JPS58917Y2 - 多重極静電型電極の構造 - Google Patents
多重極静電型電極の構造Info
- Publication number
- JPS58917Y2 JPS58917Y2 JP1977038820U JP3882077U JPS58917Y2 JP S58917 Y2 JPS58917 Y2 JP S58917Y2 JP 1977038820 U JP1977038820 U JP 1977038820U JP 3882077 U JP3882077 U JP 3882077U JP S58917 Y2 JPS58917 Y2 JP S58917Y2
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- Japan
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- electrode
- electrode piece
- recess
- piece
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Description
【考案の詳細な説明】
電子ビーム露光装置や電子顕微鏡などにおいては、電子
ビームを高速かつ精密に偏向したり、ビーム断面形状を
整えたりする必要がある。
ビームを高速かつ精密に偏向したり、ビーム断面形状を
整えたりする必要がある。
このための方式には大別して磁界によって行う電磁方式
と電界によって行う静電方式とがある。
と電界によって行う静電方式とがある。
本考案は、後者の静電偏向方式の電極構造に関するもの
である。
である。
従来、静電偏向方式の電極組立体には、一対の平行板電
極を2組設けてそれぞれX、Y方向に偏向を行うもの、
あるいは多数の電極(通常8極)を1組として電極を構
成し、各電極に電圧をかけることによって、X、Y方向
への偏向を1組の電極で行うものとがある。
極を2組設けてそれぞれX、Y方向に偏向を行うもの、
あるいは多数の電極(通常8極)を1組として電極を構
成し、各電極に電圧をかけることによって、X、Y方向
への偏向を1組の電極で行うものとがある。
前者はX、Y方向への偏向をそれぞれ独立に考えること
ができるので設計及び製作が簡単であるが、その半面、
X、Y方向への偏向中心が一致していないため、偏向精
度上不利である。
ができるので設計及び製作が簡単であるが、その半面、
X、Y方向への偏向中心が一致していないため、偏向精
度上不利である。
またビーム軌道方向に直列に配置するために、ビーム軌
道方向へのスペースを必要とする。
道方向へのスペースを必要とする。
ビーム軌道の長さはできるだけ短かくした方が精度上有
利であるため、集束レンズ(磁気レンズ)の内側に偏向
電極を配置することがあるが、上述したように偏向中心
が一致しないために問題となる。
利であるため、集束レンズ(磁気レンズ)の内側に偏向
電極を配置することがあるが、上述したように偏向中心
が一致しないために問題となる。
このように前者の電極組立体の場合には種々の欠点があ
る。
る。
一方接者は、X、Y方向の偏向中心を一致させることが
できるので、電子ビームの偏向精度を高めることができ
、集束レンズの内側に配置することもできる。
できるので、電子ビームの偏向精度を高めることができ
、集束レンズの内側に配置することもできる。
またビーム軌道方向への形状(長さ)も前者に比べて小
さくなるなどの利点をもっている。
さくなるなどの利点をもっている。
しかしながら、これまでのところ構造上(特に電極の支
持構造)の問題、あるいは集束コイル等の内側に配置し
ようとした場合、そのサイズ及び形状の上で問題がある
。
持構造)の問題、あるいは集束コイル等の内側に配置し
ようとした場合、そのサイズ及び形状の上で問題がある
。
すなわち、一つには電気的にうかせて電極を支持するた
めの絶縁体が露出しないように(絶縁体に電荷が蓄積さ
れたときすなわち絶縁体が帯電したときに、その電界が
偏向電界中にしみ出さないように)電極を支持しなけれ
ばならないため、従来の電極支持構造では必然的にその
サイズが大きくなっていた。
めの絶縁体が露出しないように(絶縁体に電荷が蓄積さ
れたときすなわち絶縁体が帯電したときに、その電界が
偏向電界中にしみ出さないように)電極を支持しなけれ
ばならないため、従来の電極支持構造では必然的にその
サイズが大きくなっていた。
また電極の支持部が各電極片の形状に対して非対象とな
っているので、電極の加工、組立において精度向上のた
め非常な努力が必要であった。
っているので、電極の加工、組立において精度向上のた
め非常な努力が必要であった。
本考案は、後者の多重極電極における前述のような加工
、製作上の障害を取り除き、より高精度、コンパクトに
、しかも容易に製作できるようにした多重極静電型電極
の構造を提供するものである。
、製作上の障害を取り除き、より高精度、コンパクトに
