JPS589798B2 - セレン化亜鉛結晶成長方法 - Google Patents
セレン化亜鉛結晶成長方法Info
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- JPS589798B2 JPS589798B2 JP52110223A JP11022377A JPS589798B2 JP S589798 B2 JPS589798 B2 JP S589798B2 JP 52110223 A JP52110223 A JP 52110223A JP 11022377 A JP11022377 A JP 11022377A JP S589798 B2 JPS589798 B2 JP S589798B2
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- crystals
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明はセレン化亜鉛結晶即ちZnSe結晶を液相成長
させる方法に関するものである。
させる方法に関するものである。
n−VI族化合物半導体であるZnSeは電光変換用可
視発光材科として有望視されており、青色領域にスペク
トルを有する発光ダイオードの製作も可能である。
視発光材科として有望視されており、青色領域にスペク
トルを有する発光ダイオードの製作も可能である。
従来、高圧溶融成長法、気相反応法昇華法などによるZ
nSe単結晶の製作が試みられている。
nSe単結晶の製作が試みられている。
しかし、高圧溶融成長法では1500℃以上の高温が要
求されるし、昇華法でも1300℃程度の高温となり、
このような高温成長で結晶を作れば、結晶組成の化学量
論的平衡からのずれが太き《、結晶中にZn空孔およ−
びSe空孔が多量に存在し、これらの空孔の補償作用が
生じて結晶は高抵抗のN型結晶になってしまう。
求されるし、昇華法でも1300℃程度の高温となり、
このような高温成長で結晶を作れば、結晶組成の化学量
論的平衡からのずれが太き《、結晶中にZn空孔およ−
びSe空孔が多量に存在し、これらの空孔の補償作用が
生じて結晶は高抵抗のN型結晶になってしまう。
また高温成長では、成長容器等からの有害不純物の混入
が避げ難く、高純度結晶を得るのが困難である。
が避げ難く、高純度結晶を得るのが困難である。
発光効率の高い発光素子を作成するには、母体結晶の結
晶性が良好であること、すなわち空孔が少ないこと、高
純度であることなどが第1条件である。
晶性が良好であること、すなわち空孔が少ないこと、高
純度であることなどが第1条件である。
しかし上述のように、高温度成長によるZnSeの場合
、あまり結晶性のよい単結晶を得ることができず、これ
がZnSe単結晶デバイスの実用化の障壁となって、発
光効率の高いZnSe発光素子が得られるまでに至って
いない。
、あまり結晶性のよい単結晶を得ることができず、これ
がZnSe単結晶デバイスの実用化の障壁となって、発
光効率の高いZnSe発光素子が得られるまでに至って
いない。
気相反応法は、他の方法に比べると低温成長が可能であ
るが、低温成長であっても化学量論的組成の制御が困難
であるために結晶性のよい単結晶を得るのが難しく、し
かも大形単結晶を得ることができないという欠点もある
。
るが、低温成長であっても化学量論的組成の制御が困難
であるために結晶性のよい単結晶を得るのが難しく、し
かも大形単結晶を得ることができないという欠点もある
。
また液相成長法でZnSe結晶を作ることも試みられて
おり、溶媒としてはZn、Ga、In、のような金属あ
るいはハロゲン化アルカリなどの溶融塩が用いられてい
る。
おり、溶媒としてはZn、Ga、In、のような金属あ
るいはハロゲン化アルカリなどの溶融塩が用いられてい
る。
しかし、溶質をZnSeとし、一般的な液相成長方法の
ようにZnSe溶質の一方の構成元素であるZnを溶媒
としても、ZnSeがZn溶媒に殆んど溶け込まないた
めに実用化が難しい。
ようにZnSe溶質の一方の構成元素であるZnを溶媒
としても、ZnSeがZn溶媒に殆んど溶け込まないた
めに実用化が難しい。
また上記その他の溶媒を用いた液相成長法によっても、
良好な結晶を得るに至っていない。
良好な結晶を得るに至っていない。
そこで、本発明の目的は、液相成長法で良質なZnSe
