目的はｏｊＪ述した第１の目的に加
えて液圧縮を起こしたときの関連部品の破損を防止する
ことがでさるベーン圧縮機のベーン背圧ｊｌｒｌＩ仰構
造を提供するすることにある。

以Ｆ、本発明を具体化した一実ｊ市例を第１図〜第４図
について説明すると、図面中１は円筒形のシリンダを示
し、同ンリンタ１の端面にはシリンダ外径よりも大径の
円板状のフロント側板２及びリヤ側板３が接合され、こ
れらによってロータ収容用の円筒形空間が形成されてい
る。４はフロント側板２の前面に配置された吸入室５を
有するフロントハウンンクであシ、同吸入室５は吸入孔
６を介して外部回路と連通されている。１はフロン１・
側板２及びリヤ側板３の外周を囲繞するように配置され
かつフロントハウシング４に接合されたリヤハウジング
であり、その後側には底部を油溜室８としかつ上部には
吐出カス中の油を分離する油分離材９を有する油分離室
１０が形成され、同油分離室１０は吐出孔１１を介して
外部回路と連通されている。

前記フロント側板２及びリヤ側板３の中心から適当量偏
心した位置には、喘ＦＪＸＪＪｒ＋ａ　？　２が貨通さ
れ、フロント及びリヤのラジアルベアリンク１３にて回
転可能にかつ軸線方間の微動可能に支持されており、同
駆動軸１２に固着（一体形成することも可ンされたロー
タ１４がｎｕ記シリンク１ｔ７３にその外周面の一部を
シリンタ内周面の上部と接するように偏心して収容され
ている。口〜夕１４の円周上には全幅にイ）たって複数
個（図では４個の場合を示す）のベーン溝１５が所要深
さをもって形成され、各ベーン溝１５に摺動可能に嵌合
されたベーン１６はその先端がシリンダ１ゐ内壁面に当
接することで空間を４つの圧縮室１γに区画形成してい
る。圧縮室１１は前記フロント側板２に貫設された吸入
孔１８を介して吸入室５と連通され、また圧縮室１１は
シリンダ１に貫設された吐出口１９を介して同シリンタ
１の外周面とりャハウジノグＴの内周面間に形成された
吐出室２０と連通され、さらに同吐出室２０は前記油分
離材９と対向するようにリヤ側板３に貫設された連通孔
２１を介して油分離室１０と連通されている。なお、２
２は吐出口１９に設けられた吐出弁、２３はその弁押え
である。

Ｏｉｌ記リヤ側板３の後面には駆動軸１２の後端面を覆
うカバー２４が僅かな間隙をおいて固定され、密閉状の
リヤベアリング室２５が形成されている。

又、リヤ側板３の１■面つまりロータ端面との摺動面に
は第２図に示すように圧縮行程終了付近の圧縮室１１に
近接して高圧溝２６が形成されており、該高圧溝２６は
リヤ側板３に形成した給油通路２１によって油溜室８と
連通されている。この高圧溝２６は第４図（ａ）に示す
ように複数のベーン１６のうち１つのベーン１６′の先
端が吐出完了位置Ａに移動されたとき背圧室１５ａと連
通を開始し、第４図（ｔｌ）に示すようにベーン１６′
の先端がトップ位置１゛を経て吸入行程初期の位置Ｉ３
へ移動されたとき、背圧室１５ａとの連通が解除される
ように、所定位置に円弧状に形成されている。

