JPS587527B2 - コイル結束装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、金属ストＪツプ、線材の如き線条体のコイル
を周方向に間隔をあけて結束し搬出するコイル結束装置
に関するものである。

従来この種のコイルを結束する場合テーブル上のコイル
を半分持上げるかテーブルの隅から突出させてバンドを
通して行っていた。

しかし、このような手作業では多大な労力を必要とし非
効率的であり、またコイルの積み換え時に危険を伴う上
にコイルに傷をつけ品質を低下する欠点があった。

また最近、被結束物にバンドを掛けるとバンドが自動的
に締付けられ切断されて梱包することができるようにし
た半自動の結束機が提案されている。

このような結束機でコイルを結束する場合でもコイルを
結束機上で所定角度づつずらせる必要があって労力を必
要とする。

本発明の目的は、労力をほとんど必要とすることなくコ
イルを結束し搬出することができるコイル結束装置を提
供することにある。

本発明の実施例を図面を参照して詳細にのべると、第１
図及び第２図は本発明のコイル結束装置１０を示し、こ
の６イル結束装置１０は機台１２の上方に設けられたタ
ーンテーブル１４を備え、このターンテーブルは、第１
図及び第３図に示すように、機台１２に取付けられたブ
ラケット１６に周方向に等間隔に設けられ４つの傾き軸
受１８に回転自在に支持されている。

傾き軸受１Ｂの１つが第４図に拡大して示してあり、こ
の傾き軸受１８はブラケット１６に固着され斜めに延び
る軸線を有する固定軸２０が取付けられた固定座２２と
この固定軸２０に軸受素子２４によって支持された傾き
ローラ２６とから成っており、この傾きローラ２６はタ
ーンテーブル１４の下面に設けられた環状摺動部材２８
が係合する肩部２６ａとこの環状摺動部材２８が径方向
にずれるのを防止する小径突出部２６ｂとを有する。

従って、ターンテーブル１４は径方向に位置ずれするこ
となく自己の軸線を中心に回転する。

このターンテーブル１４は、第１図乃至第３図に示すよ
うに、その径方向に切欠窓１４ａを有しこの切欠窓内に
は後にのべるコイル持上機構の受け板３０が配置されて
ターンテーブル１４の一部を構成している。

また、ターンテーブル１４の上面にはこの受け板３０を
含めて中心から放射方向に延び所定角度間隔毎に設けら
れた複数の細長い作業孔３２（図示の実施例では４つの
作業孔）を有する。

これらの作業孔３２は後にのべる結束機がターンテーブ
ル１４上のコイルを結束すべきバンドを通すためのもの
である。

図示の実施例では相対する２つの作業孔はターンテーブ
ル１４の本体と受け板３０とに跨って形成され他の相対
する２つの作業孔は受け板３０に形成されている。

結束すべきコイル１はこのターンテーブル１４上にその
中心に合わせて同心状に搭載される。

ターンテーブル駆動機構３４は、第１図乃至第３図に示
すように、ターンテーブル１４の周壁に取付けられたチ
ェーン３６とこのチェーンに噛合うスプロケット３８と
このスプロケット３８が取，付けられた出力軸４０ａを
有しブラケット１６上に搭載されたモータ４０とから成
っている。

従って、モータ４０が間欠的に回動ずると、ターンテー
ブル１４も間欠的に回転する。

このターンテーブルの間欠的な回転角は作業孔３２の角
度間隔、即ち図示の場合には９０°である。

結束機４２は、第１図に示すように、ターンテーブル１
４の下方で１つの作業孔３２に対応して機台１２内に配
置されている。

この結束機は通常市販されている公知のものであり、結
束機から繰出されるプラスチックバンドを作業孔３２を
通してコイル１を包囲し再び作業孔３２を通して結束機
に巻込むと、バンドが自動的に締付けられ溶断されて次
のバンド端を繰出すように構成されている。

