JPS588937B2 - 鋳物砂粒結合用樹脂組成物 - Google Patents

鋳物砂粒結合用樹脂組成物

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JPS588937B2
JPS588937B2 JP54137744A JP13774479A JPS588937B2 JP S588937 B2 JPS588937 B2 JP S588937B2 JP 54137744 A JP54137744 A JP 54137744A JP 13774479 A JP13774479 A JP 13774479A JP S588937 B2 JPS588937 B2 JP S588937B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は鋳物用の鋳型及び中子を形成する際に用いる鋳
物砂粒結合用樹脂組成物、特に不飽和ポリエステル樹脂
組成物に関するものである。
通常鋳型及び中子を形成する際は、予め鋳物砂粒に結合
用樹脂を被覆するが、この被覆用の樹脂として用いられ
ているのは、ほとんどフェノール樹脂であり、この樹脂
を用いて成形焼成を行なって作製する鋳型及び中子等の
強度は高く、作製も短時間で可能である等の利点もある
が、反面硬化剤として一般にヘキサメチレンテトラミン
を用いるため、成形焼成時にアンモニアガスが発生する
こと、鋳鉄に比較して低い温度で鋳込むアルミニウム等
の鋳物の鋳型及び中子として用いた場合、注湯による熱
変化のため、フェノール樹脂が分解せずに炭化し、かえ
って強度が増大するために鋳造後の崩壊性特に中子とし
て使用した場合の排出性が悪いこと等の欠点がある。
本発明者らはこれらの欠点を改善すべく鋭意努力した結
果、既に結晶性不飽和ポリエステルをベース樹脂として
崩壊性を著しく向上させ、かつ樹脂被覆砂を成形焼成し
て鋳型及び中子等を作製する際及び鋳造する際の刺激臭
を減少させた鋳物砂粒結合用の樹脂組成物を提案した。
しかしこの樹脂組成物においては使用した架橋剤のジア
リルフタレートモノマーが樹脂被覆砂に極めてわずかで
はあるが粘着性を付与し、成型焼成時の砂詰りか必ずし
も良好でない場合もあること及び成形焼成時における架
橋反応性が低いこと等のため、中子の焼成強度が低く、
フェノール樹脂を使用する場合よりも砂粒結合のための
添加量を多くしなければならなかった。
本発明者らは、架橋剤についてさらに種々研究を行なっ
た結果、スチレンモノマーをジアリルフタレートと併用
し重合触媒とともに、常温において固体であり、粘着性
がほとんどなくかつ軟化点以上において500ポイズ以
下の粘性を有する不飽和ポリエステルに配合することに
より、樹脂被覆砂として粘着性のない、さらに成形焼成
時に架橋反応性に富んだ鋳物砂粒結合用の樹脂組成物が
得られ、この樹脂組成物は砂粒表面に被覆した場合にほ
とんど粘着性がなく、短時間で樹脂被覆砂を作製するこ
とができ、かつ鋳型及び中子の焼成成形を行なう際に砂
詰り性を大幅に向上させることができることを確かめ本
発明を達成するに至った。
即ち本発明の鋳物砂粒結合用樹脂組成物は、前記不飽和
ポリエステルに、該不飽和ポリエステル100重量部に
対してのジアリルフタレートモノマー及びスチレンモノ
マーとからなる架橋剤10〜50重量部(但しこの内ス
チレンモノマーは5〜40重量部)と0.1〜10重量
部の重合触媒とを添加したことを特徴とする。
本発明で用いる前記不飽和ポリエステルとしては結晶性
不飽和ポリエステルが好ましく、この結晶性不飽和ポリ
エステルとは、X線回折により明確なピークを示す樹脂
であり、常温で固体状であり、かつ軟化点より30℃上
で500ポイズ以下の粘性を示す結晶性不飽和ポリエス
テルである。
鋳物用砂粒に十分な被覆を行うためには軟化点より30
℃上で粘度が好ましくは250ポイズ以下が良く、さら
