JPS586942B2 - カラ−印刷分解版の校正刷再現装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は幾つかのカラー印刷分解版に分解された画像を
電気的に合成し、カラーテレビジョンモニタに校正刷と
して再現するためのカラー印刷分解版の校正刷再現装置
の改良に関するものである。

一般に、色調のある原画を印刷する場合、原画からマゼ
ンタ色（ｍａｇｅｎｔａ）、シアン色（ｃｙａｎ）、黄
色（ｙｅｌｌｏｗ）、墨（ｂｌａｃｋ）の４種の色要素
の分解版が作られ、これを用いてカラー印刷を行ってい
る。

従って、分解版の良否はカラー印刷の品質の良否を決定
する上で重要なものである。

このため、従来から同種の色要素の分解版を複数枚製作
し、この中から品質の最も良いものを選択して用いるよ
うにしている。

従来、複数枚の同種の色要素の分解版から最良の品質の
分解版を選択抽出する作業には、第１図ブロック図に示
すようなカラー印刷分解版の校正刷再現装置が用いられ
ている。

この装置は、４種の色要素の分解版からそれぞれ１枚づ
つ任意の分解版を抽出し、この抽出された４種の色要素
の分解版１Ｙ，１Ｃ，１Ｍ，１ＢＬの画像をテレビジョ
ンカメラ２で電気信号に変換して各々の色要素に対応し
て設けられた録画再生器３Ｙ，３Ｃ，３Ｍ，３ＢＬにス
イッチ４を切り換えて順次記録し、これらの録画再生器
の再生出力を色補正回路５によって校正刷りに近似させ
ながら合成した後、カラーテレビジョンモニタ６に校正
刷りの代替像として再現させるようにしたものである。

従って、分解版の品質の良否の判別は、カラーテレビジ
ョンモニタ６に再現された校正刷りの代替像を観察する
ことによって行なわれる。

ところが、このような機能を有する従来のカラー印刷分
解版の校正刷再現装置（以下、再現装置という）で問題
となるのは、最初に観察者が任意に抽出した４種の分解
版のいずれかに品質不良があった場合の判定が困難にな
る点にある。

つまり、第１図に示すような従来の再現装置においては
、４種の分解版の画像の記録が各々１枚ずつしかできな
い。

すなわち各色要素で複数枚作られている分解版を全て記
録しておくことができない。

このため最初に観察者が任意に抽出した４種の分解版の
いずれかに品質不良があった場合、この最初の代替像を
観察者は一旦頭脳に記憶しておいて最初に記録した４種
のいずれかの分解版の画像を消去し、２枚目の分解版の
画像を録画再生して色補正された校正刷りの代替像を観
察し、頭脳に記憶した最初の代替像と比較する。

ところで、一般に人間の視覚は連続して特定の画像を観
察している時においてはその画像の微細な変化を容易に
判別することができるが、特定の画像とその変化した画
像とを見る間に他の画像を見たりあるいは一定の時間経
過を伴う場合には微細な変化を容易に判別することがで
きない。

このため、従来の再現装置においては、最終的にどの分
解版を選択抽出するかが極めて困難なものになっている
。

従って本発明の目的は、分解版の良否の判別が容易に行
えるカラー印刷分解版の校正刷再現装置を提供すること
にある。

このような目的を達成するために本発明によるカラー印
刷分解版の校正刷再現装置は、各々の色要素に対応して
設けられた録画再生器の他にさらに２枚目の分解版の画
像を記録再生する少くとも１個の録画再生器を設け、こ
の新たに設けた録画再生器に記録された２枚目の分解版
の画像の再生出力と１枚目の分解版の画像が記録されて
いる録画再生出力とをスイッチによって瞬時に切換えて
代替像を連続して観察できるようにしたものである。

以下、図面を用いて本発明を詳細に説明する。

第２図は本発明による再現装置の一実施例を示すブ冶ツ
ク図であり、第１図と同一部分は同一記号を用いている
。

同図において、第１図に示すブロック図と異なる点は、
各々の色要素に対応して設けられた録画再生器３Ｙ，３
Ｃ，３Ｍ，３ＢＬの他に新たにいずれかの色要素の２枚
目の分解版の画像を録画再生する録画再生器３ＡＤと、
この録画再生器３ＡＤの再生出力と録画再生器３Ｙ，３
Ｃ，３Ｍ，３ＢＬのそれぞれの再生出力とを切換えるス
イッチ７Ｙ，７Ｃ，７Ｍ，７ＢＬを設けた点にある。

