JPS58941Y2 - 高電圧用機器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、必要に応じて容易に接地用具を取付は確実に
接地しうるアースフック金具を、端子等にあらかじめ取
付けた高電圧用機器に関する。

高電圧用機器、なかでも特別高圧用機器の点検。

修理等を行なう場合は電源を断って停電した状態で作業
を行ない、かつその開鎖通電電路との混触または他の電
路からの誘導等により生じる感電災害を防止するため、
接地用具を機器の高電圧部あるいは電路に取付け、接地
しておくことが必要である。

この種の高電圧用機器において、外部電路は第１図のよ
うに水平方向に、または第２図のように垂直方向に引込
まれる。

ここで、１は高電圧用機器、２は電路である。

この場合、水平引込みのときは電路または高圧端子が水
平配置のため接地用具を容易に取付けできるが、垂直引
込みの場合は電路または高圧端子が垂直配置のため、接
地用具を確実に取付けることが困難である。

本考案はこの欠点を解消し、電路が垂直引込みの場合、
必要に際して接地用具を容易に取付けうるようにしたア
ースフック金具（以下アースフックと略称する）をあら
かじめ高圧部分に装着した高電圧用機器を提供するもの
である。

以下、これを実施例について説明する。

第３図は高圧端子取付部に本考案を適用した高電圧用機
器の場合の実施例を示す。

同図において、高電圧用機器１に対して電路２は上方か
ら垂直に引下げられ、電路側の端子３は取付用のボルト
４とナツト５、およびアースフック６とナツト７に−よ
り、機器側の端子取付金具８に固定される。

なお９は回り止め金具である。

第４図ａはアースフックの詳細を示す。

ここで、アースフック６はステンレス鋼の丸棒よりなり
、その１端にネジを切ってネジ部１０とし、他端は接地
用具を取付けた場合の脱落防止用として適当な角度、こ
こではほぼ直角に曲け゛て屈曲部１１とし、その先端に
電界集中防止用および接地用具脱落防止用のシールド体
１２を設けたものである。

また後述する回り止め用として、ネジ部１０は先端部分
の両側を切削し、細長い断面の切削部１０ ａとする。

なお第４図すにネジ部１０と切削部１０ ａの右側面図
を示す。

また、第５図は回り止め金具９を示し、二重に屈曲した
金属片にボルト孔９ａおよび細長い保持孔９ｂを設けた
ものである。

ここで、ボルト孔９ａは第３図におけるボルト４の貫通
孔である。

また保持孔９ｂは前述したアースフックのネジ部の先端
１０ ａが挿入され、これを保持するためのもので、ア
ースフックのネジ部先端の切削部１０ ａに適合した形
状のものである。

取付けに際しては、まず第４図ａにおけるアースフック
６の破線位置にナツト１３をはめ、これを用いて第３図
に示すように、機器側端子取付金具８に電路側端子３を
ナツト７により取付ける。

この場合、アースフックの屈曲部１１が上向きに、すな
わちシールド体１２が上方になるようにする。

次いで、電路側端子３と機器側端子取付金具８に回り止
め金具９を加え、その保持孔９ｂにアースフックのネジ
部先端１０ ａが挿入されるようにして、ボルト４およ
び゛ナツト５で゛固定する。

このようにして、アースフック６は屈曲部１１を上向き
にしたままで゛、他から回わされるおそれなく固定され
る。

この場合、電路２は垂直に引込まれたのに対し、アース
フック６は水平に取付けられている。

よって、必要に応じて接地用具を容易に取付けることが
でき、かつ屈曲部１１およびシールド体１２のため、取
付けた接地用具が抜は出し脱落するおそれはない。

ここで、アースフック６をステンレス鋼の丸棒としたの
は、表面がさびると接地用具を取付けたとき、接触不良
を生じるおそれがあるためであり、必ずしもこれに限ら
ず、適当な材質の棒状導体を用いることができる。

なお、シールド体１２は図示のように球状とするほか、
図示しないが屈曲部１１の先端部分を半球状に加工して
形成してもよい。

すなわち、シールド体１２は、屈曲部１１の先端部分の
電界集中を防止するものであり、これに適した形状であ
れば任意の形状とすることができる。

また、アースフックの装着に際してナツト１３を用いる
代りに、あらかじめアースフックに鍔状のものを設けて
おくこともできる。

さらに回り止め金具９は必ずしも必要とするものではな
く、また図示のほか適当のものを用いることができる。

以上説明したように、本考案によるときは、電路を垂直
に引込んだ場合に接地用具を容易かつ確実に取付けうる
と共にその脱落を防止し、かつ端子取付用ボルトとして
作用するアースフック金具を用い、必要に応じて高電圧
部を確実にアースしうる高電圧用機器を得ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は高電圧用機器に外部電路が水平に引込まれる状
態を示す模式図、第２図は同じく垂直引込の状態を示す
模式図、第３図は電路が垂直に引込まれた場合に本考案
によるアースフック金具を装着した実施例を示す正面図
、第４図ａおよびｂはアースフック金具の実施例を示す
正面図およびネジ部の右側面図、第５図は回り止め金具
を示す斜視図である。 ６・・・・・・アースフック金具、７・・・・・・ナツ
ト、９・・・・・・回り止め金具、１０・・・・・・ネ
ジ部、１０ ａ・・・・・・切削部、１１・・・・・・
屈曲部、１２・・・・・・シールド体、１３・・・・・
・ナツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電路側の端子を機器側の端子金具に垂直に引込むように
   した高電圧用機器において、前記電路側の端子と機器側
   の端子取付金具との接続に際し、前記端子の端子取付金
   具への取付用ボルトの少なくとも１つは、接地用脱落防
   止のため１端を屈曲して先端にシールド体を設け、他端
   に取付用のネジ部を設けた棒状導体を用いることを特徴
   とする高電圧用機器。