結晶を得ることが可能なZnSe結晶成長方法を提供す
ることにある。
結晶を得ることが可能なZnSe結晶成長方法を提供す
ることにある。
上記目的を達成するための本発明は、溶媒としてTe(
テルル)、溶質としてZnSe(セレン化亜鉛)を含む
溶液に、550〜1200℃の温度範囲で熱処理を施す
ことにより、実用上ZnSe結晶(セレン化亜鉛結晶)
と見なせる ZnSe1−xTex(Xは0.10以下)結晶を上記
溶液中で液相成長させることを特徴とするセレン化亜鉛
結晶成長方法に係わるものである。
テルル)、溶質としてZnSe(セレン化亜鉛)を含む
溶液に、550〜1200℃の温度範囲で熱処理を施す
ことにより、実用上ZnSe結晶(セレン化亜鉛結晶)
と見なせる ZnSe1−xTex(Xは0.10以下)結晶を上記
溶液中で液相成長させることを特徴とするセレン化亜鉛
結晶成長方法に係わるものである。
上記本発明によれば、第9図に示すように、ZnSeが
Te溶液に対して比較的低温において実用上有効な溶解
度を有することから、ZnSe結晶の低温成長が可能に
なる。
Te溶液に対して比較的低温において実用上有効な溶解
度を有することから、ZnSe結晶の低温成長が可能に
なる。
このため、化学量論的平衡からのずれが少なく、結晶欠
陥が少なく、また不純物の混入の少ない高純度・高品位
のZnSe結晶を得ることが出来る。
陥が少なく、また不純物の混入の少ない高純度・高品位
のZnSe結晶を得ることが出来る。
また大形のZnSe結晶を得ることが可能になると共に
、液相エピタキシャル成長法への応用も可能である。
、液相エピタキシャル成長法への応用も可能である。
従って、本発明は、ZnSe単結晶デバイス、特にZn
Se発光素子の実用化を一歩前進させることを可能にし
たもので、半導体工業に貢献するところ大である。
Se発光素子の実用化を一歩前進させることを可能にし
たもので、半導体工業に貢献するところ大である。
以下、図示を参照して本発明の実施例に付いて述べる。
実施例 ■
本発明の実施例■に係わるZnSe結晶成長法に於いて
は、まず第1図Aに示す内径15mmの円筒形石英製ア
ンプル1に、溶媒として99.9999%の高純度Te
10グラムと、溶質として99.999%の高純度Zn
Se多結晶1.2グラムとを1×1016mmHgの真
空度で封入した後、アンプル全体をTeの融点449℃
より21℃高い470℃にて加熱する。
は、まず第1図Aに示す内径15mmの円筒形石英製ア
ンプル1に、溶媒として99.9999%の高純度Te
10グラムと、溶質として99.999%の高純度Zn
Se多結晶1.2グラムとを1×1016mmHgの真
空度で封入した後、アンプル全体をTeの融点449℃
より21℃高い470℃にて加熱する。
これにより、第1図Aに示す如くTe溶液3にこれより
も比重の小さいZnSe多結晶2が浮いた状態となる。
も比重の小さいZnSe多結晶2が浮いた状態となる。
次に、アンプル全域にわたって1100℃まで均一に昇
温し、30分間一定の温度(1100℃)に保つ。
温し、30分間一定の温度(1100℃)に保つ。
これにより、ZnSe多結晶2の全部がTe溶液3中に
溶解し、溶媒としてTe、溶質としてZnSeを含む液
相成長用溶液が得られる。
溶解し、溶媒としてTe、溶質としてZnSeを含む液
相成長用溶液が得られる。
しかる後、10℃/hの降温速度で1100℃から47
0℃まで、アンプル全体の温度を下げる。
0℃まで、アンプル全体の温度を下げる。
この結果、降温と共に第1図Bに示す如く板状のZnS
e単結晶4がTe溶液3より析出する。
e単結晶4がTe溶液3より析出する。
通常ZnSe単結晶4はTe溶液3より比重が小さいた
めTe溶液3の上方に多く得られる。
めTe溶液3の上方に多く得られる。
実施例 ■
本発明の実施例■に係わるZnSe結晶成長法に於いて
は、まず、第2図Aに示す先端11aが60度に尖った
内径30mmの円筒形石英管11に、99.9999%
の高純度Te60グラムと99.999%の高純度Zn
Se多結晶75グラムとを投入した後、外径28.5m
mの円筒状石英製シールプラグ13をストツパ11bの
所まで挿入する。
は、まず、第2図Aに示す先端11aが60度に尖った
内径30mmの円筒形石英管11に、99.9999%
の高純度Te60グラムと99.999%の高純度Zn
Se多結晶75グラムとを投入した後、外径28.5m
