JPS586804B2 - スクリュ−アンカ−の自動捻込工法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は電柱等の支線を支持するため土中に埋設する
スクリューアンカーの自動捻込工法に関するものである
。

従来この種のスクリューアンカーは第１図に示す如くス
クリューアンカー１の羽根２の角形基部３に植設された
ロツド４に断面角形のガイドパイプ５をかぶせ、ガイド
パイプ５の下端を上記角形基部３外周にはめる。

そしてこのガイドパイプに捻込工具をはめて、人力で捻
込工具を回わし、土中に入った羽根２を回わし乍らスク
リューアンカーを埋設していた。

しかしながら人力でこれを埋設するには多犬な力を要し
、極めて労力を要する作業であった。

この発明は上記欠点を除去し、人力に代えて動力で自動
的にスクリューアンカーを土中に捻込む工法を目的とし
たものである。

以下この発明の一実施例を図について説明する。

まず、この工法に使用する工具について説明すると、第
２図において、６はガイドパイプを支持する支持金具、
７はこの支持金具６の彎曲縦板で、この彎曲縦板７の断
面は円弧型である。

８はこの彎曲縦板７の上端から一方に突出した数個の突
板、９は彎曲縦板７の上端から上記突板８と反対側に突
出せしめたＵ字型金具、１０はこの彎曲縦板７の下部か
ら上記Ｕ字型金具９と同方向に突出せしめたフック、１
１はこのフツク１０の補強板である。

次に第３図、第４図はこの発明に使用する捻込工具１２
を示し、１３は上下の板を一定間隔を．あけて平行に設
けた固定アーム、１４はこの固定アーム１３の一端に軸
支した円柱状の軸で、この軸１４は自体の上下の小径部
を上記固定アーム１３の上下板の孔に遊貫せしめたもの
である。

１５はこの軸１４の上下を貫通する角形中空部、１６は
この軸１４の外周に一定間隔で設けた多数のラチェット
溝、１７は上記軸１４の上下の小径部に自体の上下板の
一端を軸支した移動アームで、この移動アーム１７の上
下板は上記固定アーム１３の上下板内側に位置している
。

１８は軸１４、の上下の小径部に螺合せしめた袋ナット
、１９は自体の一側を上記固定アーム１３の上下板間に
軸支したシリンダー、２０はこのシリンダー１９の軸支
側端部から突出自在なピストンで、このピストン２０の
外端は上記移動アーム１７の自由端の上下板間にピン２
１で軸支されている。

２２は移動アーム１７の上下板間に軸支された「く」の
字型のラチェット爪、２３はこのラチェット爪２２の一
方端を常に軸１４の外周に押しているスプリング、２４
は固定アーム１３の軸１４側部から外方へ突出した突棒
、２５は固定アーム１３の軸１４と反対端から突出した
突棒、２６はシリンダー１９のピストン２０と反対側端
部に設けた油出入口、２７はピストン２０側の端側部に
設けた油出入口である。

そして油出入口２６から油がシリ，ンダー１９に充填さ
れるとピストン２０はシリンダー１９から伸び、移動ア
ーム１７を押すが、移動アーム１７は軸１４を中心に第
３図における時計方向に回転する。

この際ラチェット爪２２が軸１４のラチェット溝１６に
嵌入し、ラチェット爪２２に押されて軸１４も回転する
。

また油出入口２７からシリンダー１９内に油圧がかかる
とピストン２０はシリンダー１９内に戻り、移動アーム
１７も第３図における反時計方向に回転する。

この際ラチェット爪２２はラチェット溝１６から外れ、
軸１４は回転しない。

この様にしてシリンダー１９からピストン２０が伸びる
際、軸１４が一方向に回転し、ピストン２０が収縮する
際は軸１４が回転しない。

また軸１４を逆転させる場合にはラチェット爪２２の他
方端をラチェット溝１６に押し入れる。

次に第５図はこの発明に使用する上記ガイドパイプ５の
上端に取り付け自在な捻込工具１２の引き上げ器２８の
説明図であり、２９はガイドパイプ５の上端に、引き上
げ器２８を取り付ける取り付け枠、３０はこの取り付け
枠２９に回転自在に設けた函体、３１はこの函体３０内
に固定した油圧モータ、３２は油圧モータ３１の回転を
函体３０の外の左右のローラ３３に伝えるデファレンシ
ャルギャ、３４は上記ローラ３３に一端を係止したワイ
ヤーである。

３５は一端をタンクに他端をシリンダー１９の油出入口
２６に接続した油圧ホース、３６は一端をタンクに他端
をシリンダー１９の油出入口２７に接続した油圧ホース
、３７は油圧ホース３６から分岐せしめて油圧モータ３
１の油入口に接続した分岐ホース、３８は油圧ホース３
５から分岐せしめて油圧モータ３１の油出口に接続した
分岐ホース、３９は分岐ホース３７、３８夫々に設けた
逆流防止弁である。

