JPS5853706B2 - 熱膨脹率の低い非磁性鋼 - Google Patents

熱膨脹率の低い非磁性鋼

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JPS5853706B2
JPS5853706B2 JP53159206A JP15920678A JPS5853706B2 JP S5853706 B2 JPS5853706 B2 JP S5853706B2 JP 53159206 A JP53159206 A JP 53159206A JP 15920678 A JP15920678 A JP 15920678A JP S5853706 B2 JPS5853706 B2 JP S5853706B2
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thermal expansion
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magnetic
less
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千秋 大内
洋司 高坂
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Nippon Kokan Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は熱膨張率の低い非磁性鋼の創案に係り、熱膨張
率がフェライト鋼レベルないしそれ以下に低く、しかも
透磁率が低くて機械加工後においても上昇することがな
く好ましい非磁性を示す鋼を提供し、又斯かる非磁性鋼
を高価な合金元素を必要としないで得しめることにより
大量消費zb非磁性鋼材としても充分に採用し得るよう
にしたものである。
近時超高速陸上輸送方式として磁気浮上式高速鉄道(リ
ニアモーターカー)の如きが開発され、このような場合
には非磁性鋼材を必要とし、又原子力産業や各種電気部
材などにおいてもその磁気損失を小とするため非磁性材
料の採用を必要とする分野が次第に拡大されつつある。
然して鉄系の非磁性鋼としては基本的にその組成をオー
ステナイト組織を有するように選ぶことにより略適切な
非磁性を得ることができ、その代表的な例としてオース
テナイト系ステンレス鋼がある。
又その外にもHadfield鋼(0,9〜1.3%0
111〜14%Mn )なども非磁性鋼として知られ、
その改良型としてのMn−Cr 鋼(例えばDINX4
0MnCr 18鋼)、Mn−Cr−Ni鋼(例えば
D I NX 55 MnNiCr 14鋼)、Mn−
CrV鋼(例えばD I NX 50 MnCrV 2
010鋼)なども低炭素高マンガン非磁性鋼として知ら
れている。
ところが上記したリニアモーターカーは将来の高速陸上
輸送手段として注目されつつあるものであるところ、こ
のようなリニアモーターカーにおけるガイドウェイ構造
物や略床用鉄筋などにおいては非磁性鋼を多量に必要と
するものであることから前記したまうなNiやVなどの
高価な合金元素を添加することは不適切である。
又このような非磁性鋼に対しては単に非磁性たるに止ま
らず熱膨張率の低いことや電気抵抗性の大きいこと、更
には機械加工後においても透磁率が上昇しないことなど
も夫々に要求され、上記したような従来のものにおいて
はこれらの要請を適切に満足することができない。
本発明は上記したような実情に鑑み検討を重ねて創案さ
れたものであり、前記した磁気浮上式高速鉄道における
ガイドウェイ構造物や路床用鉄筋その他に採用されるに
好ましい非磁性鋼材を適切に得しめることに成功した。
なお本発明でいう非磁性鋼とは冷間加工した状態におい
ても透磁率が1.1以下のものを言い、これは前記した
従来の非磁性鋼と同等ないしそれ以上のものであって、
父上記した従来の非磁性高マンガン鋼の有する高い熱膨
張率を改良して著しく熱膨張率の低いものとした。
即ちこの本発明においてはC:0.5%以下、Si:2
%以下、Mn:20〜30%、N:0.005〜0.0
40%で、しかも前記MnとCとの間には、 なる不等式の関係を共に満足した範囲で含有し、残部が
Feおよび不可避的不純物からなる鋼、又はこれに更に
