JPS586605B2 - 耐アルカリ性短繊維入りセメント成形体の製造方法 - Google Patents
耐アルカリ性短繊維入りセメント成形体の製造方法Info
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- JPS586605B2 JPS586605B2 JP53047884A JP4788478A JPS586605B2 JP S586605 B2 JPS586605 B2 JP S586605B2 JP 53047884 A JP53047884 A JP 53047884A JP 4788478 A JP4788478 A JP 4788478A JP S586605 B2 JPS586605 B2 JP S586605B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は耐アルカリ性ガラス繊維を混入したセメント成
形体の製造方法の改良に係るものである。
形体の製造方法の改良に係るものである。
耐アルカリ性ガラス繊維によってセメント成形体の強度
を高めるには、気泡を生じさせないで多量のガラス繊維
を均一にかつ2次元ランダム状に配列させて混入する必
要がある。
を高めるには、気泡を生じさせないで多量のガラス繊維
を均一にかつ2次元ランダム状に配列させて混入する必
要がある。
従来ガラス繊維入りセメント成形体の製造法で実用に供
されている方法には、大別するとプレミックス法とスプ
レー法として分れ、スプレー法はさらにダイレクトスプ
レー法とスプレーサクション法に分類できる。
されている方法には、大別するとプレミックス法とスプ
レー法として分れ、スプレー法はさらにダイレクトスプ
レー法とスプレーサクション法に分類できる。
この他に抄造法やフィラメントワインデング法その他な
どもある。
どもある。
次にこれらの方法について具体的に述べる。
プレミックス法
骨材とセメントとを混合しこれに所定量の水を加えて混
練しペースト状としたセメントモルタルとガラス繊維の
チョップドストランドをミキサー中で混合し、型枠に流
し込んで成型する。
練しペースト状としたセメントモルタルとガラス繊維の
チョップドストランドをミキサー中で混合し、型枠に流
し込んで成型する。
この場合、ミキサーの種類、投入順序と混合時間が問題
でガラス繊維を損傷させたり、解繊したり不均一分散に
なる懸念がある。
でガラス繊維を損傷させたり、解繊したり不均一分散に
なる懸念がある。
通常よく用いられる傾胴式ミキサーの場合、骨材とガラ
ス繊維を1分間程度ドライミックスし、次いで水と減水
剤を加えて1分間位混合し、最後にセメントを入れて2
分間位混和するので比較的厚肉板の成型が可能であるが
、気泡とのかね合いからガラス繊維は3%程度しか混入
できず、その上繊維の配列が三次元ランダムとなること
から繊維による補強効果が小さい。
ス繊維を1分間程度ドライミックスし、次いで水と減水
剤を加えて1分間位混合し、最後にセメントを入れて2
分間位混和するので比較的厚肉板の成型が可能であるが
、気泡とのかね合いからガラス繊維は3%程度しか混入
できず、その上繊維の配列が三次元ランダムとなること
から繊維による補強効果が小さい。
ダイレクトスプレー法およびスプレーサクション法。
ダイレクトスプレー法はセメントモルタルまたはセメン
トペーストをポンプで圧送し、スプレーユニットにより
型枠に吹きつけると同時にガラス繊維のロービングをチ
ョツパーガンによりチョップドストランドに切断しなが
らマトリックススラリーに吹きつける方法である。
トペーストをポンプで圧送し、スプレーユニットにより
型枠に吹きつけると同時にガラス繊維のロービングをチ
ョツパーガンによりチョップドストランドに切断しなが
らマトリックススラリーに吹きつける方法である。
この方法は薄板状のものを成形するのに適しかなり複雑
な形状の型枠にも吹きつけ可能である。
な形状の型枠にも吹きつけ可能である。
気泡とのかね合いから混入できるガラス繊維は5%程度
であるが繊維が二次元ランダム状の配列となるためプレ
ミックス法よりは補強効果が大きい。
であるが繊維が二次元ランダム状の配列となるためプレ
ミックス法よりは補強効果が大きい。
しかし手仕事であることと、厚さの管理等に手数を要し
、またある程度硬化しなければ型枠からはずせないので
