JP2557681Y2 - ビデオディスク再生装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ビデオディスク再生装置に関し、特に両面
の再生が可能なビデオディスク再生装置に関する。

〔考案の概要〕

本考案は、ビデオディスクの一方の面と他方の面の再
生が可能なビデオディスク再生装置において、ビデオデ
ィスクに記録された信号のチャプタ情報の表示を行なう
映像信号として、一方の面のチャプタ情報の表示領域
と、他方の面のチャプタ情報の表示領域とで、キャラク
タと背景との表示色又は輝度を反転させ、且つ指定され
たチャプタ情報を所定数の行及び列によるマトリックス
状の配置で表示させるようにし、再生される面の判断が
容易にできるようにしたものである。

〔従来の技術〕

従来、映画等の映像プログラムが記録されたビデオデ
ィスクを再生する再生装置として、ビデオディスクを装
着したままでこのビデオディスクの両面の再生が可能な
ものが開発されている。このようなビデオディスク再生
装置によると、一方の面（Ａ面）から他方の面（Ｂ面）
にまたがって１本の映画等の単一の映像プログラムが記
録されている場合、ビデオディスクを途中で裏返す操作
をすることなく、この映像プログラムを連続して再生さ
せることができる。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところで、一般のビデオディスク再生装置は、再生映
像を受像させるテレビジョン受像機の画面等に、再生時
間，チャプタ等の各種情報を表示させることが出来るよ
うにしてあり、このような両面の再生が可能なビデオデ
ィスク再生装置においても、同様な再生時間，チャプタ
等の各種情報の表示が可能となっている。この場合、両
面の再生が可能なビデオディスク再生装置は、両面の情
報を同時に表示できるようにしてあり、Ａ面の情報とＢ
面の情報とを何らかの区別をして表示させる必要があっ
た。

第８図は従来のこの種のビデオディスク再生装置の情
報表示時の画面の一例を示す図で、プログラム再生を行
うための表示である。このプログラム再生とは、例えば
特開昭62−219387号公報に示される如く、予めリモート
コントロール装置等の操作により再生させたい箇所（チ
ャプタ）と再生順序を指示し、この指示させたとおりに
再生させるものである。

この第８図において、A2,A4,A6‥‥と示されるのはチ
ャプタ番号を示し、Ａと最初に表示されるのがＡ面のチ
ャプタ番号で、Ｂと最初に表示されるのがＢ面のチャプ
タ番号である。そして、上段の左側から右側へと順次設
定したチャプタ番号が表示され、「−−−」と表示され
ているのはチャプタ番号の未入力エリアである。

このような表示を行う場合において、チャプタはディ
スクの片面で最大70程度設定できるため、各チャプタ番
号の表示エリアは数字が２桁表示できるようにする必要
がある。ところが、チャプタ番号は１桁の数字である場
合もあり、このようなときには、Ａ面とＢ面の区別を示
すA,Bの文字と数字との間があき、チャプタ番号がその
面のものなのか判別しにくくなってしまう。即ち、第８
図の場合、例えば 「Ａ…２…Ａ…４…Ａ…６…Ａ…８」 と表示される。この場合、「…」は未表示エリア（即ち
何も表示されていない）を示し、文字と数字とが均等に
表示されてしまい、例えばＡ面のチャプタ番号とＢ面の
チャプタ番号とが混在している場合には、チャプタ番号
の判別が非常にしにくかった。

また、第９図は別の表示態様の例を示し、Ｂ面のチャ
プタ番号を表示する場合に、チャプタ番号の後に「＊」
を付加するようにしたものである。この場合には、使用
者が予め説明書等で「＊」の意味を確認しなければなら
ず、使い勝手の良い表示ではない。

また、このようなビデオディスク再生装置において、
デジタルオーディオ信号が記録されたコンパクトディス
ク（CD）の再生が可能なものが開発されている。このビ
デオディスクとCDの再生ができる兼用機の場合には、CD
は通常片面しか信号が記録されていないので、CDの再生
トラック等の表示は、上述したビデオディスクのチャプ
タ表示時のＡ面とＢ面の区別を示すA,Bの文字を抜いた
第10図に示す如き表示が行われる。この場合には、A,B
の文字がないために間延びした表示になってしまう。