mの円筒状石英製シールプラグ13をストツパ11bの
所まで挿入する。
次に、石英管11の上方に真空ゴムホース(図示せず)
を結合して石英管11の内部を5×10−6mmHgま
で真空にし、マントルヒータをを用いて380℃で3時
間石英管内のガス出しを行い、しかる後、シールプラグ
13の回りの部分に相当する場所を石英管11の外側か
らガスバーナで熱して石英管11とシールプラグ13と
の融着部14を作り、ZnSe多結晶及びTeを石英管
11内に真空封入する。
を結合して石英管11の内部を5×10−6mmHgま
で真空にし、マントルヒータをを用いて380℃で3時
間石英管内のガス出しを行い、しかる後、シールプラグ
13の回りの部分に相当する場所を石英管11の外側か
らガスバーナで熱して石英管11とシールプラグ13と
の融着部14を作り、ZnSe多結晶及びTeを石英管
11内に真空封入する。
次に、第2図Bに於いてT1で示す温度勾配のない状態
(900℃)に全体を加熱し、T1の状態を30分間保
つ、この結果、Teは融解し、この中に飽和量までZn
Seが溶解したTe溶液15が得られる。
(900℃)に全体を加熱し、T1の状態を30分間保
つ、この結果、Teは融解し、この中に飽和量までZn
Seが溶解したTe溶液15が得られる。
即ち溶媒としてTe溶質としてZnSeを含む溶液が得
られる。
られる。
このとき溶解しないZnSe多結晶12はTe溶液15
に浮いた状態になる。
に浮いた状態になる。
次に、第2図BのT2の温度分布にし、この温度分布を
約40日間保つ。
約40日間保つ。
第2図Bは第2図Aの温度分布を示すものであり、第2
図Aで説明的に付されているa0,a2,a4,a6,
a8,a10,a12,a14が第2図Bの相対的距離
を表わす縦軸の目盛0、2、4、6、8、10、12、
14cmに夫々対応するように表わされている。
図Aで説明的に付されているa0,a2,a4,a6,
a8,a10,a12,a14が第2図Bの相対的距離
を表わす縦軸の目盛0、2、4、6、8、10、12、
14cmに夫々対応するように表わされている。
従って、第2図Aに於いてTe溶液15及びZnSe多
結晶12が存在する領域は約13℃/cmの温度勾配を
有している。
結晶12が存在する領域は約13℃/cmの温度勾配を
有している。
つまり、石英管11の上方を1000℃とし、下方先端
を900℃とした温度勾配を有している。
を900℃とした温度勾配を有している。
そしてこのような温度勾配を得るためにシリコン製ヒー
トシンク16が石英管11の先端11aに当られている
。
トシンク16が石英管11の先端11aに当られている
。
T2の温度分布を保つとTe溶液15中にZnSe多結
晶12が溶融しつつ、温度の低い石英管11の先端11
aに於いて析出を開始する。
晶12が溶融しつつ、温度の低い石英管11の先端11
aに於いて析出を開始する。
そして、約40日後には第3図に示す如く石英管11内
に結晶化したZnSeインゴット17が得られる。
に結晶化したZnSeインゴット17が得られる。
ZnSeインゴット17は十数個の結晶粒(グレイン)
を持つが、時には数個のグレインのみの単結晶インゴッ
トに近いものも得られる。
を持つが、時には数個のグレインのみの単結晶インゴッ
トに近いものも得られる。
尚インゴット17の上方はTe溶液15のみで、ZnS
e多結晶はどこにも見られないことから、上述の約40
日間は多結晶がインゴット17に再結晶するのに充分な
熱過程であることが分る。
e多結晶はどこにも見られないことから、上述の約40
日間は多結晶がインゴット17に再結晶するのに充分な
熱過程であることが分る。
実施例 ■
本発明の実施例■に係わるZnSe結晶成長法に於いて
は、まず、前述の実施例■で得られたインゴット17か
ら第4図に示すような厚さ約2mmのZnSe単結晶ウ
エハアを切り出し、これを種結晶21とする。
は、まず、前述の実施例■で得られたインゴット17か
ら第4図に示すような厚さ約2mmのZnSe単結晶ウ
エハアを切り出し、これを種結晶21とする。
次に、第4図に示す内径33mmの円筒状石英管22の
底部に種結晶21を置き、その上にパイロリテイツク窒
化硼素リング即ちPBNリング23を載せる。
底部に種結晶21を置き、その上にパイロリテイツク窒
化硼素リング即ちPBNリング23を載せる。
更に内径30mmのパイロリテイツク窒化硼素パイプ即
