JPS589501Y2 - フライホイ−ル磁石回転子 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、内燃機関等（こ取付けられる磁石発電機（こ
用いるフライホイール磁石回転子）こ関するものである
。

従来、この種の回転子では、フライホイールの内周面１
こ弧状の永久磁石と磁極片とを重ねて配置し、磁極片を
ビスやリベット１こよりフライホイールに対して締付け
ること（こより永久磁石を固定していた。

しかしこのよう１こ磁極片を用いると部品点数が多くな
る上に、磁極の一部がビスやリベットる通してフライホ
イール（こ磁気的１こ短絡されて性能が低下する欠点が
あった。

そこで最近、フライホイールの内周面（こ弧状の永久磁
石を直接接着するよう）こしたフライホイール磁石回転
子が用いられるようｌこなったが、単１こ磁石を接着し
ただけでは、機関の急加減速時（こ磁石の周方向に作用
する力により磁石がフライホイールから離脱することが
あって好ましくないだけでなく、フライホイール磁石回
転子の組付時１こ磁石が固定子等警こ当って破損する欠
点があった。

本考案の目的（マ、磁極片を用いないで磁石を取付けて
しかも急加減速時（こ磁石が離脱することがなく、また
磁石発電機の組付時（こ磁石が破損することがないよう
にしたフライホイール磁石回転子を提供することにある
。

以下図示の実施例（こより本考案の回転子を詳細（こ説
明する。

第１図及び第２図１こおいて１は、鉄製椀状の公知のフ
ライホイールで、このフライホイールはその底壁部にボ
ス部（図示せず）を備えており、このボス部を利用して
内燃機関のクランク軸等の駆動回転軸（こ取付けられる
。

フライホイール１の内周面１ａｌこは弧状の永久磁石２
が所定個数等間隔で配置され、接着剤により内周面１ａ
ｆこ固着されている。

フライホイールの内周面（こはまた各永久磁石２の周方
向に相対する両側面２ａ 、 ２ａ’ｔこ係合する鳩尾
状の突起３，３′が打出し１こより設けられ、これらの
突起（こより急加減速時）こ各永久磁石が離脱するのが
阻止されている。

更１こ各永久磁石２の４つの側面のうちフライホイール
の周方向１こ相対する両側面’ｌａ、’ｌａ’を覆う第
１及び第２の部分４ａ、４ａ’とフライホイールの開口
端側１こ位置する側面２ｂを覆う第３の部分４ｂとを有
するコの字形の保護枠４（第４図参照。

）が設けられ、この保護枠４の第１及び第２の部分に形
成された鳩尾状の凹部５，５′に突起３，３′が係入さ
れている。

この保護枠４は、フライホイール１の内周面に接着する
ことが望ましいが、凹部５，５′と突起３．３′との係
合をきつくするか、或いは凹部５゜５′と突起３，３′
とを弾撥的１こ係合させることによりフライホイールに
固定するよう１こしてもよい。

尚保護枠４は樹脂やアルミニウムのような非磁性材料に
より形成されている。

上記のフライホイール磁石回転子は、固定位置１こ取付
けられた電機子ととも（こ磁石発電機を構成する。

本考案の回転子１こおいては、磁石１こ物が当る可能性
のある側面が保護枠で覆われているので、磁石発電機の
組立時（こ磁石が破損する虞れがない。

上記のフライホイール磁石回転子を組立てる際１こは、
永久磁石２を予め着磁しておくことが望ましい。

このよう（こすると、永久磁石２をフライホイール１（
こ接着する際（こ磁石の吸引力１こより仮固定すること
ができ、仮固定した永久磁石２とフライホイール１の内
周面１ａとの間］こ液状の熱硬化性接着剤を浸透させて
加熱硬化させること）こより、特別の治具を用いること
なく永久磁石の接着を行なうことができる。

また保護枠４は永久磁石２の接着の際１こ同時１こフラ
イホイール（こ接着することができる。

第５図は保護枠４の変形例を示したもので、保護枠４の
第３の部分４ｂのフライホイール内周面側の端部に切欠
き６を設けた場合である。

この切欠き６は永久磁石２及び保護枠４をフライホイー
ル（こ接着する接着削を溜めておく部分として利用する
ことができる。

即ち、予め着磁した永久磁石２をフライホイールの内周
面１ａにその磁気吸引力（こより仮固定し、保護枠４を
取付けた後切欠き６を熱硬化性接着剤で充填する。

この場合Ｉこ用いる接着削は、加熱前に半流動性を有す
る状態または固形の状態（こあるもので、加熱した際１
こ先ず液化し、次いで硬化するものである。

このような接着剤を切欠き６に充填してフライホイール
１を永久磁石２及び保護枠４ととも１こ加熱炉に入れる
と、接着剤が先ず液化して永久磁石２及び保護枠４とフ
ライホイールの内周面１ａとの間（こ浸透し、次いで硬
化して永久磁石２及び保護枠４がフライホイール（こ接
着される。

上記の実施例では保護枠４１こ設ける凹部５，５′びフ
ライホイールの内周面（こ設ける突起３，３′を鳩尾状
としたが、これらは互い（こ嵌合し合う形状であればよ
く、例えば第６図１こ示すよう１こ凹部５゜５′をコの
字形とし、突起３，３′を角柱状としてもよい。

また上記実施例では、保護枠４をコの字形に形成したが
、永久磁石２のフライホイール底壁側の側面２ｂ’をも
覆うよう（こ口の字形ｆこ形成してもよい。

以上のように、本考案１こよれば、フライホイールの内
周面１こ接着された弧状の永久磁石の周方向１こ相対す
る両側面（こ、フライホイール１こ突設した突起が係合
しているので、急加減速時（こ磁石が離脱するのを防止
することができる。

また永久磁石の少なくとも３つの側面を覆う保護枠が設
けられているので、磁石発電機の組立時等１こ永久磁石
が破損する虞れをなくすことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の要部正面図、第２図は第１
図の要部の右側面図、第３図は第１図のフライホイール
の要部拡大斜視図、第４図乃至第６図はそれぞれ本考案
で用いる保護枠の異なる例を示す斜視図、第７図は第６
図の保護枠を用いる場合のフライホイールの突起を示す
斜視図である。 １・・・フライホイール、２・・・永久磁石、３・・・
突起、４・・・保護枠、４ａ・・・第１の部分、４ａ′
・・・第２の部分、４ｂ・・・第３の部分、５・・・凹
部、６・・・切欠き。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）椀状のフライホイールの内周面（こ弧状の永久磁
   石を接着してなるフライホイール磁石回転子（こおいて
   、前記フライホイールの内周面（こ前記永久磁石の周方
   向の両端面と係合する突起が設けられ、また各永久磁石
   の４つの側面のうちフライホイールの周方向（こ相対す
   る２つの側面を覆う第１及び第２の部分とフライホイー
   ルの開口端側（こ位置する側面を覆う第３の部分とを少
   なくとも有する保護枠が設けられて該保護枠の第１及び
   第２の部分１こ形成された凹部に前記突起が係入されて
   いることを特徴とするフライホイール磁石回転子。
2. （２）前記保護枠は前記第３の部分のフライホイール内
   周面側の端部１こ切欠きを有していることを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第（１）項１こ記載のフライホ
   イール磁石回転子。