JPS5855373Y2 - 複写機における原稿供給装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 シート状原稿による露光には、該原稿を走行させつつ、
その運動を利用してスリット露光走査を行なうものと、
原稿を静止させておき、全面同時露光、あるいは、露光
光学系を移動させることによるスリット露光走査を行な
うものとがある。

本考案は、それらのうち、原稿を静止させておき、全面
同時露光あるいは、スリット露光を行なう方式の複写機
に関するものであって、その露光部にシート状原稿を供
給する装置に関するものである。

このような原稿供給装置には、巾広のエンドレスベルト
が使用され、それによってシー１〜状原稿が露光部に設
けたコンタクトガラスに接しつつ走行駆動される。

そして、原稿がコンタクトガラス上の所定の位置に達し
たならばその走行を停止させ、この静止せる原稿に対し
て露光が行なわれる。

本考案は、前記原稿の走行停止を円滑、確実に行なうこ
とを目的とするもので゛あって、図はその実施例を示す
ものである。

１は複写機本体であって、その上面にコンタクトガラス
２が設けられている。

コンタクトガラス２はその上面によって原稿を支え、コ
ンタクトガラス２の下方に設けた露光光学系（図示せず
）に向けて、原稿からの反射像を透過させる。

３，４はプーリーであって、広巾コンタクトガラスの奥
行に対応するだけの巾）のエンドレスベルト５が、これ
に張設されている。

プーリー３，４は、コンタクトガラス２の上面に接近配
置されているので、エンドレスベルト５は、コンタクト
ガラス２の全面に近接対向する。

プーリー４は駆動力を与えられており、その結果エンド
レスベルト５は矢印Ａで示す方向に走行駆動される。

プーリー３は、第２図に示すように小径部３ａと大径部
３ｂとを軸方向に交互に配列させた形状を有している。

したがって、それに巻掛けられたエンドレスベルト５は
、図示のように凹凸を生しる。

すなわち、プーリー３の小径部３ａにおいては、エンド
レスベルト５はプーリー３に接触せず、大径部３ｂのみ
において、エンドレスベルト５の支持が行なわれるので
、エンドレスベルト５に作用する張力により、その小径
部３ａに対向する部分が凹部となる。

この凹部は、プーリー３付近のみでなく、プーリー４に
向って襞状に延在する。

プーリー４は平滑なものであってもよいが゛、これにも
プーリー３と同様の段差を設けてもよい。

その場合には、前記襞状の凹部は、エンドレスベルト５
の全長に亘って生じる。

６はプーリー３に対向して設けた位置決め爪であって、
コンタクトガラス２の終端部に配置されており、エンド
レスベルト５の凹部に対向する位置に櫛歯状に爪部６ａ
を備えている。

位置決め爪６は、それに設けた斜めの長孔６ｂをガイド
ピン１３に嵌合させることにより、コンタクトガラス２
に対して垂直な面内において摺動可能に支持されている
。

そして、常時はスプリング１４の力で図示の位置に引寄
せられているが、図示しない電磁石の付勢により矢印Ｂ
方向に引かれると、長孔６ｂに沿って斜め下方に摺動す
る。

９は原稿供給台であって、これに積重ね状にセットされ
たシート状原稿１１は、矢印Ｃ方向に回転する給紙ロー
ラ７、およびそれとは逆の矢印り方向に回転する逆転ロ
ーラ８の作用で、下層のものから１枚ずつ順次繰出され
る。

繰出されたシート状原稿１１は、ガイド板１０で案内さ
れてコンタクトガラス２上に送られる。

そして、エンドレスベルト５によって、コンタクトガラ
ス２に密接しつつ、エンドレスベルト５と共に矢印Ａ方
向に搬送される。

シート状原稿１１の先端縁がコンタクトガラス２の左端
に達すると、エンドレスベルト５の凹部内に突出してい
る位置決め爪６の爪部６ａによって、進路を遮られる。

その結果、エンドレスベルト５は走行を続けるが、シー
ト状原稿１１は移動を停止する。

この停止位置は、露光に必要な所定の位置に合わせであ
るので、シート状原稿１１は、コンタクトガラス２上に
おいて露光を受けるのに適した位置を占めることになる
。

ここで、シート状原稿１１が露光を受け、それが終ると
、位置決め爪６が、電磁石の付勢により、矢印Ｂ方向の
力を受ける。

その結果位置決め爪６は、長孔６ｂに沿って斜め下方に
摺動するので、爪部６ａは、エンドレスベルト５の凹部
から脱出し、シート状原稿１１の進路から退避する。

したがって、シート状原稿１１は、再びエンドレスベル
ト５により矢印Ａ方向に搬送され、排出トレイ１２上に
排出される。

シート状原稿１１の排出が終ると、電磁石の付勢が断た
れ、位置決め爪６はスプリング１４の力で図示の位置に
戻り、次のシート状原稿１１の到来を待ち受ける。

本考案は以上のように、原稿搬送用のエンドレスベルト
を支持するプーリーに小径部と大径部とを交互に設け、
それによりエンドレスベルトに凹凸を生じさせるので、
シート状原稿がエンドレスベルトに密着することがない
。

したがって、エンドレスベルトの凹部内に突出する爪に
よって、シート状原稿の移動を円滑、確実に停止させる
ことか゛で゛きる。

そして、エンドレスベルトに凹凸が生じるため、その摩
擦係数の選定、すなわち材質の選定と、エンドレスベル
トとコンタクトガラス間の間隔の選定が、従来の平らに
張設したベルトを用いる場合より容易になる。

なお、小径部と大径部とを有するプーリーは、プーリー
の周面形状をそのようにするだけでなく、同径の複数の
巾の狭いプーリーを、間隔を置いて軸上に串刺状に配置
しても得られる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであって、第１図は正面
図、第２図は要部の側面図である。 ２・・・コンタクトガラス、３，４・・・プーリー ５
・・・エンドレスベルト、６・・・位置決め爪、１１・
・・シート状原稿。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一対のプーリー間に張設され、所定の方向に走行駆動さ
   れる巾広のエンドレスベルトを備え、該ベルトによって
   シート状原稿を露光部に設けたコンタクトガラスに対し
   て接しつつ給送するようにした原稿供給装置において、
   前記一対のプーリーの少なくとも一方が小径部と大径部
   とを軸方向に交互に配列させた形状を有すると共に、前
   記小径部によって生じる前記ベルトの凹部に対して、位
   置決め爪を出没自在に対向させてなる複写機における原
   稿供給装置。