JPS587600B2 - ブ−ムオユウスル クレ−ンニオケルウインチノ キユウコウカセイゲンソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ブームを有するクレーンにおいては、荷重巻上げ巻降し
用のウインチのウインチドラムと該ウインチドラム駆動
用の原動機を断続するクラッチを断とすると共に、ウイ
ンチドラムのブレーキを解放して吊荷重あるいは吊具を
自由降下させる自由降下作業によって作業能率を高める
ことができるのであるが、このような自由降下作業は自
由降下中の吊荷重あるいは吊具を制動する場合のブレー
キ調整が極めて難しいためクレーンの最犬吊上許容荷重
近傍の荷重を吊った状態では自由降下作業を行なわない
のが普通である。

なぜなら、最大吊上荷重近傍の荷重を吊って、これを自
由降下させブレーキを作用させてこれを制動しようとし
た場合、多くの場合自由降下荷重の負の加速度に応じて
ブーム先端に作用する下向きの力が最大吊上荷重値を越
えるためである。

そして従来は上記の如き危険状態の生起を防止するのは
、クレーンオペレーターの判断に委ねられていた。

このためオペレーターの誤操作によりクレーンを上記危
険状態に到らしめ、クレーンを転倒あるいはクレーンの
構造物を破壊することがあった。

本発明は以上に鑑みてなしたものである。

以下本発明を油圧式トラッククレーンの油圧１駆動ウイ
ンチの急降下制限装置に実施した実施例を図面に従って
説明する。

第１図において１は伸縮自在な伸縮ブーム２の基端を起
伏自在に枢着連結してなる旋回台３を車輌４上へ旋回自
在に搭載してなるトラッククレーンである。

前記伸縮ブーム２は基端側のベースブームセクション５
と先端側のトップブームセクション６からなっており、
ベースブームセクション５とトップブームセクション６
間に内装配設した油圧シリンダー（図示せず）の伸縮操
作で伸縮しうるものである。

７はベースブームセクション５と旋回台３に夫々枢着８
，９連結した伸縮ブーム２起伏用油圧シリンダーである
。

１０は、旋回台３上に設けた油圧駆動ウインチ１１へそ
の基端を巻取り巻外し自在に巻き取られその先端をトッ
プブームセクション６先端の滑車１２へ懸け廻したワイ
ヤーロープ１３によりトップブーム６先端へ吊下した吊
具である。

１４は車輌４の前後両側へ張り出し接地自在に設けた安
定脚であって、トラツククレーン１のクレーン作業時に
トラッククレーンを安定させるものである。

前記油圧駆動ウインチ１１の構造は第２図に基づき説明
する油圧駆動ウインチ１１の制御回路の説明から理解で
きよう第２図において、１５はウインチドラム１６駆動
用のオイルモーターであって、該オイルモーター１５は
その二系統の導管１７，１８をセンターバイパス型の四
方向三位置油圧切換弁１９を介して油圧ポンプ２０に連
通する給油管２１および油槽２２に連結する排油管２３
に選択的に接続しうる如く構成しており、四方向三位置
油圧切換弁１９を操作することにより、オイルモーター
１５を正転、逆転および停止操作するものである。

オイルモーター１５とウインチドラム１６は断続自在な
クラッチ（図示せず）により連結されており、該クラッ
チはクラッチ作動シリンダー２４へ高圧油が供給された
時に接続する如く構成している。

前記二系統の導管１７，１８のうち、オイルモーター１
５がウインチドラム１６をしてワイヤーロープ１３を巻
取り方向に作動せしめるときの給油側の導管１７にはチ
ェック弁付の導管１８の油圧をパイロットとして作動す
る公知のカウンタバランス弁２５が介装されている。

クラッチ操作用シリンダー２４は切換弁２６を介して、
カウンターバランス弁２５とオイルモータ１５間の導管
１７および油槽２２へ選択的に接続しうる如く構成して
おり、切換弁２６を１位置に操作することによりクラッ
チをしてオイルモーター１５とウインチドラム１６を接
続し、■位置に操作することによりクラッチを介してオ
イルモーター１５とウインチラム１６の接続を断つもの
である。

２７はウインチドラム１６を制動するためのブレーキ２
８開放用の油圧シリンダーであって、該油圧シリンダー
２７へ圧油を供給することによりスプリング２９によっ
て常時制動方向に付勢されているブレーキ２８をスプリ
ング２９に抗して開放するものである。

