JPS5856347B2 - 製函機における段ボ−ルシ−トの供給装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は段ボールシートの印刷および切込み加工を行な
う製函機における段ボールシートの供給装置に関するも
のである。

段ボールシートの印刷および切込み加工は、通常第１図
に略示したような装置によって行なわれている。

即ち、給紙部１に積層された段ボールシートＡはキツカ
ー２の往復動によってその最下層部から１枚ずつ突き出
され、上下一対のフィードローラ３．４によりニップさ
れて第１印刷部５に供給される。

続いて二色印刷の場合においては第２印刷部６に送られ
、しかるのち罫線加工、スロット加工を行なう切込み部
７を経て折り畳み工程（図示せず）に移送される。

従ってこの工程においては、第２図イに示したようにケ
ースの水平方向の罫線Ｂ、Ｂが施された段ボールシート
Ａが供給され、第２図口に示したように適宜印刷Ｐ１．
Ｐ２が施されたのちケースの縦方向の罫線Ｃ，Ｃおよび
ケースの上蓋および底蓋を区画するスロワ）Ｄ、Ｄ。

Ｅ、Ｅが形成される。

しかしながら、この様な加工機への段ボールシーｌ−Ａ
の供給は、給紙部１に設けられたキツカー２と第１印刷
部５０入口に設けられたフィードローラ３，４の協働動
作により行なわれ、また給紙部１に積層される段ボール
シートＡには既に第２図イに示したようにケースの水平
方向の罫線Ｂ。

Ｂが存在し、この罫線Ｂ、Ｂ部分の厚みが他の部分より
も若干薄いことから、上記したフィードローラ３，４間
でニップされて移送される際、この罫線Ｂ、Ｂにおいて
スリップが生じ高精度な印刷を行なう上に大きな障害と
なっている。

この障害を回避する方法としてフィードローラ３，４間
の隙間（ゲージ）を段ボールシートＡの厚さ寸法よりも
若干小さくセットする手段が採用されているが、この場
合段ボールシートＡの要部である波形中芯の変形を招き
強度低下をきたすという不都合が発生する。

本発明は上述の障害や不都合を解消すべく、対のフィー
ドローラを用いることなく順次的確に段ボールシートを
供給できる装置を提供することを目的とする。

本発明はこのため、印刷部と段ボールシートの供給部と
の間に後端部が上記供給部の下方に位置するテーブルを
配置し、該テーブルの段ボールシートの移送方向に、前
記印刷部における版ドラムの円周長さと等しい間隔毎に
吸着部を設けた版ドラムと同等の周速でもって回動する
複数の無端ベルトを間隔をおいて張設し、該無端ベルト
の吸着部を前記テーブルの後部においてはテーブル表面
よりも低く、該テーブルの後部を通過した時点からテー
ブル表面から突出するようになし、前記供給部に前記版
ドラムの１回転毎に１往復して前記吸着部がテーブル表
面より突出する位置で段ボールシートが前記吸着部と合
致する様に段ボールシートをテーブル表面に沿って順次
突き出す段ボールシートの突き出しキツカーを設け、こ
のキツカーにより突き出された段ボールシートを無端ベ
ルトの吸着部で吸着し、この吸着状態で移送して正確に
版ドラムに送り入れる様にした段ボールシートの供給装
置を提供する。

以下、本発明の一実施例を第４図〜第７図に基づいて説
明する。

本発明は第１図に略示したように段ボールシートＡの供
給部１に続いて印刷部５，６および罫線加工とスロット
加工を行なう切込み部７が設けられてなる製函機におい
て、該印刷部５の入口に設けられた一対のフィードロー
ラ３．４を取り除いてもしくはローラ３，４間の隙間を
大きくして該印刷部５と該供給部１との間にテーブル１
０を設け、該テーブル１０の後端部に供給部１を配設し
て供給部１に積層されている段ボールシートＡをその最
下層からキツカー２でもってテーブル１０表面に沿って
順次突き出すようになすとともに、該テーブル１０上に
突き出された段ボールシートＡを印刷部５の版ドラム１
１に向って移送するための無端ベルト１２を配設する。