同じ＜　ｒＪｉＪ記リヤ側板３０而而には、第２図にボ
すように半円弧状の中間圧溝２８が形成されている。こ
の中間圧溝２８は第４図（０）にボすようにへ一ン１６
′の先端が吸入行程初期の位１？ｉＣへ移動されたとき
背圧室１５１Ｌと連通を開始し、第４図（（すにボすよ
うにベーン１６′と該ベーン１６′よりも先行するベー
ン１６とにより形成される圧縮室１７が吐出口１９と連
通されたとき、後続のベーン１６′の背圧室１５ａが中
間圧溝２８かＬ：）ｌｌｔ１間するように形成されてい
る。該中間圧溝２８はＩＪ　−ｔ−側板３の前面に刻設
した連通溝２９によりリヤベアリング室２５と連通され
ている。さらに、リヤ側板３の前面には前記リヤベアリ
ング室２５と圧縮室１７とを連通ずる導圧孔３０が形成
されている。

次に、前記のように構成したベーン圧縮機にっいてその
作用を説明する。

ロータ１４及びベーン１６が駆りｌ山１２により第２図
の矢印方向に回転され圧縮機が運転されている状態にお
いて、吸入孔６から吸入室５へ流入１７た冷媒カスは吸
入孔１８−＋圧縮室１１→吐出ロ１９−ト吐出室２ａ→
連通孔２１．油分離室１０の順に流れ、吐出孔１１から
外部へ圧送される。

今、ｎＩＪ記へ一ノ１６′の先端が吐出完了位置Ａにあ
って、その背圧室１５ａが高圧溝２６の始端と対応した
第４図（＋Ｉ）に示す状態を起点として作用を説明する
と、ｆｊｉＪ記ベーン１６’が吐出完了位置Ａから１〜
ツブ位置′ｒを経て第４図（ｂ）に示すように吸入行程
初期の位置Ｂへ移動されるまでの間は、背圧室１５ａが
高圧溝２６と連通されてベーン１６′が吐出室２０の吐
出圧及び辿心力によってシリンダ１の内周面へ圧接され
、又ベーン溝１５内への油の供給も行なわれベーン１６
／が潤滑作用を受ける。

ベーン１６′が吸入行程初期の位装置Ｂから離れて第４
図（Ｃ）に示すように位１へＣへ多動される汰での間は
、背圧室１５ａが瞬間的に高圧溝２６及び中間圧溝２Ｂ
と連通しない状態となり、その後ベーン１６／が前記位
置Ｃを通過してからは背圧室１５ａが中間圧溝２８と連
通され、該背圧室１５ａには圧縮途中の圧縮室１１内の
一部のガスが導圧孔３０→リヤベアリング室２５→リヤ
ベアリング１３→連通溝２９→中間圧溝２８の脂に圧入
さルる。なお、上記Ｂ４Ｓ１．ｉ１ｉとＣ位ｉｔを一致
させて、制圧溝から中間圧溝への切換えを瞬間的に行な
うようにしてもよい。このため、ベーン１５／は圧縮室
１１の圧力（吸入圧と吐出圧の中間圧）及び遠心力によ
って押し出され、ベーン先端の動力損、失が軽減される
。又、ベーン１６′の突出により背圧室１５ａは膨張し
、この結果背圧室１５ａ内のカス流れが促進され、リヤ
ベアリング１３の潤滑が行なオ〕れる。

さらに、ベーン１６′が回転して吸入孔１Ｂを通過する
と、該ベーン１６’と先行するベーン１６とによシ形成
される圧縮室１７により圧縮動作が開始される。この圧
縮室１７の移動にともなって吸入されたカスが圧縮され
ていくが、圧縮行程の初期及び中期においてはベーン１
６′の背圧室１５ａは中間圧溝２８と連通されており、
圧縮行程の終期に入って先行するベーン１６が第４図（
ｄ）に示すように吐出完了位置Ａより若干進行した位置
へ移動され、かつベーン１６’が位置りへ移動されて圧
縮室１７が吐出口１９と連通されると、ベーン１６′の
背圧室１５ａが中間圧溝２８から離れ、その後背圧室１
５ａに閉じ込められたカスが圧縮されて昇圧することに
より、ベーン１６／先端に作用する圧縮室圧力に対抗す
る。