ちPBNパイプ24を挿入する。
ちPBNパイプ24を挿入する。
その後、99.9999%の高純度Te25を70グラ
ム、及び99.999%の高純度ZnSe多結晶26を
83グラム投入し、外径31mmの石英製シールプラグ
27をPBNパイプ24の上端で止まる所まで挿入する
。
ム、及び99.999%の高純度ZnSe多結晶26を
83グラム投入し、外径31mmの石英製シールプラグ
27をPBNパイプ24の上端で止まる所まで挿入する
。
次に、石英管22の上方に真空ゴムホースを結合し、石
英管内を5×10−6mmHgの真空状態とし、コント
ロールヒータを用いて380℃で3時間石英管内のガス
出しを行い、しかる後シールプラグ270回りの部分に
相尚する場所を石英管22の外側からガスバーナで加熱
して融着部28を作り、ZnSe多結晶26及びTe2
5を第4図に示すように真空封入する。
英管内を5×10−6mmHgの真空状態とし、コント
ロールヒータを用いて380℃で3時間石英管内のガス
出しを行い、しかる後シールプラグ270回りの部分に
相尚する場所を石英管22の外側からガスバーナで加熱
して融着部28を作り、ZnSe多結晶26及びTe2
5を第4図に示すように真空封入する。
次に、第4図に示す石英管22を上下逆にして第5図A
の状態とし、第5図Bに示す温度分布T1の炉に入れる
。
の状態とし、第5図Bに示す温度分布T1の炉に入れる
。
第5図Bの相対的距離を表わす縦軸の目盛0、1、2、
4、6、8、10、12cmは、第5図Aに説明的に付
されたa0,a2,a4,a6a8,a10,a12に
夫々対応している。
4、6、8、10、12cmは、第5図Aに説明的に付
されたa0,a2,a4,a6a8,a10,a12に
夫々対応している。
第5図Aと第5図Bとの対応から明らかなように、石英
管22の下半分を約900℃に保ち、石英管22の上半
分を約950℃に保って温度勾配を持たせ、上端の種結
晶210部分を950℃とする。
管22の下半分を約900℃に保ち、石英管22の上半
分を約950℃に保って温度勾配を持たせ、上端の種結
晶210部分を950℃とする。
このような温度分布状態を約30分間保つと、第4図に
示されているTe25は融解してTe溶液29となり、
このTe溶液29の中にZnSe多結晶26が900℃
の飽和量まで溶解し、溶媒としてTe、溶質としてZn
Seを含む液相成長用のTe溶液29が得られる。
示されているTe25は融解してTe溶液29となり、
このTe溶液29の中にZnSe多結晶26が900℃
の飽和量まで溶解し、溶媒としてTe、溶質としてZn
Seを含む液相成長用のTe溶液29が得られる。
またZnSe多結晶26はTe溶液29に浮いた状態と
なって種結晶21は露出した状態となるため、950℃
の処理によって種結晶21の表面浄化がなされる。
なって種結晶21は露出した状態となるため、950℃
の処理によって種結晶21の表面浄化がなされる。
次に第5図Aの状態の石英管22を静かに上下逆にして
第6図Aの状態とし、Te溶液29とZnSe種結晶2
1とを良くなじませるために、この状態を約30分間保
つ。
第6図Aの状態とし、Te溶液29とZnSe種結晶2
1とを良くなじませるために、この状態を約30分間保
つ。
次に、第6図Bに示すT2の温度分布で約10分間熱処
理する。
理する。
即ち全体を約900℃に加熱する。
しかる後、温度分布T2からT3に変化させ、約40日
間放置する。
間放置する。
第6図Bに於いて相対的距離を示す縦軸の0、2、4、
6、8、10、12、14cmの目盛は第6図Aに説明
的に付されたaO,a2,a4,a6,a8,a10,
a12,a14に夫々対応している。
6、8、10、12、14cmの目盛は第6図Aに説明
的に付されたaO,a2,a4,a6,a8,a10,
a12,a14に夫々対応している。
従って温度分布T3の状態では、石英管22の下部に相
当する低温部が900℃であり、石英管22の上部に相
当する高温部が1000℃であり、結晶を成長させる領
域に約14℃/cmの温度勾配がある。
当する低温部が900℃であり、石英管22の上部に相
当する高温部が1000℃であり、結晶を成長させる領
域に約14℃/cmの温度勾配がある。
30はシリコン製ヒートシンクであって、これを石英管
22の下に置くことによって、温度分布T3を良好に得
ることが可能になる。