本発明の目的は、両面の再生が可能なビデオディスク
再生装置の各種情報表示が良好に行えるようにすること
にある。

〔課題を解決するための手段〕

本考案のビデオディスク再生装置は、例えば第１図に
示す如く、ビデオディスク（２）の一方の面と他方の面
に記録された信号の再生が可能なビデオディスク再生装
置において、ビデオディスク（２）に記録された信号の
チャプタ情報の表示を行なう映像信号として、ビデオデ
ィスク（２）のＡ面のチャプタ情報の表示領域と、Ｂ面
のチャプタ情報の表示領域とで、キャラクタと背景との
表示色又は輝度を反転させ、且つ指定されたチャプタ情
報を所定数の行及び列によるマトリックス状の配置で表
示させるようにしたものである。

〔作用〕

このようにしたことで、表示されるチャプタ情報が、
表示される色或いは明るさでＡ面とＢ面の何れかである
か直ちに判別でき、またA,B等の記号を表示する必要が
なく、チャプタ情報が判別し易い状態で表示される。

〔実施例〕

以下、本考案のビデオディスク再生装置の一実施例
を、第１図〜第７図を参照して説明する。

本例のビデオディスク再生装置は、ビデオディスクの
再生と共にデジタルオーディオ信号が記録されたコンパ
クトディスク（CD）の再生が可能なもので、主としてビ
デオディスクを再生するための構成について説明する。

第１図において、（１）はビデオディスク再生装置全
体を示し、このビデオディスク再生装置（１）は装着し
たビデオディスク（２）の両面の記録信号を再生できる
ようにしてある。即ち、ビデオディスク（２）はスピン
ドルモータ（３）により回転駆動が行われ、このビデオ
ディスク（３）の上面の記録信号を再生する第１の光学
ヘッド（４）と、下面の記録信号を再生する第２の光学
ヘッド（５）とが設けてあり、それぞれの光学ヘッド
（４）及び（５）の再生信号を再生信号処理回路（６）
に供給し、この再生信号処理回路（６）で再生信号から
所定の規格の再生映像信号を得、この再生映像信号を出
力端子（10）からカラー表示が可能なテレビジョン受像
機（11）に供給する。この場合、再生信号処理回路
（６）での再生処理と光学ヘッド（４）及び（５）の切
換え（即ちＡ面とＢ面の切換え）は、中央制御装置
（７）により制御される。

そして、中央制御装置（７）は、このビデオディスク
再生装置（１）が備える操作キー（８）の操作に基づい
て各種再生制御を行う。この場合、操作キー（８）とし
ては、再生開始，停止，再生面の切換え等を指示する再
生モードキー，再生チャプタ等の指示を行う数字キー，
後述するプログラム再生モード等の指示を行う制御モー
ドキー等の複数のキーを備える。そして、操作キー
（８）の操作で制御情報を表示させるように指示された
ときには、中央制御装置（７）が現在の制御状態を判断
して、この制御状態に応じた表示をさせるための制御信
号をキャラクタ発生回路（９）に供給する。そして、キ
ャラクタ発生回路（９）は制御信号に応じた数字，文
字，記号等のキャラクタ信号を再生信号処理回路（６）
に供給し、この再生信号処理回路（６）でキャラクタ信
号を含む映像信号を作成し、出力端子（10）からこの映
像信号をテレビジョン受像機（11）に供給する。