に好ましくは100ポイズ以下が良い。
通常の不飽和ポリエステルでは、硬化前の状態で分子量
を増大させれば常温で粘着性のない固体となり得るが、
後述のホットメルト法による場合、混線時に樹脂粘度が
下がらず、砂粒表面に均一な樹脂被覆が不可能であり、
この場合溶剤稀釈法により樹脂被覆砂の作製も考えられ
るが、溶剤揮発による公害問題の発生があり、実際には
好ましくない。
逆に不飽和ポリエステルの分子量を低下させると混線時
の樹脂被覆は可能であるが、作製された樹脂被覆砂は室
温に冷却されても乾態被覆砂となり得ないため、鋳型、
中子等を成形する際、砂詰り性が悪く、生産性を大幅に
低下させている。
前記不飽和ポリエステルの原料としては、α.β不飽和
二塩基酸として例えば無水マレイン酸、−7 } ラ’
:1ン酸、イタコン酸、フマル酸、メサコン酸及びそれ
等の置換体などが挙げられ、これらはいずれも常温で固
体の結晶性を有するものである。
又これらの中で不飽和ポリエステルの結晶度を高めるた
めには、フマル酸、メサコン酸等の立体的に対称性を示
すものが特に好ましい。
又このαβ不飽和二塩基酸の一部を飽和二塩基酸に置換
えることが可能であり、この場合飽和二塩基酸類として
は、例えばテレフタル酸、ジメチルテレフタレート、ア
ジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、1イソフタル酸
、エンドメチレンテトラヒド口無水フタル酸、テトラヒ
ドロ無水フタル酸、ヘキサヒド口無水フタル酸、アント
ラセン無水マレイン酸及びそれらの付加物、置換体など
が挙げられる。
これらの中で不飽和ポリエステルの結晶化を高めるため
には、テレフタル酸、ジメチルテレフタレート、アジピ
ン酸等立体的に対称性を示すものが特に好ましい。
グリ,コール類としてはエチレングリコール、■・4−
ブタンジオール、ジエチレンクリコール、トリエチレン
クリコール、ヘキサンジオール−1・6、ネオペンチル
グリコー/lz, 水素化ビスフェノールA1メタキシ
レングリコール及びそれらの置換体などが挙げられる。
これらはいずれも常温で固体でかつ結晶性を有するもの
であるが、あるいは立体的に対称性を示すものである。
これ等の群のうち、α・β不飽和二塩基酸のうちから、
少なくとも1種及び必要に応じて、α.β不飽和二塩基
酸の一部を飽和二塩基酸で置き換える場合には、立体的
対称性のある飽和二塩基酸の1種を選んで酸成分とし、
グリコール群から少な《とも1種を選んで公知の方法に
よりエステル化して、融点以上に加熱して、冷却速度の
調整、結晶核添加等により結晶化度を調整し、平均分子
量が1000〜2000で常温で粘着性がない固体の不
飽和ポリエステルを得ることが可能である。
尚、エステル化後固化させる迄の間に架橋剤を少量あら
かじめ添加しておくことも好ましい。
これは不飽和ポリエステルの重合反応を抑制し、又結晶
化を早める効果もあるからである。
このようにして製造した不飽和ポリエステルにスチレン
モノマーおよびジアリルフタレートと重合触媒を添加し
加熱すれば硬化する。
前記不飽和ポリエステルに添加する架橋剤すなわちスチ
レンモノマーとジアリルフタレートモノマーの添加量は
、該不飽和ポリエステル100重量部に対しスチレンモ
ノマーとジアリルフタレートモノマーの合計量が10〜
50重量部で、この内スチレンモノマーが5〜40重量
部でジアリルフタレートが残部となるように添加する。
架橋剤の添加量が10重量部より少いと、結晶化速度が
遅く、かつ鋳型及び中子を成形した場合強度が低くなり
好ましくな《、一方50重量部より多くなると樹脂被覆
砂が乾燥状態を保ちきらず、鋳型及び中子の成形性を低
下させるので好ましくない。
またスチレンモノマーの添加量が5重量部より少いと、
結晶化度及び結晶化速度にその効果が認められず、一方
