JPS5870086A - ベ−ン型圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は冷媒等各種流体を圧縮するベーン型圧縮機に関
し、特にトルク変動を最少にするカムリングのカム局面
の形状に関する。

一般に冷媒等各種流体を圧縮する複室式のベーン型圧縮
機は第１図及び第２図に示すように構成されている。即
ちケース１内にカムリング２ａ及びフロントサイドブロ
ック２ｂ及びリヤサイドブロック２Ｃにより形成され、
内面にカム周面２ｄを肩するボンプノ・ウジング２が設
けられ、該ポンプハウジング２内に、複数のスリット３
ａを半径方向に形成し、これに板状のベーン３ｂを進退
自在に嵌入した円筒形のロータ３が嵌装されている。

このロータ３はフロントサイドブロック２ｂに一体形成
された軸受部４に回転自在に支承された回転１１５の内
端に嵌着され、回転＠５は上記軸受部４の端面に、ロー
タ３はリヤサイドブロック２Ｃの内面に夫々スラストベ
アリング６及び７を介してスラスト方向に支承されてい
る。従って回転軸５が駆動されるとロータ３が回転し、
この回転により発生する遠心力と、スリン）３ａの底部
に作用する＠滑油の背圧とによりベーン３ｂは半径方向
に突出され、カム周面２ｄに摺接しながら回転する。そ
して各ベーン３ｂがカムリング２ａに形成された流入口
８を通過する毎に流体をフロントヘッド１ｍに設けられ
た吸入口９からポンプ作動室１０内へ吸込む。相隣るベ
ーン３ｂとカム周面２ｄとで形成されるポンプ作動車１
０内の空間は、その容積を吸入行程では最小から最大に
、圧縮行程では最大から最小に変化し、吸入され圧縮行
程で加圧された流体は流出口１１から吐出弁１２を押し
開いて吐出され、このサイクルが繰返されて圧縮が行わ
れる。圧縮流体は潤滑油分離装［１３を通過して混入さ
れている潤滑油が分離されてポンプハウジング２とケー
ス１との間に形成されている吐出圧室１４内に一旦吐出
された後吐出口１５よシ外部回路へ送出される。

以上のごとく構成され作動するベーン型圧縮機において
、従来前記カムリング２ａ内面のカム周面２ｄは複室式
のものでは楕円形、単室式のものでは円形が採用され、
トルク変動を考慮した形状でないためトルク変動が非常
に大きく、騒音、振動の発生の原因となっていた。

本発明は上記従来のベーン型圧縮機の欠点を改良するた
めになされ、流体の圧縮工程に伴って生じるトルク変動
を最小にするカム局面の曲線形状を提供することを目的
とし、十分な理論的並びに実験的検討の結果、下記曲線
部、即ち、１）ベーン突出量が増加する曲線部　−２）
ベーン引込速度が増加する曲線部 ３）ベーン引込速度が減少する曲線部 ４）ベーン引込速度が再び増加する曲線部５）ベーン引
込速度が再び減少する曲線部を連続させることによりト
ルク変動を最小になし得たものである。

以下本発明の実施例を複室式のベーン型圧縮機にもとづ
き、第３図以下を参照して説明する。本発明のベーン型
圧縮機は、第１図及び第２図について説明した一般のベ
ーン型圧縮機とカム局面の曲線形状を除き他の構成は全
く一様であるのでその観明Ｆｉ雀略し、次に本発明の特
徴であるカム局面の形状について説明する。第３図は説
明に使用する記号を図示し、ロータ３の半径をへ、カム
周面２ｄの半径をＲ，ベーン３ｄの突出量をＨとし。

Ｑはカム局面の回転角、へ、Ｑｌ、Ｑ、、Ｑ、、Ｑ、、
Ｑ、。

Ｑ、、　Ｑ、、　Ｑ、、　ＱＱは夫々カム周面２ｄを形
成する曲線部の接続点の角度を示し、本実施例では複室
式であるから吸入、圧縮、吐出の１サイクルはｑ〜Ｑ、
ｔでの半周１８０度で完了し、ロータ３の１回転で２サ
イクルが行われる。第４図はモデル計算値を適用し＋ｑ
−ｃｚの１８０度間における回転角９１度）とベーン突
出ｆＨＣ調）との関係を示すＨ−Ｑ線図、及び回転角Ｑ
（度）とベーンに作用する流体圧力Ｐ　（Ｋｙｉｄ）と
の関係を示すＰ−Ｑ線図とを併示したグラフで、Ｈ−Ｑ
線図の形状に本カム周面２ｄの特徴を現わしている。即
ち本カム周面２ｄの基本的な形状は、 １）ロータ３とカム周面２ｄと面接触する真内部（匁。

