JPS589825B2 - 耐摩性に優れた焼結合金 - Google Patents
耐摩性に優れた焼結合金Info
- Publication number
- JPS589825B2 JPS589825B2 JP51014459A JP1445976A JPS589825B2 JP S589825 B2 JPS589825 B2 JP S589825B2 JP 51014459 A JP51014459 A JP 51014459A JP 1445976 A JP1445976 A JP 1445976A JP S589825 B2 JPS589825 B2 JP S589825B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wear resistance
- powder
- sintered alloy
- excellent wear
- cu2s
- Prior art date
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- Expired
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- Sliding-Contact Bearings (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は粉末冶金法による耐摩性に優れた摺動部材に関
する。
する。
焼結合金は複合性に優れ、溶解法では不可能な耐摩性に
富む硬質成分と併せて低融点金属や、硫化物の如き潤滑
成分を同時に含有させることが出来るので優れた耐摩摺
動特性を発揮するものをうろことができる。
富む硬質成分と併せて低融点金属や、硫化物の如き潤滑
成分を同時に含有させることが出来るので優れた耐摩摺
動特性を発揮するものをうろことができる。
本発明はこの考えに基き、耐熱性に優れたマトリックス
中に、耐摩性に富む硬質相と潤滑成分を含有する比較的
安価で、耐摩性に優れた摺動部材を提供せんとするもの
である。
中に、耐摩性に富む硬質相と潤滑成分を含有する比較的
安価で、耐摩性に優れた摺動部材を提供せんとするもの
である。
かかる材料は例えば次の様な方法で作られる。
(以下%は全て重量%を示す。
)鉄粉にNi粉末を0.5〜5%,Co粉末を0.5〜
8%,W粉末を0.5〜5%,MOないしMo化合物粉
をMo%で5〜20%,Cu2S粉を1〜8%と、C粉
を0.4〜2.0%の範囲で混合して100%とし、プ
レス成形後、1100℃前後の不活性ないし還元性雰囲
気中で焼結して得られる。
8%,W粉末を0.5〜5%,MOないしMo化合物粉
をMo%で5〜20%,Cu2S粉を1〜8%と、C粉
を0.4〜2.0%の範囲で混合して100%とし、プ
レス成形後、1100℃前後の不活性ないし還元性雰囲
気中で焼結して得られる。
更に鉄と固溶度を有しない鉛が0.5〜10%の範囲で
添加されれば耐摩摺動特性は更に改善される。
添加されれば耐摩摺動特性は更に改善される。
構成成分中、Niはフエライト中に固溶して黒鉛組織を
微細化しマトリックスの強度靭性を改善する。
微細化しマトリックスの強度靭性を改善する。
Ni0.5%以下では効果が小さ《5%以上となっても
、残留オーステナイト量が増し、強度の改善効果も余り
変らないので価格を考慮して0.5〜5%とする。
、残留オーステナイト量が増し、強度の改善効果も余り
変らないので価格を考慮して0.5〜5%とする。
Coは鉄中に固溶しマトリックスの耐熱性を改善するも
のであるが、0.5%以下ではその改善効果が少なく、
8%以上となるとマトリックスの硬さが低下し、耐摩性
が劣化するので、0.5〜8%とする。
のであるが、0.5%以下ではその改善効果が少なく、
8%以上となるとマトリックスの硬さが低下し、耐摩性
が劣化するので、0.5〜8%とする。
WはNiと同様、鉄中に固溶しマトリックスの強化をは
かるが、一部は炭化物として析出しマトリックスの耐摩
性改善にひ役立つ。
かるが、一部は炭化物として析出しマトリックスの耐摩
性改善にひ役立つ。
その含有範囲は0.5〜5%で充分である。
MoはFe−Mo化合物(ε又はσ相)粉の形で添加さ
れる。
れる。
焼結状態では硬質のFeMo未拡散相で残り耐摩性の主
役を演ずる。
役を演ずる。
Mo%で5%以下の場合、耐摩成分としての硬質相の量