Cr を2%未満含有した鋼を提案するものであって、
このような本発明による成分限定理由について説明する
と以下の通りである。
蓋し、Cはオーステナイトを安定化させる重要な元素で
あって、それが増加すればする程、他のオーステナイト
安定化元素を節約することができるし、又オーステナイ
ト鋼の強化元素としても有効であって、Cが0.1%当
り1.8 kgAn4の耐力上昇と2.2kg /7n
iの引張強さ上昇が可能であり、従って降伏強度とし2
0kg/−以上のものを得るにはこのCを0.1%以上
とすることが好ましい。
ところがこのCが多過ぎると熱間加工性を阻害したり、
熱膨張率を本発明の目的程度とするために更に多量のM
nを必要とするので経済的に好ましくなく、又被削性も
損われる等の事情から0.5%未満とする。
次にMnは、オーステナイト安定化元素とじて他のもの
に比較して安価であり有効な元素であって、高Mn鋼の
非磁性についての安定性は基本的KC量とMn量のバラ
ンスで決定され、高C程、低Mnで安定化する。
その下限のMn量は高C鋼において約7%であるが、後
に述べる熱膨張率を低く維持する必要があることから実
質的に20%以上にする必要がある。
又このMnを30%以上添加することはコストアップと
なり、しかも構造上における困難性も高まるので30%
を上限とした。
然して約30鋼種についての熱膨張率に関する重回帰分
析を行って結果によれば、Cは熱膨張率を上昇させ、M
nは反対にこれを小さくする傾向があり、熱膨張率を普
通鋼なみの125X10−5/℃(0〜100℃平均)
以下トナル範囲は前記した(I)式の如くなり、これを
図示すると前記した第1図に示すa・・・・・・・・・
a線以上である。
又C,Mnは共にオーステナイト安定化元素であり、そ
れらが増加すると共に透磁率を低下させるが、20%冷
間加工を施しても安定して非磁性が得られる範囲を上記
同様に重回帰分析して求めた結果は前記した(■)式の
如くであって、これを図示すると上記した第1図に示す
b・・・・・・・・・b線の如くである。
即ち熱膨張率を普通鋼なみの1.25 X 10−5/
℃以下とすると共に冷間加工によっても1.1以下の透
磁率を得るためにはC,Mn量に関して前記したような
制限に加えて前記(I) (I[)式を同時に満足させ
ることが必要である。
なお上記した20%冷間加工と共に80%冷間加工をな
した場合における非磁性の安定域を得るためのC,Mn
量のバランス関係は別に第2図に示す通りであって、8
0%冷間加工の場合においても殆んど同様である。
然して上記したような従来の非磁性鋼たるHadfie
ld鋼或いはその改良型である低炭素高Mn鋼におげろ
熱膨張率は1.5−1、8 XI O−” /’Cの範
囲のものである。
Nについては、Nが0.005%未満ではオーステナイ
トの安定化が失われ易く、又それが0.04%を超える
と鋼の熱間加工性を損うので、0.005〜0.04%
とする。
又Ni、Cr、■はオーステナイトMn鋼の強度を上昇
させる有効な元素であるが経済性の観点からは夫々Ni
:2%未満、Cr:2%未満、V:0.5%未満である
ことが好ましく、この範囲内の添加では本発明の特徴で
ある熱膨張率の著しく低い性質を損うことがない。
本発明によるものの具体的な実施態様について説明する
と以下の如くである。
*本 本発明者等が具体的に25k
g鋼塊を溶製し、これを熱間圧延して製造した鋼材の中
の若干例について本発明鋼と比較鋼とをその機械的性質
及び物理的性質と共に併せて示すと次の第1表の通りで
ある。
又第3図には0.02%C,0,25%、0.5%Cの
場合について、そのMn量との関係における機械的性質
を要約して示し、このグラフにおいて太線部分は安定非
磁性域示すが、C量が増加すると引張強さが上昇するこ
とは該図の下段に示されているところから明かであり、
一方Mnが増加すると非磁性が安定化し、引張強さはむ
しろ低下する。
更に物理的性質については第4図に示す通りであって、
熱膨張率はC量の増加と共に大きくなり、又Mn量の増
加と共に小さくなることが理解される。
重回帰分析によれば安定な非磁性域を示す成分系におい
て熱膨張率αとC,Mn量との間には次の■式の関係が
ある。
然してとの■式によって求められる等熱膨張率線図は第