結束機４２は結束機昇降機構４４によってターンテーブ
ル１４の直下の上昇位置とターンテーブル１４から離れ
る下降位置との間を移動する。

この結束機昇降機構４４は第２図に概略的に示され、第
５図に詳細に示されている。

この結束機昇降機構４４は結束機４２を搭載している支
持板４６のリンク受け４８．４８’と機台１２の床上の
リンク受け５０、５σ′との間に枢支された１対のリン
ク５２．５２’と機台１２の床上のブラケット５４に枢
支された１対のリンク５２．５２’の折曲点５２ａ，５
２ａ’に直接又は連結アーム５５を介して枢支されたピ
ストンロツド５６ａを有するシリンダ５６とから成って
いる。

従って、シリンダ５６のピストンロンド５６ａが伸長す
ると、１対のリンク５２．５２’は折曲点５２ａ，５２
’ａの角度が大きくなるように伸びて支持板４６を上昇
し（第５図想像線参照）結束機４２をターンテーブル１
４の直下に位置させて結束作業をすることができる。

また、シリンダ５６のピストンロツド５６ａを引込むと
、第５図の実線で示すように、リンク５２．５２′は折
曲点５２ａ，５２’ａの角度が小さくなるように折畳ま
れて支持板４６を下降し（第２図及び第５図実線参照）
、結束機４２をターンテーブル１４から離す。

この支持板４６の昇降を直線的にするのを確実にするた
め機台１２の床から垂直に立上る案内杆５８に支持板４
６の下面から垂下するスリ−ブ６０が槽動自在に嵌合し
ている。

結束機昇降機構４４は、図示の実施例では、コイル１の
径に合せてターンテーブル１４の径方向に位置調節する
結束機位置調節千段６２を備え、この位置調節手段は支
持板４６の下面に設けられた受け部材６３．６３’に回
動自在に支持されたスクリュー６４から成り、このスク
リューは結束機４２の下面に取付けられ支持板４６の縦
孔を貫通する図示しない突出部に螺大して貫通されてい
る。

スクリュー６４は手回しハンドル６６を有し機台１２の
図示しない窓を通して手回しハンドル６６を回して結束
機４２をスクリューの軸線に沿って支持板４６上を摺動
する。

コイル持上機構６８はコイル１を受止める受け板３０を
含み、この機構の詳細は第６図乃至第８図に示されてい
る。

受け板３０は、第６図に示すように、下向きに次第に幅
が狭くなる左右の側板７０，７σ′を一体に有し、その
下降位置ではターンテーブル１４から垂下する１対のス
トッパー７２．７２’によって受止められる。

一方のストッパー７２の一部は切欠かれこの位置ではタ
ーンテーブル１４の下面と側板７０の下端に設けたばね
受７４との間にばね７６が設けられて受け板３０を通常
では第６図に示すようにターンテーブル１４の上面と一
致するけで下向きに付勢している３コイル持上機構６８
は、更に、受け板３０の側板７０，７σを下から持上げ
る１対の持上板７８，７８′を有し、これらの持上板７
８．７８’は機台１２内のブラケット１６に支持された
スクリュージャッキ８０．８０’のスクリュー８０ａ，
８０’ａに取付けられている。

同様にブラケット１６に搭載されたモータ８２の出力軸
８２ａは２つの歯車箱８４．８４’にカップリング８６
を介して連結され、歯車箱８４，８４’の出力軸はそれ
ぞれスクリュージャッキ８０，８０σのスクリュー８０
ａ，８０′ａに噛合うウオーム８８．８８’に接続され
ている。

従って、モータ８２を回転すると、歯車箱８４．８４’
を介してウオーム８８，８８′が回転し、スクリュージ
ャッキ８０，８σ′のスクリュー８０３８σ′ａが上昇
するので持上板７８．７８’が先づ受け板３０の側板７
０，７０’に係合し次いでばね７６に抗して持ち上げら
れるのでコイル１が第２図に示すように持上げられる。

モータ８２を逆方向に回転すると、スクリュージャッキ
８０，８０′のスクリュー８０ａ，８０’ａが下降する
ので受け板３０はばね７６によって下降し逐には第２図
に示すようにターンテーブル１４と同一面となる。