生産性が悪く、その上吹付作業時の飛散ロスが大きい。
、またある程度硬化しなければ型枠からはずせないので
生産性が悪く、その上吹付作業時の飛散ロスが大きい。
一方スプレーサクション法は型枠自体を減圧できるよう
にしてあり、この型枠上に濾紙か瀘布をしいてから吹付
を行う。
にしてあり、この型枠上に濾紙か瀘布をしいてから吹付
を行う。
余剰水が脱水されるので水セメント比と気泡含有率が下
りプレミックス法やダイレクトスプレー法によるものよ
りは強度の大きい薄板状の製品が得られ、ダイレクトス
プレー法と同様に繊維は二次元ランダムとなりガラス繊
維は5%程度までは混入できる。
りプレミックス法やダイレクトスプレー法によるものよ
りは強度の大きい薄板状の製品が得られ、ダイレクトス
プレー法と同様に繊維は二次元ランダムとなりガラス繊
維は5%程度までは混入できる。
この方法により型枠上で脱水されたグリンシートはある
程度自己保持力を有するのですぐに取りはずせダイレク
トスプレー法より生産性は高くなる。
程度自己保持力を有するのですぐに取りはずせダイレク
トスプレー法より生産性は高くなる。
しかし両スプレー法ともに吹付時の飛散ロスは大きくか
つ吹付作業に多くの時間を必要とするとともに、作業者
の可撓腕範囲の面積に制約されるので、大板の製造に際
し型枠周辺の歩行動線が増し、疲労がふえたり板の真中
部にはスプレーしにくいといった問題もでてくる。
つ吹付作業に多くの時間を必要とするとともに、作業者
の可撓腕範囲の面積に制約されるので、大板の製造に際
し型枠周辺の歩行動線が増し、疲労がふえたり板の真中
部にはスプレーしにくいといった問題もでてくる。
抄造法
石綿を用いた石綿スレートはほとんど丸網式の湿式抄造
により作られる。
により作られる。
つまり多量の水を加えたセメントペースト中に石綿繊維
を均一に分散させた状態の槽に数個の丸網(筒状の網)
を並べてこれらを一方向に回転させて、その上にフェル
トベルトを走らせる。
を均一に分散させた状態の槽に数個の丸網(筒状の網)
を並べてこれらを一方向に回転させて、その上にフェル
トベルトを走らせる。
石綿繊維は透水しにくいためそ九ぞれの外網表面上で石
綿を介して水の圧力差を生じそのために回転方向に繊維
が配向された状態で抄かれてフエルトベルト下面に導か
れ丸網数に対応した枚数で積層される。
綿を介して水の圧力差を生じそのために回転方向に繊維
が配向された状態で抄かれてフエルトベルト下面に導か
れ丸網数に対応した枚数で積層される。
このグリーンシ一トを所定の長さ分だけ切り取って型に
入れ波型にプレスした後、自然養生すると波形スレート
となる。
入れ波型にプレスした後、自然養生すると波形スレート
となる。
この方法を用いて石綿の代りにガラス繊維を用いると、
セメントペースト中で均一に分散しにくく、沈降しやす
いことと透水性が大きくて丸網表面に圧力差が生じない
だめ、パルプのように吸水して膨張する添加物を多量に
加えねば抄造できず耐火性と強度低下の点から問題があ
る。
セメントペースト中で均一に分散しにくく、沈降しやす
いことと透水性が大きくて丸網表面に圧力差が生じない
だめ、パルプのように吸水して膨張する添加物を多量に
加えねば抄造できず耐火性と強度低下の点から問題があ
る。
フィラメントワインデイング法
高速回転するパイプを型枠としこの中にガラス繊維をワ
インデングしつつセメントスラリーをスプレーする方法
でパイプ強度を高める方向に繊維配列ができ、厚さ方向
に繊維量を変えられる利点を有するが、パイプ状のもの
の製造に限られることと型枠当りの生産性に問題がある
。
インデングしつつセメントスラリーをスプレーする方法
でパイプ強度を高める方向に繊維配列ができ、厚さ方向
に繊維量を変えられる利点を有するが、パイプ状のもの
の製造に限られることと型枠当りの生産性に問題がある
。
その他
長網式抄造機を用い低目付のガラス繊維紙を抄きこの両
面にセメントモルタルをつけて積層すれば、二軸配向な
いし一軸配向に近い製品が得られるが、目付が50g/
m2以上のガラス繊維紙では作った板状の製品が紙とモ
ルタルとの境界部での層間剥離を起こしやすく、一方低
目付のガラス繊維紙では紙自体に強度がなく作業性に難
があるといった点から実用にならない。
面にセメントモルタルをつけて積層すれば、二軸配向な
いし一軸配向に近い製品が得られるが、目付が50g/
m2以上のガラス繊維紙では作った板状の製品が紙とモ
