JPS58862Y2 - 時計の変形裏蓋固定構造

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【考案の詳細な説明】この考案は、変形裏蓋を胴に係合させて固定する時計の
変形裏蓋固定構造に関する。

従来、この種の固定構造として第１図に示すようなもの
が用いられている。

図において、胴１の上端部にはガラス２を固着し、その
内面１ａには少なくとも２以上の凹部１ｂを設けている
。

一方、裏蓋３は、たとえば四角形状を有し、その内側に
ばね性を有す中子４を立設している。

この中子４は、胴１の内面１ａに接触するように設けら
れ、その先端部には屈折部４ａを設けて胴１に挿入しや
すくしている。

さらに、中子４の中間部には、外方に突出する凸部４ｂ
を設け、裏蓋３を胴１に装着したときに凸部４ｂが凹部
１ｂに係合するようになっている。

なお、符号５はパツキンであり、防水性を保持している
。

以−にのような従来の構造によれば、裏蓋３は、中子４
のばね力による凸部４ｂと四部１ｂとの保合で胴１に装
着されるのであるから、係合力は弱く、裏蓋３が簡単に
はずれるという欠点がある。

この考案の目的は、上記の欠点を解消し、胴に係合した
裏蓋が容易にはずれることのない時計の変形裏蓋固定構
造を提供することにある。

次に、この考案における実施例を図にもとづいて説明す
る。

第２図は胴１１に裏蓋１３を嵌挿する一部断面図であり
、第３図は装着した一部断面図である。

図において、胴１１は、その上端部にガラス１２を固着
している。

胴１１の内面１１ａには少なくとも２つの凹部１１
ｂを設け、この凹部１１ｂのうち、胴１１の開口端面
１１Ｃの側は平面部を有する。

一方、裏蓋１３の内側には突起部１３ａを一体に形威し
、その先端部に可動爪１４を回動自在にピン１５で支持
する。

可動爪１４の一端には、ばね１６を接触させて可動爪１
４を図中時計方向に付勢させる。

ばね１６は、突起部１３Ｈに設ける凹溝１７に挿入され
ている。

可動爪１４の他端は凹部１１ｂの平面部に係合する。

胴１１の開口端面１１Ｃに接触する裏蓋１３の端面１
３ｂには、溝１８を設けて防水のためのパツキン１９を
挿入する。

そこで、裏蓋１３を胴１１に装着するには、第２図に示
すように、可動爪１４を、ばね１６の付勢力に抗して図
中反時計方向に回動させて突起部１３ａの先端部を胴１
１の内面１１ａに接触させながら挿入する。

次に、可動爪１４の先端を、胴１１の内面１１ａに圧
接するようにして裏蓋１３をさらに挿入すると、第３図
に示すように、可動爪１４は四部１１ｂに係合し、ば
ね１６によって可動爪１４は凹部１１ｂの平面部に押
圧される。

このとき、裏蓋１３の端面１３ｂは胴１１の開口端面１
１Ｃに接触し、パツキン１９は圧縮される。

裏蓋１３を取りはずすときは、たとえば胴１１と裏蓋１
３との間に工具を挾んでこじるようにしてばね１６の付
勢力に抗する力を与えれば、可動爪１４は図中反時計方
向に回動するので、そのまま裏蓋１３を引張ればよい。

以上の説明から明らかなように、ばねの付勢力は裏蓋と
胴どの係合する力になるので、ばねの選定によって確実
な係合力が得られる。

さらに、裏蓋が不用意にはずれることはなく、係合力が
強いので寸分な防水性を確保することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の裏蓋固定構造を示す断面図である。第２図はこの考案の実施例を示し、裏蓋を胴に嵌挿した
状態の一部断面図、第３図は装着した状態の一部断面図
である。１１・・・・・・胴、１１ａ・・・・・・内面、１１
ｂ・・・・・・凹部、１３・・・・・・裏蓋、１４・
・・・・・可動爪、１６・・・・・・ばね。

【実用新案登録請求の範囲】