22の下に置くことによって、温度分布T3を良好に得
ることが可能になる。
第6図Aは約25日経過した状態を示し、点線で示す種
結晶21の上にZnSe単結晶31が成長している。
結晶21の上にZnSe単結晶31が成長している。
尚、中心が少し温度が低いので、ZnSe単結晶31の
中心が少し高くなった状態で成長している。
中心が少し高くなった状態で成長している。
このように中心が少し高くなっていれば、単結晶が良好
に成長する。
に成長する。
約40日経過すると、第7図に示すようなZnSeイン
ゴット32が得られる。
ゴット32が得られる。
インゴット32の下半分は単結晶となるが、しばしば、
インゴット32の上半分に双晶33が発生したり、種結
晶21と方位の異なる結晶粒34が発生する。
インゴット32の上半分に双晶33が発生したり、種結
晶21と方位の異なる結晶粒34が発生する。
実施例 ■
本発明の実施例■に係わるZnSe結晶成長法に於いて
は、ZnSeを液相エピタキシヤル成長させるために、
第8図に示す石英管41の内のグラファイト製レール4
2に例えばZnSe基板43を固定し、グラファイト製
スライドボード44にはZnSe0.36グラムとTe
30グラムとを入れ、グラファイト製蓋46を覆せる。
は、ZnSeを液相エピタキシヤル成長させるために、
第8図に示す石英管41の内のグラファイト製レール4
2に例えばZnSe基板43を固定し、グラファイト製
スライドボード44にはZnSe0.36グラムとTe
30グラムとを入れ、グラファイト製蓋46を覆せる。
次に成長装置全体を700℃に加熱し、溶媒としてTe
、溶質としてZnSeを含み、ZnSeが700℃で飽
和するまで溶解しているTe溶液45を作る。
、溶質としてZnSeを含み、ZnSeが700℃で飽
和するまで溶解しているTe溶液45を作る。
尚レール42は石英製ストツパ47により固定し、ボー
ド44を石英製スライド棒48で移動したときに移動し
ないようにしておく。
ド44を石英製スライド棒48で移動したときに移動し
ないようにしておく。
700℃、30分間の加熱処理でTe溶液45が得られ
たら、スライド棒48でボート44のスロット49の部
分を基板43の上に導き、700℃の状態で基板43を
Te溶液45に10分間なじませる。
たら、スライド棒48でボート44のスロット49の部
分を基板43の上に導き、700℃の状態で基板43を
Te溶液45に10分間なじませる。
しかる後、700℃から620℃まで1℃/minの降
温速度で炉の温度を下げ、ZnSe結晶を基板43の上
に成長させる。
温速度で炉の温度を下げ、ZnSe結晶を基板43の上
に成長させる。
尚、石英管41の中にはAr+H2(100cc:10
0cc)のガスを流した状態で成長を進める。
0cc)のガスを流した状態で成長を進める。
上述の如き方法により、基板43の上に20μmのZn
Seエピタキシヤル成長層を平面性の良い状態で得るこ
とが出来る。
Seエピタキシヤル成長層を平面性の良い状態で得るこ
とが出来る。
第9図はTe中のZnSeの溶解度の測定結果を示すも
のである。
のである。
上述の実施例■、■、■、■によれば、いずれの場合も
正確にはTeを小量含んだ実用上ZnSe結晶と見なせ
るZnSe1−xTexの単結晶、又は比較的大形の単
結晶粒を含む単結晶に近い結晶を得ることが出来る。
正確にはTeを小量含んだ実用上ZnSe結晶と見なせ
るZnSe1−xTexの単結晶、又は比較的大形の単
結晶粒を含む単結晶に近い結晶を得ることが出来る。
Teの含有量はX線マイクロアナライザで分析してみた
ところ、実施例■、■で得た結晶の場合で、ZnSe1
−xTexに於いてx=0.03であった。
ところ、実施例■、■で得た結晶の場合で、ZnSe1
−xTexに於いてx=0.03であった。
尚このXの値は結晶の成長温度が1200℃のときx=
0.10程度であり、成長温度が下るにつれて小さくな
る。
0.10程度であり、成長温度が下るにつれて小さくな
る。
上述の如くTeを小量含んでいても、TeはSeと同族
元素であるので、Teは不純物準位を作らない。
元素であるので、Teは不純物準位を作らない。
このため、良質な結晶が得られる。
これは結晶の光学的特性及び電気的特性の測定によって
確かめられている。
確かめられている。
上述の実施例■、■、■、■ではいずれも1200℃以
下の温度で結晶成長しているので、結晶欠陥が少なく且
