JPS59100246A

JPS59100246A - ラジエ−タ−用銅合金

Info

Publication number: JPS59100246A
Application number: JP20856682A
Authority: JP
Inventors: Susumu Kawauchi; 川内　進; Masahiro Tsuji; 正博辻; Kiyoaki Nishikawa; 西川　清明
Original assignee: Nippon Mining Co Ltd
Current assignee: Eneos Corp
Priority date: 1982-11-30
Filing date: 1982-11-30
Publication date: 1984-06-09

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】本発明は優れた耐食性を有するラジエーター用銅合金に
関するものである。

黄銅は一般に機械的性質や成形性が良好であり、そのほ
かの銅合金にくらべて価格も安いため、広範囲の用途で
使用されている。自動車用ラジエーターとしても好んで
使用されているが、黄銅は環境によっては脱亜鉛腐食現
象が起き、これが大きな問題となっている。

自動車用ラジエーターは本体の温度を調節するために液
体を冷却媒体としてエンジンとラジエーターとを循環さ
せて熱を放散させるもので、ラジエーターは冷却媒体と
常時接触しており、この冷却媒体により，内面から腐食
が生じる問題がある。また，自動車の走行中にラジエー
ターは排気ガス、塩分を含む海岸大気さらには工工場大
気のＳＯｘガス等にさらされている場合には外面からも
腐食される。

従来ラジエーターに使用されている材料としては６５ｗ
ｔ％，亜鉛３５ｗｔ％からなる黄銅が用いられているが
，腐食環境の悪化等により従来の黄銅を用いたラジエー
ターの寿命が短かくなりつつある。

このような状況から耐食性の優れた材料が要求されてい
る。

本発明は、かかる点に鑑み，従来の黄銅を改良し、ラジ
エーター用材料として優れた耐食性を有する銅合金を提
供するものである。

本発明は、亜鉛２５〜４０ｗｔ％、りん０．００５〜０
．０７０ｗｔ％、銅０．０５〜１．０ｗｔ％、アルミニ
ウム％０．０５〜１．ＯＷｔ％を含み，残部銅及び不可
避的な不純物からなる合金を最終焼鈍で結晶粒度が０．
０１５ｍｍ以下になるように調整された合金、および最
終焼鈍で結晶粒度が０．０１５ｍｍ以下となるように調
製したのち，さらに３〜２０％の加工度で冷間比延をほ
どこした合金、ならびに最終焼鈍したのちさらに３〜２
０％の加工度で冷間圧延をほどこした合金であって、優
れた耐久性を有するラジエーター用銅合金に関する。

次に本発明合金を構成する合金成分及び内容の限定理由
を説明する。銅と亜鉛は本発明合金の基本成分となるも
ので加工性、機械的強度にすぐれていると共に熱伝導性
にもすぐれている。

亜鉛含有量を２５〜４０ｗｔ％とずる理由は亜鉛含有量
が２５ｗｔ％未満では加工性が悪くなること及び亜鉛含
有量が４０ｗｔ％をこえると銅−亜鉛合金におけるβ相
の析出がみられ耐食性及び冷間加工性が悪くなるためで
ある。りんの含有量を０．００５〜０．０７０ｗｔ％と
する理由は、りん含有量が０．００５ｗｔ％未満では耐
食性の改善がみられず，逆にりん含有量が０．００７０
ｗｔ％を越えると耐食性は改善されるが粒界腐食の徴候
が見られるためである。錫の含有量を０．０５〜１．０
ｗｔ％とする理由は錫の含有が０．０５ｗｔ％未満では
耐食性の改善が認められず。また１．０ｗｔ％を越える
とその効果が飽和するためである。

アルミニウムの含有量を０．０５〜１．Ｏｗｔ％とする
理由はアルミニウムの含有量が０．０５ｗｔ％未満では
耐食性の改善が認められず，また１．０ｗｔ％を越える
とその効果が飽和するためである。

さらに、本発明合金を最終焼鈍で結晶粒度を０．０１５
ｍｍ以下に限定した理由は，結晶粒度を０．０１５ｍｍ
以下とすることによりさらに耐食性の改善がみられるよ
うになるためである。また、本発明合金を最終焼鈍した
のち，６〜２０％の加工度で冷間圧延をほどこす理由は
，冷間圧延をほどこすことにより、本発明合金のはんだ
付け性が向上するためであるが、加工度が５％未満では
はんだ付け性の向上が認められず，また２０％を越える
と機械的強度が高くなりすぎ、ラジエーターチューブ成
形時の加工性が劣化するためである。

