JPS588415B2 - 粉体塗料用反応性ポリエステル樹脂の製造方法 - Google Patents

粉体塗料用反応性ポリエステル樹脂の製造方法

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JPS588415B2
JPS588415B2 JP51009800A JP980076A JPS588415B2 JP S588415 B2 JPS588415 B2 JP S588415B2 JP 51009800 A JP51009800 A JP 51009800A JP 980076 A JP980076 A JP 980076A JP S588415 B2 JPS588415 B2 JP S588415B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は粉体塗料用反応性ポリエステル樹脂の製造方法
に関するものである。
従来熱硬化型ポリエステル樹脂の主剤となる末端に水酸
基を有するポリエステル樹脂はジカルボン酸とジオール
と3価以上のポリオールとを反応初期から一括で反応し
ていたが、この方法では反応の進行とともに3価以上の
ポリオールの全ての水酸基は反応点として反応し、反応
度がゲル化理論から予測される特定の値に近づくと急激
に粘度を増し遂にはゲル化する。
このことはとくに比較的高分子量の樹脂、したがって樹
脂の水酸基当量の低い樹脂の製造において起こりやすく
、樹脂の溶融粘度が高くなることや、ゲルが発生するな
どの事態をまねく。
この種の比較的高分子量の樹脂は近年例えば粉体塗料用
樹脂としてブロック化イソシアネートなどの硬化剤と組
合せて使用され有用性が認められつつあることから、粉
体塗料に使用した場合の塗装作業性、塗膜物性などに欠
陥となる高溶融度とゲル生成の問題についての解決が望
まれている。
これに関連した従来技術としては以下のものが知られて
いる。
例えば特開昭48−71496には線状ポリエステルに
1〜30重量%の3価以上のアルコールおよびO〜20
重量%の2価のアルコールを混合し、加熱反応させるこ
とを特徴とするポリエステル樹脂の製造方法、即ち両末
端水酸基のポリエステル樹脂を多価アルコールで解重合
することが記載されている。
特開昭50−61431にはポリエチレンテレフタレー
トに多価アルコールを加え、加熱してえられた樹脂生成
物に多価カルボン酸またはその酸無水物を溶融混合せし
めることを特徴とする粉体塗料用樹脂の製造方法、即ち
両末端水酸基のポリエチレンテレフタレートを多価アル
コールで解重合してえられる樹脂生成物に硬化剤として
多価カルボン酸またはその酸無水編を溶融混合すること
が記載されている。
また特開昭50−80396には高重合度線状ポリエス
テルを2価アルコールと3価アルコールのモル比が1.
5〜4.5である過剰の多価アルコール混合物により解
重合させてえられるポリエステルポリオールをポリイソ
シアネート化合物と反応もしくは混合させることを特徴
とする絶縁用熱硬化性ポリエステル樹脂の製造方法が記
載されている。
しかしながら上記従来技術では樹脂の製造方法が解重合
によるため、他の組成例えば密着性向上成分であるネオ
ペンチルグリコール等を有効な量導入するのが困難であ
り、又得られる樹脂の物性特に熱的性質、例えば軟化点
、流動開始点等を制御するのが困難である。
さらにこの方法では解重合に比較的きびしい条件を必要
とすることから解重合と同時にエステル交換反応も同時
に進行し分岐単位が重合体の分子内部に導入される危険
性があり、このことは必然的に樹脂の溶融粘度を高める
ことになり本方法に比較し不利である、又分岐単位間の
分子鎖の長さ等が制御されず後の塗料としての厳密な分
子設計等ができ難い、さらに本質的な問題として解重合
反応を均一系で行なうためには反応を解重合しようとす
る樹脂の融点以上の温度で行なうことが必要となるが、
ポリエチレンテレフタレートのような高融点を持つ重合
体の解重合の場合、解重合グリコール類の沸点を相当に
高いところに設定しなければならず、組成の限定化ある
いは装置の高圧化による沸点上昇を期待する等好ましか
らぬ問題を持っている。
しかるに本発明者らは高分子量の線状ポリエステルは使
用せず、まず水酸基とカルボキシル基を適当量持った線
