JPS5854177Y2 - 連続式「ろ」過機における「ろ」材の洗滌装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、濾過槽の下部に濾材の移送装置を連結する
と共に、濾過槽の上部に濾材の洗滌装置を設けて、濾過
槽内に流動可能な濾床を形成している粒状の濾材を、上
記濾材の移送装置により、その下部から連続的に少しづ
゛つ抜取って洗滌装置へと移送し、それを、濾過槽内の
濾床の上位へと供給された原水の一部にて前記濾材の洗
滌装置内で洗滌した上、濾床の上へと還元せしめうるよ
うに構成せる連続式濾過機における、２−１−記濾材の
洗滌装置に関するものである。

従来公知の、上記のような構成の連続式濾過機にあって
は、濾過槽内への原水の流入量が増加すると、洗滌室に
流入してくる洗滌水量も増加して、濾材が洗滌水ととも
に流失するおそれがあり、原水の流入量が減少すると、
洗滌室に流入してくる洗滌水量が減少して、充分に洗滌
できなくなる欠点があった。

そこで本考案者は、この問題を解決するため、さきに、
Ｅ記のような構造の連続式濾過装置における濾材の洗滌
装置を、第１図に示すような、濾床２を下部から上方へ
と貫いてその上端部を濾床２の一巨万位の原水室３内に
開口せしめた濾材の移送管４と、この移送管４の上端の
開「−」部４ａを囲繞させて配設せる筒状の濾材洗滌室
５と、この濾材洗滌室５の朴側に配設せる溢流汚水受６
と、これら濾材洗滌室５と溢流汚水受６の両者を、洗滌
室５の上端の溢流口５ａの液面ＷＬ、、が、原水の液面
ＷＬ、よりも下位に位置するように保って原水室３内に
浮上保持するフロート７とでもって構成すると共に、濾
過槽１内への原水の供給口８を、濾床２の上方位におい
て、前記濾材の移送管４に取付けた洗滌済濾材の分配量
９の上方位またはその下方位の適所において濾過槽１内
へと開口せしめたものを開発した。

そして、このような構成の濾材の洗滌装置にあっては、
濾過槽１の内部の原水室３が、そのまま洗滌水の貯溜部
として作用するので、濾材の洗滌用水の水量は、フロー
ト７の浮力を調節して、前記溢流＋１−１５ ａの液面
ＷＬ２と原水室３の液面ＷＬ１の差△ｈ１を適当に設定
することによって、これを調節できた。

しかしながら、前記濾材の移送管４によって循環される
濾材の量に変動が生じた場合には、なお次のようなトラ
ブルが生じた。

すなわち、この循環濾材の量に変動が生じると、筒状の
洗滌室５内で、降下する濾材と一且法する洗滌水とを対
向流せしめることにより、濾材の洗滌を行わせるように
なっているので、濾材の流下抵抗の変化に基き、洗滌水
の洗滌室５内における圧力損失に変動を来して、その結
果、前記液面差△ｈ１が変動して、洗滌水量に好ましく
ない変動を生ずることが解った。

すなわち、濾材の循環量が増加すると、筒状の洗滌室５
内における圧力損失が増加し、洗滌水の流量が減少して
、充分な濾材の洗滌ができず、汚濁物質が濾過槽１外へ
と排出されずして濾床２へと還元されることとなり、反
対に、濾材の循環量が減少すると、筒状の洗滌室５内の
圧力損失が減少し、洗滌水の流量が増加して、濾材が洗
滌水と共に濾過槽１外へと流失される虞れのあることが
解ったのである。

この考案は、上記の問題を解決したもので、その要旨と
するところは、上記のような連続式濾過機において、濾
材の洗滌装置を、その上端部を濾床の一且方位の原水室
内に開口せしめた濾材の移送管と、この移送管の上部を
、絞られたその下端部にて囲繞せしめて濾過槽内に配設
せる筒形の仕切板とでもって構成すると共に、上記仕切
板にて濾過槽内に形成された洗滌室内に、その上端を洗
滌汚水の溢流口とした洗滌汚水の集水管と、この集水管
の上端部からの溢流汚水を受けてそれを濾過槽外へと導
く汚水受と、フロートとからなる、集水装置を配設して
、フロートにて集水管の上端を洗滌室内の液面よりも下
位に保ち、汚水受の上端は、これを洗滌室内の液面より
も上位に設定した点にある。