このようにすることで、テレビジョン受像機（11）の
画面に数字，文字，記号等による制御情報が表示され
る。

ここで、この制御情報の表示例を第２図以降により説
明する。本例においては、ビデオディスク（２）の再生
を行う際に、予め再生したい箇所（チャプタ）の指示を
行い、この指示した箇所だけを再生させるプログラム再
生を行う場合について説明する。このプログラム再生時
には、まず所定の操作キー（８）を操作して中央制御装
置（７）の動作モードをプログラム設定モードにする。
このプログラム設定モードにすることで、再生信号処理
回路（６）が出力端子（10）から出力させる映像信号に
よるテレビジョン受像機（11）での受像画像は、第２図
に示すようになる。即ち、プログラムの設定が可能な複
数のエリアが所定数の行及び列にマトリックス状に配置
されて、それぞれ「−−−−」と表示される。この各エ
リアは、２桁の数字が表示可能とされ、最初の状態では
左上のエリアが点滅して、この左上のエリアにチャプタ
番号の入力ができることが示されている。また、プログ
ラムの文字〔PROGRAM〕とＡ面の入力が可能であること
を示す〔SIDE A〕とが画面の上方に表示されると共に、
プログラムした全チャプタの合計再生時間が〔TOTAL TI
ME〕の後に表示される。この場合、画面全体の背景が青
色（ハッチングを付して示す）で、各表示キャラクタは
白色で表示される。

そして、この状態で操作キー（８）の数字キーを操作
して、チャプタ番号を入力させることで、点滅している
左上のエリアにチャプタ番号が表示されるようになる。
このチャプタ番号の入力を順次行うことで、次の未入力
エリアが点滅するようになる。

第３図は、このようにして３つのエリアにチャプタ番
号を入力させた場合を示し、このときには次のエリアで
ある左から４番目のエリアが点滅する。

ここまでの操作で入力される番号は、Ａ面であること
を示す〔SIDE A〕が表示されているので、全てＡ面のチ
ャプタ番号であり、次にＢ面のチャプタ番号を入力させ
たいときには、再生面の切換えを指示する操作キー
（８）の所定のキーの操作で、Ｂ面のモードに切換えさ
せる。

この場合、本例においてはＢ面のモードとしたとき、
第４図に示す如く、Ｂ面であることを示す〔SIDE B〕が
表示されるが、このときのＢの文字を、背景と文字の色
を他と逆にさせるように、中央制御装置（７）が表示を
制御するようにしてある。即ち、このＢの文字の周りを
白色とし、Ｂの文字を青色で表示させる。また、このＢ
面の入力モードとしたときには、点滅中の次の入力可能
エリアも、背景とキャラクタとの色を逆にさせる。従っ
て、「−−−−」の点滅表示が白地に青で行われる。

この状態で操作キー（８）の数字キーを操作して、チ
ャプタ番号を入力させることで、第５図に示す如く、点
滅しているエリアに順次チャプタ番号が表示されるよう
になる。この場合、本例のビデオディスク（２）は、Ｂ
面のチャプタ番号は11番以降の番号で設定される。

このようにすることで、Ａ面のチャプタ番号とＢ面の
チャプタ番号とが設定されるが、Ａ面のチャプタ番号,B
面のチャプタ番号と言う順序で入力させる必要はなく、
例えば第６図に示す如く、Ａ面のチャプタ番号と、Ｂ面
のチャプタ番号とをランダムに設定しても良い。この場
合、Ｂ面のチャプタ番号は、背景とキャラクタとの色が
逆になるので、Ａ面のチャプタ番号と区別して表示され
る。そして、次に入力できる面は上側の表示が〔SIDE
A〕か或いは〔SIDE B〕かで判断できる。但し、第６図
は全てのチャプタ番号入力可能エリアにチャプタ番号を
設定した場合を示す。

このようにしてプログラム再生のためのチャプタ番号
の設定が行われた後は、操作キー（８）の再生開始キー
を操作することで、自動的に設定した順序で各チャプタ
の再生を始め、第６図に示す如き制御情報の表示画像
が、ビデオディスクの再生画像に切換わる。このとき、
Ａ面とＢ面との切換えも、設定された再生チャプタの面
の切換わりに連動して、自動的に行われる。