状プレポリエステル樹脂を製造し、つぎに該線状プレポ
リエステル樹脂のカルボキシル基に3価以上の多価アル
コールをエステル化によって反応せしめる方法によれば
多価アルコールを樹脂の末端に選択的に導入することが
できることを見出しさらにその具体的条件について研究
を進めた結果、ジカルボン酸とジオールとをモル比1:
1.0〜1,25の比率で触媒とともに反応器に仕込ん
で反応させ、末端カルボキシル基と末端水酸基の含有量
が酸価と水酸基価の合計で表わして15〜180(KO
H mg/g)であり、かつ酸価に対する水酸基価の比
で表わして0.2〜5である線状プレポリエステル樹脂
を得、ついで3価以上の多価アルコールを前記線状プレ
ポリエステル樹脂の末端力ルボキシル基1モルに対し0
.9〜1、3モルの割合で仕込み反応させることにより
末端水酸基を2以上持つ粉体塗料用反応性ポリエステル
樹脂の製造方法を完成した。
しかして本発明の方法によれば3価以上の多価アルコー
ルが分岐単位として選択的に樹脂末端に導入され、また
分岐単位からの側鎖の生長が抑えられるため、樹脂の溶
融粘度を従来法に比較して大巾に低下させることができ
るので、例えば粉体塗料のような造膜過程をとる場合に
は樹脂粉末の溶融流動平滑化において有利であり、また
樹脂と硬化剤及び顔料、触媒、流展剤などの他の添加剤
を配合する場合においても有利である。
溶融粘度としては120℃において1000〜5000
poise、好ましくは2000〜3000poise
の範囲が適当である。
また部分ゲル化によるミクロゲルの発生がなく分子量分
布がシャープになるので塗膜外観が美麗に仕上るという
利点もあらわれる。
又分岐単位が末端に側鎖の生長なしに選択的に導入され
る結果、塗料としての分子設計が非常に厳密に行なえる
点でも有利である。
この他本発明の樹脂を粉末接着剤として用いる場合にも
溶融粘度が低く、ミクロゲルのないことは接着作業性お
よび接着性に対して好ましい結果を与える。
本発明に用いられるジカルボン酸としてはテレフタル酸
、イソフタル酸、メチルテレフタル酸、2,6−ジメチ
ルテレフタル酸、クロルテレフタル酸、2,5−ジクロ
ルテレフタル酸、フルオルテレフタル酸、フタル酸、無
水フタル酸、ナフタリンジカルボン酸(特に1.4−,
1.5−,2.6−及び2.7−異性体)、フエニレン
ジ酢酸等の芳香族ジカルボン酸及びその相当するジエス
テル(例えばテレフタル酸ジメチルエステル、イソフタ
ル酸ジメチルエステル等)、又必要ならば修酸、琥珀酸
、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、グルタル酸
等の脂肪族ジカルボン酸が用いられる。
またジオールとしてはエチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、1,2−プロパンジオール、1.3−プ
ロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサンジ
オール(1,6)があげられる。
3価以上の多価アルコールとしてはグリセリン、トリメ
チロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリ
スリトール、1,3,6−ヘキサントリオールなどがあ
げられる。
これらはそれぞれ単独または2以上混合して用いられる
本発明における仕込みのジカルボン酸とジオールの比率
はジカルボン酸1モルに対しジオールが1.0〜1.2
5モル、とりわけ1.0〜1.15モルが最も好ましく
、ジオールの量が1.0モルより少い場合には反応は極
めて進み難<、1.25モルより多い場合には樹脂末端
にカルボキシル基を適当量残そうとすると、反応率を低
下させなければならない、このことは樹脂中に未反応モ
ノマーが残留することになり、これを塗料に用いる時は
十分な物性及び塗膜外観を持ったものが得られないので
いずれも好ましくない。
線状プレポリエステル樹脂の末端カルボキシル基と末端
水酸基の含有量が酸価と水酸基価の合計で表わして15
〜180(KOHmg/g)であり(この範囲で樹脂の
分子量範囲は600〜7000になる)、かつ酸価に対
する水酸基価の比で表わして0.2〜5である(この範
囲で樹脂の分岐度範囲は2.2〜3.7になる)ことが
