JPS589727Y2 - 換気装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は室内空気の汚れ、或いは室温調整に外気を取り
入れ、室内空気の清浄化と室温調整を行なう送風装置に
関するものである。

従来居室などに設けられる一般の換気扇は、電動機の回
転速度を変換出来るようにして居室内の空気の汚染度に
応じ換気量を変えることが行なわれていたが、低速運転
時においては、換気風量が小さく、そのため室内空気の
流動も少なく、換気扇の設置場所より遠さ゛かった位置
においては、換気がスムースに行なわれず、また室内温
度にむらが生じやすい欠点があった。

さらに室内を冷房或いは暖房を行なっている場合には、
換気扇が運転されることにより、汚染空気の排出と共に
冷房時の冷気温や暖房時の吸気流も共に排出されるため
、冷房或いは暖房の効果が急激に低下する欠点があった
。

また中央部に送風機を設けた強制排気流路を形成し、そ
の排気流路の外方に吸気流路を設け、室内と室外の圧力
差により室外の空気を吸気流路より取入れることも行な
われているが、排気流路と吸気流路が近接して設けられ
ているため、吸気流路より吸気された新鮮な外気が、排
気流路側に流れやすくなると共に吸気流路より吸気され
た空気により室内の汚染された空気を有効に排気流路側
に送る作用は出来ず、そのため換気扇の設置場所より遠
さ゛かった位置における汚染空気の排気はスムースに行
なえず、かつ室内の空気循環が悪いため室内の温度にむ
らが生じる欠点があった。

本考案は上記従来の欠点を解梢するもので、以下にその
実施例を第１〜２図にもとづいて説明する。

１は内部にファン２を設けた送風機のケーシング、３は
上記ファン２を駆動する電動機、４はケーシング１内に
設けられた室内空気吸込口、５は室内空気吸込口４の側
壁を貫通して設けられた室外空気吸込口で、ダクト６を
介して室外と連通し、ダクト６内にはダンパー駆動用モ
ータ７により開度が調節されるダンパー８が設けられて
いる。

９はケーシング１の排気口１０に連通し設けられる循環
空気排出口で、循環ダクト１１を介して室内の隅部など
に連通している。

１２は前記循環空気排出口９とほぼ９０°変換した位置
においてケーシング１の排気口１０と連通ずるように設
けられた室内空気排出口で、末端は室外に連通している
。

１３は循環空気排出口つと室内空気排出口１２間にわた
り設けられた壁、１４は循環空気排出口９と室内空気排
出口１２と壁１３により形成された空胴１５内に設けら
れた切換ダンパーである。

支点を壁１３側に片寄せ、図の実線で示す位置に排気流
切換ダンパー１４がセットされた時には室内空気排出口
１２が開放され、循環空気排出口９はほとんど閉鎖され
、排気流切換ダンパー１４の端部と循環空気排出口９の
側壁との間に形成される通風路１５を通って一部の空気
が循環空気排出口９に流入する状態となる。

従って排気流切換ダンパー１４が一点鎖線で示す位置に
セットされた時には、循環空気排出口９は開放され、室
内空気排出口１２はほとんど閉鎖され、排気流切換ダン
パー１４の端部と室内空気排出口１２の側壁との間に形
成される通風路１６を通って一部の空気か゛室内空気排
出口１２に流入するように構成されている。

］７は排気流切換ダンパー１４のダンパー駆動用モータ
である。

上記構成において、室内空気の汚染度が高い時には、ダ
クト６内のダンパー８をダンパー駆動用モータ７で駆動
してダクト６を閉鎖し、一方排気流切換ダンパー１４を
図の実線で示す位置にダンパー駆動用モータ１７で駆動
してセラ１〜し、ファン２を電動機３により駆動すると
ファン２には室内空気のみが、室内空気吸込口４より吸
気され、ケーシング１の排気口１０に送られ室内空気排
出口１２より排気流のほとんどが排気され、一部の排気
流は、通風路１５を通って循環空気排出口９に流入し、
循環ダクト１１により室内に循環され、室内空気が流動
して室内の隅部などにただよう空気が空気吸込口４より
吸込まれやすくなると共に一部の室内空気が循環するた
め、冷房或いは暖房を行なっている場合においても急激
な温度変化が緩和される。

次に室内空気の汚染度が小さい時にはダクト６内に設け
られたダンパー８をダンパー駆動用モータ７を駆動して
開き、一方排気流切換ダンパー１４を図の一点鎖線で示
す如く、ダンパー駆動用モータ１７を駆動してセットし
、ファン２を電動機３により駆動する。