ベーン１６’の先端が第４図（ａ）に示すように吐出完
了位置Ａに移動されると、背圧室１５ａが再び高圧溝２
６と連通され、背圧室１５ａ内に閉じ込められていたカ
ス（吐出圧よりも高い）が高圧溝２６に放出され、背面
圧が吐出圧まで低下するため、ベーン１６′先端の面圧
が下がシ、動力損失が軽減される。なお、ベーン背面圧
の閉じ込みガスが流出された瞬間、高圧溝内の圧力は一
時的に上昇するが、ローターサイドの隙間からの漏れや
、ベーン先端がトップ位置を通過した後に背圧室容積が
増大することにより、すぐに圧力は吐出圧に復帰し、油
分離室から油は供給されつづける。

へ−ン１６′の背圧室１５＋１が高圧溝２６と連通して
いる状態において、ベーン１６′の背向には吐出圧が作
用し、一方ベーン１６／の先端面においては、シール線
よりｏｉＪ方では吐出圧よりやや高い圧力が作用し、後
方では吐出圧より低いｊ」二カが作用し、平均圧力とし
ては吐出圧よりも若干低い圧力が作用しているので、ベ
ーン１６１がンリノダ１の内周面から浮き上がることは
ないが、もし浮き上がったとしても吐出は完了している
ため、性能、動力に悪影響を及ぼずことはない。、とこ
ろで、圧縮室１１が吐出口１９に連通していない状態で
、例えば第４図（ｄ）のへ−ン１６′と後続のベーン１
６との間の圧縮室１７で液圧縮が起こると、後続のベー
ン１６の背圧室１５ａは中間圧溝２８に通じており、背
圧室１５ａでの閉じ込みが始まっていないため、液圧縮
によってベーン１６先端に作用する力が大きくなるとベ
ーン１６が浮上し、圧縮室１７の圧力が解放される。な
お、液圧縮にともなう高圧は中間圧溝２８へ入ってしま
うが、途中の流路抵抗により圧縮室１１よりは若干低め
のため、ベーン１６が浮上する。しかし、背圧室１５Ｂ
が中間圧溝２８からＩＩＪｌｔｔ’して閉じ込みが開始
されるとすくが圧される。

又、圧縮室１Ｔが吐出口１９に連通している状ｉＷ、例
えば第４図（ｄ）のベーン１６′と先行するへ一ン１６
との間の圧縮室１１で液圧縮が起こると、へ−ン１６′
は背圧室１５ａで閉じ込みが始まっており浮き上がらな
いが、圧縮室１１の圧力が吐出口１９を介して吐出室２
０へ逃げ、圧縮室１７が異常高圧になることはない。

なお、本発明は次のような実施例で具体化することも可
能である。

（＋ｌ　　１ｆｔＪ記実施例では圧縮室１１の先行ベー
ン１６が吐出口１９を完全に通過して吐出完了位ｍＡか
ら若干進んだところで、後続ベーン１６／の背圧室１５
ａが中間圧溝２８から離れるようにしたが、この時期を
先行するベーン１６の先端が吐出口１９を若干通過した
ところにすること。

（２）口１記実施例では円筒形のシリング１を使用した
ベーン圧縮機について述べたが、楕円筒形のシリングを
使用したベーン圧縮機に具体化すること。

（３）　　前記実施例では高圧溝２６及び中間圧溝２８
をリヤ側板３に形成したが、これをフロント側板２又は
両側板２，３に設けること。

以上詳述したように、本願第１発明はベーンの先端がほ
ぼ吐出完了位置からトップ位置を経て１吸入行程初期の
位置へ移動される間、ヘー／の背圧室１５ａに吐出圧を
作用させるための旨圧溝２６を設けたので、吸入動作や
圧縮動作も行なわれない吐出完了位置Ａからトップ位置
Ｔまでの期間中に背圧室の圧力を吐出圧よシも高い閉じ
込み圧から開放することができ、従ってベーンの先端を
シリンダの内周面に無理に圧接させなくても済み、動力
損失を軽減し、ベーン等の摩耗を少なくすることができ
る。

