JPS587005B2 - 母線支持装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、大電流を流す閉鎖母線函および閉鎖配電盤の
母線支持装置の改良に関する。

近年、閉鎖配電盤の大形化に伴いそれに使用される母線
の電流容量が増大し、平板状の母線材では形状が大きく
なり、閉鎖配電盤の大形化は避けられない。

このためＵ字形状の母線材を採用している。

即ち、第１図に示す閉鎖配電盤により説明する。

配電箱１は、端部に設けた開閉自在な扉２を開くと、内
部に出入り出来るしゃ断器３が収納されている。

しゃ断器３は図示されていない断路部を介してケーブル
ヘツベ４および電源用の母線５と接続している。

配電箱１に固定された支持碍子６に支持されている母線
５は、定格電流が４００ＯＡを越えると、Ｕ字形状の母
線を採用している。

母線５に支持碍子６および分岐導体１０を支持する支持
構造を第２図ないし第４図により説明する。

母線５は、突出部７Ａ，８Ａが互に対応するように一対
の母線片７，８間に間隙を形成するように配置し、各突
出部間に機械的強度を増し、かつ電流を均一化するため
の当板９を溶接して一体化した概略口字形状の母線５を
製作する。

母線５に支持碍子６を支持するには、支持碍子６に取付
けたクランプ１１に支持板１２を挿入して、クランプと
支持板との間に母線５を持挟して、支持碍子を支持する
ので、多く部品を必要とし、取付け作業能率が悪かった
。

また、分岐導体１０や接続片１３は、母線片７，８に設
けた連通穴１４より挿入した締付ボルト１５にナット１
６を締付けるので、この作業は、ある程度の作業空間を
必要とする。

そのため、母線片７，８の一部を切取り空間部１７を形
成し、空間部より締付ボルト１５およびナット１６等の
締結部の締結作業をしていた。

このように母線５に空間部１７を形成すれば、母線の断
面積が減少するので、通電容量が減少するばかりでなく
、加工作業を要する欠点があった。

本発明の目的は、母線の通電容量を減少することなく、
母線に分岐導体を取付けやすい母線支持装置を提供する
ことにある。

この目的を達成するために本発明では、突出部が外側に
向くように一対の母線片を配置し、かつ突出部が対応し
ない母線片の内側間に分岐導体を配置すると共に、母線
片と分岐導体との間を締結部の締結作業は母線片の外側
からできるので、作業がしやすい。

以下、本発明の実施例を第５図ないし第７図に示す母線
支持装置２０により説明する。

母線２１を構成する一対の母線片２２．２３は、両端に
設けた外側に延びる突出部２２Ａ，２３Ｂと、突出部が
対応していない母線片の内側間に配置された分岐導体２
４とから成る。

母線片２２，２３および分岐導体２４に設けられた連通
穴２５より挿入した締付ボルト２６に装着したナット２
７を締付けて、分岐導体２４を母線２１に締結している
。

また、母線片２２．２３の上端面には穴２８を形成する
。

母線片２２．２３間に配設された当板２９は、両端に設
けたスリット３０と七記穴２８とは互いに対応するよう
に配置されると共に、中央部に設けた穴３１は、これよ
り挿入したネジ３２で当板２９に支持碍子３３を支持す
る。

この母線支持装置２０では、突出部２２Ａ，２３Ａの突
出していない一対の母線片２２．２３間の内側に分岐導
体２４を当接したので、母線片間の間隔が狭くなり、母
線片および分岐導体の連通穴２５に直接締付ボルト２６
およびナット２７等の締結部が挿入できるので、締結部
の締結作業は、何の障害もなく母線片の外側で出来るた
め、締結作業がしやすい。

このことは締結部を緩るめたり、取外したりする場合に
も同様である。

また、突出部２２Ａ，２３Ａは外側に向って延びている
ので、冷却面積が良くなり、通電容量を増加することが
できる。

一方、閉鎖配電盤の天井面に支持されている支持碍子３
３を取付けた当板２９と対応する母線片２２，２３間に
分岐導体２４を配設すれば、分岐導体２４は充分に支持
碍子に支持されているので、機械的強度が大きく、たと
えば支持碍子と対応しない母線片間に分岐導体を配設す
れば、分岐導体の荷重によって母線片に曲りを生ずる恐
れがあるが、上述のようにすれば曲りの問題は生じない
。

また、当板２９を予め母線片間に配設した状態で、母線
片２２．２３間に分岐導体２４を挿入しつづければ、当
板２９で止められるので、母線片および分岐導体の共通
穴２５の位置決めがしやすく、締結部を共通穴に挿入し
やすい。

更に、第５図に示すように分岐導体２４の厚さｔは、定
格容量に応じて厚さ寸法が変化するので、厚さ寸法の変
化は、スリット３０により矢印方向Ｘへ自由に調整する
ことができる。

従って、１種類の当板を用意すればよいから作業がしや
すいことは云うまでもない。

更に、作業をしやすくするために、当板２９にネジ３２
で支持碍子３３を直接支持できるので、作業がしやすい
。

尚、上述では母線片の両端より突出部が外側に延びてい
る場合について説明したが、母線片の一部より一本の突
出部が外側に延びている場合にも適用できることは勿論
である。

また、と述では母線に分岐導体を取付ける場合につき説
明したが、母線に接続片３５を取付ける場合も上述と全
く同様である。

以上のように本発明の母線支持装置では、一方側に突出
する突出部を有する一対の母線片の他方側間に、分岐導
体および接続片を接続部で一体に支持したので、構造が
簡単で取付作業がしやすい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の閉鎖配電盤の概略断面図、第２図ないし
第４図は第１図の母線支持装置で、第２，３図および第
４図は要部断面図および斜視図、第５図ないし第７図は
本発明の実施例として示した母線支持装置で、第５，６
図および第７図は断面図および斜視図である。 ２１・・・・・・母線、２２，２３・・・・・・母線片
、２２Ａ，２３Ａ・・・・・・突出部、２６・・・・・
・締付けボルト、２７・・・・・・ナット、２９・・・
・・・当板、３０・・・・・・スリット。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一方側に延びる突出部を有する一対の母線片を所定
   間隔に配置した母線、上記母線片間に導体を配置し、母
   線片と導体とを締結部で一体に支持する支持装置におい
   て、上記一対の母線片の外側に突出部を、内側に導体を
   配置し、母線片と導体とを締結部で一体に支持すること
   を特徴とする母線支持装置。 ２ 一対の母線片間に配設された当板に、上記導体の厚
   さ寸法に応じて移動できるスリットを形成することを特
   徴とする特許請求の範囲第１項記載の母線支持装置。