JPS5891174A - 無機塩類ブライン用防食剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は無機塩類ブライン系の金属の防食剤及びスケー
ル防止剤に関する。

無機塩類ブラインには、塩化カルシウム、塩化マグネシ
ウム、塩化ナトリウム等のブラインがあり、これ等はそ
の凝固点降下作用を利用して、従来より冷凍機のブライ
ン等、種々の用途に使用されている。

しかしながら、これ等無機塩類ブラインと接する金属材
料（軟鋼、鋳鉄、銅、黄銅、ステンレス等）は激しい腐
食を受け、短期間に使用できなくなる場合が多い。この
ため、腐食により配管等に穴があく前に、定期的に配管
を取りかえる等の処置が必要となり、その損失ははかり
知れないものがある。

従い、無機塩類ブラインには各種の防食剤が用Ａ３ いられてきた。特に、重クロム酸ナトリウム等のクロム
化合物は効果ある防食剤であり広く用いられてきたが、
非常に毒性が強く著しい環境破壊を生ずるため、公害対
策上クロムイオンを含有する防食剤は使用できなくなっ
てきた。

また、無機塩類ブライン中の塩類濃度は、通常１０〜３
５重量％の高濃度に達し、かかる高濃度塩類中では淡水
系防食剤として用いられているりん酸塩、亜鉛塩、ケイ
酸塩は充分な効果が得られないのが通例であった。

そこで、無機塩類ブライン系の金属材料の腐食を有効に
防止でき、かつ環境汚染等の恐れがない安全性の高い防
食剤が望まれていた。

また無機塩類ブラインのうち、塩化カルシウム及び塩化
マグネシウムのブラインにおいては、上記の防食もさる
ことながら炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウムのスケ
ール防止も重要な問題である。即ち、塩化カルシウム及
び塩化マグネシウムのブラインは通常ＰＨ８〜１０で使
用されているが、このようなＰＨ範囲では徐々に空気中
の二酸化炭素を吸収し、炭酸カルシウムあるいは炭酸マ
グネシウムの強固なスケールを析出する。このようなス
ケールの析出は熱交換効率を低下させるばかりでなく配
管を閉塞する危険性がある。

このため無機塩類ブライン、特に塩化カルシウム及び塩
化マグネシウムのブラインにおいては、金属材料の腐食
を防止する有効安全な防食剤の開発とともに、上記スケ
ールの析出を防止する　スケール防止剤の開発が強く望
まれていた。

本発明者等は、無機塩類ブラインに接する金属材料の防
食剤及びスケール防止剤について種々の研究を行った結
果、炭素数２〜６個のヒドロキシカルボン酸及びそれ等
の水溶性塩類と、還元剤又は酸化防止剤とを併用するこ
とを特徴とする優れた防食剤を見い出すとともに、低分
子量ポリアクリル酸、低分子量ポリマレイン酸及びそれ
等の水溶性塩類と、ホスホノカルボン酸、ヒドロキシェ
チリデンジホスホン酸、アミノトリメチルホスホン酸及
びそれ等の水溶性塩類とを併用することに等 より、上記防食剤の効果を何唯損うことなく、ス應　　
５ ケール生成の防止を、も有効に行うことがで、きること
を見い出し、本発明を完成させるに至った。

即ち、本発明の目的は、第一に無機塩類ブライン用の新
規な防食剤を提供することにあり、第二に防食効果とス
ケール防止効果を併有した新規な無機塩類ブライン用組
成物を提供することにある。

本発明の第一の防食剤は、炭素数２〜６個のヒドロキシ
カルボン酸及びそれ等の水溶性塩類より選択された少な
くとも１種以上の化合物と、還元剤又は酸化防止剤より
選択された少なくとも１種以上の化合物とを含有するこ
とを特徴とする防食剤である。この組成物は鉄鋼系金属
材料の防食に著しい効果を示す。本発明の第二の防食剤
は、上記組成物にトリアゾール類チアゾール類より選択
された少なくとも１種以上の化合物を含有することを特
徴とする防食剤であり、これにより鉄鋼系金属材料及び
銅系金属材料に対して相乗的な防食効果を示す。

前記炭素数２〜６個のヒドロキシカルボン酸としてば、
ヒドロキシ酢酸、乳酸９　ヒドロアクリルｉ　　　６ 酸、酒石酸、ジヒドロキシ酒石酸、グリセリン酸。

タートロン酸、ヒドロキシ酪酸、２−ヒドロキシ−２−
メチル酪酸、リンゴ酸、グルコン酸、クエン酸、ガラフ
タル酸等が例示できる。また、還元剤又は酸化防止剤と
しては、エリソルビン酸、Ｌ−アスコルビン酸、亜硝酸
及びそれ等の水溶性塩類、及びヒドラジン、ヒドラジン
化合物、Ｄ−ソルビトール、Ｄ−キシロース、Ｌ−アラ
ビノース。