２）ベーン３ｂの突出速度が増加する曲線部（ｑ ３）ベーン３ｂの突出速度が減少する曲線部部 ４）ベーン３ｂの突出量が一定である曲線部Ｑ４ ５）ベーン３ｂの引込速度が増加する曲線部（４ ６）ベー７３ｂの引込速度が減少する曲線部ｑ ７）ベーン３ｂの突出量が一定である曲線部６ｑ ８）ベーン３ｂの引込速度が増力ける曲線部Ｑ？ｑ ９）ベーン３ｂの引込速度が減少する曲線部Ｑ、Ｑ。

の連続よ）成るものである。尚図中の。ａは吸入行程終
了角、Ｑｂは吐出行程開始角で。ａ−Ｑｂが圧縮行程と
なる。

次に上１ピ曲線部を構成する理論について説明する。一
般にベーンに作用する流体圧カＰ＃ｉ第４図のＰ−Ｑａ
図に見られるように圧縮行程の終りに近付くにつれて急
激に上昇する。又第５図は回転角（度→とロータの回転
トルクＴ（ｒ４−−）との関係を示すＴ−Ｑｌ！図で、
従来のベーン型圧縮機では、破線で示すＴ−Ｑ線図に見
られるように圧縮行程の後半におけるベーンに作用する
流体圧力Ｐの急激な上昇に伴ないトルクＴも急激に増加
し、その後吐出行程において急激に減少しトルク変動が
著しい。ここでロータ３に作用する回転トルクＴは第７
図に図解するように、 Ｔｍｌ１”（力）×Ｌ（レバニ長さ） ＝ＰＣ圧力）ｘ人（ベーンの突出面積）×Ｌ（レバー長
さ）＝ＰＣ圧力）×Ｗ（ベーンの巾）×Ｈ（ベーンの突
出量）Ｘ 〔攬（ａ−夕の半径）＋Ｈ／２） ＝Ｗ−Ｐ（八Ｈ＋）（”／２） であって圧力Ｐの１次関数で、かつベーンの突出量Ｈの
２次関数となる。従って圧縮行程における圧力Ｐの上昇
に伴ないある関数値でベーンの突出量Ｈを減少させてゆ
くことＫよ〕トルク変動を最少になし得ることがわかる
。前記曲線部はこのような根拠にもとづき決定されたも
ので、曲線の形状きして２次曲線が理論的並びに実験的
に好適であるとの結論を得た。

各曲線部に２次曲線を適用して数式で表わすと下記のよ
うになる。

リ　ロータ３とカム周面２ｄと面接触する真内部Ｑ。Ｑ
、ロータ３とカム周面２ｄとの間をシールする目的で設
けられる部分で、設計上省略してもよい。

Ｈ＝ＯＲ＝攬 ２）　　べ−７３ｂｏ突出速度が増加（ベーンノ突出加
速度が正）する曲線部（４（第４図及び第８図参照） ２次曲線ｙ＝ａｘ”を適用する。

３）ベーン３ｂの突出速度が減少（ベーンの突出加速度
が負）する曲線部Ｑ（第４図及び第９図参照） ２次曲線ｙ＝ｂｘｔを適用する。

図に見られるように圧縮行程の前半のベーンに作用する
流体圧力Ｐが低い領域にあるから、ベーンの突出速度が
増加あるいけ減少する２次曲線に限定せずＱ、−Ｑ、−
Ｑ、間はベーンの突出速度を一定とするリニヤな曲＠に
おきかえても効果上大差ない。但し、ζ丸、ｃＱを２次
曲線とすることは仕事量をかせぐのに有利である。

４）ベーン３ｂの突出量が一定（ベーンの突出速度が０
）である曲線部Ｑ（第４図及び第１Ｏ図参照） Ｒ＝八へに 仕事量を増加させるために挿入する部分で、設計上省略
しても差支えない。

