JPS588520Y2 - コンクリ−トミキサ車における洗浄装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコンクリートミキサ車における洗浄装置に関す
るものである。

一般にコンクリートミキサ車は、第１図に示すようにミ
キサドラム１が正回転あるいは逆回転ができるようにし
てシャーシ２上に載置され、ドラム１の内壁１ａには生
コンクリートを搬入、攪拌、混練、搬出する螺旋状の２
個のブレード３，３′が１８０°の位相差をもって取付
けられている。

そして、ドラム１の後方開口部１ｂの中央には内方に延
びる生コンクリートを供給する円形のシュート４がブレ
ード３，３′により支持されている。

また、このドラム１の後方には生コンクリートをシュー
ト４に導くホッパ５がシャーシ２に支持されている。

なお、シュート４はコンクリートミキサ車が登板時生コ
ンクリートがドラム１内からオーバーフローするのを防
止する働きをする。

このようなコンクリートミキサ車では生コンクリートが
投入されミキサドラム１を正回転すると生コンクリート
の搬入、攪拌および混線を行い、逆回転するとドラム１
後方開口部１ｂから生じコンクリートを搬出することと
なる。

このときのドラム１後部の搬出路６はブレード３．３′
、ドラム内壁１ａおよびシュート外壁４ａにより形成さ
れた螺旋状通路６であり、図示のように生コンクリート
Ｃが搬出時にこの通路６に附着すると、それを離脱させ
るのはかなりの困難を伴なっていた。

それは螺旋状通路６は袋状に構成されており、先端にノ
ズルを有するホースを用いて水洗する方式、あるいはノ
ズルを有するパイプを装備してホッパ５側から後部のブ
レード３，３′に向けて水を噴射せしめて洗浄する装置
があるが、附着した生コンクリートを完全に洗い落すこ
とはできなかった。

また、ドラム１内部に附着し固着した生コンクリートは
ハツリ作業により離脱させるが、螺旋状通路は袋状に構
成されているため、ハツノ作業も困難であった。

最悪の場合はシュート４やブレード３，３′の一部を切
欠いて行う必要があった。

さらに、ホッパ５は上端に生コンクリート投入孔５ａを
有し下方になるに従い開口面積が徐々に減少し、下端は
シュート４への連絡孔５ｂが開口し、シュート４の外方
端４ａに挿入されているが、投入孔５ａから投入された
生コンクリートはホッパ５からシュート４に移行する最
小開口面積部５Ｃにおいて流動せず流路を閉塞し流入を
遮断する傾向にあった。

特に硬練生コンクリートを投入する時はこの傾向が著し
かった。

そこで、本考案は上記の問題を解決するためになされた
ものである。

本考案は、ブレードを螺旋状に取付けた回転可能なミキ
サドラムの後方開口部中央に生コンクリート供給用シュ
ートを取付け、ブレード、ドラム内壁およびシュート外
壁によって螺旋状の生コンクリート搬出路を形成し、ド
ラムの後方に生コンクノートをシュートに導くホッパを
設けたコンクリートミキサ車において、シュートの中心
線上に給水パイプを設け、給水パイプの先端を搬出路内
に設けた複数のノズルを有する噴射パイプに接続し、基
端をホッパに取付けた洗浄水を導くパイプに回転可能に
接続してなるコンクリートミキサ車における洗浄装置で
ある。

本考案の一実施例を示す第２図、第３図および第４図に
基づいて、以下詳細に説明する。

ミキサドラム１は回転自在にシャーシ２上に載置され、
ホッパ５はシャーシ２に支持されている。

ドラム１の後部にはブレード３，３′、ドラム内壁１ａ
およびシュート外壁４ａにより生コンクリートの螺旋状
の搬出路６を形成している。

搬出路６を水洗する水を給水する給水パイプ７は生コン
クリート供給用シュート４の中心線上に配置され、この
給水パイプの先端７ａは噴射パイプ８に、基端７ｂはホ
ッパ５に固着した洗浄水を導入するパイプ９に接続しで
ある。