40重量部より多くなると、鋳型及び中子の成形時の強
度低下を引起こす要因となり好ましくない。
架橋剤の残部を構成するジアリルフタレートモノマーに
ついては5重量部より少くなると、鋳型及び中子の成形
時の強度低下をもたらし、30重量部より多くなると樹
脂被覆砂が湿態状態となりベタツキが生じ好まし《ない
従ってジアリルフタレートモノマーの添加量は、前記不
飽和ポリエステル100重量部に対し5〜30重量部と
するのが好ましい。
前記スチレンモノマーとジアリルフタレー}−Eノマー
の併用効果は、樹脂被覆砂を乾態状態にするのにスチレ
ンモノマーが寄与し、鋳型及び中子等の成形時の強度維
持にジアリルフタレートモノマーが寄与するもので、こ
れらの性質とコスト等を勘案し適当な比率で両者を併用
すればよい。
本発明の不飽和ポリエステルの重合触媒としては、ペン
ゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ジター
シャリープチルパーオキシアジペート、ジクミルパーオ
キシド、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート、
メチルエチルケトンパーオキシド、クメンハイドロパー
オキシド等の有機過酸化物が挙げられる。
これ等の群のうち1種あるいは2種以上の過酸化物を併
用してもよい。
なお、触媒の添加量は、前記不飽和ポリエステル100
重量部に対して0、1〜10重量部、好ましくは0.5
〜5重量部である。
触媒が0.1重量部より少くなると鋳型及び中子等の成
形焼成時間が長くかかり、、10重量部より多《しても
効果の変化はあまりなく、コスト上昇をもたらすのみで
好ましくない。
触媒は予め該不飽和ポリエステル樹脂にブレンドしてお
いても良いが、不飽和ポリエステル樹脂と砂との混練時
に別に添加した方がより好ましい。
更に、砂粒と樹脂層の界面密着性の向上を図る意味にお
いて、シランカップリング剤を該不飽和ポリエステル1
00重量部に対して10重量部以下の範囲で添加しても
良い。
この添加物は予め不飽和ポリエステルに添加しておいて
も良いが、不飽和ポリエステルと鋳物砂粒と混練中に投
入した方が良い。
本発明の不飽和ポリエステルを用いたホットメルト法に
よる樹脂被覆砂の製造方法については、例えば次のよう
な方法がある。
攪拌中のミキサー内に、加熱予熱した(例えば150℃
)鋳物砂粒であるけい砂を投入し、次いで不飽和ポリエ
ステルを投入し、充分溶融した時点で予めスチレンモノ
マーと、ジアリルフタレートモノマーとからなる架橋剤
、重合触媒等を混合して得た架橋性モノマー液を投入し
、さらに攪拌を続け、砂温か樹脂の軟化点以下になり樹
脂被覆層の結晶化が進行した時点で、最後に流動性向上
のためワックス類、例えばステアリン酸カルシウム等を
添加し、砂粒を分離して樹脂被覆砂を製造する。
以下本発明を実施例および参考例につき詳述する。
実施例 1 フマル酸1 1 26g、無水フタル酸44g、エチレ
ングリコール617g、ジエチレングリコール56グを
2lの四つ口フラスコに仕込み、常法によるエステル化
縮合反応により、酸価(AV)25の不飽和ポリエステ
ル樹脂1400gを得た。
これを120℃まで冷却し、ハイドロキノン1.4グ、
結晶核として超微粒子無水珪酸(商品名アエロジル20
0;日本アエロジルK.K.製)を17.5?(該不飽
和ポリエステル樹脂100重量部に対して1.25重量
部)、ジアリルフタレートモノマ−421(該不飽和ポ
リエステル樹脂100重量部に対して3重量部)を加え
、充分攪拌しつつ常温まで冷却した。
生成した結晶性不飽和ポリエステル樹脂組成物は、6日
後に乳白色のベタツキの殆んどない固体となったため、
ジョウクラッシャーで粉砕し、16メッシュの篩を通過
させて得た粉砕物を104.39Pずつ10個に分け、
表1に示す。
本発明例1〜5及び参考例a−eに供試した。