好ましく、酸価と水酸基価の合計が15より小さい場合
には樹脂の分子量が極めて高くなり、溶融粘度が高くな
りすぎて使用に耐えなくなる。
180より大きい場合には樹脂の分子量が極めて低くな
り、塗料とした時樹脂の架橋点間距離が短かくなりすぎ
(即ち架橋密度が高くなりすぎて)、得られる塗膜は可
撓性がなく脆いものしかできない、また酸価に対する水
酸基価の比が0.2より小さい場合には、得られる樹脂
の分岐度(重合体鎖一分子当りの官能基数)が大きく、
樹脂の粘度が高くなり、又比較的高分子量のものを得よ
うとする時にはエステル化反応が進み難く不利である。
5より大きい場合には得られる樹脂の分岐度が小さくな
りすぎ、これを塗料とする時は架橋密度が低く十分な性
質を持つ塗膜が得られないのでいずれも好ましくない。
さらに線状プレポリエステル樹脂の末端カルボキシル基
1モルに対する3価以上の多価アルコールの仕込量は0
.9〜1.3モルが好まし<、0−9モルより少い場合
には多価アルコールの側鎖の生長が大きくなり樹脂の溶
融粘度を高め不利であり、1.3モルより多い場合には
重合体の分子鎖内部にエステル交換反応により導入され
る3価以上の多価アルコールの量が大きくなり、本発明
の目的からはずれる、又反応系より溜失する多価アルコ
ールの量が多くなり不利であるのでいずれも好ましくな
い。
また本発明で用いられる触媒としては酢酸亜鉛、オルト
チタン酸イソプロビル等の有機チタネート、塩化亜鉛、
ラウリル第一錫、ジブチル錫オキサイドなどがあげられ
る。
使用量は仕込酸分に対して0.05〜0.15部が好ま
しい。
本発明の方法を実施するに当ってうる好ましい製造条件
は以下の通りである。
所定量のジカルボン酸成分とジオールを触媒とともに反
応器に仕込み140〜230℃に昇温し、溜出する水な
いしメタノールを除去しながら5〜20時間目標の酸価
、水酸基価になるまで必要なら減圧等の操作をして反応
し、線状プレポリエステル樹脂を得る。
つぎに所定量の多価アルコールを仕込み200〜220
℃、0.5〜5時間エステル化反応後、絶対圧で500
〜100mmHgまで減圧しながら2〜10時間反応す
る。
とりわけ上記製造条件において多価アルコール仕込後の
反応温度が240℃を超えるときはエステル交換及び脱
グリコール反応が同時に進行するので好ましくない。
また線状プレポリエステル樹脂製造時に反応性の遅い酸
(例えばテレフタル酸及びその誘導体等の芳香族ジカル
ボン酸)を反応性の比較的大きな相当するジエステル(
例えばメチルエステル、エチルエステル等)で使用し末
端にヒドロキシル基とカルボキシル基を適当量残存させ
なければならない必要上、反応性の遅い酸の相尚するジ
エステルが反応してから末端カルボキシル基形成ジカル
ボン酸を請求の範囲で述べたジカルボン酸量としてカル
ボン酸ジエステルと末端カルボキシル基形成ジカルボン
酸の合計量の残りとして加え反応する分割反応方法も実
施することができる。
次に実施例をあげて本発明を説明する。
なお部は重量部を表わし、とくにことわりのない限り全
系に対する値である。
実施例 1 テレフタル酸30.83部(4モル)とイソフタル酸3
0.83部(4モル)のジカルボン酸及びエチレングリ
コール12.09部(4.2モル)とネオペンチルグリ
コール2 0.33部(4.2モル)のジオールを触媒
の酢酸亜鉛0.1部(対仕込酸分)とともに窒素導入管
、温度計、撹拌機及び生成する水を分溜するための精溜
塔を附した反応器に仕込み、190〜220℃に昇温し
、溜出する水を除去しながら13時間反応し、酸価30
.6(KOHmy/9)、水酸基価30.6(KOHm
9/I)の線状プレポリエステル樹脂を得た。
つぎに多価アルコールであるトリメチロールプロパン5
.92部 (0.95モル)を仕込み、200℃で2
時間反応後絶対圧で260mmHgまで減圧しながら4
.5時間反応した。
反応条件並びに得られた樹脂の性質は以下の如くであり
、溶融粘度の非常に低いものが得られた。
※ 高化式フローテスター(荷重30kg,/cm2、
ノズル1.ONmダ)による値 実施例 2 テレフタル酸48.37部(6モル)、イソフタル酸1
6.12部(2モル)、エチレンクリコール13.26
部(4.4モル)及びネオペンチルグリコ,ール22.
