JPS589887B2 - ガスオ−ブン付電子レンジ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 最近電子レンジの加熱室内にヒーターを組込んだオーブ
ン機能付の電子レンジが普及し始めている。

ところが我国の一般家庭の商用電源が１００Ｖ、１５Ａ
程度が限度である。

これに対し、電子レンジが約１０Ａまこはそれ以上、ヒ
ーターが同程度の容量であるので、ヒーターと高周波と
の同時加熱は非常に困難である。

この点、電子レンジとガスオーブンとを組合わせれば高
周波とガス火力との同時加熱は容量的には全く問題ない
。

しかしながら現在まで実現されていない。

種々の技術的問題があるためと考えられるが、中でも一
番大きな問題は安全性、特にガス爆発の危険であろう。

微量のガス漏れはいつ発生するかわからないし、電子レ
ンジのマグネトロンは一般に３〜４ＫＶ，動作開始直後
過渡的には１０数ＫＶもの高圧が発生するので、湿度の
高い時などは弱い放電が発生することがある。

特に最近は高圧回路に電気接点が用いられてきているの
で火花の発生する頻度は非常に高いと言える。

この両者、ガス漏れと火花とが同時に起ればガス爆発と
なる。

従来、電気接点等からの爆発防止法としては金網で囲う
といった方法がとられているが、電子レンジの電気部品
全部を金網で囲うことはむずかしい。

本発明はこの点本解決し、安全なガスオーブン付電子レ
ンジを実現せんとすることを目的とするものであり、以
下図面によって本発明の一実施例を説明する。

第１図は加熱室及びガス燃焼室の構成を示す分解斜視図
である。

加熱室１０は０．８ｍｍの鉄板を溶接して作り、ホーロ
ー処理を施す。

加熱室上面中央には高周波導入口１１をあけ、周囲に設
けた穴１２で導波管（第２図に記載）をビス止めする。

加熱室裏板１３は同じ＜０．８ｍｍの鉄板でホーロー処
理され、左右に熱風吹出用の小孔群１４、上部に排気用
小孔群１５、中央部には吸込用小孔群１６を設けた金属
製円盤１７を固定する。

燃焼箱３０は厚さ０．８ｍｍ程度のアルミナイズド剛板
を溶接して作る。

中央部には循環ファン３１が設けられ、下方にはガスバ
ーナ３２が設けられる。

燃焼箱内は３つの仕切板で区切られる。

仕切板Ａ３３は前記循環ファン３１の上部に水平に設け
られ、前記加熱室裏板の吹出用小孔群１４と排気用小孔
群１５との中間に対向する。

仕切板Ｂ３４はガスバーナと循環ファンとの間に水平に
取付けられ、加熱室裏板に対向する側の中央部は長方形
に切欠かれる。

仕切板Ｃ３５はコの字形断面を持ち、仕切板ＡとＢとの
間に垂直に取付けられる。

中央の循環ファンと対向する部分には円形の大きな穴が
あけられ、燃焼箱上面には排気用の長方形の穴３６があ
けられる。

第２図は加熱室の右側に設けられた機械室を斜め後方か
ら見た部分斜視図である。

亜鉛メッキ鋼板製の上下仕切板１０１は水平に固定され
、その上には高圧トランス１０２、進相コンデンサ１０
３が置かれる。

ファンモーター１０４はボデイ裏板１０５に固定され、
ファン１０６はその回転軸に取付ける。

ボデイ裏板の、ファンモータを取付けた部分の周囲には
冷却風吸込用の小孔群１０７を設け、マグネトロン１０
８はファンに対向した位置に、導波管１０９の下に固定
する。

この他、タイムスイッチ１１０庫内灯１１１が上下仕切
板の上側に配置され、下側にはホースエンド１２１、ガ
スコツク１２２、ガバナ１２３、電磁弁１２４などが配
置される。

なお上下仕切板には小孔群１２５があけられる。

第３図は本実施例の電子レンジの右側面図であり、ボデ
イ右側面板は前記上下仕切板の部分で上下に分割される
。

上側はトランスに対向する部分に、下側は全体的にルー
バを設ける。

第４図は第３図のＡ−Ａ’断面図であり、ルーバの断面
を示す。

以上の構成により安全なガスオーブン付電子レンジが完
成する。

ガスバーナで発生した炎、熱は仕切板Ｂの長方形の切矢
部を通り、次いで仕切板Ｃの円形の穴を通り循環ファン
の中心付近から吸引され、周辺から吹出され、加熱室裏
板の吹出用小孔群を通って加熱室内に吹出される。

室内を循環した後吸込用小孔群を通って再び循環ファン
の中心付近に吸引される加熱室内の熱気の一部は排気用
小孔群を通り排出される。

なお機械室は金属製の上下仕切板で仕切られているので
漏れたガスが電気部品の方へ流れるのがさまたけられ、
ガス爆発の危険が薄らぐ。

特にガス爆発の危険性が大きいのは、爆発可能な対空気
混合比範囲の大きいプロパンガスであるが、プロパンガ
スは空気より重たいので上下仕切板の上側へは行かない
。

またファンが回転されるとボデイ裏板にあけられた小孔
群を通して外部から風を吸込み、マグネトロン及び他の
電気部品に吹付けるが、このことは言いかえれば、機械
室内部、特に上下仕切板の上側は外部から風を吸込んだ
分だけ千力が高くなったわけであり、それはとりもなお
さす漏洩ガスの侵入を妨げることを意味する。

風は第３図に示すルーバから排出される。

また上下仕切板に小孔群を設けることによりガス燃焼時
におけるガス部品の温度低下が見られる。

特にガバナは規格でも十分低い温度におさえることが義
務ずけられているが、小孔群１２５の効果は著るしい。

これは小孔群１２５を通してファンの風が吹付けられる
ものと考えられるが、これはファンの回転により上下仕
切板の上から下への風の流れが発生したことを意味し、
漏洩ガスが仕切板上側へは侵入しないことの裏付にもな
る。

またガス部品は完成した状態でガスを通し、ガス漏れの
有無を検査するため、小さな炎をガス部品に当てるが、
金属製の上下仕切板があるため炎は電気部品にはとどか
ない。

さらに上下仕切板によってガス部品と電気部品とが分離
されているので補修サービス時における特にガス転換作
業等はやり易くなる。

以上述べた様に本発明によればガス部品と高電圧部品と
を近接しながらも安全に配設できるとともに各部品の温
度上昇を防止しその信頼性を高めることかでき、さらに
補修サービス時における部品点検および取替作業をし易
くするなどすぐれたガスオーブン付電子レンジを提供す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す加熱室、燃焼箱の分解
斜視図、第２図は右側面のボディ側面板を取り去った状
態の部分斜視図、第３図は同右側面図、第４図は第３図
におけるＡ−Ａ’断面図である。 １０８……マグネトロン、１２２……ガスコック、１２
３……ガバナ、１２４……電磁弁、１０１……上下仕切
板、１０６……ファン、１２５……小孔群。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ マグネトロン等の電気部品と、前記マグネトロン冷
   却用のファンと、ガスコック、ガバナ、電磁弁等のガス
   部品とを有し、金属製でかつ通風用の小孔群を設けた仕
   切板によって前記電気部品とガス部品とを上下に仕切る
   とともに前記仕切板の上側に前記電気部品および前記フ
   ァンを、下側に前記ガス部品を配設し前記ファンにより
   前記通風用の小孔群を通じてガス部品をも冷却する構成
   としたガスオーブン付電子レンジ。