、しかも容易に製作できるようにした多重極静電型電極
の構造を提供するものである。
以下、添付の図面により本考案を詳し、く説明する。
第1図は本考案の電極構造の一例を一部断面で示す斜視
図であり、第2図は同じく第1図AA矢視方向の断面で
示す平面図である。
図であり、第2図は同じく第1図AA矢視方向の断面で
示す平面図である。
円柱状電極片1は、その両端部に凹所2が設けられ、こ
の凹所に配した球体の絶縁支持体3及びこの絶縁支持体
受け4を介して、一対の円板状の電極片支持体5に電気
的にうかせて支持されている。
の凹所に配した球体の絶縁支持体3及びこの絶縁支持体
受け4を介して、一対の円板状の電極片支持体5に電気
的にうかせて支持されている。
6はケーシング、7と8は電極片支持体5をケーシング
6に固定するための締付棒と締付ナツト、9は電極片の
リード端子、10は円柱状電極片を支持したときのあそ
びをなくするためのバネ板をそれぞれ示す。
6に固定するための締付棒と締付ナツト、9は電極片の
リード端子、10は円柱状電極片を支持したときのあそ
びをなくするためのバネ板をそれぞれ示す。
このように本考案の構造からなる多重電極組立体では、
円柱状電極片に設けた凹所に絶縁支持体を配するので、
絶縁支持体はビームによる電荷の蓄積がほとんどなくま
た電荷の蓄積があったとしても偏向電界中にしみ出すこ
とがない。
円柱状電極片に設けた凹所に絶縁支持体を配するので、
絶縁支持体はビームによる電荷の蓄積がほとんどなくま
た電荷の蓄積があったとしても偏向電界中にしみ出すこ
とがない。
また円柱状電極片の内部を利用する支持構造となるので
、電極組立体はその軸方向及び半径方向の大きさを小さ
くすることができコンパクトに構成することができる。
、電極組立体はその軸方向及び半径方向の大きさを小さ
くすることができコンパクトに構成することができる。
更に、各構成部品が旋削加工できしかも電極の支持部が
各電極片の形状に対して対称であるので、電極の加工、
組立などが容易となり、電極組立体としての精度を容易
に向上させることができる。
各電極片の形状に対して対称であるので、電極の加工、
組立などが容易となり、電極組立体としての精度を容易
に向上させることができる。
第3図のA−E図は、本考案の変形態様例を示したもの
である。
である。
A図は絶縁支持体3と支持体受け4をピボット軸受構造
にして円柱状電極片を支持するようにしたものである。
にして円柱状電極片を支持するようにしたものである。
B図は第1図の球状の絶縁支持体3を金属にして別に電
気絶縁体11を配置した場合である。
気絶縁体11を配置した場合である。
C−E図は円柱状電極片支持体5側に凹所2を設け、こ
の凹所にそれぞれ形状を異にした絶縁支持体3を配置し
た場合である。
の凹所にそれぞれ形状を異にした絶縁支持体3を配置し
た場合である。
第4〜5図及び第6図A〜Cは、本考案の変形態様例を
示したものである。
示したものである。
いずれも、円柱状電極片1又は電極片支持体5の凹所2
に配する絶縁支持体3を、3ケの絶縁球3′(ガラス球
、プラスチック球など)に代え、この絶縁球3′を支持
球11の球面又は支持体受け4の円錐面で支持するよう
に構成したものである。
に配する絶縁支持体3を、3ケの絶縁球3′(ガラス球
、プラスチック球など)に代え、この絶縁球3′を支持
球11の球面又は支持体受け4の円錐面で支持するよう
に構成したものである。
このような構成をとることにより、電極全体の組立精度
を支配する組合せ部分(嵌合い部分)が少なくなるので
、精度上有利である。
を支配する組合せ部分(嵌合い部分)が少なくなるので
、精度上有利である。
また、精度を支配する部分が円柱状電極片の凹所2の内
面(3ケ所)および支持体5の穴で接触支持され、比較
的大きな部分(マクロな面)での支持となるので、加工
上精度をだし易い利点がある。
面(3ケ所)および支持体5の穴で接触支持され、比較
的大きな部分(マクロな面)での支持となるので、加工
上精度をだし易い利点がある。
たとえば、ピボットのように小さな部分(ミクロな面)
の加工精度を高めるにはがなりの努力が必要である。
の加工精度を高めるにはがなりの努力が必要である。
特に第1図及び第3図A−Eの構造に比較して、電極片
支持体5の組立精度、たとえば電極の中心軸に対する支
持体5の傾斜などの影響が、円柱状電極片の位置精度に
及びにくい構造となっているので、極めて有利である。
支持体5の組立精度、たとえば電極の中心軸に対する支
持体5の傾斜などの影響が、円柱状電極片の位置精度に
及びにくい構造となっているので、極めて有利である。
なお、ばね10’は1方の凹所に設ければよい。
また絶縁球3′の数は少なくとも3ケ以上あればよい。
更に符号12で示す突起は、円柱状電極片1を電極片支
持体5から外した時に、支持球11及び絶縁球3′が落
ちないようにするもので、Oリング、クリップなどが用
いられる。
持体5から外した時に、支持球11及び絶縁球3′が落
