JPS5853301Y2 - 埋立地のガス抜き装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、埋立地の土中において腐敗した塵芥等から発
生するメタンガスを捕集するガス抜き装置に関する。

埋立地には塵芥等を捨てる場合が多く、覆土後永い期間
にわたってメタンガスを発生し、埋立地利用に支障を来
たすことがある。

そのため、土中にパイプをさし込み積極的にガスを吸上
げることも行われるが、地下水がガスの吸上げを邪魔す
る場合が多い。

本考案は、もともと水抜き装置として発明された第４〜
５図に示すような翼板と管部とよりなる装置（特願昭５
２−１１４１１０号、実願昭５２−１４５０１９号、実
願昭５２−１４５０２０号）をガス抜きに利用してメタ
ンガスと水とを分離しそれぞれを処理するものである。

以下図面により実施例を説明する。

第１図は本考案の装置を略示する一部を縦断した側面図
で、土中深く挿入した垂直管６の側面に放射状に、複数
のガス抜き体５を水抜きに使用する場合とは上下を逆に
して下向きに角度αだけ傾斜させて螺旋状に連結してい
る。

第２図は第１図のＡ−Ａ矢視図で、垂直管６に放射状に
ガス抜き体５を連結管３によって取付けた状態を示す。

但しこの取付けは四方向に限るものではなく、なるべく
多くの方向に突出させることが望ましい。

第３図は第２図のＢ−Ｂ断面図で、ガス抜き体５の構造
を示す。

ガス抜き体５は前述した第４〜５図に示した先発間に係
る水抜き装置を逆さにして使用するもので、翼板１，１
を中心部の間に細隙２゜２を形成して放射状に組合せ、
該細隙の上に断面Ｙ字形で下面に■字形の流路をもつ導
板１ａを翼板１との間に細隙２ ａ 、２ａを置いて組
合せてなるものである。

このガス抜き体５は連結管３によって垂直管６に連結さ
れる。

第１図においてガス抜き体５の連結された垂直管６の下
部は地中に埋設される貯水槽７に連結される。

貯水槽７の水面にはボールタップ等の通常のフロートス
イッチ８を設け、貯水槽下部に開口する揚水管９を地上
へ導いて地上の揚水ポンプ１０に連結し、貯水槽内に溜
る水を揚水排出するように構成する。

垂直管６の上部は地上に出て捕集装置または燃焼装置（
何れも図示せず）に通じる。

垂直管６には雨水のはいらぬようにする。

本考案の装置はこのように構成されるので、土中で発生
したメタンガスは水と共にガス抜き体５の間隙２，２ａ
を通って連結管３に入り垂直管６に集められるが、前記
したようにガス抜き体５を下向きに設けたため集水効果
を抑え、それでも垂直管６に入った水は垂直管６を下っ
て貯水槽７に分離される。

メタンガスは比重が軽いので垂直管６を上昇する。

貯水槽７内の水が一定水位になると、フロートスイッチ
８が作動してポンプ１０を始動させ、貯水槽内の水は揚
水排出される。

本考案の装置は、上記したように地下水とメタンガスと
をガス抜き体５によって垂直管６に集めてガスと水とを
分離し、ガスを地上に排出すると共に水は垂直管６の下
部の貯水槽７に集め、一定量溜る毎に地上に排水するも
のであるから、水とメタンガスとを完全に分離すること
ができるものであって、地中のガス抜きに際して水に妨
げられることかない。

従って効率的に地中で発生するメタンガスを捕集するこ
とができる有効な装置である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のガス抜き装置の実施例を略示する一部
を切断した側面図、第２図は第１図のＡＡ矢視図、第３
図は第２図のＢ−Ｂ断面図、第４〜５図は先発間に係る
水抜き装置を示し、第４図は側面図、第５図は第４図の
右方から見た図である。 １：翼板、１ａ：導板、２，２ａ：細隙、５：ガス抜き
体、６：垂直管、７：貯水槽、９：揚水管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 放射状に相隣る複数の翼板１，１を中心部の間に細隙２
   ，２を形成して組合せ、該細隙の上に断面Ｙ字形で下面
   に■字形の流路をもつ導板１ａを翼板１との間に細隙２
   ａ 、２ ａを置いて組合せてなる複数のガス抜き体
   ５，５を、下端が地中貯水槽７に連結され上端が地上に
   突出した垂直管６の側面に下向傾斜させて連結管３によ
   り連通させ、該貯水槽７には貯水槽下部から地上まで連
   なる揚水管９と、該揚水管９に取付けた揚水ポンプ１０
   および揚水ポンプを作動させるためのフロートスイッチ
   とを付設してなる埋立地のガス抜き装置。