JPH0697109B2 - ダクト用空調換気扇 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は換気によって室外へ排出する室内の熱エネルギ
ーを回収するダクト用空調換気扇に関するものである。

従来の技術 近年、冷暖房を行なっている部屋を換気する手段とし
て、室内の汚れた空気を室外へ排出し、室外の新鮮な空
気を取入れ、室内の空気と室外の空気との間で熱交換を
行ない、排出する室内空気の熱エネルギーを室外空気に
移して室内へ回収するダクト用空調換気扇が使用される
ようになってきた。

従来のこの種のダクト用空調換気扇は、第３図および第
４図に示すような構成であった。第３図において、101
は熱交換素子、102は外気吸入用送風機、103はこの外気
吸入用送風機102の羽根、104は同じくモータ、105は室
内排気用送風機、106はこの室内空気排出用送風機105の
羽根、107は同じくモータ、108は前記羽根103および106
側と前記モータ104および107側とを仕切り、モータ収納
部109を形成する仕切壁であり、これらが本体110に組込
まれている。また第４図は仕切壁108が本体の側面を兼
ねている場合を示し、モータ104および107は外部に露出
している。

発明が解決しようとする問題点 このような従来の構成では、モータ104,107で熱として
発生したエネルギーがまったく利用されておらず、第３
図の場合には、モータ104,107の周囲に熱がこもり、ま
た第４図の場合にも、自己冷却効果がないためモータ10
4,107の温度上昇が高くなるという問題も有していた。

本発明はこのような問題点を解決するもので、モータ収
納部で発生した熱エネルギーを室内，室外へ吐出するこ
とにより有効に利用するとともに、モータの温度上昇を
抑止することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 この問題点を解決するために熱交換素子と、外気吸入用
送風機と、室内空気排出用送風機と、これらを組込んだ
本体と、前記外気吸入用送風機および室内空気排出用送
風機の羽根側とモータ側とを仕切り、モータ収納部を形
成する仕切壁とを有し、この仕切壁に、前記モータ収納
部と前記外気吸入用送風機の吐出側に設けた室内吐出口
とを連通する第１の連通口を開閉する第１のダンパと、
前記モータ収納部と前記室内空気排出用送風機の吐出側
に設けた室外吐出口とを連通する第２の連通口を開閉す
る第２のダンパと、上記外気吸入用送風機および室内空
気排出用送風機の反吐出側の仕切壁にそれぞれ設けたモ
ータ冷却用穴とを具備したものである。

作用 この構成により、冬場は第１のダンパを開放して室内吐
出口とモータ収納部を連通し、第２のダンパを閉鎖して
室外吐出口とモータ収納部の連通を断てば、モータで発
熱したエネルギーは熱交換素子を通ってきた外気と混っ
て室内へ吸入され効率よく利用することができ、一方、
夏場は第１のダンパを閉鎖して室内吐出口とモータ収納
部の連通を断ち、第２のダンパを開放して室外吐出口と
モータ収納部を連通すればモータで発熱した熱エネルギ
ーは室外へ排出され、モータの温度上昇を抑止できるこ
ととなる。

実施例 以下本発明の一実施例を第１図および第２図にもとづい
て説明する。１は熱交換素子、２は外気吸入用送風機、
３は室内空気排出用送風機、４はこれらを組み込んだ本
体、5aと6aは前記外気吸入用送風機２の羽根とモータ5b
と6bは前記室内空気排出用送風機３の羽根とモータ、７
は前記羽根5a,5b側と前記モータ6aと6b側を仕切り、モ
ータ収納部８を形成する仕切壁、９は前記外気吸入用送
風機２の吐出側に設けた室内吐出口11と前記モータ収納
部８とを連通する連通口9aを開閉する前記仕切壁７に設
けた第１のダンパ、10は前記室内空気排出用送風機３の
吐出側に設けた室外吐出口12と前記モータ収納部８とを
連通する連通口10aを開閉する前記仕切壁７に設けた第
２のダンパ、13は前記羽根5a,5b側から前記モータ収納
部８へ風を送るための前記仕切壁７に設けたモータ冷却
用穴である。

上記構成において、冬場は第１のダンパ９を開放して室
内吐出口11とモータ収納部８を連通し、第２のダンパ10
を閉鎖して室外吐出口12とモータ収納部８の連通を断て
ば、モータ6a,6bで発熱したエネルギーは、羽根5a,5b側
から冷却用穴13を通ってモータ収納部８へ送風されてき
た空気に受けとられ、この空気は熱交換素子１を通って
きた外気と混って室内へ吸入される。一方、夏場は室内
にモータ6a,6bで発熱したエネルギーを入れる必要がな
いため、第１のダンパ９を閉鎖して室内吐出口11とモー
タ収納部８の連通を断ち、第２のダンパ10を開放して室
外吐出口12とモータ収納部８を連通すれば、モータ6a,6
bで発熱したエネルギーは、羽根5a,5b側から冷却用穴を
通って送風されてきた空気に受けとられ、この空気は熱
交換素子１を通ってきた室内空気と混って室外へ排出さ
れる。

以上のように本実施例によれば、仕切壁７に設けた第１
のダンパ９と第２のダンパ10を連動して開閉することに
より、冬場には熱交換素子１を通って温められた外気を
さらにモータ6a,6bで発熱したエネルギー分だけ温めて
室内に吸入することができるため有効にモータ6a,6bで
発熱したエネルギーを利用できるとともに、モータ6a,6
bの周囲を空気が流れるため、モータ6a,6bの温度上昇が
抑止され、一方夏場はモータ6a,6bで発熱したエネルギ
ーが熱交換素子１を通って室内空気といっしょに排出さ
れるため、この熱が室内に洩れて入ってきたり、従来の
ように本体内にこもり、モータ6a,6bの温度上昇が高く
なることを抑止することができることとなる。

発明の効果 以上の実施例の説明からも明らかなように、本発明によ
れば、モータでの発熱のエネルギーを、冬場は室内へ、
夏場は室外へ送って有効に利用できるとともに、モータ
の温度上昇を抑止できるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例によるダクト用空調換気扇の
冬場での使用状態を示す断面図、第２図は同ダクト用空
調換気扇の夏場での使用状態を示す断面図、第３図は従
来のダクト用空調換気扇を示す断面図、第４図は他の従
来のダクト用空調換気扇を示す断面図である。 １……熱交換素子、２……外気吸入用送風機、３……室
内空気排出用送風機、４……本体、７……仕切壁、８…
…モータ収納部、９……第１のダンパ、10……第２のダ
ンパ、11……室内吐出口、12……室外吐出口。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】熱交換素子１と、外気吸入用送風機２と、
   室内空気排出用送風機３と、これらを組込んだ本体４
   と、前記外気吸入用送風機２および室内空気排出用送風
   機３の羽根5a、5b側とモータ6a、6b側とを仕切り、モー
   タ収納部８を形成する仕切壁７とを有し、この仕切壁７
   に、前記モータ収納部８と前記外気吸入用送風機２の吐
   出側に設けた室内吐出口11とを連通する第１の連通口9a
   を開閉する第１のダンパ９と、前記モータ収納部８と前
   記室内空気排出用送風機３の吐出側に設けた室外吐出口
   12とを連通する第２の連通口10aを開閉する第２のダン
   パ10と、上記外気吸入用送風機２および室内空気排出用
   送風機３の反吐出側の仕切壁７にそれぞれ設けたモータ
   冷却用穴13とを具備したダクト用空調換気扇。