ファン２の駆動により室内空気吸込口４より室内空気が
吸込まれると共に室外空気吸込口５よりダクｌ−６を介
して室外空気が吸込まれ、室内と室外の空気が混合した
状態でケーシング１の排気口１０に送られ、排気口１０
より循環空気排出口９を通り循環ダクト１１により室内
に排出されると共に通風路６を通って一部の空気が室内
空気排出口１２に送られて室外に排気される。

従ってファン２には室内空気と室外空気が吸気されるの
で室内空気の排気量が少なくなり、更に排気流切換ダン
パー１４により室内空気排出口１２は一部分のみ開口さ
れているため、室外への排気量は少なくなって少量の排
気を行なうことが出来る。

またこの状態においては暖房時の室温の温度上昇や冷暖
時の室温の温度低下を汁気を混合された空気が室内に循
環されることにより緩和することもできるものである。

次に暖房時或いは冷房時において常時少量の換気を行な
う場合には、ダクト６内に設けられたダンパー８をダン
パー駆動用モータ７を駆動して開き、一方排気流切換ダ
ンパー１４を図の実線で示す如く、ダンパー駆動用モー
タ１７を駆動してセットし、ファン２を電動機３により
駆動する。

ファン２の駆動により室内空気吸込口４より室内空気が
吸込まれると共に室外空気吸込口５よりダクｌ−６を介
して室外空気が吸込まれ、室内と室外の空気が混合した
状態でケーシング１の排気口１０に送られ、室内空気排
出口１２より排気流のほとんどが排気され、一部の排気
流は通風路１５を通って循環空気排出口９に流入し、循
環ダクト１１により室内に循環される。

従ってファン２には室内空気と室外空気が吸気されるの
で室内空気の排気量が少ない状態で排気され、一方循環
空気排気口９には通風路１５を通って室内空気と室外空
気の混合された空気が流入して室内に循環されるが、室
内に循環される空気に含まれる外気量は少ないものであ
るので、冷房或いは暖房に対してほとんど影響を与へな
いものである。

第３図は排気流切換ダンパーの構成を変えた他の実施例
で、排気流切換ダンパー１８に通風路１９を設け、第１
図および第２図に示した実施例と同様の作用効果をもた
らすように構成したものである。

このように本考案によれば、送風機の吸込口側には室内
空気のみ、或いは室内空気と室外空気を同時に吸込める
ように構成すると共に、送風機の排気流路側には排気流
切換ダンパーを設け、この排気流切換ダンパーにより、
一方の排出口を閉鎖した時、他方の排出口が開口すると
共に、閉鎖した排出口に排気流切換ダンパーで少量の空
気通風路が形成されるように構成したことによって、比
較的簡単な構成で、室内に循環、或いは屋外に排出せし
め、かつ循環時には一部の空気を屋外に排出し、屋外排
出時には一部の空気を室内に循環せしめているため、室
内空気の換気に当っては一部の空気が室内に循環して、
冷房或いは暖房時の室内空気が保有している冷気温、或
いは暖気部が生かされ、冷房或いは暖房の熱損失を少な
くすると共に急激な室内温度の変化を防ぐ効果をもたら
す。

また室内側と相反する温度を保有している外気を吸入す
ることにより暖房による室内温度の上昇、或いは冷房に
よる室内温度の急激な低下を適温に調整することが可能
となる。

また少量の換気を行なう場合においても常に室内空気が
循環空気により流動しているため室の換気を効率良く行
なうことが出来る等の効果をもたらす。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における換気装置の側面断面
図、第２図は第１図のＡ−Ａ矢視断面図、第３図は本考
案の他の実施例における換気装置の要部断面図である。 ２・・・・・・送風機、４・・・・・・室内空気吸込口
、５・・・・・・室外空気吸込口、８・・・・・・ダン
パー、９・・・・・・循環空気排出口、１２・・・・・
・室内空気排出口、１４・・・・・・排気流切換ダンノ
く−

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 送風機の吸入側に設けられる室内空気吸込口および室外
   空気吸込口と、室外空気吸込口に設けられるダンパーと
   、送風機の排気側に排気流切換ダンパーを介して設けら
   れる循環空気排出口と、前記排気流切換ダンパーを介し
   て室外と連通ずるように設けられる室内空気排出口とを
   設け、前記排気流切換ダンパーで一方の排出口を閉鎖し
   た時、他方の排出口が開口すると共に、閉鎖した排出口
   に排気流切換ダンパーで少量の空気通風路が形成される
   ように構成した換気装置。