次に、本例の再生装置にてデジタルオーディオ信号が
記録されたコンパクトディスクの再生を行う場合の表示
例を第７図に示す。このCDの再生時には、テレビジョン
受像機（11）の画面に各種制御情報が表示されるように
してあり、このテレビジョン受像機（11）の画面に上述
したビデオディスク再生時の制御情報と同様の態様で表
示が行われる。即ち、再生トラック番号が２桁の数字で
表示され、隣接する各トラック番号の表示エリアの間
は、１文字分のスペースがあけられる。この場合、第７
図例では99トラックが用意されたディスクの第27トラッ
クが再生中であることを示し、第27トラックを示す「2
7」と言う表示を点滅させる。このCDの再生時の表示
は、Ａ面とＢ面の区別がないので、全てのキャラクタが
青色の背景に白色で表示される。

このようにして本例のビデオディスク再生装置による
と、制御情報の表示装置としてのテレビジョン受像機
（11）での表示は、ビデオディスクのＡ面の情報とＢ面
の情報とで、背景と文字の色を反転させるようにしたの
で、表示されるチャプタ番号がどの面のものであるのか
直ちに判別できる。このため、表示されるチャプタ番号
にA,B等のキヤラクタを付加して面の区別をさせる必要
がなく、２桁或いは１桁のチャプタ番号だけを表示させ
れば良く、例えばチャプタ番号が１桁のものであって
も、各チャプタ番号表示エリアの間隔が開きすぎること
がなく、認識し易い良好な表示が行われる。また、本例
のようにビデオディスクの再生とコンパクトディスクの
再生とができる兼用機の場合に、ビデオディスクのチャ
プタ番号表示エリアを利用してコンパクトディスクのト
ラック番号，インデックス番号の表示を行う際にも、こ
のトラック番号，インデックス番号の表示が各表示エリ
アの間隔が開きすぎることがなく、認識し易い良好な表
示が行われる。

なお、上述実施例においては、表示装置としてカラー
表示ができるテレビジョン受像機（11）を使用したの
で、表示キャラクタの色と背景の色とを反転させるよう
にして区別するようにしたが、白黒のテレビジョン受像
機や単一色の表示しか出来ない専用のキャラクタ表示装
置を使用した場合には、表示キャラクタの輝度を反転さ
せてＡ面とＢ面との区別をつけるようにすれば良い。ま
た、本考案は上述実施例に限らず、その他種々の構成が
取り得ることは勿論である。

〔考案の効果〕

本考案によると、表示されるチャプタ情報が、表示さ
れる色或いは明るさでＡ面とＢ面の何れであるか直ちに
判別でき、またA,B等の記号を表示する必要がなく、チ
ャプタ情報が判別し易い状態で良好に表示される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す構成図、第２図，第３
図，第４図，第５図，第６図及び第７図はそれぞれ一実
施例の表示状態を示す説明図、第８図，第９図及び第10
図はそれぞれ従来の表示状態を示す説明図である。 （１）はビデオディスク再生装置、（２）はビデオディ
スク、（６）は再生信号処理回路、（７）は中央制御装
置、（８）は操作キー、（９）はキャラクタ発生回路、
（11）はテレビジョン受像機である。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ビデオディスクの一方の面及び他方の面に
   記録された信号を読み出すヘッド手段と、 ビデオディスクに記録された信号のチャプタを指定する
   入力手段と、 上記入力手段からの入力に基づいてビデオディスクに記
   録された信号のチャプタ情報を表示するためのキャラク
   タ信号を発生するキャラクタ信号発生手段と、 上記ヘッド手段から読み出された信号に再生処理を施す
   とともに、上記キャラクタ信号発生手段から供給された
   キャラクタ信号を含む映像信号を生成する信号処理手段
   と を備え、 上記信号処理手段は、ビデオディスクの一方の面のチャ
   プタ情報の表示領域と他方の面のチャプタ情報の表示領
   域とをチャプタ情報を示すキャラクタと背景との表示色
   又は輝度を反転させ、且つ上記入力手段によって指定さ
   れたチャプタに対するチャプタ情報を所定数の行及び列
   によるマトリックス状の配置で表示させる映像信号を生
   成して出力することを特徴とする ビデオディスク再生装置。