25部(4.4モル)を実施例1と同様に反応し、酸価
17(KOHmp/9)、水酸基価20.3(KoHm
g/I)の線状プレポリエステル樹脂を得た。
この線状プレポリエステル樹脂100部に対してトリメ
チ−ロールプロパン4.47部(カルボキシル基1モル
に対してトリメチロールプロパンが1.1モルになる量
)加え再び実施例1と同様に反応を続け最終的に酸価3
.01水酸基価51.7の樹脂を得た。
この樹脂は次に示すような性質を持っていた。
実施例 3 実施例1及び2で得られた末端にヒドロキシル基を2以
上持った樹脂を、それぞれ硬化剤としてインホロンジイ
ソシアナートのε一カブ口ラクタムアダクト物(以下硬
化剤と記す)及び硬化触媒として1,3−ジアセトキシ
テトラブチルジスタノキサン(以下触媒と記す)及び流
展助剤としてBASF社のアクロナール−4F(以下流
展助剤と記す)及び二酸化チタン(以下T102と記す
)を表1−1に示される割合で混合したものを110℃
に温度調節された二一ダーで10分間混練した後冷却、
粉砕し63μ以下の粒子の粉体塗料とした。
これを軟鋼板に静電塗装し180℃で20分間焼付けを
行ったところ、表1−2に示される塗膜物性を持ってい
た。
実施例 4 カルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチルエステルを
使用し、かつテレフタル酸ジメチルエステルをジオール
成分の全量とまず反応し、その後末端カルボキシル基形
成酸成分としてイソフタル酸を反応して末端にヒドロキ
シル基とカルボキシル基を持った線状プレポリエステル
樹脂を得る方法、即ち分割反応方法を行ったf% テレフタル酸ジメチルエステル36.32部(4モル)
、エチレングリコール12.19部(4.2モル)、ネ
オペンチルグリコール20.45部(4.2モル)及び
触媒として酢酸亜鉛0.06部(対仕込酸成分の全量)
を実施例lで示した反応器で生成するメタノールを溜去
しながら145〜180℃で2.5時間、理論量のメタ
ノールが溜出するまで反応した。
その後末端力ルボキシル基形成酸成分としてイソフタル
酸31.04部(4モル)を加え再び180〜220℃
で3、5時間反応した後、徐徐に反応系を減圧し最終的
に絶対圧で200 mWH9まで減圧し2時間反応した
ところ、酸価17.5(KOHmg/g)、水酸基価1
8.7(KOHmy/9)の線状プレポリエステル樹脂
を得た。
この線状プレポリエステル樹脂100部に対してトリメ
チロールプロパン5.22部を仕込み220℃で2時間
反応した後、さらに200mzHgの減圧下で2時間反
応を続け最終的に次の性質を持った樹脂を得た。
対照例 1 テレフタル酸31.96部(4モル)、イソフタル酸3
1.96 部(4モル)及びエチレングリコール12.
53部(4.2モル)、ネオペンチルグリコール21.
07部(4.2モル)とトリメチロールプロパン2.4
8部(0.385モル)を実施例1で示したと同じ反応
器に一括して仕込み、触媒として酢酸亜鉛o.i部(対
仕込酸分)を加え190〜210℃にて溜出する水を除
去しながら酸価38まで反応し、その後徐々に減圧しな
がら酸価10.4(KoHmg/I)まで反応した。
得られた樹脂の性質は以下の如くであり、溶融粘度が極
めて高かった。
酸 価 KOH mg/9 10.
4水酸基価 “ 54.4 120℃溶融粘度 poise 25300分
子 量 2930分 岐
度 2.9軟 化 点
℃ 51流動開始点 〃9
0 対照例 2 実施例1と同様な製造方法においてテレフタル1酸29
.83部(4モル)、イソフタル酸29.83部(4モ
ル)及びエチレンクリコール15.06部(5.4モル
)、ネオペンチルグリコール25.28部(5.4モル
)とを仕込む方法、即ちジカルボン酸1モルに対しジオ
ールが1.25モルより多い場場には得られた線状プレ
ポリエステル樹脂は酸価20。
5(KOHmg/g)、水酸基価77.8(KOHmg
/g)であった。
この線状プレポリエステル樹脂100部に対してトリメ
チロールプロパン6.12部を加え実施例1と同様に反
応した。
得られた樹脂は酸価3.2、水酸基価128.3であり
未反応モノマーのためにタックのある樹脂であった。
この樹脂を塗料とする時はその塗膜は未反応モノマーの
放出のために塗膜のピンポールが極めて多く、又架橋密
度が低いために十分な耐溶剤性及び機械的物性が得られ
なかった。
対照例 3 実施例1と同様な製造方法においてテレフタル酸33.