実施例を第２図について説明するに、この考案に係る濾
材の洗滌装置は、第１図に示されているような連続濾過
装置に、第１図に示されている濾材の洗滌装置を、これ
に変えて実施しうるものであるから、第２図には、この
考案にしたがって場合の濾材の洗滌装置の要部のみを示
しである。

したがって、以下の説明において第２図に図示されてい
ない部分の構造ならびに符号は、第１図に図示されてい
る通りのものである。

そして、第２図において、４は、第１図に示されている
通りに、濾床２をその下部から上方へと貫いて、その上
端部４ａを濾床２の上方位の原水室３内に開口せしめら
れた濾材の移送管であす、９は、この移送管４の適所に
固着した洗滌済濾材の分配傘であるが、この考案にした
がって濾材の洗滌装置は、前記濾材の移送管４と、濾過
槽１内の上記分配傘９の上方位の原水室３内に配設され
て、前記移送管４の上部を、絞られたその下端部１０ａ
にて囲繞している、筒形の仕切板１０とでもって構成さ
れており、濾床２よりも上位で、濾過槽１内に開口され
た原水の供給管１１から、原水室３内へと供給された原
水の一部が、前記絞られた下端部１０ａからなる、洗滌
管を通って、前記仕切板１０にて仕切られた洗滌室１５
内へと導入されることにより、該洗滌管１０ ａ内を降
ｒする濾材が、該洗滌管１０ ａ内を対向流する上記原
水の一部によって、洗滌されるようになっているのであ
るが、仕切壁１０にて原水室３に形成された洗滌室１５
内には、次のような洗滌汚水の集水装置１６を設けであ
る。

すなわち、１７は濾過槽１の上部に架は渡されたフレー
ム、１８はこのフレーム１７から下向キに突設された円
筒形のフロートガイドで、このフロートガイド１８に転
接する転子１９を有して上下動自在なフロート２０が、
洗滌室１５内に浮べられている。

またフレーム１７からは、フロートガイド１８と同心的
な空気抜き管２１が下向きに突設されていて、この空気
抜き管２１は、前記濾材の移送管４よりも若干大径で、
その下端部２１ ａは移送管４の−」二端部４ａに一部
オーバーラツプしている。

２２は、前記フロート２０に支持せしめて空気抜き管２
１の外側に同心的に配した、洗滌汚水の集水管、２３は
、同じくフロート２０に支持せしめて集水管２２の外側
に配設した汚水受で、集水管２２とこの実施例の汚水受
２３とは、フロー１〜２０によって、集水管２２の上端
縁２２ ａを、洗滌室１５内の液面ＷＬ２よりも下位に
保たれ、汚水受２３の上端を、洗滌室１５内の液面ＷＬ
２よりも上位に保たれていて、集水管２２の上端縁２２
ａからは、集水管２２内を上昇してきた洗滌汚水が、
汚水受２３内へと所望のヘッド差△ｈ２でもって溢流せ
しめられるように、フロート２０の浮力を調節されてい
る。

なお、汚水受２３は蛇腹骨２５を介して濾過槽１外へと
通じる洗滌汚水の排水管２６に連結されており、洗滌室
１５内には、前記集水管２２の下端部にオーバラップせ
しめてそれよりも大径の筒からなる中仕切り板２７を配
設しである。

