JPS5854204Y2 - スプレイ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は被処理物に加熱水、冷却水、洗浄水などを噴霧
するためのスプレィ装置に関するものである。

たとえばビールなど壜、罐などの殺菌機にあっては、機
内の搬送装置によって壜、罐などの被処理物を絶え間な
く前進させながら、上部に設けたスプレィ装置から加熱
水、冷却水などを噴霧し、被処理物に予熱、加熱、殺菌
、予冷、冷却の各処理をこの順に施している。

この場合、多数の被処理物に対して均一に前記各処理を
施す必要があるため、前記搬送装置は多数のグレーＩ・
バーを並設して幅広のものとなし、この上に被処理物を
適当な間隔ごとに整然と並べ、これをウオーキング形式
で搬送している。

したがって搬送装置上部のスプレィ装置は、幅広に並べ
られたすべての被処理物に対して均一な状態で処理水を
噴霧できるものでなければならない。

このため従来のスプレィ装置は、搬送装置の上部で、被
処理物の移動方向と平行に配設された主管から直角方向
に給水ヘッダ管を延設し、この給水ヘッダの軸心方向複
数個所に、先端に散水ノズルを有する分岐管を前記移動
方向に沿う方向に分岐連設し、前記散水ノズルとして円
錐状の噴射パターンを有するコーンタイプのものを使用
してなるものであった。

しかしかかる従来のスプレィ装置には致命的な欠点があ
った。

すなわち給水ヘッダ管の一端側から供給された処理水が
複数の分岐管へ分流する場合、その流量が給水ヘッダ管
の供給元部に近い側の分岐管に対しては少なくなり、遠
い側の分岐管に対しては多くなるという現象がおきる。

このため各分岐管の散水ノズルからの散水量が均一 ど
ならず、特に散水量が少なくなる給水ヘッダ管の供給元
部に分岐連設された分岐管の散水ノズルにおいては、良
好な噴射パターンが得られず、処理水の噴射状態が散水
ノズルの直下に向って伸びる直線状となることがあった
のである。

このようなスプレィ装置では被処理物を均一に処理する
ことは不可能で、特に前述したような殺菌機内の搬送装
置４二部に設けられるスプレィ装置では、搬送装置が幅
広の搬送面を有するため給水ヘッダ管もそれに応じて長
くする必要があるから、前記欠点は殺菌機の性能低下に
つながっている。

本考案は従来の欠点に鑑みてなされたものであり、以下
その実施例を斜上の殺菌機内に設置されるスプレィ装置
を例として説明する。

なお本考案は前記殺菌機以外の設備のスプレィ装置とし
ても適用できることは言うまでもない。

第１図において、１は殺菌機内の予熱部、加熱部、殺菌
部、予冷部及び冷却部に互って設置された搬送装置であ
り、この搬送装置は、多数のグレートパー２を間隔を密
として多数並設し、これらのグレートパー２の交互に位
置するものを一体として全体を二つの群に分け、各グレ
ートパ一群に互に半周期だけ位相のずれた平行四辺形モ
ーションを行なわせて、被処理（この実施例では罐）３
を絶え間なく矢印Ｘ方向に前進させ得るようになってい
る。

被処理物３は一定間隔をおいてグレートパー２上の前後
左右方向に整然と並べられている。

搬送装置１の幅方向中央部の上方には給水主管４があり
、この給水主管４の軸心方向適所から給水ヘッダ管５を
直角方向に連通連設している。

給水ヘッダ管５はその先端部が搬送装Ｎ１の側端上方に
位置し、かつその軸心方向の複数個所に分岐管６を分岐
連設している。

分岐管６は、給水ヘッダ管５の最基部及び最先端部にあ
るもの６ａを除いて、第１図、第２図、第３図から明ら
かなように、その両端に下向きの円錐状噴霧パターンを
有する散水ノズル７を有し、かつこれら散水ノズル７が
隣接する分岐管６の散水ノズル７との間で千鳥状をなす
ようにその軸心方向中央部で前記給水ヘッダ管５の管壁
上部に連設されている。

分岐管６は給水ヘッダ管５より小径であるので、前記の
ように両管５，６が直角でない角度で交叉するようにす
ると、両管５，６の内部同士を連通ずるための通孔５Ａ
、６Ａの開口面積を大きくとることができる。

しかも隣接する分岐管６の間では、それらの散水ノズル
７が千鳥状をなすようになっていることによって、搬送
装置１（第１図参照）上を矢印Ｘ方向に移動している被
処理物３（第１図参照）のすべてに対し、より均一な処
理水の噴霧が可能となる。

さて、第４図、第５図において、８は分岐管６内部の散
水ノズル７に至る直線状流路の管壁に形成された絞り部
である。

この実施例では絞り部８を分岐管６の周方向で９０°お
きに四条形成してあり、かつその長さＬは分岐管６の内
径りの約４倍長としている。

紋り部８の数は四条に限られるものではない。

すなわち絞り部８が形成されている部分の分岐管６の断
面形状は、第５図によく示されているように、紋り部８
と非絞り部９との境界部分１０がほぼ角状となり、処理
水はこのように絞られた通路１１を通って整流され散水
ノズル７に至るのである。

この実施例によると、複数の分岐管６には、その軸心方
向中間部管壁に、鉄管６の軸心方向に伸びる四条の絞り
部８を周方向９０°おきに形成しであるので、流量が少
ないときでも所定の流速が得られ、かつ整流され、各分
岐管６に設けられた散水ノズル７からは一様は円錐状噴
霧パターンで処理水が噴霧される。

加えて前記したように各散水ノズル７は搬送装置１の幅
方向で千鳥状に位置しているので、該搬送装置１−Ｌを
移動している被処理物にはすべてに亙って均一な処理が
施される。

また分岐管６を給水ヘッダ管５の管壁土部に連設してい
るので、給水ヘッダ管５内の異物は鉄管５の内部に留ま
り、分岐管６へは流入しない。

以上実施例で説明したように、本考案によると、非常に
簡単な構成で、流量が少ないときでも所定の流速が得ら
れ、かつ整流されて、分岐管の散水ノズルから均一な状
態で処理水を噴射させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を適用したスプレィ装置を有する殺菌機
内部の概略斜視図、第２図は給水ヘッダ管５の要部平面
図、第３図は第２図のＡ−Ａ矢視図、第４図は分岐管６
の一部破断側面図、第５図は第４図のＢ−Ｂ矢視図であ
る。 ５・・・・・・給水ヘッダ管、６，６ａ・・・・・・分
岐管、７・・・・・・散水ノズル、８・・・・・・絞り
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 給水ヘッダ管の軸心方向複数個所に該ヘッダ管と交叉す
   る方向に伸びる分岐管を連通連設し、この分岐管の先端
   部に散水ノズルを設けたスプレィ装置において、前記分
   岐管内部の散水ノズルに至る直線状流路の管壁に、前記
   流路の軸心方向に適当長さ伸びる凹部を周方向等角度お
   きに複数条絞り加工して形成した紋り部を設けたことを
   特徴とするスプレィ装置。