02部(4モル)、イソフタル酸33.02部(4モル
)及びエチレンクリコール12.68部(3.8モル)
、ネオペンチルグリコール21.28部(3.8モル)
とを仕込む方法、即ちジカルボン酸1モルに対しジオー
ルが1.0モルより少い場合シには上記反応混合物を実
施例1に示したと同様に反応したところ、線状プレポリ
エステル樹脂調整の段階で反応が極めて進み難く、又反
応後期には熱分解反応が起り力ルボキシル基濃度が増え
もはや反応を進めることができなくなってしまった。
得られた線状プレポリエステル樹脂は下表に示す如く酸
価が水酸基価に対し極めて大きく、又分解臭のひどいも
のであり、又著しく着色しもはや使用に耐えないと思わ
れたので後段反応には使用しなかった。
対照例 4 仕込み及び反応を実施例1と同様に行い酸価82(KO
Hm9/g)、水酸基価108(KOHmg/g)n腺
状プレポリエステルを得た。
この線状プレポリエステル樹脂100部に対しトリメチ
ロールプロパン24.48部を加え、再び実施例1と同
様に反応し最終的に酸価3.2、水酸基価205の樹脂
を得た。
この樹脂は軟化点34℃、流動開始点67℃、120℃
溶融粘度63poiseであった。
これを実施例3で述べた如くにして粉体塗料とする時は
その塗膜は粘度が低すぎてエツジカバー性が悪く、又架
橋密度が低くなりすぎて可撓性がなく脆いものであった
即ち線状プレポリエステル樹脂の酸価と水酸基価の合計
が180より大きい場合には粉体塗料としての結果は好
ましくなかった。
対照例 5 仕込み及び反応を実施例1と同様に行い酸価7.0(K
OHmv/9)、水酸基価6.5(KoHmg/9)の
線状プレポリエ不テル樹脂を得た。
この線状プレポリエステル樹脂100部に対してトリメ
チロールプロパン2.09部を加えた後、再び実施例1
と同様に反応し最終的に酸価2,5、水酸基価12.4
の樹脂を得た。
この樹脂の軟化点は57℃流動開始点は92℃であり1
20℃溶融粘度は24000poiseであった。
即ち線状プレポリエステル樹脂の酸価と水酸基価の合計
が15より小さい場合には得られる樹脂の溶融粘度が非
常に高くなり、もはや使用に耐えない樹脂しか得られな
い。
対照例 6 テレフタル酸31.24部(4モル)、イソフタル酸3
1.24部(4モル)、エチレングリコール14.01
部(4.8モル)及びネオペンチルグリコール23.5
1部(48モル)を実施例1と同様に反応して酸価19
.5(xOHmg/g)、水酸基価113、7(KOH
■/g)の線状プレポリエステル樹脂を得た。
この線状プレポリエステル樹脂100部に対してトリメ
チロールプロパン5.82部を加え再び実施例1と同様
に反応して最終的に酸価1.9、水酸基価168.7の
樹脂を得た。
これを実施例3と同様にして塗料としたものは得られる
塗膜は耐溶剤性、耐衝撃性等が非常に悪い結果となった
即ち線状プレポリエステル樹脂の酸価に対する水酸基価
の比が5より大きい場合には十分な架橋密度を持った塗
膜を得ることができなかった。
対照例 7 テレフタル酸33.32部(4モル)、イソフタル酸3
3.32部(4モル)、エチレングリコール12.46
部(4モル)、ネオペンチルクリコール20.90部(
4モル)を実施例lと同様に反応し、酸価18.3(K
OH■/g)、水酸基価1.7(KOH■/7)の線状
プレポリエステル樹脂を得た。
この線状プレポリエステル樹脂100部に対してトリメ
チロールプロパン5.46部を加え再び実施例と同様に
反応を続けたが反応か進み難く酸価6.7、水酸基価3
7で反応を止めた。
又溶融粘度も16500poiseと高かった。
この樹脂を実施例3で述べたと同様にして塗料となした
ものは得られる塗膜は可撓性が不足し脆いものだった。
即ち線状プレポリエステル樹脂の酸価に対する水酸基価
の比が0.2より小さい場合には分岐度が太きい樹脂し
か得られないために架橋密度が高くなりすぎ、これを塗
料とする時は可撓性が不足し、十分な塗膜が得られなか
った。
対照例 8 線状プレポリエステル樹脂は実施例1と同様であるが、
つぎにこの線状プレポリエステル樹脂100部に対して
トリメチロールプロパンを10.23部(末端力ルボキ
シル基1モルに対してトリメチロールプロパン1、4モ
ルとなる量)仕込む、即ち線状プレポリエステル樹脂の
末端カルボキシル基1モルに対し多価アルコールが1.