該無端ベルト１２は第５図、第６図に示したように細い
帯状の伸縮性が少なくかつ裏面にラック状の歯形１３を
備えたタイミングベルトによって構成され、上記したテ
ーブル１０の段ボールシートＡの移送方向に間隔をおい
て複数本巻装され、各無端ベルト１２．１２は共通の軸
１４によって一斉に回動されるように装着されている。

この無端ベルト１２゜１２の有効長さは印刷部５におけ
る版ドラム１１の円周長さの整数倍であり、版ドラム１
１の円周長さに等しい間隔毎にベルト表面から突出しか
つ吸引細孔１５を備えた吸着部１６を有していて、テー
ブル１０の下面側に設けられた吸気ダクト１７と連通し
て該部分１６上に位置した段ボールシートＡを吸着保持
し得るようになっている。

そして、テーブル１０に巻装された状態においては、上
記吸引細孔１５を備えた吸着部１６が供給部１の下方位
置、即ちテーブル１０の後端部においては該テーブル１
０の表面より僅かに低い位置にあり、該テーブル１０の
後部を通過した位置に達した時点から該テーブル１０の
表面から突出するようにテーブル１０と無端ベルト１２
との位置関係が保持されている。

したがって該テーブル１０の後部において支持されてい
る段ボールシー）Ａの最下層部分は、回動中の無端ベル
ト１２０表面とは非接触状態にある。

供給部１の下方に設けられているキツカー２は周知のご
とく前後に所定ストローク往復動され、最下層の段ボー
ルシートＡを供給部１からテーブル１０上に向って突き
出す作用をなす。

上記した無端ベルト１２は印刷部における版ドラム１１
と同一周速でもって該版ドラム１１と同調駆動され、ま
た上記キツカー１２は該版ドラム１１の１回転毎に１往
復され、好ましくはその突き出し速度は上記無端ベルト
１２の周速とほぼ同等に設定され、かつ無端ベルト１２
の前記吸着部１６がテーブル１０の後端部に達した時点
に突き出し動作を開始し、突き出されている段ボールシ
ートＡの前端と吸着部１６の前端部とがほぼ一致するタ
イミングでもって動作するように設定されている。

なお、テーブル１０の後部において無端ベルト１２０表
面を該テーブル１００表面を該テーブル１０の上面から
沈んでいる状態となし、該テーブル１０の後部を通過し
た時点から該無端ベルト１２の吸着部１６を該テーブル
１００表面から突出するようになす手段としては、第８
図に示したように無端ベルト１２表面に対してテーブル
１０を若干傾け、後部においてはテーブル１０の表面が
無端ベルト１２から若干突出し、前部においてはテーブ
ル１０の表面が若干沈むようになしてもよく、また、第
９図に示したごとくテーブル面１０の後部が若干高くな
るようその表面高さに差を付けておいてもよい。

続いて上記のごとく構成されてなる本発明装置の動作要
領について説明すると、加工機のメインモーター（図示
せず）が起動されると、キツカー２、無端ベルト１２、
印刷ドラム１１．罫線加工ロー５２０およびスロット加
工ローラ２１等が一斉に駆動される。

まず、キツカー２によって段ボールシート供給部１内の
最下層の段ボールシートＡが突き出される。

この突き出しタイミングは無端ベルト１２の吸着部１６
が第１１図に示したようにテーブル１０の後端部に到達
して該吸着部１６の前端部１６′が最下層の段ボールシ
ートＡの前端部Ａ′に位置した時点において開始される
。

キツカー２の前進直前において上記吸着部１６が最下層
の段ボールシートＡの下面に到着しても前述したように
供給部１の下方位置における無端ベルト１２はテーブル
１０の上面よりも低い位置において移動するようになし
ているから、無端ベルト１２の吸着部１６の上面と最下
層の段ボールシートＡとは接触せず無端ベルト１２の移
動によって最下層の段ボールシートＡは移送することが
ない。