ちないようにするもので、Oリング、クリップなどが用
いられる。
このような突起12′を設けることにより、円柱状電極
片1、絶縁球3′、支持球11を組合せたものが1ユニ
ツトとして構成されるので全体の組立作業が容易となる
。
片1、絶縁球3′、支持球11を組合せたものが1ユニ
ツトとして構成されるので全体の組立作業が容易となる
。
なお図示していないが、本考案の電極構造においては、
凹所を円柱状電極片と電極片支持体の双方に設けて実施
した場合でも同様な効果が得られることはその技術思想
からして明らかである。
凹所を円柱状電極片と電極片支持体の双方に設けて実施
した場合でも同様な効果が得られることはその技術思想
からして明らかである。
以上詳述したように、本考案は円柱状電極片とこの電極
片支持体との双方又はいずれか一方に凹所を設け、この
凹所に絶縁支持体を配して円柱状電極片を支持するよう
にした多重極静電型電極の構造であって、加工、組立が
容易でしがも高精度でコンパクトに電極組立体を構成で
きるなど多くの顕著な効果を有する。
片支持体との双方又はいずれか一方に凹所を設け、この
凹所に絶縁支持体を配して円柱状電極片を支持するよう
にした多重極静電型電極の構造であって、加工、組立が
容易でしがも高精度でコンパクトに電極組立体を構成で
きるなど多くの顕著な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一例を一部断面で示す斜視図、第2図
は同じく第1図A−A矢視方向の断面で示す平面図であ
る。 第3図は本考案の実施態様例を示す部分断面図である。 第4図は本考案の実施態様例を一部断面とした斜視図、
第5図は同じく第4図のB−B矢視方向の断面で示す平
面図、第6図は同じく部分断面図である。 図中の符号 1・・・・・・円柱状電極片、2・・・・
・・凹所、3・・・・・・絶縁支持体、5・・・・・・
電極片支持体、6・・・・・・ケーシング。
は同じく第1図A−A矢視方向の断面で示す平面図であ
る。 第3図は本考案の実施態様例を示す部分断面図である。 第4図は本考案の実施態様例を一部断面とした斜視図、
第5図は同じく第4図のB−B矢視方向の断面で示す平
面図、第6図は同じく部分断面図である。 図中の符号 1・・・・・・円柱状電極片、2・・・・
・・凹所、3・・・・・・絶縁支持体、5・・・・・・
電極片支持体、6・・・・・・ケーシング。
Claims (1)
- 円柱状電極片と電極片支持体との双方又はいずれか一方
に凹所を設け、この凹所ち支持部材を配し、この支持部
材は相互に協働する支持体と支持体受けとから戊す、支
持体と支持体受けの少なくとも一方は絶縁材料から成り
、そして球体又は円錐体であって、他方はこの球体又は
円錐体と点もしくは線接触する形状となっていて円柱状
電極片を電極片支持体に支持させていることを特徴とす
る多重極静電型電極の構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1977038820U JPS58917Y2 (ja) | 1977-03-29 | 1977-03-29 | 多重極静電型電極の構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1977038820U JPS58917Y2 (ja) | 1977-03-29 | 1977-03-29 | 多重極静電型電極の構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS53133561U JPS53133561U (ja) | 1978-10-23 |
JPS58917Y2 true JPS58917Y2 (ja) | 1983-01-08 |
Family
ID=28904491
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1977038820U Expired JPS58917Y2 (ja) | 1977-03-29 | 1977-03-29 | 多重極静電型電極の構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58917Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5894745A (ja) * | 1981-11-30 | 1983-06-06 | Agency Of Ind Science & Technol | 多重極レンズ |
-
1977
- 1977-03-29 JP JP1977038820U patent/JPS58917Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS53133561U (ja) | 1978-10-23 |
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