つ不純物混入の少ない良質な結晶を得ることが出来る。
下の温度で結晶成長しているので、結晶欠陥が少なく且
つ不純物混入の少ない良質な結晶を得ることが出来る。
液相成長時の熱処理は良質な結晶を実用的成長速度で得
るために、Teの融点449℃以上の約550℃から1
200℃の範囲で行うことが望ましい。
るために、Teの融点449℃以上の約550℃から1
200℃の範囲で行うことが望ましい。
550℃未満であれば、Te中へのZnSeの溶解度が
零に近くて結晶が実用的成長速度で成長しない。
零に近くて結晶が実用的成長速度で成長しない。
また1200℃を越えると、結晶欠陥及び有害不純物の
混入が多くなり、良質な結晶を得ることが出来ない。
混入が多くなり、良質な結晶を得ることが出来ない。
550〜1200℃の範囲での熱処理で結晶を成長させ
る方法として、実施例■及び■に示すように溶液の少な
くとも1部に温度勾配を付与し、低温部で結晶を成長さ
せる方法と、実施例■及び■に示すように溶液温度を徐
々に下降させて結晶を成長させる方法との2つがある。
る方法として、実施例■及び■に示すように溶液の少な
くとも1部に温度勾配を付与し、低温部で結晶を成長さ
せる方法と、実施例■及び■に示すように溶液温度を徐
々に下降させて結晶を成長させる方法との2つがある。
前者の方法は主として大形結晶(半導体インゴット)を
作るのに用いられ、実用上ある程度の成長速度が要求さ
れるので、800〜1200℃の温度範囲で熱処理をす
ることが望ましく、また結晶成長方向に於ける温度勾配
を3〜20℃/cmとすることが望ましい。
作るのに用いられ、実用上ある程度の成長速度が要求さ
れるので、800〜1200℃の温度範囲で熱処理をす
ることが望ましく、また結晶成長方向に於ける温度勾配
を3〜20℃/cmとすることが望ましい。
後者の方法は主として液相エピタキンヤル成長を行うと
きに用いられ、液相エピタキシャルでは成長層は薄くて
も結晶性が良いことが要求されるので、550〜900
℃の比較的低い温度範囲で熱処理を施すことが望ましい
。
きに用いられ、液相エピタキシャルでは成長層は薄くて
も結晶性が良いことが要求されるので、550〜900
℃の比較的低い温度範囲で熱処理を施すことが望ましい
。
またエピタキシヤル成長時の降温速度は0.5〜10℃
/minの範囲で行うことが望ましい。
/minの範囲で行うことが望ましい。
但し、後者の方法でも実施例■のような成長方法をとる
場合には550〜1200℃の範囲の熱処理を施しても
よい。
場合には550〜1200℃の範囲の熱処理を施しても
よい。
以上、本発明の実施例に付いて述べたが、本発明は上述
の実施例に限定されるものではなく、更に変形可能なも
のである。
の実施例に限定されるものではなく、更に変形可能なも
のである。
例えば、実施例■及び■の方法では石英管11及び22
を固定して結晶を成長させたが、所定温度勾配を有する
温度分布の炉の中を成長用の石英管を移動しつつ成長さ
せてもよい。
を固定して結晶を成長させたが、所定温度勾配を有する
温度分布の炉の中を成長用の石英管を移動しつつ成長さ
せてもよい。
即ち第2図及び第6図の装置に於いて、炉の温度勾配を
例えば20〜100℃/cmとし石英管11及び22を
例えば0. 5 〜2mm/dayで徐徐に下げながら
成長させてもよい。
例えば20〜100℃/cmとし石英管11及び22を
例えば0. 5 〜2mm/dayで徐徐に下げながら
成長させてもよい。
また実施例では導電型決定不純物を入れない場合の成長
に付いて述べたが、導電型決定不純物を入れて結晶を成
長させることも勿論可能であり、勿論これは本発明の技
術的範囲内である。
に付いて述べたが、導電型決定不純物を入れて結晶を成
長させることも勿論可能であり、勿論これは本発明の技
術的範囲内である。
また実施例■ではZnSe基板43の上にZnSeを成
長させたが、ZnSe以外の基板に成長させてもよい。
長させたが、ZnSe以外の基板に成長させてもよい。
第1図は本発明の実施例■を示すものであり、Aは成長
前の状態を示し、Bは成長後の状態を示す説明的断面図
である。 第2図は本発明の実施例■を示すものであり、Aは成長
前の状態を示す説明的断面図、BはAの装置の温度分布
図である。 第3図は実施例■の方法に於ける成長後の状態を示す説
明的断面図である。 第4図〜第7図は本発明の実施例■を示すものであり、
