JPS588110Y2 - 回転椅子、スタンド、テ−ブル等の支脚連結装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は回転椅子、スタンド、テーブル等の支脚連結装
置に関し、特に単一ねし筒とナツトの螺合作用によって
同時に数本の支脚を取付け、取外し、更に支脚をジヨイ
ントに取付けたまま一束に折畳めるように構成した回転
椅子等の支脚連結装置に関するものである。

従来、このような支脚連結装置は、椅子、スタンド等の
支持軸または回転軸の下端に複数個の分岐管部を有する
ジヨイント部材を取付け、複数本の支脚の一端をジヨイ
ントの分岐管内に挿入し、溶接またはねしで支脚を一本
づつ固定した構造であった。

このような構造は組立て、取付は作業においては非常に
手間が掛り、組立後はこれを簡単に分解することができ
ず、ねじで取付けた支脚の場合においては、全部の支脚
をジヨイントから取外して別個に束状に梱包できる外、
ジヨイントに取付けられたま・支脚を束状に折畳むこと
が不可能なので、梱包、運搬、取扱いにおいて不便があ
った。

本考案は上記従来の欠点を解消するために考案されたも
ので、僅か一個のナツトとねし筒との螺合作用によって
同時に数本の支脚の取付け、組立て、取外し、更にはジ
ヨイントに取付けたよ・折畳むことができるように構成
した回転椅子、スタンド、テーブル等の支脚連結装置を
提供することを目的としたもので゛ある。

次に本考案の連結構造を回転椅子に応用した実施例につ
いて説明する。

第１図に示す如く、符号１０は回転椅子の座席、２０は
上端に座席支持部材２１を設は下端がねし端部２２に形
成された回転軸、３０は本考案による支脚連結装置、４
０は回転椅子等の支脚を各々示す。

支脚連結装置３０は第２図〜第４図に示す如く、ねじ筒
３１．ジヨイント３２及びナツト３３より構成され、上
記ねじ筒３１の内周面には雌ねじ３１０が全長に互って
設けられており、ねじ筒３１の上端にはねし頭部３１２
が形成され、このねじ頭部３１２の下方にあるねじ筒３
１の外周面には雄ねじ３１３が設けられている。

ジヨイント３２は下方に開口部を有する椀状に形成され
、その上面中央部には上記ねじ筒３１が挿通できる円孔
３２１が設けられ、ジヨイント３２の外周壁には上記支
脚４を収納するための少くとも２個（本実施例において
は４個）の等間隔に配置された外方に突出する突起部３
２２が形成され、この突起部３２２の内側は支脚嵌合凹
部３２３に形成している。

この嵌合凹部３２３の内壁面の中央部には下方に延びる
支脚回り止め用の突条３２５が設けられている（第５図
参照）。

また、ジヨイント３２の内周壁は上に径が段々小さくな
るテーパ状に形成されている。

上記ナツト３３は中央部にねし孔３３１が設けられてお
り、かつその外周面が上記ジヨイント３２の中空部に嵌
合できる形状に形成された部材で、軽合金、ＦＲＰ、プ
ラスチックあるいはゴム等の材料で成型されたものであ
る。

ナツト３３は外周面にはナツト３３をジヨイント３２の
中空部に嵌合した時ジヨイント３２の支脚嵌合凹部３２
３と対向して上記支脚４０の挿入端を収納固定する嵌合
孔を形成する嵌合凹部３３２が上記凹部３２３と同数し
て形成され、これら凹部３３２と３２３間のナツト外周
面はジヨイント３２の各凹部３２３間の内壁面と対応し
かつこれに嵌合できる突出部３３３に形成されている。

また、この突出部３３３にはナツト全体の肉厚をほぼ均
一にさせかつ材料を節約するためにその中央部に軸方向
の溝３３４が設けられているが、この溝３３４は無くて
もよいことは明白である。

なお、上記ナツト３３の外周面は上記ジヨイント３２の
内周面と対応するテーパ状に形成されている。

上記連結装置３０の内部に挿入固定する椅子等の支脚４
０の挿入端外周面には第６図に示す如く上記ジヨイント
３２の突条３２５に嵌合して支脚４０が回らないように
係止する溝４１が形成されている。

上記ねじ筒３１とジヨイント３２とナツト３３より構成
された連結装置３０を用いて椅子等の脚４０を取付ける
場合は、まずナツト３３をジヨイント３２の中空部に弛
く嵌合させ、次にねじ筒３］をジヨイント３２の上方か
ら孔３２１を径てナツト３２のねじ孔３３１に弛くねじ
込み、支脚４０をその溝４１がジヨイント３２の突条３
２５と係合するように一本づつジヨイント３２の下方か
らナツト３３とジヨイント３２間に形成された支脚嵌合
孔３３２．３２３に挿込んだ後、ねじ筒３１をナツト３
３に対し締付けると、ナツト３３の外周面が凹凸面にな
っているので゛ジヨイント３２内で゛回転することがで
゛きず、ねじ筒３１に沿って上方に移動し、ナツト３３
とジヨイント３２のテーパ面の関係でナツト３３がその
凹部３３２の面で支脚４０をジヨイント３２の凹部３２
３の面に押圧し、最終的には僅か一個のナツト３３と一
本のねじ筒３１で複数本の支脚４０を同時にジヨイント
３１に連結固定させることができ得ると共に、椅子等の
多脚支持体を簡単に構成して使用されることができる。

この場合、第１図に示すように軸２０をねじ筒３１に螺
着させると高さ調節可能な回転椅子となり、帽子掛け、
スタンド等の支持軸または主杆をねじ筒３１に螺合させ
るとそれぞれ脚のついた帽子掛け、スタンド製品になる
。