3モルより多い場合には得られた樹脂は酸価3.7、水
酸基価72.5、120℃溶融粘度2500poise
であった。
しかし反応中に系外へ溜出したトリメチロールプロパン
量は仕込量の20重量%もの多きにのぼり、又樹脂の分
子鎖内部に導入されたトリメチロールプロパンの量は仕
込量の約10重量%であった。
対照例 9 線状プレポリエステル樹脂は実施例1と同様であるが、
つぎにトリメチロールプロパンを477部(末端カルボ
キシル基1モルに対してトリメチロールプロパン0.8
モルになる値)仕込む、即ち線状プレポリエステル樹脂
の末端力ルボキシル基1モルに対しポリオールが0.9
モルより少い場合には最終的に得られた樹脂の粘度は1
5000poiseと非常に高く、目的とする低粘度を
持ったものは得られなかった。
これはトリメチロールプロパンの他のヒドロキシル基か
ら側鎖の生長が起ったためと思われる。
対照例 10 ポリエステル樹脂チップ(市販品)100部に対してネ
オペンチルグリコール5部、エチレングリコール15部
、トリメチロールプ0パン13部を加え、反応温度をグ
リコールの沸点(約223℃)でグリコールを還流しな
がら解重合反応を行った。
この反応はポリエステル樹脂チップがこの温度では溶解
しないために最初不均一系で反応が開始され、反応の進
行とともにポリエステル樹脂チップがグリコールに溶解
していった。
反応後期では温度を250℃まで上げて反応を続行した
が、反応を完結するのには57時間の長時間を要した,
又反応を早めるためには解重合時のグリコール量を過剰
にするのが有効であるが、これは得られる樹脂の熱的性
質、例えば軟化点を非常に低下することとなり好ましく
ない。
又グリコールを反応後期で溜去しようとして反応系を絶
対圧で200mmHgに減圧して反応したところ、1時
間で樹脂の粘度が急激に上昇し、もはや反応を続けるこ
とが困難であった。
このことはエステル交換反応及び脱グリコール反応が同
時に進行したことを示し、そのためトリメチロールプロ
パンから側鎖が生長し、遂にはゲル化に到ったためと思
われる。
対照例 11 仕込方法は実施例1と同様であるが、トリメチロールプ
ロパン仕込後の反応温度を250℃で行った場合、即ち
反応温度を240℃以上で行った場合には反応後期に樹
脂の溶融粘度の上昇が著しく遂には反応を続けることが
困難な状態になってしまった。
これは反応温度が高いためにトリメチロールプDパンと
樹脂の分子鎖中のグリコール成分(エチレンクリコール
、ネオペンチルクリコールなど)とのエステル交換反応
及び脱グリコール反応等が著しく起り、樹脂分子鎖の側
鎖の生長及び必然的に樹脂分子鎖内部に導入されるトリ
メチロールプロパンの量が著しく大きくなったためと思
われる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ジカルボン酸とジオールとをモル比で1=1〜1,
    25の比率で触媒とともに反応器に仕込んで反応させ、
    末端カルボキシル基と末端水酸基の含有量が酸価と水酸
    基価の合計で表わして15〜180(KOHmp/g)
    であり、かつ酸価に対する水酸基価の比で表わして0.
    2〜5である線状プレポリエステル樹脂を得、ついで3
    価以上の多価アルコールを前記線状プレポリエステル樹
    脂の末端カルボキシル基1モルに対し0.9〜1.3モ
    ルの割合で仕込み240℃以下の温度で反応させる末端
    水酸基を2以上持つ粉体塗料用反応性ポリエステル樹脂
    の製造方法。 2 ジカルボン酸がテレフタル酸とイソフタル酸の10
    二〇〜3:7(モル)の混合物であり、かつジオールが
    エチレングリコールとネオペンチルクリコールの9:1
    〜1:9(モル)の混合物であり、かつ3価以上の多価
    アルコールがトリメチロールプロパンである特許請求の
    範囲第1項記載の製造方法。 3 触媒が酢酸亜鉛である特許請求の範囲第1項記載の
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS62117910U (ja) * 1986-01-20 1987-07-27
JPS6425018U (ja) * 1987-07-31 1989-02-10

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