ルタルとの境界部での層間剥離を起こしやすく、一方低
目付のガラス繊維紙では紙自体に強度がなく作業性に難
があるといった点から実用にならない。
本発明はこれら従来の製造法における問題点を解決する
もので,砂などの骨材を含むセメントと耐アルカリ性ガ
ラス繊維とからなる混合物を型枠内に均等に散布し、そ
の上に散水して湿潤状態となした後、型枠内の湿潤状態
の混合物を振動装置を取付けた左官用のこてなどで振動
しながら圧展し、または型枠に水平振動を与え型枠内の
湿潤状態の混合物を振動しながら左官用こて、ローラー
などで圧展して型枠内の湿潤状態の混合物を薄葉体に形
成し、その薄葉体上にさらに砂などの骨材を含むセメン
トと耐アルカリ性ガラス繊維とからなる混合物を均等に
散布し、その上に散水して湿潤状態となし、その湿潤状
態の混合部を上記の方法により振動を与えながら圧展し
て薄葉体となす〒程を所望の厚さが得られるまで繰返し
実施して平板状となし、これを養生硬化し、砂などを含
むセメント内に耐アルカリ性ガラス繊維を二次元ランダ
ム状に配列し、強度の大きい板状の耐アルカリ性ガラス
繊維入りセメント成形体を製造することを特徴とするも
のである。
もので,砂などの骨材を含むセメントと耐アルカリ性ガ
ラス繊維とからなる混合物を型枠内に均等に散布し、そ
の上に散水して湿潤状態となした後、型枠内の湿潤状態
の混合物を振動装置を取付けた左官用のこてなどで振動
しながら圧展し、または型枠に水平振動を与え型枠内の
湿潤状態の混合物を振動しながら左官用こて、ローラー
などで圧展して型枠内の湿潤状態の混合物を薄葉体に形
成し、その薄葉体上にさらに砂などの骨材を含むセメン
トと耐アルカリ性ガラス繊維とからなる混合物を均等に
散布し、その上に散水して湿潤状態となし、その湿潤状
態の混合部を上記の方法により振動を与えながら圧展し
て薄葉体となす〒程を所望の厚さが得られるまで繰返し
実施して平板状となし、これを養生硬化し、砂などを含
むセメント内に耐アルカリ性ガラス繊維を二次元ランダ
ム状に配列し、強度の大きい板状の耐アルカリ性ガラス
繊維入りセメント成形体を製造することを特徴とするも
のである。
砂などの骨材を含むセメントと耐アルカリ性ガラス繊維
との混合物は砂などの骨材を含むセメント90〜99重
量%で耐アルカリ性ガラス繊維1〜10%重量であるが
、この10重量%以上の量を混合すると衝撃強度が弱く
なり、またこの1重量%以下であると曲げ強度に問題が
残り適量としては5〜7%重量である。
との混合物は砂などの骨材を含むセメント90〜99重
量%で耐アルカリ性ガラス繊維1〜10%重量であるが
、この10重量%以上の量を混合すると衝撃強度が弱く
なり、またこの1重量%以下であると曲げ強度に問題が
残り適量としては5〜7%重量である。
セメントと砂などの骨材との混合量は通常の混合割合で
特に限定されない。
特に限定されない。
耐アルカリ性ガラス繊維としては5mm〜50mmに切
断したチョップドストランドのものが好ましい。
断したチョップドストランドのものが好ましい。
砂などの骨材を含むセメントと耐アルカリ性ガラス繊維
との混合物をつくるには、砂などの骨材とセメント粉を
機械で攪拌混合してこれに耐アルカリ性ガラス繊維を加
え混合機または手で軽く攪拌して混合物をつくる。
との混合物をつくるには、砂などの骨材とセメント粉を
機械で攪拌混合してこれに耐アルカリ性ガラス繊維を加
え混合機または手で軽く攪拌して混合物をつくる。
この場合混合物には水を加えて湿り気のある状態すなわ
ちサラサラした状態にすることが好ましい。
ちサラサラした状態にすることが好ましい。
湿り気のある混合物にすることによってセメントのほこ
りの立つのを防止するとともにガラス繊維とセメントと
の附着を良好にする。
りの立つのを防止するとともにガラス繊維とセメントと
の附着を良好にする。
しかし湿り気のある状態からさらに加水するとセメント
が粘結性を増して塊になりさらにペースト状になるので
次にこの混合物を型枠内に散布する操作がむづかしくな
る。
が粘結性を増して塊になりさらにペースト状になるので
次にこの混合物を型枠内に散布する操作がむづかしくな
る。
湿り気のある混合物をつくるには
(1)骨材とセメントを混合した後これに加水して湿り
気のある状態にし、これにガラス繊維を加え軽く混合し
て混合物をつくる。