このような本発明合金は良好な耐食性を示すとともには
んだ付け性も良好な合金であるため、ラジエーター用銅
合金として適した材料である。

実施例第１表に示す諸組成の合金を溶接し熱間圧延及び適宜焼
きなましを加えなから冷間圧延により１ｍｍ厚さの板と
し最終的に種々の温度で焼きなましを加え第１表に示す
結晶粒度に調製した。

耐食性試験は、１ｌの水に炭酸ナトリウム　１．３ｇ／ｌ硫酸ナトリウム、１．５ｇ／ｌ塩化ナトリウム　１．６ｇ／ｌを各々溶かした液を液温８８℃に保持し，毎分１００ｍ
ｌの空気を吹き込み，この液の中に５００時間浸漬した
。その時発生した脱亜鉛腐食深さを測定しこれをもって
耐食性を評価した。その結果を第２表に示した。

さらに第１表に示された結晶粒度をもつ１ｍｍ厚さの合
金を第３表に示す加工度で冷間圧延を加えたのちはんだ
付け性試験に供した。はんだ付け性試験は直径φ８０ｍ
ｍ、深さ６０ｍｍの円筒形のルツボにＳｎ２０％−Ｐｂ
８０％からなるはんだを３２０℃に加熱して溶湯を作り
、その中に降下速度２５ｍｍ／ｓｅｃでサンプル（表面
を清浄にした巾１０ｍｍ長さ５０ｍｍの形状）を浸漬し
たときはんだ浴からサンプルが受ける浮力とはんだ浴に
引き込まれる力が平衡に達するまでの時間を測定し、こ
れをもってはんだ付け性を評価した。その結果を表４に
示した。第２表、第４表からわかるように本発明合金は
脱亜鉛腐食に対して優れた耐食性を示ずとともにはんだ
付け性も良好な合金であることが判明した。

すなわち，本発明の合金（試料番号６〜１５）の脱亜鉛
腐食深さは、最大４０μｍ、最小５μｍであるのに対し
、比較合金（試料番号１〜５）は脱亜鉛腐食深さが１６
２μｍ以上であるので、本発明合金は著しく酎脱亜鉛拐
食に優れていることが分る。

また本発明合金の中でも結晶粒度が０．０１５ｍｍ以下
であるもの（試料番号６、８、９、１１、１５）はこの
脱亜鉛腐食深さが１５μｍ以下であり、結晶粒度がＯ．
０１５ｍｍを越えるもの（例えば試料番号７，４０の同
深さが３０μｍ、４０μｍ）に対しより一層耐脱亜鉛腐
食が改善されていることが分る。

はんだ付性については、第４表に示すように各種合金（
本発明合金及び比較合金）の中で加工度が３〜２０％の
範囲に含まれている（試料番号２〜５、７−１０、１２
〜１５）合金は、加工度が上記範囲外の合金（試料番号
１、６、１１）に比べて平衡に達するまでの時間（ｓｅ
ｃ）が短かく、はんだ付性に優れていることが分る。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）亜鉛２５〜４０ｗｔ％，りん０．００５〜０．０
７０ｗｔ％、Ｑ０．０５−１．Ｏｗｔ％，アルミニウム
０．０５〜１．Ｏｗｔ％を含み，残部銅及び不可避的な
不純物からなる合金を、最終焼鈍で結晶粒度が０．０１
５ｍｍ以下になるように調整されたラジエーター用銅合
金
（２）亜鉛２５〜４０ｗｔ％，りん０．００５−０．０
７０ｗｔ％，錫０．０５〜１．０ｗｔ％，アルミニウム
０．０５〜１．Ｏｗｔ％を含み，残部銅及び不可避的な
不純物からなる合金を，最終焼鈍で結晶粒度がＯ．０１
５ｍｍ以下になるように調整したのち，さらに３〜２０
％の加工度で冷間圧延をほどこし，たラジエーター用銅
合金
（３）亜鉛２５〜４０ｗｔ％．，りん０．００５〜０．
０７０ｗｔ％、錫０．０５〜１．０５ｗｔ％，アルミニ
ウム０．０５〜１．Ｏｗｔ％を含み，残部銅及び不可避
的な不純物からなる合金を最終焼鈍したのち、さらに３
〜２０％の加工度で冷間圧延をほどこしたラジエーター
用銅合金