上記時点においてキツカー２による段ボールシー４の突
き出し作用が開始されると、最下層の段ボールシートＡ
は無端ベルト１２の移動による影響を受けることなくテ
ーブル１０上に向って所定の位置まで突き出され、この
時点において突き出された段ボールシートＡの下面に達
している無端ベルト１２の吸着部１６がその細孔１５を
介して吸気ダクト１７からの吸気作用を受け、上記段ボ
ールシートＡを吸着し版ドラム１１に向って移送を開始
する。

前述したようにこの吸着位置からは該吸着部１６はテー
ブル１００表面から若干突出して移動されるようになっ
ているから、吸着された段ボールシートＡは以後テーブ
ル面とは非接触な状態で移送され、テーブル面との接触
抵抗を受けることなく確実に版ドラム１１に向って送ら
れる。

本発明の製函機における段ボールシートの供給装置によ
れば、以上の説明から明らかな様に、キツカーにより版
ドラムの１回転毎に突き出された段ボールシートは、そ
の送り間隔を正確に保持して版ドラムに向って的確に移
送することができるとともに、供給部から版ドラムへの
送り込みは無端ベルトの吸着部の吸着保持作用によって
遂行されるから、従来のごとく版ドラムの直前の一対の
フィードローラが不要となり、段ボールシートの罫線部
分による前述したスリップの発生の憂いは全くなく、印
刷の位置ずれ現象を解消することができ、また吸着部を
段ボールシートの移送間隔で設けているので段ボールシ
ニトを吸着すると吸着位置を変えずにそのまＸの状態で
吸着部の移動により確実に移送でき、しかもテーブルの
後部においては段ボールシートと吸着部は接触しないの
で段ボールシートはこの部分では無端ベルトの移動によ
る影響を受けずに突き出しキツカーにて正確にテーブル
表面に沿って突き出され、テーブルの後部を通過した時
点で吸着部に合致し、以後はテブル表面とは非接触な状
態で接触抵抗を受けずに吸着部にて吸着されて移送され
、こうして段ボールシートを確実にかつ正確に供給でき
る等、有益な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の製函機を暗示した側面図、第２図は段ボ
ールシートの加工処理前と処理後を示した平面図、第３
図は段ボールシートの部分側面図、第４〜１２図は本発
明の実施例を示したものであって第４図は全体の簡略側
面図、第５図および第６図は無端ベルトの側面図および
平面図、第７図は主要部の斜視図、第８図および第９図
はテーブルと無端ベルトとの位置関係の異なる態様を示
した簡略側面図、第１０図〜１２図は供給部からの移送
要領を示したそれぞれ概略側面図、そして第１３図およ
び第１４図はテーブルの後部および中間部における断面
図である。 １は段ボールシート供給部、２はキツカー ５は印刷部
、１０はテーブル、１１は版ドラム、１２は無端ベルト
、１６は吸着部、Ａは段ボールシート。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 印刷部と段ボールシートの供給部との間に後端部が
   上記供給部の下方に位置するテーブルを配置し、該テー
   ブルの段ボールシートの移送方向に、前記印刷部におけ
   る版ドラムの円周長さと等しい間隔毎に吸着部を設けた
   版ドラムと同等の周速でもって回動する複数の無端ベル
   トを間隔をおいて張設し、該無端ベルトの吸着部を前記
   テーブルの後部においてはチーフル表面よりも低く、該
   テーブルの後部を通過した時点からテーブル表面から突
   出するようになし、前記供給部に前記版ドラムの１回転
   毎に１往復して前記吸着部がテーブル表面より突出する
   位置で段ボールシートが前記吸着部と合致する様に段ボ
   ールシートをテーブル表面に沿って順次突き出す段ボー
   ルシートの突き出しキツカーを設けたことを特徴とする
   製函機における段ボールシートの供給装置。