気のある状態にし、これにガラス繊維を加え軽く混合し
て混合物をつくる。
(2)骨材とセメントを混合しこれにガラス繊維を加え
ついで加水混合して混合物をつくる。
ついで加水混合して混合物をつくる。
(3)骨材とセメントを混合しこれに加水しガラス繊維
にも加水し両者を混合して混合物をつくる。
にも加水し両者を混合して混合物をつくる。
水の量は所定の水セメント比になる水量を用意しこの水
の一部を使用し次工程の散水のときにすべての水を使用
する。
の一部を使用し次工程の散水のときにすべての水を使用
する。
上記の砂などの骨材を含むセメントと耐アルカリ性ガラ
ス繊維とからなる混合物を型枠例えば900mm×18
00mmの大きさで高さが10mmの型枠内に均等に散
布し、その上に散水して湿潤状態となす。
ス繊維とからなる混合物を型枠例えば900mm×18
00mmの大きさで高さが10mmの型枠内に均等に散
布し、その上に散水して湿潤状態となす。
次に型枠内の湿潤状態の混合物を振動装置を取付けた左
官用こてなどで振動しなから圧展すなわち押圧して平ら
にならし、または型枠に水平振動を与え型枠内の湿潤状
態の混合物を振動しながら左官用こて、ローラーなどで
圧展すなわち押圧して平らにならす。
官用こてなどで振動しなから圧展すなわち押圧して平ら
にならし、または型枠に水平振動を与え型枠内の湿潤状
態の混合物を振動しながら左官用こて、ローラーなどで
圧展すなわち押圧して平らにならす。
この工程において型枠内の湿潤状態の混合物は平滑状に
押しならされるとともに練られて薄葉体となり、その体
内に耐アルカリ性ガラス繊維が二次元ランダム状に配列
されることとなる。
押しならされるとともに練られて薄葉体となり、その体
内に耐アルカリ性ガラス繊維が二次元ランダム状に配列
されることとなる。
次にその薄葉体上に上記の砂などの骨材を含むセメント
と耐アルカリ性ガラス繊維からなる混合物を均等に散布
し、その上に散水して湿潤状態となしだ後、上記の方法
により振動を与えつつ圧展する工程を所望の厚さが得ら
れるまで繰返し実施して平板状となし、これを養生し型
枠から取出して耐アルカリ性ガラス繊維入りのセメント
板の完成品が得られることとなる。
と耐アルカリ性ガラス繊維からなる混合物を均等に散布
し、その上に散水して湿潤状態となしだ後、上記の方法
により振動を与えつつ圧展する工程を所望の厚さが得ら
れるまで繰返し実施して平板状となし、これを養生し型
枠から取出して耐アルカリ性ガラス繊維入りのセメント
板の完成品が得られることとなる。
この製造方法においては比重2位を標準としこれと完成
品の形状寸法からセメント・砂などの骨材の量および耐
アルカリ性のガラス繊維の混合割合を算出して砂などの
骨材を含むセメントとガラス繊維との混合物を作ってお
き、これを工程の繰返しだけ分割秤量しておけば作業し
やすい。
品の形状寸法からセメント・砂などの骨材の量および耐
アルカリ性のガラス繊維の混合割合を算出して砂などの
骨材を含むセメントとガラス繊維との混合物を作ってお
き、これを工程の繰返しだけ分割秤量しておけば作業し
やすい。
なお顔料を混入することによって着色されたセメント成
形体が得られる。
形体が得られる。
なお使用する水の量についても同様に秤ってとっておき
繰返しの工程で使用することが便利である。
繰返しの工程で使用することが便利である。
水の使用量は特に限定はないが湿潤状態の混合物の圧展
工程において完全に薄葉体にする必要があり使用する水
には減水剤や混和剤を加えた方が好ましい。
工程において完全に薄葉体にする必要があり使用する水
には減水剤や混和剤を加えた方が好ましい。
またこの成形方法で成形した養生前の薄菓体は水の量が
必要以上に過剰なものにならないため自己保持力が強く
成形後直ちに折り曲げ、くせ付け、孔あけ等の工作をす
ることができ複雑な成形体も製造することができる。
必要以上に過剰なものにならないため自己保持力が強く
成形後直ちに折り曲げ、くせ付け、孔あけ等の工作をす
ることができ複雑な成形体も製造することができる。
本発明において砂などの骨材を含むセメントと耐アルカ
リ性ガラス繊維からなる混合物は激しい混合をしなくて
もよいからガラス繊維に損傷を与えることなく、この混
合物を型枠内にふりかけ状に散布するときは薄い層状で
あることと、見掛密度の小さい粉粒体であることから水
の散布後、振動を与えながら圧展することによってガラ
