JPS589395Y2 - ステレオ・モノラル自動切換装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車載用あるいは携帯用ＦＭステレオ受信機のス
テレオ・モノラル自動切換装置に関する。

従来のこの種の装置は第１図に示すように、ディスクリ
ミネータ１の出力からパイロット信号検出回路２によっ
てパイロット信号を検出し、その存在の有無からステレ
オ放送を受信しているか否かを検出し、積分回路４によ
って一定時間の積分効果を持たせたうえ、ステレオデコ
ーダ３の動作状態と表示とを同時に制御している。

上記回路においては、選局時にステレオ局を検知するに
要する時間と、選局後、移動中の電界変化によるパイロ
ット信号の瞬断を補い、受信状態を保持する時間が一義
的に決定される。

一方、選局を容易にするためには上記保持時間を短かく
、また電界の落込みによる状態変化を起しにくくするに
は上記保持時間を長くする必要がある○したがって、自
動車ラジオ等のように選局しやすく、かつ電界変化に対
して安定した状態保持が必要な受信機には上記回路は不
適当である。

本考案は上記従来の欠点を除去するもので、上記ステレ
オデコーダと表示器とを互いに独立して制御することに
より、実用上有利な切換装置を提供するものである。

以下本考案をその一実施例を示す第２図〜第４図ととも
に説明する。

第２図の実施例において、１はディスクリミネータ、２
はパイロット信号周波数を通過させる帯域濾波器および
検波器等から構成されるパイロット信号検出回路、３は
ステレオ・モノラル切換端子を有するステレオデコーダ
、４は比較的応答時間の遅い第１の積分回路、５は前記
第１の積分回路４にくらべて応答時間の速い第２の積分
回路である。

次に動作を説明する。

上記ディスクリミネータ１から出力されるコンポジット
信号はステレオデコーダ３およびパイロット信号検出回
路２に入力され、パイロット信号検出回路２より、同回
路中の濾波器あるいはＰＬＬ等の等価Ｑで決定される応
答速度でパイロット信号の有無、すなわちモノラル・ス
テレオ状態信号が出力される。

この出力は比較的応答速度の遅い第１の積分回路４を通
してステレオデコーダ３のモード制御入力端子に導かれ
る。

この場合、電界強度の変動による短時間の信号の変化に
対しては変化しないため、モード変化にともなうスイッ
チングノイズをおさえることができる。

一方、前記モノラル・ステレオ状態信号は比較的応答速
度の速い第２の積分回路５にも導かれ、同出力を表示器
の制御信号としているため、表示の応答は極めて速くな
り、したがって選局が容易となる。

第３図は本考案の他の実施例で、第１の積分回路４．第
２の積分回路５を直列に接続し、第１の積分回路４の出
力を表示器の制御信号とするとともに、この出力を入力
とする第２の積分回路５の出力をステレオデコーダ３に
印加するもので、動作的には第２図の場合と同様である
。

第４図はさらに本考案の他の実施例を示すもので、第２
図のように第１．第２の積分回路４，５を設ける代わり
に、第２図のパイロット信号検出回路２に相当する検出
回路６，７を２つ設け、その応答時間を互いに異ならせ
たものである。

以上実施例より明らかなように本考案によれば、ステレ
オデコーダの制御と表示器の制御とを別々の横取で制御
することにより、選局が容易となり、実用上極めて有利
となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のステレオ・モノラル自動切換装置のブロ
ック図、第２図〜第４図はそれぞれ本考案の一実施例に
おけるステレオ・モノラル自動切換装置のブロック図で
ある。 １・・・・・・ディスクリミネータ、２・・・・・・パ
イロット信号検出回路、３・・・・・・ステレオデコー
ダ、４，５・・・・・・積分回路。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）応答速度の異なる２個のパイロット信号検出回路
   あるいはパイロット信号を積分する積分回路を設け、そ
   の一方を受信出力制御用、他方を表示制御用としてなる
   ステレオ・モノラル自動切換装置。
2. （２）応答速度の速いもので表示制御、応答速度の遅い
   もので受信制御をおこなうようにした実用新案登録請求
   の範囲第（１）項記載のステレオ・モノラル自動切換装
   置。