次にこの発明の工法を第６図、第７図について説明する
と、まずスクリューアンカーを埋設する箇所に穴４０を
掘る。

そしてこの穴４０の肩部に上記支持金具６の突板８を置
き、穴４０の内周壁に彎曲縦板７を当てる。

そしてガイドパイブ５を被せたスクリューアンカー１の
下部を穴４０に入れて支持金具６のＵ字型金具９及びフ
ツク１０にガイドバイプ５を掛け、ガイドパイプ５を被
せたスクリューアンカー１を穴４０に立てて、穴４０を
埋め戻す。

そして捻込工具１２の軸１４の角型中空部１５内にガイ
ドパイプ５を入れてガイドパイプ５に捻込工具１２を装
着する。

さらにガイドパイプ５の上端に上記引き上げ器２８を固
定し、この引き上げ器２８のローラ３３に一端を掛け止
めたワイヤー３４の他端を捻込工具１２に固定し、ワイ
ヤー３４で捻込工具１２を吊り下げる。

また捻込工具１２の突棒２４、２５先端に夫々ロープ４
１、４２の一端を固定し、他端を同方向にある適宜の支
持物、例えば車又は電柱に固定し、ロープ４２に設けた
張線器４３でロープ４２のたるみをとる。

そして油圧ホース３５、３６に交互に油圧をかける油圧
作動装置（図外）を作動せしめ、油圧によりシリンダー
１９内のピストン２０を伸縮せしめる。

ピストン２０が伸びると移動アーム１７が回転し、軸１
４の角形中空部１５に嵌入されたガイドパイプ５が回転
する。

これにより土中のスクリューアンカー１が回転し、羽根
２が土中を推進する。

このようにガイドパイプ５が回転し、スクリューアンカ
ー１が土中に推進するとガイドパイプ５もスクリューア
ンカー１ｊとともに土中に捻込まれる。

従ってガイドパイプ５に装置した捻込工具１２も下方へ
下がる。

そしてシリンダー１９内に油出入口２７からの油圧がか
かるとピストン２０はシリンダー１９内に戻り、移動ア
ーム１７は上記と反対に回転する。

この際１軸１４は上述の如く回転しないためガイドパイ
プ５も回転しない。

油圧作動装置から油出入口２７に油圧がかかる際、即ち
ピストン２０がシリンダー１９内に戻る際分岐ホース３
７を介して引き上げ器２８の油圧モータ３１にも同時に
油圧がかか２り、油圧モータ３１が回転し、油圧モータ
３１の回転はデファレンシャルギャ３２を介してローラ
３３を回転せしめ、ローラ３３に一端を係止したワイヤ
ー３４がローラ３３に巻き取られ、それによりワイヤー
３４下端に吊り下げられた捻込工具１２が引き上げられ
る。

この様にシリンダー１９ノヒストン２０を繰り返し伸縮
せしめてガイドパイプ５を断続的に回転せしめ、スクリ
ューアンカー１を土中深く捻込むものである。

この発明は以上の工法であシ、ガイドパイプ５に装着さ
れた捻込工具１２はガイドパイプ５の上端に取り付けた
引き上げ器２８のローラ３３に一端を係止したワイヤー
に吊り下げられており、しかも捻込工具１２の両側から
突出した突棒２４、２５に一端を係止したワイヤー４１
、４２を適宜・の支持物に係止しているため、捻込工具
１２は水平方向の動きをも規制されている。

これにより捻込工具１２のシリンダー１９に油圧をかけ
ても捻込工具１２の固定アーム１３は動かず、ピストン
２０が伸縮する。

またスクリューアンカー１の口槍ツド４を内包し、スク
リューアンカー１の角形基部３外周を自体の下端で嵌着
せしめたガイドパイプ５は地面に立てられており、しか
も地中に埋った支持金具６に係止せられているため、ガ
イドパイプ５はこの支持金具６に係止され、ガイドされ
て一定方向に捻込まれ、捻込工具１２の作動振動や、ガ
イドパイプ５にかかる荷重によってスクリューアンカー
１の捻込方法が変わったり、ガイドパイプ５が倒れたり
することがない。

またシリンダー１９からピストン２０を伸ばす力でガイ
ドパイプ５が回わされ、スクリューアンカー１の羽根２
が土中を推進するため、ガイドパイプ５はスクリューア
ンカー１とともに土中に下がっていく。

捻込工具１２はガイドパイプ５に引き上げ器２８を介し
て装着されているため、ガイドパイプ５とともに下がっ
ていくが、シリンダー１９へピストン２０を戻す際の油
圧で引き上げ器２８の油圧モータ３１を回わしてワイヤ
ー３４をローラ３３で巻き取り、捻込工具１２を引き上
げるためガイドパイプ５の回転とともに下がっていくに
もかかわらず、捻込工具１２は地表面から常に一定の高
さを保持する。