このように構成された再現装置において、１枚目の各色
要素の分解版の録画再生は従来と同様にして行なわれる
。

そして、この１枚目の分解版によるカラーテレビジョン
モニタ６に映し出された代替像の品質が原画に比較して
見劣りする場合、次のようにして１枚目の分解版による
代替像と２枚目の分解版による代替像との比較が行なわ
れる。

まず最初に黄色の２枚目の分解版１Ｙ２が録画再生器３
ＡＤに記録され、この録画再生器３ＡＤも含めて全ての
録画再生器の再生が開始される。

そして、色補正回路５に供給する黄色の分解版の画像す
なわち録画再生器３Ｙ，３ＡＤの再生出力がスイッチ７
Ｙによって瞬時に切換えられ、１枚目の分解版１Ｙによ
る代替像と２枚目の分解版１Ｙ２による代替像とが比較
される。

この結果、代替像の品質に変化が認められなければ、他
の３色の分解版のいずれかに品質不良があることが判る
。

次に、録画再生器３ＡＤに記録された黄色の２枚目の分
解版の画像を消去した後、今度はシアン色の２枚目の分
解版の画像が録画再生器３ＡＤに記録される。

そして、再び全ての録画再生器の再生を開始し、スイッ
チ７Ｃを瞬時に切換えることによって録画再生器３Ｃと
録画再生器３ＡＤの再生出力による代替像すなわちシア
ン色の１枚目の分解版と２枚目の分解版による代替像と
が比較される。

この結果、代替像の品質に変化が認められなければ、他
の残った２色の分解版のいずれかに品質不良があること
がわかる。

同様にして墨、マゼンク色の２枚目の分解版の画像を録
画再生器３ＡＤに記録して１枚目の墨、マゼンク色の分
解版による代替像との比較が行なわれる。

例えば、マゼンタ色の１枚目と２枚目の分解版による代
替像に変化が認められたと仮定すると、スイッチ７Ｍを
繰り返し切換え、その変化の度合を連続して観察し、１
枚目の分解版による代替像と２枚目の分解版による代替
像とを比較して原画に最も近似した方の分解版を最終的
なマゼンタ色の分解版とする。

このように本実施例によれば、１枚目と２枚目の分解版
による代替像を瞬時に切換えて連続して観察することが
できるため、分解版の良否の判定が極めて容易になる。

さらに、その判定の正確さを向上させることができる。

なお、本実施例において、２枚目の分解版の画像を記録
する録画再生器は１個で構成しているが、２個あるいは
各色要素に対応して複数個設ければさらに判定作業が容
易になるとともに、判定作業の必要時間を短縮すること
ができる。

以上説明したように本発明による再生装置によれば、カ
ラー印刷分解版の良否の判定を極めて容易に行うことが
できると共に、判定の正確さを一層向上させることがで
き、分解版の不良による印刷品質の低下を未然に防止す
ることができるなど極めて優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のカラー印刷分解版の校正刷再現装置の構
成を示すブロック図、第２図は本発明によるカラー印刷
分解版の校正刷再現装置の構成の一実施例を示すブロツ
ク図である。 １Ｙ，１Ｃ，１Ｍ，１ＢＬ・・・・・・分解版、２・・
・・・・テレビジョンカメラ、３Ｙ，３Ｃ，３Ｍ，３Ｂ
Ｌ，３ＡＤ・・・・・・録画再生器、４．７Ｙ，７Ｃ，
７Ｍ，７ＢＬ・・・・・・スイッチ、５・・・・・・色
補正回路，６・・・・・・カラーテレビジョンモニタ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 幾つかのカラー印刷分解版に分解された画像を電気
   的に合成し、カラーテレビジョンモニタに校正刷として
   再現するカラー印刷分解版の校正刷再現装置において、
   各々の色要素の分解版の画像を録画再生するため各々の
   色要素の分解版に対応して設けられた録画再生器の他に
   少くとも１個の録画再生器と該録画再生器の再生出力信
   号と各々の色要素の分解版に対応して設けられた録画再
   生器のそれぞれの再生出力信号とを切り換えてカラーテ
   レビジョンモニタに該色要素の画像信号を供給するスイ
   ッチを備えたことを特徴とするカラー印刷分解版の校正
   刷再現装置。