本発明のコイル結束装置１０は、更に、コイル持上機構
６８によって持上げられたコイル１を搬出するコイル搬
出機構９０を備えている。

このコイル搬出機構は、第１図及び第２図に示すようへ
，下端にコイル１の下面に係合する鈎型の受け９２ａ，
９２’ａを有する１対の搬出アーム９２，９２′を含み
、これらの搬出アームはキャリツジ９４に支持されてい
る。

搬出アーム９２．９２’を第１図の左右に水平運動する
搬出アーム水平運動手段９６は機台１２上に柱９８，９
Ｂ’を介して取付けられキャリツジ９４の車輪１００，
１００’が係合するレール１０２，１０７′とキャリツ
ジ９４に搭載されたモータ１０４とから成り、車輪１０
０と１００′との間を連結する車軸１０１に取付けられ
たスプロケット１０６とモータ１０４の出力軸に取付け
られたスプロケット１０８との間にチェーン１１０が掛
け渡されている。

従って、モータ１０４が回転すると、車軸１０１を介し
て車輪１００，１００’が回転しキャリツジ９４が搬出
アーム９２．９２’と共にターンテーブル１４から外れ
た実線位置とターンテーブル１４の中心との間を水平運
動することができる。

搬出アーム９２．９２’を垂直運動する搬出アーム垂直
運動手段１１２はキャリツジ９４の下方に設けられた補
助キャリツジ１１４から成り、この補助キャリツジの上
面にはキャリツジ１１４を貫通する１対の案内ツンド１
１６，１１６’が設けられ、キャリッジ９４に搭載され
たパワーシリンダーの如き駆動源１１８からラックピニ
オン組立体１２０を介して回転されるスクリュー１２２
が補助キャリツジ１１４に螺入されている。

従って、駆動源１１８が駆動されると、スクリュー１２
２が回転し案内ロツド１１６，１１６’によって案内さ
れつつ上下動する。

搬出アーム９２．９２’は後にのべる搬出アーム放射位
置調節手段を介してこの補助キャリツジ１１４に取付け
られているので補助キャリツジ１１４の垂直運動と共に
搬出アーム９２．９２’はその受け９２ａ，９２’ａが
コイル１の下面より下方の位置（第２図）と上方に退避
した位置との間を移動する。

搬出アーム放射位置調節手段１２４は補助キャリツジ１
１４に回転自在に支持され第２図の右と左とでねじの向
きが逆であるスクリュー１２６から成り、搬出アーム９
２．９２’の上端にはこのスクリュー１２６の各半部ζ
１合うねじ筒１２８，１２８′が設けられている。

スクリュー１２６の端部には手回しハンドル１３０が設
けられており、従ってこの手回しハンドル１３０を一方
向に回転すると、搬出アーム９２．９２’は接近し、ま
た手回しハンドル１３０を他方向に回転すると、搬出ア
ーム９２．９２’を離反することができるのでコイル１
の径に合せて搬出アーム９２．９２’を放射方向に位置
調節することができる。

尚、これらの搬出アーム９２．９２’は水平、垂直運動
する時には充分に離れていて搬出アームの受け９２ａ，
９２′ａが持上げられたコイル１の下方をくぐることが
できるようにする。

次に上記装置の動作をのべると、先づ受け板３０を第２
図に示すようにターンテーブル１４と同一面に下降しこ
の状態で結束すべきコイル１を第１図に示すようにター
ンテーブル１４の中心に同心状に搭載する。

次いで結束機４２を結束機昇降機構４４によりターンテ
ーブル１の直下まで上昇し対応する１つの作業孔３２を
通してコイル１にバンドを結束する。

その後結束機４２を下降しターンテーブル１４をターン
テーブル駆動機構３４によって９０°回転して停止し、
結束機４２を再び上昇し次の作業孔３２を通してコイル
１にバンドを結束し上記動作を更に２回繰返してコイル
１に４ケ所バンドを結束する。