油圧シリンダ２７への圧油の給排は、切換弁３０によっ
て油槽２２および給油管２１へ選択的に接続することに
よって行なわれるものであるが、四方向三位置油圧切換
弁１９が中立位置にあるときは、給油管２１の油は油槽
２２へ流れるので、切換弁３０が何れの位置にあっても
ブレーキ２８は解放しない。

ブレーキ２８が開放するのは切換弁３０をして油圧シリ
ンダー２７と給油管２１を接続すると共に四方向三位置
油圧切換弁１９を中立位置以外へ操作したときのみであ
る。

３１は給油管２１と油槽２２間へ設けたリリーフ弁であ
る。

以上の如く構成した油圧駆動ウインチは、切換弁２６を
Ｉ位にすると共に、切換弁３０を１位置にした状態で四
方向三位置油圧切換弁１９を操作して吊具１０を巻上げ
巻下し操作するものである。

前記リリーフ弁３１はバランスピストンタイプのリリー
フ弁であって、そのベント圧を常時閉のソレノイド開閉
弁３２を介して油槽２２へ接続している。

ソレノイド開閉弁３２のソレノイド３３は後述のブーム
モーメント応答実測値と限界値の比較装置３４により作
動するスイッチ３５と切換弁２６を■位置すなわちクラ
ッチ断とすることにより接となる如く構成したスイッチ
３６を直列に接続した電気回路で以って操作され、スイ
ッチ３５，３６が接となった時にソレノイド開閉弁３２
をしてリリーフ弁３１のベントを油槽２２へ逃し、給油
管２１の圧油を油槽２２ヘアンロードする如く構成して
いる。

前記ブームモーメント応答実測値と限界値の比較装置は
、例えば、起伏用油圧シリンダー７の軸線方向応力を油
圧等により取り出し、これを各ブーム長さにおける各ブ
ーム角度毎にあらかじめ設定した急降下可能限界値と対
比し、実測値が限界値に達するとスイッチ３５を接とす
る如く構成している。

したがって、切換弁３０を１位置にした状態で切換弁２
６を■位置に操作して、クラッチを断とし四方向三位置
油圧切換弁１９を操作して急降下作業を行う場合に、そ
の急降下作業は比較装置３４によって制限を受けるもの
である。

本発明の発展としては、ワイヤーロープ１３の張力が一
定値以上となった時に接となるスイッチ３７を前記スイ
ッチ３５と並列に接続し、先端滑車１２と吊具１０との
間のワイヤーロープ５の懸け廻し本数の変更によりワイ
ヤーロープ５に限界強度以上の張力が生ずる如き危険性
のある急降下を制限するようにしうるものである。

尚図中３９は比較装置３４によって比較されたブームモ
ーメント応答実測値と各ブーム長さにおける各ブーム角
度毎にあらかじめ設定した急降下を行なわないクレーン
作業（通常のクレーン作業）時における限界値と対比し
、実測値が限界値に達すると接となるスイッチである。

該スイッチ３９は電源とソレノイド３３間に介在されて
おり、通常のクレーン作業時の安全を保証するものであ
る。

本発明は以上の如く構成したから、ウインチの急降下操
作を自動的に制限するものであるから、従来の如き誤操
作による危険な急降下作業は未然に防止し得るものであ
りその効果極めて大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明が実施されるべき油圧駆動ウインチを
有するトラッククレーンの説明図、第２図は、本発明を
実施した油圧駆動ウインチの説明図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ クラッチを介して油圧モータ１５に接続されたウイ
   ンチドラム１６及び該ウインチドラムの回転を制動する
   ブレーキ２８を備え、該ブレーキ２８はスプリング２９
   の弾発力により制動作用し油圧シリンダ２７の作動によ
   り前記スプリング２９弾発力に抗して解放作用するよう
   にしてあるブームを有するクレーンのウインチ装置にお
   いて、前記油圧シリンダ２７の圧油供給回路には油槽２
   ２に圧油を還流させる油路を接続すると共に、非通電時
   には圧油を油圧シリンダ２７に供給させ、通電時には圧
   油を油槽２２に還流させるべく作動するソレノイド開閉
   弁３２を設けてなり、前記ソレノイド開閉弁３２は前記
   クラッチが断のとき作動するスイッチ３６とブームに作
   用するモーメント応答実測値が予め定めてある限界値に
   達したとき作動するスイッチ３５が共に作動したとき通
   電するようにしてあることを特徴とするブームを有する
   クレーンにおけるウインチの急降下制限装置。