ス繊維を二次元ランダム状に配列することができる。
リ性ガラス繊維からなる混合物は激しい混合をしなくて
もよいからガラス繊維に損傷を与えることなく、この混
合物を型枠内にふりかけ状に散布するときは薄い層状で
あることと、見掛密度の小さい粉粒体であることから水
の散布後、振動を与えながら圧展することによってガラ
ス繊維を二次元ランダム状に配列することができる。
かつ砂などの骨材を含むセメントと耐アルカリ性ガラス
繊維からなる混合物に散水して湿潤状態となした後、こ
の湿潤状態の混合物を振動を与えつつ圧展して薄葉体と
なす工程を繰返して行なうものであるから成形された製
品全体に耐アルカリ性ガラス繊維が整然として二次元ラ
ンダム状に配列され、曲げ強度、衝撃強度の大きい耐ア
ルカリ性ガラス繊維入りセメント成形体が得られ、また
その成形体中に気泡を生ずることなく従来のスプレー法
のような飛散ロスが皆無である。
繊維からなる混合物に散水して湿潤状態となした後、こ
の湿潤状態の混合物を振動を与えつつ圧展して薄葉体と
なす工程を繰返して行なうものであるから成形された製
品全体に耐アルカリ性ガラス繊維が整然として二次元ラ
ンダム状に配列され、曲げ強度、衝撃強度の大きい耐ア
ルカリ性ガラス繊維入りセメント成形体が得られ、また
その成形体中に気泡を生ずることなく従来のスプレー法
のような飛散ロスが皆無である。
実施例 1
ボルトランドセメント10kgと砂3.5kg、耐アル
カリ性ガラス長繊維を15mmの長さに切断したチョッ
プドストランド0.7kg秤量し、これらを混合した混
合物をつくった。
カリ性ガラス長繊維を15mmの長さに切断したチョッ
プドストランド0.7kg秤量し、これらを混合した混
合物をつくった。
次に1 2 0 0mm×900mmの大きさで高さ8
mmの型枠の中に先の混合物のうち2kgをとりだし均
一に散布し、その上から減水剤0.2%を加えた水約6
0 0 ccを均等に散水して湿潤状態になし、型枠
に振動を与えながら左官用こてで全体を圧展して薄葉体
となした。
mmの型枠の中に先の混合物のうち2kgをとりだし均
一に散布し、その上から減水剤0.2%を加えた水約6
0 0 ccを均等に散水して湿潤状態になし、型枠
に振動を与えながら左官用こてで全体を圧展して薄葉体
となした。
この上に同様に先の混合物の残量のイを均一に散布し水
1100ccを散水し振動を与えながら左官用こてで全
体を圧展する工程を3回繰返して厚さ8mmの板状体を
製作し28日間養生硬化した。
1100ccを散水し振動を与えながら左官用こてで全
体を圧展する工程を3回繰返して厚さ8mmの板状体を
製作し28日間養生硬化した。
この板状体の物性は次のとおりであった。
比 重 2.07
曲げ強さ 265kg/cm2
但し試料の寸法3 0 0mm× 2 0 0mmスパ
ン長さ200mm3点曲げ試験による。
ン長さ200mm3点曲げ試験による。
実施例 2
白色ボルトランドセメント1.4kgと白色砂0.6k
gを秤取混合し、これに減水剤0.2%を添加した水7
00ccを加えて湿潤状態のモルタルをつくり、これを
6 0 0mm× 8 7 0mmの大きさで高さ10
mmの型枠の中に流し込んで均一にならし薄いモルタル
層を形成した。
gを秤取混合し、これに減水剤0.2%を添加した水7
00ccを加えて湿潤状態のモルタルをつくり、これを
6 0 0mm× 8 7 0mmの大きさで高さ10
mmの型枠の中に流し込んで均一にならし薄いモルタル
層を形成した。
次にボルトランドセメント7kg、砂3kgと耐アルカ
リ性ガラス繊維を長さ20mmに切断した繊維0.5k
gとを混合し、これに減水剤の入った水1000ccを
加え緩く撹拌混合して湿った混合物を作った。
リ性ガラス繊維を長さ20mmに切断した繊維0.5k
gとを混合し、これに減水剤の入った水1000ccを
加え緩く撹拌混合して湿った混合物を作った。
この混合物2.5kgを型枠内のモルタル層の上に均等
に散布し、その上に減水剤0.2%を添加した水300
ccを均等に散水し、湿潤状態の混合物を振動装置付の
左官用こてで圧展して薄葉体になし、その上に混合物の
残量%の散布・散水、振動しつつ圧展する工程を3回繰
返して厚さ10mmの板状体を製作し28日間養生硬化
した。
に散布し、その上に減水剤0.2%を添加した水300
ccを均等に散水し、湿潤状態の混合物を振動装置付の