Ｄ−リボース、２−デオキシ−Ｄ−リボース、Ｄ　−−
マンノース１．Ｄ−ガラクトース、グルコノブフタラク
トン等が例示できる。また水溶性塩類の例としては、ア
ルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩。

アンモニウム塩等水溶性塩であれば任意のものが使用で
きる。

上記ヒドロキシカルボン酸類と還元剤又は酸化防止剤類
とを配合することにより、鉄鋼系金属材料に対し著しい
効果を示す。ヒドロキシカルボン酸類と還元剤又は酸イ
ビ防止剤類の配合比率は１：１０〜１ｏ１１（重量比）
の範囲が良く、より好ましくは１：２〜２：１　（重量
比）の比率である。

應　　７ また本発明における「トリアゾール類」には、トリアゾ
ールのほか、ベンゾトリアゾール、アルキルベンゾトリ
アゾール、アルキルアミノベンゾトリアゾール、アルキ
ルアミノスルホニルベンゾトリアゾール、クロロベンゾ
トリアゾール、ナフトベンゾトリアゾール、メルカプト
ベンゾトリアゾール、ヒドロキシアルキルベンゾトリア
ゾール。

ハイドロベンゾトリアゾール、アミノベンゾトリアゾー
ル、カルボキシベンゾトリアゾール、ナフトトリアゾー
ル等が含まれ、「チアゾール類」にはチアゾールのほか
、２−メルカプトチアゾール。

２−メルカプトベンゾチアゾール、ベンゾチアゾール、
メルカプトベンゾチアゾールナトリウム塩等が含まれる
。これ等トリアゾール類チアゾール類は、金属材料のう
ち銅系金属材料の防食に効果があるばかりでなく、前記
防食剤と併用することにより鉄鋼系金属材料及び銅系金
属材料に対して相乗的な防食効果を示す。

本発明の防食剤の添加量としては、ヒドロキシカルボン
酸類と還元剤又は酸化防止剤類の配合物が無機塩類シラ
インに対し０．０１〜１０％の範囲であり、より好まし
くは０．０１〜１重量％である。

またトリアゾール類チアゾール類は同様にｏ、ｏｏｉ〜
１重量％で＾す、より好ましくは０．００１〜０．１　
　重量％である。　　ヒドロキシカルボン酸類と還元剤
又は酸化防止剤類の配合物と、トリアゾール類チアゾー
ル類の配合比率は１０：０．１〜３０（重量比）が適当
である。

本発明の防食剤を使用すれば無機塩類ブラインに接する
金属の防食には著しい効果があるが、前述のようなスケ
ールの析出は防止できない。このような場合には、特定
のスケール防止剤を使用す等 ることによって本発明の防食剤の防食効果を何ら損うこ
となくスケール生成の抑制を有効に行うことができる。

即ち、ここに言うスケール防止剤とは、低分子量ポリア
クリル酸、低分子量ポリマレイン酸及びそれ等の水溶性
塩類より選択された少なくとも１種以上の化合物と、ホ
スホノカルボン酸、ヒドロキシェチリデンジホスホン酸
、アミノトリメチル黒　　９ ホスホン酸及びそれ等の水溶性塩類より選択された少な
くとも１種以上の化合物とを含有することを特徴とする
組成物である。

低分子量ポリアクリル酸の分子量は　５００〜１０．０
００程度であり、　好ましくは　３，０００〜５．００
０程度のものである。　また低分子量ポリマレイン酸は
　分子量５００〜２，０００　　程度であり、好ましく
は　１，０００〜２，０００程度のものである。

またホスホノカルボン酸としては、ニーホスホノプロパ
ン−２，３−ジカルボン酸、１−ホスホノプロパン−１
，２，３−トリカルボン酸、２−ホスホノブタン−１，
２−ジカルボン酸、２−ホスホノブタン−１，２，４−
トリカルボン酸、２−ホスホノ＝３−（２−メチル−カ
ルボキシメチル）−ヘキサン−１，２，４−トリカルボ
ン酸等が例示できる。また水溶性塩としては、アルカリ
金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等が挙げられるが、
水溶性であれば任嵩のものが使用できる。

上記の低分子量ポリアクリル酸、低分子量ポリマレイン
酸とホスホノカルボン酸、ヒドロキシエｊ５　１　０ チリデンジホスホン酸、アミノトリメチルホスホン酸の
配合比率は１　二２０〜２０　：　　Ｉ　　（重量比）
であり、好ましくは１：５〜５：１（重量比）である。

またこの配合物の添加量は無機塩類ブラインに対し０．
０００１〜０．３　　重量％の範囲であり、好ましくは
ｏ、ｏｏｉ　〜０．０５　　重量％である。

上記配合物により無機塩類ブライン、特に塩化カルシウ
ム及び塩化マグネシウムのブラインのスケール析出を有
効に防止することができ、さらに前述の防食剤と併用し
ても何らその効果を損うことがない。また本発明品のス
ケール防止剤はあらかじめ混合しておいてから添加して
も良くまた別個に添加して系内で配合する形をとっても
良い。