表1において、架橋性モノマー類の不飽和ポリエステル
100重量部に対する添加物質の合計は、本発明例1〜
5では10、20、30、40、50重量部でスチレン
モノマーとジアリルフタレートモノマーから成り、参考
例a − eではジアリルフタレートのみで、1012
0、30、40、50重量部である。
樹脂被覆砂の調製は、本発明例、参考例全て同一方法で
あり、先ず攪拌中の鋳物砂混練機に180℃に予熱した
日光ケイ砂6号を4kl7投入し、不飽和ポリエステル
104.39?を160℃で投入し攪拌を続け、砂温1
30℃になった時点で、予め触媒等を混合しておいた架
橋性モノマー液〔本発明例1ではジアリルフタレートモ
1ノマー21とスチレンモノマ−51とジクミルパーオ
キシド2グ、シランカツプリング剤21を混入したもの
であり、本発明例2では、ジアリルフタレートモノマ−
71とスチレンモノマ−101とジクミルパーオキシド
3グ、シランカツプリング剤21を混合した液である。
以下本発明例3〜5及び参考例a−cも同様である〕を
添加し、さらに攪拌を続け、砂粒がほぐれてきた時点で
ステアリン酸亜鉛41を投入し、さらに30秒攪拌し、
砂粒を完全に分離させて混練機より取出し、樹脂被覆砂
を作製した。
混練に要した時間を表2及び第2図に示す。
以上のようにして作製した樹脂被覆砂は、嵩密度(細川
粉体工学研究所K. K.製パウダーテスターを使用し
た)を測定した。
またこれらの樹脂被覆砂を第1図に示す金型で、焼成成
形(条件は230℃、70秒)してテストピースを作製
し、常温まで冷却した後、引張強度を測定した(試料数
10の平均値)。
尚、第1図aにおいて1はヒータ内蔵上金型、2はヒー
タ内蔵下金型を示し、第1図bは第1図aのA−A線に
沿った断面図で3は金型、4は樹脂被覆砂を詰める空間
で、くびれだ部分は2 5.4−mmX 6.3 5r
nm ( 1インチ×十インチ)の断面である。
前記の如くして引張強度を測定した結果を表3及び第3
図に示す。
表2及び第2図より判明するように、架橋剤の添加量が
増大する混合混線時間は短縮される。
即ち架橋剤は不飽和ポリエステル樹脂の結晶化促進に寄
与するが、本発明例で判るようにスチレンモノマーを併
用すると著しく混練時間が短縮され、スチレンモノマー
の結晶化促進効果がジアリルフタレートモノマーより大
きいことが判る。
又結晶化が進むことは、樹脂被覆砂の乾態度がより向」
ニすることであり、これは表3及び第3図の嵩密度測定
値に示す通りである。
ジアリルフタレートモノマーのみを添加した参考例では
、30重量部の添加を境にして著しく嵩密度が低下する
のに対して、スチレンモノマーを併用した場合、架橋剤
の添加量にあまり左右されず、全体的に高い嵩密度値を
示している。
一方常温引張強度については、架橋剤の添加量10〜3
0重量部の範囲では本発明例と参考例では、さほど相違
がないが、30重量部以上では強度の低下が本発明例に
比し参考例では著しい対照を示している。
実際鋳型及び中子を焼成成形する場合は、鋳造に耐える
強度と、鋳物肌を美しくするための砂詰り性が樹脂被覆
砂に要求されるため、スチレンモノマーの添加効果は極
めて有効と考えられる。
実施例 2 フマル酸1126?、無水フタル酸44.P、エチレン
クリコール617グ、ジエチレングリコール56グを2
1の四つ目フラスコに仕込み、常温によるエステル化縮
合反応によりAV=25の不飽和ポリエステル樹脂14
01’を得た。
これを120℃まで冷却し、バラベンゾキノン1.41
’、結晶核として超微粒子無水珪酸17.5Pを添加し
、攪拌を続け、100℃になった時点でスチレンモノマ
ーを421(該不飽和ポリエステル樹脂100重量部に
対して3重量部)を加え、さらに攪拌を続け、常温まで
冷却した。
生成した不飽和ホリエステル樹脂組成物は2日後にほと
