JPS5856089Y2 - ソフトジヨウ成形用のホルダ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、チャックのショウ支持面に設けたソフトジ
ヨウのチャツキング面を旋削成形する場合に使用するソ
フトジヨウ成形用のホルダに関するものである。

一般に、旋盤用チャックのソフトショウで被加工物をチ
ャッキングするとき、ソフトジヨウのチャツキング面が
被加工物の外周に密着するよう上記チャツキング面を旋
削するようにしている。

チャツキング面を旋削する場合、普通、被加工物をチャ
ッキングしたときと同じ状態にソフトショウを固定して
ソフトジヨウのチャツキング面を旋削する方法が採られ
ている。

ところで、ソフトショウを固定する方法には種々の方法
が存在するが、いずれの方法も問題がある。

例えば゛、第１図及び゛第２図に示すように、チャック
本体１のショウ支持面に設けた複数のソフトジヨウ２で
芯金３をチャッキングして各ジヨウ２を固定する方法に
おいては、被加工物の大きさに対応する芯金３を形成す
る必要があり、芯金３の形成に手間がかかるという問題
がある。

特に、第２図に示すように、厚みの薄い芯金３をチャッ
キングしてソフトジヨウ２を固定する場合、ソフトジヨ
ウ２の安定が悪く、旋削時においてソフトジヨウ２の先
端が振れ、正確に旋削することができない。

また、第３図に示すように、ソフトジヨウ２に形成され
たボルト挿入孔４にピン５を挿入し、このピン５間に位
置させた円板６の外周に上記のピン５を係合させてソフ
トジヨウ２を固定する方法、及び第４図に示すように、
円板６の中央部に形成した円形の透孔７の内周にボルト
挿入孔４に挿入したピン５を係合してソフトジヨウ２を
固定する方法においても、被加工物の大きさに対応して
円板６を形成する必要があるため、円板６の形成に手間
がかかるという問題がある。

この考案は、上記の問題を解決し、ショウ支持面に設け
られてラジアル方向に移動可能な複数のソフトジヨウを
任意の位置に確実に固定することができるようにしたソ
フトジヨウ成形用のホルダを提供することを目的として
いる。

この考案は、中央に透孔を有する円板の外周部にソフト
ショウと同数の長孔を円方向に傾斜させて設け、上記各
長孔に挿入されたピンをソフトショウに形成したボルト
挿入孔に挿入し、前記円板の表面側よりピンの先端に設
けたねし孔にねじ込む締付ボルトの締付けによって円板
を固定するようにしたものである。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明する
。

第５図乃至第７図に示すように、この考案に係るホルダ
は、チャック本体１０のショウ支持面に設けられてラジ
アル方向に移動可能な複数のソフトジヨウ１１と同数の
ピン２０と、円板３０と、上記ピン２０と同数の締付ボ
ルト４０との組合わせから戊っている。

ピン２０は、ソフトジヨウ１１に形成したボルト挿入孔
１２に対して挿入可能になり、その先端部には円板３０
の厚みより短い小径軸部２１が形成され、上記小径軸部
２１の先端にねじ孔２２が設けられている。

円板３０は、中央に円形の透孔３１を備え、この透孔３
１の周りにソフトジヨウ１１と同数の長孔３２が等間隔
に設けられている。

各長孔３２は、ピン２０の小径軸部２１が挿入可能な幅
寸法に規制されている。

この各長孔３２は、円方向に傾斜して円板３０の中心部
に位置する内端と円板３０の外周部に位置する外端とが
円方向に位置ずれしている。

なお、長孔は３２は、弧状であってもよく、あるいは直
線状であってもよい。

いま、各ソフトジヨウ１１に形成したボルト挿入孔１２
にピン２０を挿入し、その外側より円板３０を当てがっ
てピン２０の小径軸部２１を長孔３２に挿入し、この円
板３０の表面よりピン２０の先端のねし孔２２に締付ボ
ルト４０をねじ込むことによって、この考案に係るホル
ダを組立てることができる。

この場合、締付ボルト４０に座金４１を装着しておくの
がよい。

上記のようなホルダの組立て状態において、ソフトジヨ
ウ１１をラジアル方向に移動させると、円方向に傾斜し
た長孔３２とピン２０との係合によって円板３０が回転
する。

ソフトジヨウ１１を所定の位置まで移動させたのち、各
締付ボルト４０を締付けると、円板３０は座金４１とピ
ン２０の段部とで挾持されるため、円板３０が固定され
、この結果ソフトジヨウ１１も同時に固定される。

したがって、ソフトジヨウ１１を被加工物の大きさに合
わせて位置調整したのち、ソフトジヨウ１１のチャツキ
ング面をバイト５０で旋削することにより、上記チャツ
キング面を被加工物の外周形状に対応させることができ
る。

なお、バイトによる旋削は、被加工物の外周を挟持する
チャツキング面であってもよく、あるいは被加工物の内
周を挟持するチャツキング面であってもよい。

以上のように、この考案は、ソフトショウのボルト挿入
孔にピンを挿入し、このピンの小径軸部を円板の外周部
に形成した長孔に挿入し、上記長孔を円方向に傾斜させ
、円板の表面がらピンの先端に形成したねし孔に締付ボ
ルトをねじ込んだので、前記締付ボルトを締付けること
によってソフトショウをラジアル方向の任意の位置で確
実に固定することができる。

このため、被加工物の大きさに合わせて芯金を形成した
り、あるいは円板を形成するという従来の不都合を解決
することができ、一つのホルダによってソフトショウの
チャツキング面を任意形状に旋削することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図はソフトショウを固定する従来例を示
すもので、第１図及び第２図は側面図、第３図及び第４
図は一部切欠側面図、第５図はこの考案に係るホルダの
一部切欠側面図、第６図は正面図、第７図は同上ホルダ
の分解斜視図である。 １１・・・ソフトジヨウ、１２・・・ボルト挿入孔、２
０・・・ピン、２１・・・小径軸部、２２・・・ねじ孔
、３０・・・円板、３１・・・透孔、３２・・・長孔、
４０・・・締付ボルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. チャックの各ソフトショウに形成されたボルト挿入孔に
   対して挿入可能な複数のピンと、上記各ピンの先端部に
   設けた小径軸部が挿入可能な長孔を外周部に有し、中央
   部には透孔を形成した円板と、この円板の表面側より前
   記ピンの先端に形成したねし孔に対してねじ込まれる締
   付ボルトより成り、前記長孔は、円方向に傾斜して円板
   の中心部に位置する内端と円板の外周部に位置する外端
   とが円方向に位置ずれしていることを特徴とするソフト
   ジヨウ成形用のホルダ。