第4図は石英管に材料を投入した状態を示す説明的断面
図である。 第5図Aは成長開始前の状態を示す説明的断面図、第5
図Bは第5図Aの装置の温度分布図である。 第6図Aは成長中の状態を示す説明的断面図、第6図B
は第6図Aの装置の温度分布図である。 第7図は実施例■で作られたインゴットの説明的正面図
である。 第8図は本発明の実施例■の成長装置を示す説明的断面
図である。 第9図はTe溶液でZnSeの溶解度を示すグラフであ
る。 尚図面に用いられている符号に於いて、1はアンプル、
2はZnSe多結晶、3はTe溶液、11は石英管、1
2はZnSe多結晶、15はTe溶液、16はシリコン
製ヒートシンク、17はインゴットである。
前の状態を示し、Bは成長後の状態を示す説明的断面図
である。 第2図は本発明の実施例■を示すものであり、Aは成長
前の状態を示す説明的断面図、BはAの装置の温度分布
図である。 第3図は実施例■の方法に於ける成長後の状態を示す説
明的断面図である。 第4図〜第7図は本発明の実施例■を示すものであり、
第4図は石英管に材料を投入した状態を示す説明的断面
図である。 第5図Aは成長開始前の状態を示す説明的断面図、第5
図Bは第5図Aの装置の温度分布図である。 第6図Aは成長中の状態を示す説明的断面図、第6図B
は第6図Aの装置の温度分布図である。 第7図は実施例■で作られたインゴットの説明的正面図
である。 第8図は本発明の実施例■の成長装置を示す説明的断面
図である。 第9図はTe溶液でZnSeの溶解度を示すグラフであ
る。 尚図面に用いられている符号に於いて、1はアンプル、
2はZnSe多結晶、3はTe溶液、11は石英管、1
2はZnSe多結晶、15はTe溶液、16はシリコン
製ヒートシンク、17はインゴットである。
Claims (1)
- 1 溶液としてTe(テルル)、溶質としてZnSe(
セレン化亜鉛)を含む溶液に、550〜1200℃の温
度範囲で熱処理を施すことにより、実用上ZnSe結晶
(セレン化亜鉛結晶)と見なせるZnSe1−xTex
(又は0.10以下)結晶を上記溶液中で液相成長させ
ることを特徴とするセレン化亜鉛結晶成長方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52110223A JPS589798B2 (ja) | 1977-09-12 | 1977-09-12 | セレン化亜鉛結晶成長方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52110223A JPS589798B2 (ja) | 1977-09-12 | 1977-09-12 | セレン化亜鉛結晶成長方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5443459A JPS5443459A (en) | 1979-04-06 |
JPS589798B2 true JPS589798B2 (ja) | 1983-02-22 |
Family
ID=14530195
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP52110223A Expired JPS589798B2 (ja) | 1977-09-12 | 1977-09-12 | セレン化亜鉛結晶成長方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS589798B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63144189U (ja) * | 1987-03-14 | 1988-09-22 |
-
1977
- 1977-09-12 JP JP52110223A patent/JPS589798B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63144189U (ja) * | 1987-03-14 | 1988-09-22 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5443459A (en) | 1979-04-06 |
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