んどベタツキのない乳白色の固体となったため、ジョウ
クラッシャーで粉砕し、16メッシュの篩を通過させた
粉砕物を104.27gずつ10個に別け、表4に示す
本発明例6〜9、参考例f〜kに供試した。
表4において、架橋剤の不飽和ポリエステル100重量
部に対する添加量の合計は、本発明例6〜9は15、2
5、35、45重量部であり、参考例f〜kは、6、8
、60、10、20、30重量部で、参考例i −kは
架橋性モノマーはスチレンモノマーのみである。
樹脂被覆砂の調製方法は、実施例1と全く同様の方法で
行なった。
混線に要した時間を表5に示す。
調製した樹脂被覆砂の嵩密度及び常温引張強度(測定法
はいずれも実施例1と同じ)の測定値を表6に示す。
架橋剤であるジアリルフタレートモノマーとスチレンモ
ノマーの比を1:1として行なった実施例1及び2の結
果を総合的に判断すると次のようになる。
(1)シアリルフタレートモノマーとスチレンモノマー
を併用した架橋剤添加量10重量部から50重量部程度
の広範囲で加えた不飽和ポリエステル樹脂は鋳物砂粒結
合用樹脂組成物として極めて有効である。
(2)架橋剤としてジアリルフタレートモノマー単一使
用では、常温強度は高いが嵩密度が低く、鋳型及び中子
に使用した場合、砂詰り不良の欠陥発生の恐れがある。
(3)架橋剤としてスチレンモノマー単一使用は嵩密度
は充分高いが、常温強度が低いため、鋳型及び中子に使
用した場合折損発生の心配が犬である。
以上のように架橋剤としてジアリルフタレートモノマー
とスチレンモノマーとの併用は相互の欠点を補っている
次にジアリルフタレートモノマーとスチレンモノマーの
併用割合の範囲を調べる実験を行った。
実施例 3 フマル酸1126g、無水フタル酸44g、エチレンク
リコール617g、ジエチレンクリコール56gを2l
の四つ口フラスコに仕込み常法によるエステル化縮合反
応によりAV=28、平均分子量1450の不飽和ポリ
エステル樹脂1400gを得た。
これを120℃まで冷却し、ハイドロキノン1.41g
、超微粒子無水珪酸1 7. 5g、スチレンモノマ−
701(該不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対し
て5重量部)を加えて混合攪拌しながら常温まで冷却し
た。
組成物は2日後にほとんどベタツキのない乳白色の固体
となったため、ジョウクラッシャーによって粉砕し、1
6メッシュの篩を通過した粉砕物を106.27gずつ
12個に別け、表7に示す本発明例10〜19及び参考
例1〜mに供試した。
表7において重合触媒DCPはジクミルパーオキシド、
TBはターシャリープチルパーオキシベンゾエードを表
わしており、無単位の数値は、不飽和ポリエステル1
OO重量部に対する添加量を重量部で示している。
本発明例10〜14については、架橋剤の不飽和ポリエ
ステル100重量部に対する添加量は30重量部であり
(例えば本発明例10では、不飽和ポリエステル組成物
中にスチレンモノマーが5重量部入っており、後からジ
アリルフタレートモノマーを25重量部加えるので30
重量部となる)、本発明例15〜19及び参考例1−m
は架橋性モノマーの合計は50重量部となる。
樹脂被覆砂の作製方法は、実施例1と同様であり、嵩密
度及び常温引張強度の評価方法も実施例1と同様である
結果を表8及び第4図a,bに示す。
尚第4図aは架橋性モノマー30重量部の場合、第4図
bは架橋性モノマー50重量部の場合の結果を示す。
表8及び第4図a,bから判る通り、ジアリルフタレー
トモノマーとスチレンモノマーの混合比は広い範囲で有
効である。
試験例 実施例1〜3の実験的結果を確認するため、本発明例4
及び参考例C及びkの組成の脂樹被覆砂〔いずれも不飽
和ポリエステル100重量部に対する架橋剤の添加量は
同等であり、30重量部である〕を用いて第5図に示す