が不足であり、逆に20%以上になっても、強度及び被
削加工性の低下が著しくなるので、5〜20%とした。
が不足であり、逆に20%以上になっても、強度及び被
削加工性の低下が著しくなるので、5〜20%とした。
硫化第一銅(Cu2S)は潤滑成分としての働きをする
。
。
Cu2Sの融点は1100〜1130°Cであるが、こ
れ以下の温度で焼結が行なわれれば、合金中にCu2S
の形で残り潤滑成分として耐摩性の改善に役立つ。
れ以下の温度で焼結が行なわれれば、合金中にCu2S
の形で残り潤滑成分として耐摩性の改善に役立つ。
1%以下では潤滑成分として不十分であり8%以上とな
ると、合金の強度低下が大きくなるので1〜8%とした
。
ると、合金の強度低下が大きくなるので1〜8%とした
。
鉛も硫化第一銅と同様、潤滑成分として添加されるもの
でCu2Sと一緒に添加されることにより耐摩摺動特性
の改善効果は著しく促進される。
でCu2Sと一緒に添加されることにより耐摩摺動特性
の改善効果は著しく促進される。
これは焼結中鉛が硫化第一銅と反応して比較的熱に安定
な硫化物を形成し、焼結時に鉛ロス防止が行なわれてい
る為と考えられる。
な硫化物を形成し、焼結時に鉛ロス防止が行なわれてい
る為と考えられる。
鉛0.5%以下で鉛添加の効果が小さく又10%以上と
なっても強度低下の不利益の方が大きくなるので0.5
〜10%とする。
なっても強度低下の不利益の方が大きくなるので0.5
〜10%とする。
炭素は鉄中に固溶してマトリックスの強化に役立つと共
にFe,Mo,Wらと共に炭化物として析出し、耐摩性
改善の働きをする。
にFe,Mo,Wらと共に炭化物として析出し、耐摩性
改善の働きをする。
又Cu2S,pbらと共存した場合は、鉄中ヘの拡散が
かなり抑制され一部の炭素は遊離状態で残存し潤滑剤と
しての役割を演ずる場合がある。
かなり抑制され一部の炭素は遊離状態で残存し潤滑剤と
しての役割を演ずる場合がある。
CO.4%以下ではこれらの効果が不足であり、逆に2
%以上となってもセメンタイトの量が著しく増加したり
、強度低下の原因となるので添加範囲は0.4〜2%で
ある。
%以上となってもセメンタイトの量が著しく増加したり
、強度低下の原因となるので添加範囲は0.4〜2%で
ある。
以下実施例にて詳細に述べる。
実施例
−325メッシュの炭素粉、Ni粉末、Co粉末、W粉
末及びFe−Moσ粉末(60%Mo),−250メッ
シュのCu2S粉、Pb粉と−100メッシュのミルス
ケール還元鉄粉を下記組成に焼結後なるように配合し、
87%の密度に圧縮成形後、1100℃の温度で30分
焼結した(雰囲気はエンドサーミツクガス)、得られた
材料について機械的性質、耐摩性のテストを実施した。
末及びFe−Moσ粉末(60%Mo),−250メッ
シュのCu2S粉、Pb粉と−100メッシュのミルス
ケール還元鉄粉を下記組成に焼結後なるように配合し、
87%の密度に圧縮成形後、1100℃の温度で30分
焼結した(雰囲気はエンドサーミツクガス)、得られた
材料について機械的性質、耐摩性のテストを実施した。
(以下の組成表中の数字は%を示す。
)(A)Fe−3Ni−4Co−2W−10Mo−1C
−1Cu2S(B)Fe−3Ni−4Co−2W−10
Mo−IC−8Cu2S(C)Fe−3Ni−4Co−
2W−5Mo−IC−3Cu2S(D)Fe−3Ni−
4Co−2W−15Mo−IC−3Cu2S(E)Fe
−5Ni−4Co−0.5W−10Mo−IC−3Cu
2S(F)Fe−3Ni−1Co−2W−10Mo−1
C−3Cu2S(G)Fe−1Ni−4Co−4W−1
0Mo−1C−3Cu2S(H)Fe−3Ni−4Co
−2W−10Mo−1C−3Cu2S−2Pb (I)Fe−3Ni−4Co−2W−10Mo−2C−
2Cu2S−6Pb 2.耐摩性テスト A−Iの材料について以下に述べるピン回転円板式の摩
耗試験を実施した。
−1Cu2S(B)Fe−3Ni−4Co−2W−10
Mo−IC−8Cu2S(C)Fe−3Ni−4Co−
2W−5Mo−IC−3Cu2S(D)Fe−3Ni−
4Co−2W−15Mo−IC−3Cu2S(E)Fe
−5Ni−4Co−0.5W−10Mo−IC−3Cu
2S(F)Fe−3Ni−1Co−2W−10Mo−1
C−3Cu2S(G)Fe−1Ni−4Co−4W−1
0Mo−1C−3Cu2S(H)Fe−3Ni−4Co