従ってガイドパイプ５が下がっていくとともに地表面に
近づいた捻込工具１２をいちいち人手で引き上げてつけ
変える必要がない。

それ故油圧作動装置を操作するだけで、シリンダー１９
のピストン２０は伸縮し、これにより自動的にスクリュ
ーアンカー１は土中に捻込まれていく。

まだピストン２０をシリンダー１９から伸ばす際はガイ
ドパイプ５及び土中のスクリューアンカー１を回わすた
め、かなシの力を要するが、ピストン２０をシリンダー
１９内に戻す際はガイドパイプ５等を回わさないため左
程力を要せず、従ってその際引き上げ器２８の油圧モー
タ３１を作動せしめて捻込工具１２を引き上げることが
できる。

またガイドパイプ５は断続的に一方向に回転するが、引
き上げ器２８はガイドパイプ５の上端に回転自在に設け
られているためワイヤー３４がよれたりする虞れはない
。

また上記実施例に代えて引き上げ器２８を使用せず、捻
込工具１２を自動的に上昇せしめる方法がある。

これは第７図の引き上げ器２８をガイドパイプ５から外
し、ワイヤー３４を捻込工具１２から外し、捻込工具１
２の両端に係止したロープ４１、４２に合成繊維ロープ
を使用する。

そしてこのロープ４１、４２の張力によりガイドパイブ
５に装着した捻込工具１２を地表上６０ｃｍ程度の高さ
になる位置に保持させる。

そして油圧作動装置を操作してスクリューアンカー１を
回転させて捻込んでいく。

この時捻込工具１２もガイドパイプ５と一緒に下がって
いき、捻込工具１２に引っ張られてロープ４１、４２に
伸びが発生し、張力も増加してガイドパイプ５も傾く。

このロープ４１、４２の張力が一定以上になると初期の
張力に戻ろうとし、捻込工具１２のピストン２０が収縮
する際はロープ４１、４２に張力がかからないためロー
プ４１、４２が収縮し、これにより捻込工具１２はガイ
ドパイプ５に沿って引き上げられる。

以後これを繰り返し、捻込工具１２はガイドパイプ５が
土中に入っていっても地表面から一定の高さに保持され
る。

以上の如くこの発明の工法は、スクリューアンカー１を
下端で嵌着したガイドパイプ５の下部を土中に埋設し、
捻込工具１２等を装着すれば、あとは油圧作動装置を操
作するだけで、スクリューアンカー１を自動的に土中に
捻込むことができ、従来の人力によってスクリューアン
カーを捻込むのに比べ作業員数も少なく、労力を要せず
、作業を極めて容易にしたものである。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の一実施例を示し、第１図はこの発明に使
用するスクリューアンカー及びガイドパイプの一部断面
図、第２図はこの発明に使用する支持金具の斜視図、第
３図はこの発明に使用する捻込工具の平面図、第４図は
同正面図、第５図はこの発明に使用する引き上げ器の説
明図、第６図、第７図は夫々この発明の工法を示す断面
図及び斜視図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ スクリューアンカー１を埋設する箇所に穴４ｉ掘！
   ）、この穴４０にスクリューアンカー１の角形基部３ま
   で被った断面角形のガイドパイプ５の下部及びスクリュ
   ーアンカー１の羽根２を挿入し、このガイドパイプ５に
   捻込工具１２の軸１４の角形中空部１５をはめ、穴４０
   の肩部にかけた支持具６の係止片にガイドパイプ５を引
   っ掛け、穴４０をうめ戻し、スクリューアンカー１を下
   部で嵌着せしめたガイドパイプ５を地面に立て、上記捻
   込工具１２の両端に接続したロープ４１、４２の各先端
   を適宜の支持物に固定し、上記捻込．工具１２のシリン
   ダー１９のピストン２０を適宜の手段で伸縮せしめ、ピ
   ストン２０を伸した力で上記軸１４を回わし、ガイドパ
   イプ５を回転せしめてスクリューアンカー１を土中に捻
   込み、ピストン２０を収縮せしめる際は軸１４が回転せ
   ず、，上記捻込工具１２がガイドパイプ５に沿って引き
   上げられ、これらを繰り返すことによってスクリユーア
   ンカー１を土中に捻込むことを特徴とするスクリューア
   ンカーの自動捻込工法。 ２ 捻込工具１２を、ガイドパイプ５の上端に固定した
   引き上げ器２８のローラ３３に一端を係止したワイヤー
   ３４の他端で吊り下げ、捻込工具１２のピストン２０を
   収縮せしめる際上記引き上げ器２８の駆動装置を作動せ
   しめてローラ３３でワイヤー３４を巻き取り、上記捻込
   工具１２がガイドバイブに沿って引き上げられることを
   特徴とする特許請求の範囲１項のスクリューアンカーの
   自動捻込工法。 ３ 捻込工具１２両端に接続したロープ４１、４２を伸
   縮性のある素材から成るものとし、伸びたロープ４１、
   ４２の収縮力により、捻込工具１２のピストン２０を収
   縮せしめる際捻込工具１２がガイドパイプ５に沿って引
   き上げられることを特徴とする特許請求の範囲１項のス
   クリューアンカーの自動捻込工法。