ような排気量1.81の自動車用エンジンのインテーク
マニホールドポート中子をブローイングシエルマシンで
作製し、.その中子を用いてアルミニウム製(AC2A
)インテークマニホールドを鋳造した。
鋳造後、ポート中子の砂落しは空気振動式ノックアウト
マシンを用い、空気圧5kg/cAで30秒間の衝撃を
与えた。
中子焼成成形、鋳造、排出の結果をフェノール樹脂被覆
砂(対砂3.0重量部−工場で現用のもの)と対比して
合格品歩留りを表9に示す。
上表より不飽和ポリエステル樹脂被覆砂の方がフェノー
ル樹脂被覆砂に比較して、鋳造後の排出が全く優れてい
ることが判る。
不飽和ポリエステル樹脂を用いた本発明例4と参考例c
,kの結果を比較すると、架橋剤としてスチレンモノマ
ーとジアリルフタレートモノマーとを併用した本発明例
4が極めて良好である。
参考例c,kの中子成形の歩留りが低いのは、Cに関し
ては砂詰り不良,kについては中子を成形後型から離形
する際の中子の折損によるものがほとんどであった。
c,kの砂で成形された中子を用いて鋳造すると、Cに
ついては砂かみ、kについては中子折れ等によるNGの
発生が犬であった。
以上のように、実施例1〜3および試験例の結果をまと
めると、不飽和ポリエステルに添加する架橋剤としてス
チレンモノマーとジアリルフタレートモノマーの併用添
加は、スチレンモノマーあるいはジアリルフタレートモ
ノマー単独の添加の場合よりも表10に示すような著し
く優れた利点があり、従来鋳造後の排出性が悪かったフ
ェノール樹脂被覆砂に代えて使用が可能であることが判
明した。
【図面の簡単な説明】
第1図aはテストピースの金型の側面図、第1図bは第
1図aのA−A線に沿った断面図、第2図は実施例1で
本発明および参考例の樹脂被覆砂を夫々製造した場合の
架橋性モノマー添加量と混練時間の関係を示す線図、第
3図は本発明および参考例夫々の樹脂被覆砂の架橋性モ
ノマーの添加量と常温引張強度並びに嵩密度との関係を
示す曲線、第4図a,bは実施例3において架橋性モノ
マー30重量部および50重量部の場合の樹脂被覆砂の
架橋性モノマーの内容を変えた際の常温引張強度並びに
嵩密度の変化を示す線図、第5図は1.8l自動車エン
ジン用シンテークマニホルド中子の側面図である。 1・・・・・・ヒータ内蔵上金型、2・・・・・・ヒー
タ内蔵下金型、3・・・・・・金型、4・・・・・・樹
脂被覆砂を詰める空間。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 常温において固体であり、粘着性がほとんどなくか
    つ軟化点以上において500ポイズ以下の粘性を示す不
    飽和ポリエステル100重量部にスチレンモノマ−5〜
    40重量部およびジアリルフタレート残部とからなる架
    橋剤を10〜50重量部と重合触媒を0.1〜10重量
    部の割合で添加したことを特徴とする鋳物砂粒結合用樹
    脂組成物。 2 ジアリルフタレートモノマーの添加量が前記不飽和
    ポリエステル100重量部に対して5〜30重量部であ
    る特許請求の範囲第1項記載の鋳物砂粒結合用樹脂組成
    物。 3 前記不飽和ポリエステルが結晶性不飽和ポリエステ
    ルである特許請求の範囲第1項または第2項記載の鋳物
    砂粒結合用樹脂組成物。 4 前記不飽和ポリエステルがフマル酸とエチレングリ
    コールを主構成材料とした結晶性不飽和ポリエステルで
    ある特許請求の範囲第1項、第2項または第3項のいず
    れか1つの項に記載の鋳物砂粒結合用樹脂組成物。
JP54137744A 1979-10-26 1979-10-26 鋳物砂粒結合用樹脂組成物 Expired JPS588937B2 (ja)

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