左官用こてで圧展して薄葉体になし、その上に混合物の
残量%の散布・散水、振動しつつ圧展する工程を3回繰
返して厚さ10mmの板状体を製作し28日間養生硬化
した。
この板状体の物性は次のとおりであった。
比 重 2.10
曲げ強さ 290kg/cm’
但し試料の寸法3 0 0mm×2 0 0mm× 1
0mm (厚さ)、スパン長さ200mm3点曲げ試
験による。
0mm (厚さ)、スパン長さ200mm3点曲げ試
験による。
実施例 3
ボルトランドセメント8.4kg、砂3.6kgを秤取
して混合しこれに減水剤0. 5 %を添加した水10
00ccを加えて,砂を含むセメントの湿った混合粉を
作った。
して混合しこれに減水剤0. 5 %を添加した水10
00ccを加えて,砂を含むセメントの湿った混合粉を
作った。
この湿った混合粉のうち1.5ゆを別に取って、これに
減水剤入りの水を加えて湿潤状態としこれを1 8 0
0mm×3 6 0mmの大きさで高さ10mmの型
枠の中に流し込み均一にならし薄いモルタル層を形成し
た。
減水剤入りの水を加えて湿潤状態としこれを1 8 0
0mm×3 6 0mmの大きさで高さ10mmの型
枠の中に流し込み均一にならし薄いモルタル層を形成し
た。
耐アルカリ性ガラス繊維の長さ20mmのチョップドス
トランドを0.6kg秤取し、これに減水剤を入れた水
2 0 0ccを加えて湿った状態にする。
トランドを0.6kg秤取し、これに減水剤を入れた水
2 0 0ccを加えて湿った状態にする。
この耐アルカリ性ガラス繊維を先の砂を含むセメントの
湿った混合粉の残量に加わえ緩く撹拌して湿った混合物
をつくった。
湿った混合粉の残量に加わえ緩く撹拌して湿った混合物
をつくった。
この混合粉のうち2.5kgを前記型枠内のモルタル層
の上に均等に散布し、その上に減水剤を入れた水4 5
0 ccを散水し振動装置をつけた左官用こてで振動
を与えながら全体を圧展して薄葉体になし、この上に混
合物の残量イの散布、散水、振動しつつ圧展する工程を
3回繰返して厚さ10mmの板状体を製作し28日間養
生硬化した。
の上に均等に散布し、その上に減水剤を入れた水4 5
0 ccを散水し振動装置をつけた左官用こてで振動
を与えながら全体を圧展して薄葉体になし、この上に混
合物の残量イの散布、散水、振動しつつ圧展する工程を
3回繰返して厚さ10mmの板状体を製作し28日間養
生硬化した。
この板状体の物性は次のとおりであった。
比 重 2.11
曲げ強さ 305kg/cm’
但し試料の寸法300mm× 2 0 0mm× 1
0mm(厚さ)、スパン長さ200mm3点曲げ試験に
よる。
0mm(厚さ)、スパン長さ200mm3点曲げ試験に
よる。
実施例 4
ボルトランドセメント28kgと砂12kg、耐アルカ
リ性ガラス繊維の長さ25mmに切断したチョップドス
トランド3kgを秤取し、これらに減水剤0.1%を混
入した水4500ccを徐々に加えながら緩く撹拌して
湿った混合物をつくった。
リ性ガラス繊維の長さ25mmに切断したチョップドス
トランド3kgを秤取し、これらに減水剤0.1%を混
入した水4500ccを徐々に加えながら緩く撹拌して
湿った混合物をつくった。
次に5 3 0mm× 8 7 0mmの大きさで高さ
40mmの型枠の中に先の混合物のうち2kgをとりだ
し均一に散布し、その上から減水剤0.1%を加えた水
400eeを均等に散水して湿潤状態になし、振動装置
をつけた左官用こてで振動を与えながら全体を圧展して
薄葉体となした。
40mmの型枠の中に先の混合物のうち2kgをとりだ
し均一に散布し、その上から減水剤0.1%を加えた水
400eeを均等に散水して湿潤状態になし、振動装置
をつけた左官用こてで振動を与えながら全体を圧展して
薄葉体となした。
この上に混合物の残量臀の散布、減水剤を加えた水60
0ccを散水、振動装置をつけた左官用こてで振動を与
えながら全体を圧展する工程を7回繰返して厚さ40m
mの板状体を製作し28日間養生硬化した。
0ccを散水、振動装置をつけた左官用こてで振動を与
えながら全体を圧展する工程を7回繰返して厚さ40m
mの板状体を製作し28日間養生硬化した。
この板状体の物体は次のとおりであった。
曲げ強さ 3 2 0 kg /cm2但し試料の寸
法4 0mm× 4 0mm×160mm(長さ)、ス