５）ベーン３ｂの引込速度が増加（ベーンの引込加速度
が正）する曲線部ＱＩＱ６（絡４図及び第１１図参照） ２次曲線ｙ＝ｃがを適用する。

−（Ｈ，−Ｈ）　−Ｃ（Ｑ−Ｑａ）’　、−、Ｈ＝Ｈ，
＋Ｃ（Ｑ−Ｑａ）″圧縮行程の後半に入り流体圧力Ｐが
急激に上昇しはじめる。従ってベーン３ｂの引込速度を
２次関数的に増加させてトルクＴの上昇を抑える。

６）ベーン３ｂの引込速度が減少（ベーンの引込加速度
が負）する曲線部Ｑ６Ｑ６（第４図及び第７２図参照） 圧縮行程の最終において流体圧力Ｐが最大になる領域に
ある。ここでベーン３ｂの引込速度を２次関数的に減少
させて一定トルクを長く維持する。

７）ベーン３ｂの突出量が一定（ベーンの突出速度が０
）である曲線部α（第４図及び第１１図参照） Ｒ＝爬十ＩＩ４ 前項４）同様仕事量を増加させるために挿入する部分で
、設計上省略しても差支えない。

８）ベーン３ｂの引込速度が増加（ベーンの引込加速度
が正）する曲線部α（第４図及び第１３図参照） ２次曲線ｙ＝ｅｘ’を適用する。

Ｈ４−Ｈ＝ｅ　（Ｑ−ＱＦ）”　、”、Ｈ＝Ｈ，−ｅ　
（Ｑ−Ｑ、）’９）ヘー７３ｂの引込速度が減少（ベー
ンの引込加速度が負）する曲線部Ω、（第４図及び第１
４図参照） ２次曲＊ｙ＝ｔｘ”を適用 Ｈ＝ｆ　（Ｑｏ−Ｑ）” 上記８）曲線部Ｑ及び９）曲線部ζ−は吐出行程におい
て仕事量をかせぐと共に滑らかに低トルクの吸入行程に
導く。

以上説明したように本発明によるカム局面は吸入、圧縮
、吐出の１サイクルの間に少くとも、 １）ベーンの突出量が増加する曲線部Ｑ４ｑＱ４２）ベ
ーンの引込速度が増加する曲線部ζ４３）ベーンの引込
速度が減少する曲線部（弘４）ベーンの引込速度が再び
増加する曲線部ｑ１ ５）ベーンの引込速度が再び減少する曲線部Ｑ４Ｑ９ を連続して形成することにより）ルク変動を最小になし
得九ものであって、特に上記曲線部に２次曲線を適用す
ることにょυ、そのＴ−ＱｌｆＭ図は理想形である矩形
に近づき、ピークトルクが平滑化され減少した分の仕事
量を第５図で斜線を付した両側の面積でかせぐことがで
きる。第５図及び第６図は従来の複室式ベーン型圧縮機
を破線で、本発明による複室式ベーン型圧縮機を実線で
、そのトルク変動を比較したグラフで、第５図はベーン
１枚について、第６図はベーン４枚が共動した状態のＴ
−Ｑ線図を示す。図に見られるように本発明によるもの
は従来機と比しピークトルクが約４０％減少すると共に
全体として仕事量を減少することなくトルク変動が平滑
化され、騒音、振動の発生を有効に防止することができ
る。

又ベーンはカム周辺に面圧一定で追従するのが理想的で
ある。面圧を一定にするためにはベーンの遠心加速度が
一定になるようなカム局面を描けば良く、２次曲線のカ
ム局面ではベーンの半径方向の加速度ははぼ一定となる
から、ベーンの面圧を一定に保つ上にも有効である。