又、本願第２発明は、前述した第１発明の構成に加えて
ベーンが吸入行程初期から圧縮室が吐出口と連通された
ときの該圧縮室を形成する後続のベーンと対応する位置
まで移動する期間中、ベーン背圧室１５ａと連通する中
間圧溝２８ｆ：設けたので、ＩＪｌＪ記第１発明の効果
に加えて、液圧縮時における圧縮室の異常高圧をなくし
てロータ破損等の事故を防止することができる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を刀；す第２図におけるＹ−
Ｙ線の縦ｌ新曲図、第２図は第１図のＸ−Ｘ線の１新面
図、第６図はリヤ側板のみの正面図、第４図（１１）〜
（ｄ）はそれぞれ圧縮動作の行程を示す正面図、第５図
（０１，（＋１）は従来の背圧制御構造を示す正面図で
ある。 シリング１、リヤ側板３、ロータ１４、ベーン溝１５、
背圧室１５ａ、ベーン１６、圧縮室１γ、島圧溝２６、
中間圧溝２Ｂ、吐出完了位置Ａ、　ｌ、ツブ位置Ｔ、位
置Ｂ、Ｃ，Ｄ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　円筒形若しくは楕円筒形のシリングと、同シリンダ
   端面に接合されたフロン１−及びリヤの側板とにより密
   閉された空間内に、前記両側板に回転可能に支持された
   駆動軸に固定したロータを収容し、前記ロータの外周面
   にはその全幅にわたってベーン溝を形成し、同ベーン溝
   にはｈＩＪ記シリンクの内周面、フロント及びリヤの側
   板と摺接するベーンを出没可能に収容してガスの圧縮作
   用を行うようにしたベーン圧縮機において、前記側板の
   ロータ摺動面に対し吐出室側と連通ずる高圧溝を設け、
   前記ベーンがほぼ吐出完了位置から吸入行程初期まで移
   動する期間中、前記高圧溝とベーンの背圧室とが連通さ
   れるように該高圧溝の形成範囲を設定したことを特徴と
   するベーン圧縮機におけるベーン背圧制御構造。 ２　円筒形若しくは楕円筒形のシリンダと、同シリンダ
   端面に接合されたフロント及びツヤの側板とにより密閉
   された空間内に、前記両側板に回転可能に支持された駆
   動軸に固定したロータを収容し、前記ロータの外周面に
   はその全幅にわたってベーン溝を形成し、同ベーン溝に
   は前記シリングの内周向、フロント及びリヤの側板と摺
   接するベーンを出没可能に収容してカスの圧縮作用を行
   うようにしたベーン圧縮機において、前記側板のロータ
   摺接面に対し吐出室側と連通する高圧溝を設け、＋＞Ｕ
   記ベーンがほぼ吐出完了位置から吸入行程初期まで移動
   する期間中、目Ｕ記高圧溝とベーンの背圧室とが連通さ
   れるように該高圧溝の形成範囲を設定し、同しく前記側
   板のロータ摺接面に対しｒＩＥ縮室と連通する中間圧溝
   を設け、ベーンが吸入行程初期の状態から、吐出口に連
   通された圧縮室を形成する後続のベーンの位置まで移動
   する期間中、前記中間圧溝とベーンの背圧室とが連通さ
   れるように該中間圧溝の形成範囲を設定したことを特徴
   とするベーン圧縮機におけＺベーン背圧制御構造。 ３　圧縮室を形成する２枚のへ一ンのうチ先行スるベー
   ンが吐出完了位置を通過した直後の状態において、後続
   のベーンの背圧室が中間圧溝がら離れるように該中間圧
   溝の形成範囲が設定されている特許請求の範囲第２項記
   載のベーン圧縮機におけるベーン背圧制御構造。