パン長さ100mm3点曲げ試験による。
法4 0mm× 4 0mm×160mm(長さ)、ス
パン長さ100mm3点曲げ試験による。
圧縮強さ 650kg/cm
但し試料厚さ40mm、圧縮面積1 6 0 0mm”
次に本発明品と従来方法による製品との曲げ強度および
圧縮強度の比較試験結果を示す。
次に本発明品と従来方法による製品との曲げ強度および
圧縮強度の比較試験結果を示す。
(1)試験試料
試料寸法:縦横40mm、長さ160mmの四角柱形
配合比:セメント70重量%,砂30重量%、耐アルカ
リ性ガラス繊維、セメント と砂の5重量% (2)試料の製造方法 (i) 発明品(イ)、(口) (イ)は耐アルカリ性ガラス繊維とセメント混合物に本
発明の工法を8回繰返し成形したもの (ロ)は同様に4回繰返し成形したもの (ii) 従来品(ハ)、(ニ) (ハ)はプレミックス法でセメント、砂、ガラス繊維を
水と共にミキサーに入れ混線ペースト状となし、これを
型枠中に入れ振動を加えながらとて押えして成形したも
の (ニ)はスプレー法でセメント、砂,水でモルタルペー
ストをつくり、これを吹付機を使用して吹付を行なうと
共に同時にガラス繊維を吹付けするもので、これを5回
繰返し成形したもの なお上記製法においては、1週間水中養生を行った後、
屋外に28日間自然乾燥し試料寸法に切断した。
リ性ガラス繊維、セメント と砂の5重量% (2)試料の製造方法 (i) 発明品(イ)、(口) (イ)は耐アルカリ性ガラス繊維とセメント混合物に本
発明の工法を8回繰返し成形したもの (ロ)は同様に4回繰返し成形したもの (ii) 従来品(ハ)、(ニ) (ハ)はプレミックス法でセメント、砂、ガラス繊維を
水と共にミキサーに入れ混線ペースト状となし、これを
型枠中に入れ振動を加えながらとて押えして成形したも
の (ニ)はスプレー法でセメント、砂,水でモルタルペー
ストをつくり、これを吹付機を使用して吹付を行なうと
共に同時にガラス繊維を吹付けするもので、これを5回
繰返し成形したもの なお上記製法においては、1週間水中養生を行った後、
屋外に28日間自然乾燥し試料寸法に切断した。
(3)試験方法
丸東製作所製PHC−20型,槓桿式モルタル圧縮試験
機を使用して曲げ,圧縮強度試験を行う。
機を使用して曲げ,圧縮強度試験を行う。
(4)試験結果
但し試験試料3個の平均値を示す。
上記試験結果に示すように本発明品は、従来法による製
品に比較して曲げ強度、圧縮強度において優れている。
品に比較して曲げ強度、圧縮強度において優れている。
これは製品中に気泡が混入されずにガラス繊維が混入さ
れ,しかもガラス繊維が二次元ランダム状に配列されて
いることに基因する。
れ,しかもガラス繊維が二次元ランダム状に配列されて
いることに基因する。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 砂などの骨材を含むセメントと耐アルカリ性ガラス
繊維とからなる混合物を型枠内に均等に散布し、その上
に散水して湿潤状態となしだ後、型枠内の湿潤状態の混
合物を振動装置を取付けた左官用のこてなどで振動しな
がら圧展し、または型枠に水平振動を与え型枠内の湿潤
状態の混合物を振動しながら左官用こて、ローラーなど
で圧展して型枠内の湿潤状態の混合物を薄葉体に形成し
、その薄葉体上にさらに砂などの骨材を含むセメントと
耐アルカリ性ガラス繊維とからなる混合物を均等に散布
し、その上に散水して湿潤状態となしその湿潤状態の混
合物を上記の方法により振動を与えながら圧展して薄葉
体となす工程を所望の厚さが得られるまで繰返し実施し
て平板状となしこれを養生硬化することを特徴とする耐
アルカリ性ガラス繊維入りセメント成形体の製造方法。 2 砂などの骨材を含むセメントと耐アルカリ性ガラス
繊維からなる混合物が、砂などの骨材を含むセメント9
0〜99重量%で、耐アルカリ性ガラス繊維1〜10重
量%である特許請求の範囲第1項記載の耐アルカリ性ガ
ラス繊維入りセメント成形体の製造方法。 3 砂などの骨材を含むセメントと耐アルカリ性ガラス
繊維とからなる混合物が加水して湿り気を与えた混合物
である特許請求の範囲第1項まだは第2項記載の耐アル