このようにして緊縛されたコイル１はコイル持上機構６
８によって第２図に示すように持上げられる。

その後コイル搬出機構９０の搬出アーム９２．９２’を
その水平運動千段９６によって第１図のターンテーブル
外側からターンテーブル中心まで運び、次いでその垂直
運動千段１１２によって受け９２ａ，９１ａがコイル１
の下方になるまで下降し、搬出アーム放射位置調節手段
１２４によってコイル１の径に合うまで相互に接近させ
る（第２図）。

この状態でコイル持上機構６３の受け板３０を下降する
と、コイル１は受け板３０から搬出アーム９２．９２’
の受け９２ａ，９２’ａに移される。

従って、コイル搬出機構９０の搬出アーム水平運動千段
９６によってコイル１を保持したまま搬出アム９２，９
２’を第１図の左方へ水平運動して搬出する。

このコイルはこの状態で図示しないコイル積上用のパレ
ット等まで運ばれ搬出アーム垂直運動千段１１２によっ
て下降してパレット上に積み卸し再び元の高さ位置に戻
す。

本発明によれば、上記のように、結束すべきコイルは作
業者の労力を必要とすることなく結束、持上、搬出を所
定の順序で自動的に行うことができるから作業効率が著
しく向上し、またコイルは作業者が上げ下げする必要が
ないので手作業によるコイルの傷っけを起すことなく良
質のコイルを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明に係るコイル結束装置の平面
図及び一部垂直断面図、第３図はターン・テーブル及び
その駆動機構の拡大断面図、第４図は１つの傾斜軸受の
拡大断面図、第５図は結束機昇降機構の拡大正面図、第
６図はコイル持上機構の受け板の拡大断面図、第７図及
び第８図はコイル持上機構の拡大上面図及び拡大正面図
である。 １・・・・・・コイル、１０・・・・・・コイル結束装
置、１２・・・・・・機台、１４・・・・・・ターンテ
ーブル、３０・・・・・・受け板、３２・・・・・・作
業孔、３４・・・・・・ターンテーブル、４２・・・・
・・結束機、４４・・・・・・結束機昇降機構、６２・
・・・・・結束機位置調節手段、６８・・・・・・コイ
ル持上機構、９０・・・・・・コイル搬出機構、９２，
９２’・・・・・・搬出アーム、９６・・・・・・搬出
アーム水平運動手段、．１１２・・・・・・搬出アーム
垂直運動手段、１２４・・・・・・搬出アーム放射位置
調節手段。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 機台上に設けられた中心から放射方向に延び所定角
   度間隔毎に設けられた複数の作業孔を有し前記複数の作
   業孔に跨って同心上に結束すべきコイルが搭載されるタ
   ーンテーブルと、前記ターンテーブルを作業孔の間隔毎
   に間欠的に駆動するターンテーブル駆動機構と、前記タ
   ーンテーブルの下方でその１つの作業孔に対応して前記
   機台内に配置された結束機と、前記結束機を前記ターン
   テーブルの直下で前記コイルを前記１つの作業孔を通し
   て結束する上昇位置と前記ターンテーブルから離れる下
   降位置との間を移動する結束機昇降機構と、前記ターン
   テーブルの一部を構成するように前記ターンテーブルの
   切欠窓内に配置されて前記コイルを受け止める受け板を
   含み前記受け板を前記ターンテーブルの上方に持上げる
   上昇位置と前記ターンテープルと同一興上に下降する下
   降位置との間を駆動するコイル持上機構と、前記持上げ
   られたコイルの下面にその外側から係合する複数の搬出
   アームを含み前記搬出アームを前記ターンテーブルの中
   心と前記ターンテーブルから外れた位置との間を水平運
   動する搬出アーム水平運動手段と前記搬出アームを前記
   持上げられたコイルの下方に位置する下降位置とこの位
   置から一方に退避した位置との間を垂直運動する搬出ア
   ーム垂直運動手段と前記複数の搬出アームを前記持上げ
   られたコイル径に合わせて放射方向に進退させる搬出ア
   ーム放射位置調節手段とから成るコイル搬出機構とを備
   えたコイル結束装置。