−2W−10Mo−1C−3Cu2S−2Pb (I)Fe−3Ni−4Co−2W−10Mo−2C−
2Cu2S−6Pb 2.耐摩性テスト A−Iの材料について以下に述べるピン回転円板式の摩
耗試験を実施した。
(1)試験片寸法 30φ×10mm
(2)接触圧力 2kg/cm2,10kg/cm2(
3)摩擦速度 3m/sec (4)摩擦距離 300m (5)相手材質JIS SUH 3種(硬さHRC35
)又比較材としてFC25、焼結合金Fe一0.3P−
1C−3pb(焼結合金1)、及びFe−2Cu−IC
(焼結合金2)を選び同時に試験を行なった。
3)摩擦速度 3m/sec (4)摩擦距離 300m (5)相手材質JIS SUH 3種(硬さHRC35
)又比較材としてFC25、焼結合金Fe一0.3P−
1C−3pb(焼結合金1)、及びFe−2Cu−IC
(焼結合金2)を選び同時に試験を行なった。
以上の実施例にて判る様に、本発明材は従来より、耐摩
性の優れている材料として知られている鋳鉄や鉛成分を
含有する焼結合金を上回る耐摩性を示した。
性の優れている材料として知られている鋳鉄や鉛成分を
含有する焼結合金を上回る耐摩性を示した。
これは本発明材が、硬い硬質の相を含む耐熱性と耐酸化
性に富むマトリックスと潤滑性に富む硫化第一銅(Cu
2S)から構成されていることによると思われる。
性に富むマトリックスと潤滑性に富む硫化第一銅(Cu
2S)から構成されていることによると思われる。
本発明材は耐熱、耐酸化及び耐摩耗性に優れるので高温
軸受やシール材として最適である。
軸受やシール材として最適である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量%でNi:O.5〜5%,Co:0.5〜8%
,W:0.5〜5%,Mo:5〜20%,Cu2S:1
〜8%,C:0.4〜2.0%残り鉄の組成より成る耐
耐摩に優れた焼結合金。 2 重量%でNi:0.5〜5%,Co:0.5〜8%
,W:0.5〜5%,Mo:5〜20%,Cu2S:1
〜8%,Pb:0.5〜10%,C:0.4〜2.0%
残り鉄の組成より成る耐摩性に優れた焼結合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51014459A JPS589825B2 (ja) | 1976-02-13 | 1976-02-13 | 耐摩性に優れた焼結合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51014459A JPS589825B2 (ja) | 1976-02-13 | 1976-02-13 | 耐摩性に優れた焼結合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5297308A JPS5297308A (en) | 1977-08-16 |
JPS589825B2 true JPS589825B2 (ja) | 1983-02-23 |
Family
ID=11861621
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP51014459A Expired JPS589825B2 (ja) | 1976-02-13 | 1976-02-13 | 耐摩性に優れた焼結合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS589825B2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5075510A (ja) * | 1973-11-09 | 1975-06-20 |
-
1976
- 1976-02-13 JP JP51014459A patent/JPS589825B2/ja not_active Expired
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5075510A (ja) * | 1973-11-09 | 1975-06-20 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5297308A (en) | 1977-08-16 |
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