給水パイプ７には、生コンクリートがホッパ５で流入が
最も阻害されやすい最小開口面積部５Ｃに、生コンクリ
ートの掻込み羽根１１が固着されている。

噴射パイプ８には生コンクリート搬出路６を水洗するた
め噴流を生ずる噴射ノズル８ａが任意の間隔にて多数個
穿設され、この噴射パイプ８は搬出路６内のブレード３
，３′前面とシュート外壁４ａとの接合隅部に沿って固
定されている。

洗浄水導入パイプ９は図示してないが送水ポンプ、バル
ブ等の送水装置に連通し、ホッパ５にボルト１３および
ナツト１２にて締着されている。

そして、洗浄水導入パイプ９と給水パイプ７とは回転継
手１０を介して接続され、ドラム１と共に回転する給水
パイプ７の運動は洗浄水導入パイプ９には伝達されず、
その上回転継手１０は十分な水密機構とされているので
両パイプ間から漏水することはない。

本コンクリートミキサ車では、ホッパ５の投入７Ｌ５ａ
に生コンクリートが投入されると下方に行くに従い開口
面積が減少し開口面積最小部５Ｃでは生コンクリートの
流入が阻止されがちであるが、生コンクリート搬入時ド
ラム１と一体となって回転する開口面積最小部に配置さ
れた掻込み羽根１１により生コンクリートをドラム１内
に掻込み搬入流路の閉塞を防止する。

また、生コンクリートを搬出すれば螺旋状搬出路６には
生コンクリートが固着するが、送水パイプより洗浄水を
導入パイプ９、給水パイプ７および噴射パイプ８を経さ
せて搬出路６に噴流を生じさせ生コンクリートを洗浄し
てしまうと、固着により搬出路を閉塞するようなことは
ない。

本考案では、給水パイプをシュートの中心線上に配設し
たため、ドラムの回転中心と一致し、給水パイプが円運
動を行うようなことはなく、構造を簡単にすることが可
能である。

次に、本考案では給水パイプと導入パイプとが常時接続
されていることにより送水を確実に行い得るものである
。

また、給水パイプは回転するドラムに支持され、かつ回
転中心にあり安定した運動を行い確実な送水を行い得る
。

さらに、本考案は給水パイプに掻込み羽根が固着されて
いるので、洗浄装置であると同時に生コンクリートの確
実な投入を可能にするものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のコンクリートミキサ車の要部の側断面図
、第２図は本考案に係るコンクリートミキサ車における
洗浄装置の側断面図、第３図は本考案の斜視図、第４図
は本考案の要部拡大側面図を示す。 ３．３′・・・・・・ブレード、１・・・・・・ミキサ
ドラム、１ｂ・・・・・・ミキサドラムの後方開口部、
４・・・・・・生コンクリート供給用シュート、１ａ・
・・・・・ドラム内壁、４ａ・・・・・・シュート外壁
、６・・・・・・生コンクリート搬出路、５・・・・・
・ホッパ、７・・・・・・給水パイプ、７ａ・・・・・
・給水パイプ先端、８ａ・・・・・・噴射パイプノズル
、８・・・・・・噴射パイプ、７ｂ・・・・・・給水パ
イプの基端、１１・・・・・・掻込み羽根。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ブレードを螺旋状に取付けた回転可能なミキサドラムの
   後方開口部中央に生コンクリート供給用シュートを取付
   け、ブレード、ドラム内壁およびシュート外壁によって
   螺旋状の生コンクリート搬出路を形成し、ドラムの後方
   に生コンクリートをシュートに導くホッパを設けたコン
   クリートミキサ車において、シュートの中心線上に給水
   パイプを設け、給水パイプの先端を前記搬出路内に設け
   た複数のノズルを有する噴射パイプに接続し、基端をホ
   ッパに取付けた洗浄水を導くパイプに回転可能に接続し
   てなるコンクリートミキサ車における洗浄装置。