JPS5856623Y2 - 鉄条網、電線、線材等切断鋏 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、鉄条網、電線その他の線材等を切断するため
の切断鋏に関するものであり、特に柄杆の承前に脱着自
在に取付ける柄の改良に関するものである。

従来から本願考案者により、交点を回動自在に軸着して
戒る２個の勢力の後端部を相互に重合し、ボルト及びナ
ツトを用いて回動自在に軸着すると共に、この軸着点に
柄杆の一端側を回動自在に軸着し、かつこの柄杆の他端
側に装着した柄を開閉させることにより勢力を自在に開
閉させ鉄条網、電線その他の線材を切断し得るように構
成した切断鋏が提案されている。

しかしこの従来型の切断鋏においては、柄の後端部の穿
孔内に夫々嵌装する２個の把持部に一本の長溝を具備す
るスパナ−について穿孔内に植立させた突起状の案内の
配置位置との関係でその嵌脱に関し左右互換性がなく、
左側の柄には左スパナ−を、また右側の柄には右スパナ
−を必ず嵌装しなければならず、取扱いに不便であるば
かりでなく、スパナ−の嵌脱を頻繁に行うとスパナ−の
長溝が摩耗特に平板を湾曲させて長溝を形成したものは
、該長溝が広がり、スパナ−が回動するため、２個のス
パナ−が左右の柄の開閉度を限定し把手を挟撃すること
を防止することができず、又柄の後端部の穿孔内に植立
させた案内及びスパナ−の自然脱落を防止する押えばね
が破損しやすい欠点があった。

本考案の目的は、スパナ−の嵌脱に関し左右互換性を与
えると共に、柄の後端部の穿孔内に配置するスパナ−の
挿通案内を棒状とし、そしてスパナ−の把持部に長溝を
形成するのではなく、把持部をスリットにし、かつ押え
ばねに一体的に連設された固定枠を柄の後端部外周に巻
装した補強環の外周上に重合し、上記案内棒を用いて一
体的に柄の外周に固定することにより従来型の切断鋏の
スパナ−が回動するために生ずる欠点を排除することに
ある。

また本考案の他の目的は、電気絶縁性を有する材料を用
いて柄を形成することにより電線を切断する場合にも感
電事故を防止することができる切断鋏を提供することに
ある。

以下図面に従って本考案の実施例を説明する。

図面において、１は交点を回動自在に軸着して成る２個
の努力であり、円形の咬歯部２に接続する先出部３を外
方に開かせ、夫々の後端部を相互に重合し、ボルト４及
びナツト５を用いて回動自在に軸着し、更にこの軸着点
に柄杆６の一端側を回動自在に軸着すると共に、この柄
杆６の他端側基部を膨大して一体に形成した水筒７に硬
質の塩化ビニール、プラスチック、ベークライト等絶縁
性材料を用いて一体成形した柄８を螺合する。

即ち水筒７の内周に内ねじを螺刻し、その末端部分にお
ける水筒７の外縁に切欠部９を設け、また柄８の一端側
には、外ねじを螺刻しかつその末端部分に突起１０を設
けた螺環１１を嵌着固定する。

而して螺環１１を水筒７に螺合させ、突起１０が切欠部
９に衝接するまで螺込み堅固に連結する。

また柄８の他端側にはその軸心に添って穿孔１２を穿設
する。

この穿孔１２はスパナ−１３の把持部１４を嵌入させる
ためのものであり、入口部分の外周縁に補強環１５を巻
装し、更にこの補強環１５の外側がら上記穿孔１２の前
部に突出する押えばね１６を固設する。

この押えばね１６は、上記穿孔１２内に把持部１４を嵌
入させたスパナ−１３の自然脱落を防止するためのもの
であり、一体に連設された固定枠１７を具備している。

この固定枠１７を補強環１５の外側に当嵌め、スパナ−
１３の挿通案内となるガイド棒１８を固定枠１７の略中
心部分から補強環１５及び柄８の側壁を貫通させ、かつ
穿孔１２の直径方向に添って反対側へ突出させ、この突
出部をかしめて補強環１５上に固定する。

固定枠１７の両側部は適宜ビス又はねし１９を用いて補
強環１５上から柄８の外周に固定する。

この場合固定用のビス又はねじ１９の先端を柄８の穿孔
１２内に突出させないように留意する。

スパナ−１３の把持部１４は、これを柄８の穿孔１２内
に嵌入した場合穿孔１２内に掛渡された上記ガイド棒１
８を跨ぎ、かつ穿孔１２内における回止めをするスリッ
ト２０を具備し、頭部２１を側方へ曲折させている。

而して左右の柄８の穿孔１２内に夫々スパナ−１３を嵌
着して夫々の頭部２１を内側に対向させておけば、左右
の柄８の閉鎖度を限定することができ、把手を挟撃する
ことがない。

このスパナ−１３は、本考案に係る切断鋏の努力を柄杆
６に軸着しているボルト４及びナツト５の脱着を使用す
るものであり、また頭部２１の側部に形成した衝撃部２
２は軸着部調整用のハンマーとして使用し得るものであ
る。

本考案は以上のように構成したから柄の後端部の穿孔内
に嵌装する２個のスパナ−に回動することなく左右互換
性を与えることができるばがっでなく、スパナ−を頻繁
に嵌脱させても押えばねを破損することがなく、かつ過
って通電されている電線を切断しても感電事故を防止す
ることができる実用上の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る鉄条網、電線、線材等切断鋏の実施
態様を示すものであり、第１図は平面図、第２図は柄の
縦断面図、第３図はサパナーの側面図、第４図は補強環
を示すものであり、イは正面図、口は平面図、第５図は
押えばねを示すものであり、イは正面図、口は底面図、
第６図は柄の組立方法を示す斜視図であり、第７図は従
来型の把持部に長溝を具備したスパナ−の正面図、第８
図はＡ−Ａ線断面拡大図である。 ８・・・・・・柄、１１・・・・・・螺環、１３・・・
・・・スパナ−１１５・・・・・・補強環、１６・・・
・・・押えばね、１７・・・・・・固定枠、１８・・・
・・・ガイド棒、２３・・・・・・長溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 柄杆の一端側に勢力を軸着し、他端側に柄を装着したも
   のにおいて、柄を絶縁性材料を用いて一体成形し、この
   柄の一端側に柄杆の承前に螺合される金属性螺環を嵌着
   固定すると共に、他端側の軸心にスパナ−の把持部を挿
   入する穿孔を穿ち、この穿孔の入口端外周に補強環を巻
   装し、この補強環の外周に上記スパナ−の脱落を防止す
   るための押えばねを有する固定枠を重合し、その押えば
   ね部を上記穿孔の前部に突出させると共に、この固定枠
   の略中心部分から補強環及び柄の側壁を貫通させ、かつ
   穿孔の直径方向に添って反対側にスパナ−の挿通案内と
   なるガイド棒を突出させ、この突出部をかしめて補強環
   上に固定し、更にスパナ−の把持部にこの把持部を柄の
   穿孔内に嵌入した場合穿孔内に該ガイド棒を跨ぎ、かつ
   穿孔内における回止めをするスリットを形設し、かつ側
   方へ曲折されているスパナ−の頭部にハイマーとして使
   用し得る衝撃部を形成したことを特徴とする鉄条網、電
   線、線材等切断鋏。