従って、本考案による連結装置の構造は椅子、スタンド
、テーブル等色々な脚付家具に応用することができる。

本考案の連結装置においては、運搬、梱包、取扱い等の
便利を計るためこれを折畳んで容積を減小させる場合は
、ねじ筒３１を締付時の反対方向に転がすと、ナツト３
３が弛んでねじ筒３１に対して下降し、支脚収納凹部が
テーパの関係で大きくなり、ナツト３３が再び支脚４０
をジヨイント３２に押圧しないので、支脚４０の凹溝４
１が突条３２５と離れ、支脚４０をジヨイント３２から
取外したり、第４図のように同一方向に転して折畳むこ
とができる。

もし、ナツト３３を完全にねじ筒３１がら取外した場合
は、支脚４０、ジヨイント３２、ねじ筒３１．ナツト３
３を完全に分解して、別々に梱包し小容積にすることが
できる。

上記は本考案の一実施例について説明したが、本考案の
構造を限定するものではない。

前例においては４本の支脚の連結構造を示したが、２本
以上の支脚であれば本連結装置を適用することができる
ことは明白である。

但し２本文脚のスタンドに適用する場合は、２脚スタン
ド自体は安定に立てないので、同じ２脚のものを一対ま
たは３個以上用いて、これらを連結杆によって連結し、
４脚または６脚等のスタンドを構成して、長いテーブル
、椅子等に使用することができる。

また、連結装置の形状はだ円形、三角形、多角形または
その他の形状に形成することができる。

なお、前記実施例による椅子は高さ調節可能であるが、
もし高さが一定の椅子に本考案の連結装置を使用する場
合は、前記ねじ筒のねし孔をねじの無い平滑な孔に形成
し、支持軸をこの孔内に挿入すればよい。

また、支脚回転止め係止突条と溝をそれぞれジヨイント
内壁と支脚の上端外周面に設けたが、逆に溝をジヨイン
トにかつ突条を支脚に設けてもよい。

更に、テーパはジヨイントとナツトとの両嵌合対向面ま
たはその申付れかの一方だけに設けてもよい。

本考案は上記のように構成されているので、僅か一個の
ねし筒と一個のナツトとの螺合操作によって、椅子等の
多脚連結部の組立て、分解、折畳等の作業を迅速かつ容
易に達成することができ得ると共に、構造が簡単で、コ
ストも低いので、非常に有用な考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を４脚回転椅子に適用した実施態様を示
す正面図、第２図は本考案の分解斜視図、第３図は本考
案のジヨイントの縦断面図、第４図は本考案の組立状態
を示す一部縦断正面図、第５図は本考案の組立状態を示
す横断面図、第６図は本考案に適用する支脚の挿入端を
示す要部の斜視図、第７図は本考案の折畳状態を示す説
明図。 図中、１０・・・・・・椅子の座席、２０・・・・・・
回転軸、３０・・・・・・連結装置、３１・・・・・・
ねじ筒、３２・・・・・・ジヨイント、３３・・・・・
・ナツト、４０・・・・・・支脚。

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）上端に椅子のシートまたはテーブルトップの支持
   部材を有する回転軸の下端に、ジヨイントを介して少く
   とも２本の支脚を取付けてなる回転椅子、スタンド、テ
   ーブル等の支脚連結装置において、上記ジヨイントをそ
   の上端中央部に回転軸支持用ねし筒挿入孔があり、かつ
   ジヨイントの内部空所の内周面に上記支脚の上端を嵌挿
   収納する少くとも２個の嵌合凹部を設けた下端開口の逆
   椀状に形成し、上記各支脚の上端をジヨイントの下端の
   開口部から上記嵌合凹部に嵌合させ、更に中央部にねし
   孔を有しかつ外周壁に上記嵌合凹部と対応する同数個の
   嵌合凹部を形成したナツトを上記ジヨイントの下部より
   その中空所に嵌合させて、ジヨイントの凹部とナツトの
   凹部との間に上記支脚を挟持収納する凹孔に形威し、上
   記ねじ筒挿通孔の上端から上端部に７ランテ部を有する
   ねし筒の下端ねし部を挿通し、上記ナツトのねし孔に螺
   合緊締することによって、ナツトの外周囲部が上記支脚
   をジヨイントの内周凹部に圧接させて支脚挿入端をジヨ
   イントの内部に固定させ、更に、上記回転軸の下端を上
   記ねし筒のねじ孔に螺合して戒ることを特徴とする回転
   椅子、スタンド、テーブル等の支脚連結装置。
2. （２）上記ジヨイントの内周凹部の中央部に支脚安定用
   突条を設け、上記支脚の挿入端外周面にこの突条と嵌合
   できる凹溝を設けたことを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の回転椅子、スタンド、テーブル等の
   支脚連結装置。
3. （３）上記ジヨイントの内周凹部の中央部に支脚安定用
   凹溝を設け、上記支脚の挿入端外周面にこの凹溝と嵌合
   できる突条を設けたことを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の回転椅子、スタンド、テーブル等の
   支脚連結装置。
4. （４）上記ジヨイントとナツトとのそれぞれ対向する支
   脚嵌合凹部を互いに対応する半円形凹溝に形成し、ナツ
   トがジヨイントに嵌合した状態において、それぞれ対向
   する両凹部がほぼ円形の孔に形成するように構成したこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の回
   転椅子、スタンド、テーブル等の支脚連結装置。
5. （５）上記ジヨイントとナツトとのそれぞれ対向する支
   脚嵌合凹部を互いに対応するコ字に形威し、ナツトがジ
   ヨイントに嵌合した状態において、それぞれ対向する両
   凹部がほぼ口字形の孔に形成するように構成したことを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の回転椅
   子、スタンド、テーブル等の支脚連結装置。