カリ性ガラス繊維入りセメント成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP53047884A JPS586605B2 (ja) | 1978-04-24 | 1978-04-24 | 耐アルカリ性短繊維入りセメント成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP53047884A JPS586605B2 (ja) | 1978-04-24 | 1978-04-24 | 耐アルカリ性短繊維入りセメント成形体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS54139924A JPS54139924A (en) | 1979-10-30 |
JPS586605B2 true JPS586605B2 (ja) | 1983-02-05 |
Family
ID=12787809
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP53047884A Expired JPS586605B2 (ja) | 1978-04-24 | 1978-04-24 | 耐アルカリ性短繊維入りセメント成形体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS586605B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62236704A (ja) * | 1986-04-08 | 1987-10-16 | 日本板硝子株式会社 | プリミツクス繊維補強セメント製品の製造方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS506633A (ja) * | 1973-05-21 | 1975-01-23 | ||
JPS509615A (ja) * | 1973-05-29 | 1975-01-31 | ||
JPS51115523A (en) * | 1975-04-03 | 1976-10-12 | Kubota Ltd | Production of glass fibreereinforced cement boards |
JPS5289115A (en) * | 1976-01-20 | 1977-07-26 | Toyo Boseki | Method of manufacturing artificial fiber reinforced cement boarddform products |
JPS52121627A (en) * | 1976-04-07 | 1977-10-13 | Nakano Sangiyou Kikai Kk | Production method of cement tile |
-
1978
- 1978-04-24 JP JP53047884A patent/JPS586605B2/ja not_active Expired
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS506633A (ja) * | 1973-05-21 | 1975-01-23 | ||
JPS509615A (ja) * | 1973-05-29 | 1975-01-31 | ||
JPS51115523A (en) * | 1975-04-03 | 1976-10-12 | Kubota Ltd | Production of glass fibreereinforced cement boards |
JPS5289115A (en) * | 1976-01-20 | 1977-07-26 | Toyo Boseki | Method of manufacturing artificial fiber reinforced cement boarddform products |
JPS52121627A (en) * | 1976-04-07 | 1977-10-13 | Nakano Sangiyou Kikai Kk | Production method of cement tile |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS54139924A (en) | 1979-10-30 |
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