尚、実施例として複室式ベーン型圧縮機についてトルク
変動を最小にするカム局面の形状を説明したが、一般に
はポンプ作動室の数にかかわらずカム局面の曲線の形状
はカム局面の吸入、圧縮、吐出の１サイクルを行う部分
について基本的に少くとも、 １）ベーンの突出量が増加する曲線部 ２）ベーンの引込速度が増加する曲線部３）ベーンの引
込速度が減少する曲線部４）ベーンの引込速度が再び増
加する曲線部 ５）ベーンの引込速度が再び減少する曲線部 が順次連続され、これがポンプ作動室数と同数無端的に
連続されることになる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は一般の複室式ベーン型圧縮機を示し
、第１図は一部断面側面図、第２図は第１図におけるＩ
−ＩＮに沿う断面図、第３図以降は本発明の実施例に関
し、第３図は説明に使用する記号の図示、第４図はモデ
ル計算値を適用したｔ＋−ｃｈの１８０度間における回
転角１度）とベーン突出ｆｉＨ（■）との関係を示すＨ
−Ｑ！図、及び回転角Ｑ（度）とベーンに作用する流体
圧力Ｐ（Ｗ４／ｄ）との関係を示すＰ−Ｑｍ図を併示し
たグラフ。第５図及び第６図は本発明による複室式ベー
ン型圧縮機を実線で、従来の複室式ベーン槃圧縮機を破
線で、そのトルク変動を比較したグラフで、第５図はベ
ーン１枚について、第６図はベーン４枚が共動した状態
のＴ−Ｑｍ図を示す。第７図はロータに作用する回転ト
ルクの説明図、第８図乃至第１５図はカム局面の各曲線
部に２次曲線を適用した幾何学的説明図である。 ２・・・ポンプハウジング、　２　ａ−・・カムリング
％２ｂ・・・フロントサイドブロック、２ｃ・・・リヤ
サイドブロック、２ｄ・・・カム周面、３・・・ロータ
、３ａ・・・スリヅ）、３ｂ・・・ベーン、５・・・回
転軸、１０・・・ポンプ作動室、ｑＱｌ・・・ベーンの
突出速度が増加する曲線部、Ｑ、Ｑトペーンの突出速度
が減少する曲線部、（Ｑ・・・ベーンの引込速度が増加
する曲線部、ａ・・・ベーンの引込速度が減少する曲線
部、Ｑ、Ｑ、・・ベーンの引込速度が再び増加する曲線
部、Ｑ、Ｑ４・・・ベーンの引込速度が再び減少する曲
線部。 第２図 １５ 第４図 □回転角Ｑ　（度）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、　内面にカム局面を有するカムリングと、その両側
   に接合されたフロントサイドブロックとりャサイドプロ
   ットとよ〕形成されるポンプハウジング内に、回転軸に
   より軸支された円筒型のロータが嵌装され、該ロータは
   複数のスリットが半径方向に形成され、各スリツ）Ｋ板
   状のベーンが嵌挿され、ロータの回転に伴ってベーンが
   一端を前記カム周面に摺接しスリットを進退しながら回
   転し、ポンプハウジング内面とロータとの間に形成され
   るポンプ作動室内において流体を吸入、圧縮、吐出する
   ベーン型圧縮機において、前記カム局面は、カム局面の
   吸入、圧縮、吐出の１サイクルを行う部分について少な
   くとも、 リ　ベーン突出量が増加する曲線部 ２）ベーンの引込速度が増加する曲線部３）ベーン引込
   速度が減少する曲線部 ４）ベーン引込速度が再び増加する曲線部５）ベーン引
   込速度が再び減少する曲線部が順次連続され、これがポ
   ンプ作動室と同数無端的に連続された曲線で成ることを
   特徴としたベーン型圧縮機。 ２、前記カム局面の曲線部は夫々下記数式による曲線形
   状で成ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   ベーン型圧縮機。 １）ベーン突出量が増加する曲線部についてはベーンの
   突出速度が増加する曲線部であって、 で表わされる曲線部と、ベーンの突出速度が減少する曲
   線部であって で表わされる曲線部との連続で成る。 ２）ベーン引込速度が増加する曲線部については、 ３）ベーンの引込速度が減少する曲線部については、 ４）ベーンの引込速度が再び増加する曲線部については
   、 ５）ベーンの引込速度が再び減少する曲線部にりいては
   、 但しＲ二カム局面の半径 攬：ロータの半径 Ｑ、　Ｑｔ、　Ｑ！、　Ｑ４．　Ｑ、、　Ｑ、、　Ｑｌ
   、　Ｑ、、　Ｑ、。 ｑ；カム局面の回転角 Ｈ，Ｈｌ、Ｈｔ、Ｈｓ、Ｈ４，Ｈｅ　：ベーンの突出量 であって、曳、Ｑｌ、（４，Ｑ、、Ｑ、、Ｑ、、Ｑ、、
   、Ｑ、、。 Ｑ、、Ｈ，、に＊　）（Ｓ　Ｉ桟、鴇は設計によシ設定
   される数値。