5図に示す通りであって、この第5図において図中に附
された数字は0〜100℃の平均熱膨張率: X 10
−5/’Cを示すものである。
更に電気抵槓率については第4図の中段に示すように何
れも大きな値を示すが、C量、Mn量が増加するに従い
大きくなる傾向を示すものであり、オーステナイト鋼に
おいては一般に大きい値を示すものであるから実質的に
それ程問題になることはない。
最後に透磁率については安定なオーステナイト組織を有
すると、C量、Mn量に依らずに小さな値となることは
第4図の上段に示される通りであって非磁性鋼として好
ましいものであることが明かである。
なお第1表におけるG鋼はCrを1.7%を添加したも
のであるが、この場合においても熱膨張率は0.98X
10 ’/’cと充分に低く、電気抵抗率や透磁率に
おいても夫々に低いもので本発明の目的に充分に合致し
たものであることが明かである。
又このCr とは別にNiや■を添加した場合について
も検討したが、Ni については2%以下、■について
は0.5%以下の場合において同様に熱膨率が低く、本
発明の目的を達し得ることが確認された。
以上説明したような本発明によるときは熱膨張率がフェ
ライト鋼レベルないしそれ以下に低く、又透磁率が圧延
まま及び冷間における機械加工後においても充分に低く
上昇することのない非磁性鋼を提供することができるも
のであり、しかもNiやVなどの高価な合金元素を多量
に添加することなしに該非磁性鋼を得しめるものであっ
て、経済的であり、磁気浮上式高速鉄道におけるガイド
ウェイ構造物や路床用鉄筋の如きに充分に採用すること
を可能にし、又原子力産業設備や各種電気部材その他に
も有効に手回せしめ得るものであるから工業的にその効
果の大きい発明である。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の技術的内容を示すものであって、第1図
は本発明により検討されたC、Mn量のバランス関係を
示す図表、第2図は冷間加工後における安定な非磁性域
を得るためのC,Mn量のバランス関係を示す図表、第
3図は高Mn鋼の機械的性質をMn量との関係において
示した図表、第4図は同じく高Mn鋼の物理的性質を珈
量との関係で示した図表、第5図は安定な非磁性域での
等熱膨張率線図である。 然してこれらの図面において、第1図中ハツチングの施
された範囲は本発明による成分組成範囲であり、又第3
,4図中に夫々太線を以て示されたところは安定な非磁
性域を示す範囲である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 IC:0.5%以下、Si:2%以下、Mn:20〜3
    0%、N:0.005〜0.04%を含有し残部が鉄及
    び不可避不純物からなり、前記したCとMnとの間に下
    記の関係を共に満足し、0〜100℃の平均熱膨張率が
    1.25X 10−5/’C以下であることを特徴とす
    る熱膨張率の低い非磁性鋼。 2C:0.5%以下、Si:2%以下、Mn:20〜3
    0%、N:0.005〜0.04%を含有すると共にC
    r:2%未満をも含有し、残部が鉄及び不可避不純物か
    らなり、前記したCと■との間に下記の関係を共に満足
    し、0〜100℃の平均熱膨張率が1.25X10−5
    7’C以下であることを特徴とする熱膨張率の低い非磁
    性鋼。
JP53159206A 1978-12-26 1978-12-26 熱膨脹率の低い非磁性鋼 Expired JPS5853706B2 (ja)

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DE19792951217 DE2951217A1 (de) 1978-12-26 1979-12-19 Nichtmagnetische staehle mit niedrigen waermeausdehnungskoeffizienten und hohen streckgrenzen sowie verfahren zu ihrer herstellung
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