またこのスケール防止剤を本発明の防食剤と併用する場
合にはあらかじて混合しておいても良いし別個に添加し
ても良い。

以上詳述した本発明の防食剤とスケール防止剤との併用
は優れた防食効果とともにスケール防止効果も併有する
優れた無機塩類ブライン用添加剤であるため、ブライン
が接しているプラント金属黒１１ 機器の損失を防止しその経済的効果は著しシコものがあ
る。

以下本発明を実施例により具体的に説明する。

実施例１゜ ４００　ｍｌ　）−ルビーカー中に塩化カルシウム２０
重量％を含む水溶液３００ｒｎｌ　　を加え、これに表
−１に示す薬剤を所定量（塩化カルシウム水溶液に対す
る量）添加し、水酸化ナトリウムもしくは塩酸を用いて
ＰＨを８に調整した後、軟鋼及び鋳鉄の試験片（表面積
２５ｄ）を入れ、　トールビーカーを恒温槽中に入れ、
５５±２℃　に　７日間保った。試験期間中、トールビ
ーカーの底にテフロンカバー付鉄芯を入れスターラーに
より液を撹拌させ腐食試験を実施した。試験後金属の腐
食減量を求めそれより腐食速度　（ｍｇ／　ｄｔｆｔ　
／　ｄａｙ　）　　を算出した。その結果を表−１に示
す。

表−１ ＆　１　３ 表−１（つづき） ６１４ 実施例２゜ ４００ｉトールビーカー中に塩化カルシウム２０重量％
を含む水溶液３００　ｍｌを加え、これに表−２に示す
薬剤を所定量（塩化カルシウム水溶液に対する量）添加
し、水酸化ナトリウムもしくは塩酸を用いてＰＨ８に調
整した後、銅、黄銅、軟鋼。

鋳鉄の試験片（表面積２５ｄ）を入れ、　トールビーカ
ーを恒温槽中に入れ、５５±２℃に　７日間保った。試
験期間中、トールビーカーの底にテフロンカバー付鉄芯
を入れスターラーにより液を撹拌させ腐食試験を実施し
た。試験後金属の腐食減量を求めそれより腐食速度（ｍ
ｙ　／　ｄ１１／　ｄａｙ）を算出した。その結果を表
−２に示す。

表−２ Ａ　１　５ 表〜２（つづき） 表−２（つづき） ／ｌｂ、　　ｌ　　’／ 実施例３゜ 実施例２の条件にスケール防止剤を投入し、本発明の防
食剤に対する影響及びスケール防止効果を試験した。そ
の結果を表−３に示す。

表−３ ノ１ｔｘｌ。

表−３（つづき） Ａ　１　９ 実施例４゜ 実施例１の条件で、塩化カルシウムに変えて塩化マグネ
シウム２０重量％を含む水溶液にて試験した。他の条件
は実施例１と同様である。その結果を表−４に示す。

表−４ 表−４（つづき） 実施例５゜ 実施例２の条件で、塩化カルシウムに変えて塩化マグネ
シウム２０重量％を含む水溶液にて試験した。他の条件
は実施例２と同様である。その結果を表−５に示す。

＆２１ 表−５ 黒２２ 実施例６゜ 実施例５の条件にスケール防止剤を投入し、本発明の防
食剤に対する影響及びスケール防止効果を試験した。そ
の結果を表−６に示す。

表−６ ／Ｐａ２３ 表−６（つづき） 実施例７゜ 実施例１の条件で、塩化カルシウムに変えて塩化す）　
ＩＪウム２０重量％を含む水溶液にて試験した。

他の条件は実施例１と同様である。その結果を表−７に
示す。

表−７ ２５ 表−７（つづき） 実施例８゜ 実施例２の条件で、塩化カルシウムに変えて塩化す）　
ＩＪウム２０重量％を含む水溶液にて試験した。

他の条件は実施例２と同様である。その結果を表−８に
示す。

表−８ 煮２６ 表−８（つづき） 以１−

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、゛炭素数２〜６個のヒドロキシカルボン酸及びそれ
   等の水溶性塩類より選択された少なくとも１種以上の化
   合物と、還元剤又は酸化防止剤より選択された少なくと
   も１種以上の化合物とを含有することを特徴とする無機
   塩類ブライン用防食剤 ２、」二記１の防食剤と、トリアゾール類及びチアゾー
   ル類より選択された少なくとも１種以上の化合物とを含
   有することを特徴とする無機塩類ブライン用防食剤 ３、に記１又は２の防食剤と、スケール防止剤として、
   低分子量ポリアクリル酸及び低分子量ポリマレイン酸及
   びそれ等の水溶性塩類より選択された少なくとも１種以
   上の化合物と、ホスホノカルボン酸、ヒドロキシェチリ
   デンジホスホン酸、アミノトリメチルホスホン酸及びそ
   れ等の水溶性塩類より選択された少なくとも１種以上の
   化合物とを含有することを特徴とする無機塩類ブライン
   用防食剤