次に作用について説明すると、この考案に係る濾材の洗
滌装置は上記のように構成されているので、濾材の移送
管４にて濾材２の下部から抜き取られた汚染濾材は、該
移送管４の上端部４ａから洗滌室１５内へと放出され、
このようにして放出された汚染濾材は、集水管２２の一
ヒ端部２２ ａと原水室３内の原水の液面ＷＬ１との水
頭差△ｈ３でもって集水管２２内を上向流せしめられる
原水により洗滌管１０ ａ内で洗滌されることとなり、
洗滌された濾材は、濾材の分配傘９上へと落下して、濾
床２の上の周縁部へと均一に還元せしめられ、洗滌汚水
は、中仕切板２７内と集水管２２内を通って、その上端
縁２２ ａから汚水受２３内へと溢流せしめられ、洗滌
汚水の排水管２６を通って、濾過槽１外へと排出される
ことになるのであるが、この考案にしたがった洗滌装置
にあっては、前記集水管２２の上端縁２２ ａが、フロ
ート２０によって洗滌室１５内の液面ＷＬ２に対して一
定のヘッド差に保されていて、集水管２２内では、洗滌
濾材による洗滌汚水の圧力損失が全くないので、洗滌汚
水の排出管２６からは、常にフロート２０の浮力にて調
節されたヘッド差△ｈ２に対応せる一定量の洗滌汚水が
排水せしめられることとなり、洗滌管１０ ａ内では、
濾材の循環量が増加して該洗滌管１０ａ内の圧力損失が
増加した場合には、洗滌室１５内の液面ＷＬ３が液面Ｗ
Ｌ２と共に自動的に下って、洗滌管１０ ａ内を流れる
洗滌水に、原水室３の液面ＷＬ１との間により大きいヘ
ッド差△ｈ３が与えられることとなって、汚染濾材には
、充分な量の洗滌水が作用せしめられることとなり、逆
に、濾材の循環量が減少して洗滌管１０ ａ内の圧力損
失が減少した場合には、洗滌室１５内の液面ＷＬ３が液
面ＷＬ２と共に自動的に上って、洗滌管１０ ａ内を流
れる洗滌水により小さいヘッド差△ｈ３が与えられるこ
ととなって、汚染濾材には、それを洗滌するに必要な量
の洗滌水しか作用せしめられないことになるので、濾材
の循環量の変化によっては、前記ヘッド差△ｈ３が変動
して対応し、ヘッド差△ｈ２が変化しないので、洗滌管
１０ ａ内での洗滌不足とか過洗滌水の流れによる濾材
の流失といったようなトラブルは全く生じない。

以上説明したところからも理解されるように、この考案
に係る洗滌装置によれば、濾過槽の原水室への原水の供
給量だけでなく、濾材の移送循環量に変動が生じても、
循環濾材を円滑に且つ確実に洗滌して、濾床の上へと還
元せしめうるちのであり、濾材を流亡させることもない
ものである。

なお、上記実施例においては、汚水受２３をもフロー１
〜２０に支持せしめである例を示したが、フロート２０
によって一定のヘッド差△ｈ２が与えられなければなら
ないのは集水管２２であるから、他の実施例においては
、集水管２２の上端２２ ａの溢流口を、汚水受の上へ
と臨ませるならば、汚水受は、これを例えば前記フロー
トガイド１８に固定支持せしめてもよい（図示せず）こ
とは言うまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は連続式濾過機における濾材の洗滌装置の一例を
示した断面図、第２図はこの考案に係る濾材の洗滌装置
の要部を示した断面図である。 １・・・・・・濾過槽、２・・・・・・濾床、４・・・
・・・濾材の移送装置、１０・・・・・・仕切板、１０
ａ・・・・・・洗滌管、１５・・・・・・洗滌室、１
６・・・・・・集水装置、２０・・・・・・フロート、
２２・・・・・・集水管、２３・・・・・・汚水受。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 濾過槽の下部に濾材の移送装置を連結すると共に、濾過
   槽の上部に濾材の洗滌装置を設けて、濾過槽内に形成せ
   る濾床の濾材を、上記濾材の移送装置によりその下部か
   ら連続的に抜取って洗滌装置へと移送し、それを濾過槽
   内の濾床の上位へと供給された原水の−・部にて前記濾
   材の洗滌装置内で洗滌した上、濾床の上部へと還元せし
   めるように構成せる連続式濾過機において、上記濾材の
   洗滌装置を、その上端部を濾床の上方位の原水室内に開
   口せしめた濾材の移送管と、この移送管の上部を、絞ら
   れたその下端部にて囲繞せしめて濾過槽内に配設せる筒
   形の仕切板とでもって構成すると共に、上記仕切板にて
   濾過槽内に形成された洗滌室内に、その上端を洗滌汚水
   の溢流Ｌ」とした洗滌汚水の集水管と、この集水管の上
   端部からの溢流汚水を受けてそれを濾過槽外へと導く汚
   水受と、フロートとからなる、集水装置を配設して、フ
   ロートにて集水管の上端を洗滌室内の液面よりも下位に
   保ち、汚水受の上端は、これを洗滌室内の液面よりも上
   位に設定しであること、を特徴としてなる連続式濾過機
   における濾材の洗滌装置。