JPS5853153B2 - 建築壁材 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はＡＬＣ版、ＰＣ版等の発泡コンクリート版を
使用した建築壁材に関するものである。

一般にＡＬＣ版、ＰＣ版等の発泡コンクリート版は非常
に軽量で強固且つ断熱性、遮音性及び耐火性に優れ、し
かも釘打することや切断することが可能で施工が容易で
ある等の特長を有する為に建築物の内外壁、間仕切等の
構成部材として広い範囲で使用されている。

ところで、この発泡コンクリート版は上記特長を有する
反面、水を吸収しやすいや傷がつきやすいと言う欠点を
有する。

そこで、従来では発泡コンクリート版の外表面に防水性
能及び耐久性能をもたせる為にシーリング処理を行なわ
せていたが、発泡コンクリート版の表面がはくせんこう
又はプラスターの如くシーリングの処理材の泌み込んだ
表面層では強固であるが処理材の浸透していない層より
時間の経過と共に剥離して損傷し、その能力が低下する
と共に実親が著しく損なわれると言う欠点があった。

この発明は従来の上記欠点に鑑みてこれを改良除去する
もので、以下この発明の構成を図面に示す実施例につい
て説明すると次の通りである。

図面に於いて、１は版体、２は金属製化粧版、３は発泡
体である。

版体１はＡＬＣ版、ＰＣ版その他の発泡コンクリート版
からなり、両側面に全長に亘って例えば鋸引き等により
形成して嵌合溝１ａ、１ａを設けている。

金属製化粧版２は鉄鈑、アルミニウム鈑、亜鉛鍍金鉄鈑
その他の薄金属鈑からなり、防錆又は化粧用の塗装層を
表面に施し、版体１の表面と略同じに形成した被覆面２
ａの両側縁をその全長に亘って折曲して測成２ ｂ ｔ
２ ｂを形成し、この測成２ｂ 、２ｂの縁を更にそ
の全長に亘って折曲して上記版体１の嵌合溝１ａ、１ａ
に嵌合し得る折曲鍔２ｃ 、２ｃを形成してあり、折曲
鍔２ｃ。

２ｃを版体１の嵌合溝１ａ、１ａに嵌合挟入させること
により、版体１の表面に該金属製化粧版２を一体に装着
被覆しである。

尚、金属製化粧版２の両測成２ｂ 、２ｂの幅Ｈは版体
１表面からの嵌合溝１ａ、Ｉａまでの距離Ｓよりも太き
くしてあリ、折曲鍔２ｂ、２ｂを嵌合溝１ａ、１ａに嵌
合挟入させて金属製化粧板２を版体１に一体に装着させ
ると、版体１と金属製化粧板２の間に間隙４が形成され
る。

発泡体３はウレタン、スチロールその他の発泡合成樹脂
からなり、金属製化粧板２を版体１に一体に装着被覆し
て形成される版体１と金属製化粧板２の間の間隙４に発
泡溶液を注入して発泡凝固させている。

発泡体３は発泡溶液から発泡凝固する際に版体１の表面
と金属製化粧板２の内表面に緊密に接着して発泡するの
で、版体１と金属製化粧板２とを接着剤その他を使用し
ないで強固に接着させている。

この発明の建築壁材は、上記の構造になるもので、使用
に際しては、この発明の建築壁材を胴縁枠桟等に左右に
連続して取付け、建築物の壁面または間仕切壁の構成に
用いられる。

この発明の建築壁材は上記構造により上記のように使用
されるものであり、版体１そのものは非常に軽量で強固
且つ断熱性、遮音性及び耐火性に優れ、しかも釘打する
ことや切断することが可能で施工が容易である等の特長
を有するが、水分を吸収しやすいと言う欠点は、その表
面に発泡体３を介して金属製化粧板２を一体に装着被覆
することによって補われ、全体としては水分の吸収を完
全に防止する上、従来の発泡コンクリート版は耐衝撃性
及び表面性能が劣り、建築物内部の壁体等に直接使用さ
れる場合には不適当であるが、この発明においては版体
１表面が金属製化粧板２で被覆されている為に耐衝撃性
及び強度において充分に用途目的に適合すると共に、金
属製化粧板２は表面性能が良好である為に塗装で直接仕
上げる′こともできるし、また壁紙、クロスを貼着する
ことも容易で内装用として適したものとなる。

更に、版体１と金属製化粧板２とはその間隙４に注入し
て発泡凝固させた発泡体３により接着剤その他を使用し
ないで強固に接着されるので、製作が容易となる利点も
存する。

尚、金属製化粧板２の全表面には防錆の塗装層が施しで
あるのであるが、上下端縁には地金が露出する為、この
部分から雨水等が侵入して金属製化粧板２に錆を発生す
る虞れがあるので、第３図に示すように端縁を２重折り
にしてコバ２ｄを形成させておくと錆が発生する虞れが
ない。

尚、折曲鍔２ｃ 、２ｃも地金が露出しているが、この
部分は版体１の嵌合溝１ａ、Ｉａ内ζこ挟入されている
から上記のようにコバを形成させる必要はない。

以上説明したようにこの発明は両側面に縦方向全長に亘
って嵌合溝を設けたＡＬＣ版、ＰＣ版等の発泡コンクリ
ート版と、表面に防錆又は化粧用の塗装層を有し、両側
に発泡コンクリート版の両側に適合し、かつ、被板の嵌
合溝から被板の表面までの寸法より大きい寸法の側版を
もつと共に、この両測成の先端に被板の両側の嵌合溝に
嵌合する折曲鍔を有し、この両側の折曲鍔を上記版体両
側の嵌合溝に縦方向一端より挿入嵌合することによって
、上記版体表面を所定の間隙をもって被覆するようにし
た薄金属板製の化粧板と、前記発泡コンクリート版の表
面と上記化粧板の裏面との間隙に注入充填され、発泡凝
固されて発泡コンクリート版と化粧板とを一体に固着さ
せたウレタン、スチロール等の発泡合成樹脂からなる発
泡体とで建築壁材を構成したから次のような作用効果が
ある。

即ち、発泡コンクリート版と化粧板とはその一端からの
挿込み嵌合であるため、これら両者の嵌合時には折曲が
全く不要であり、かつ、この発泡コンクリート版と化粧
板とで所定の間隙が形成され、型枠が不要となり、ウレ
タン、スチロール等の発泡樹脂を注入充填して発泡凝固
させるため、化粧板がベコつかず、しかも化粧板と発泡
コンクリート版とは、化粧板の折曲鍔と嵌合溝との嵌合
と発泡樹脂の接着との双方によって結合が強固となり、
剥離することが皆無となる。

また、非常に軽量で強固且つ断熱性、遮音性及び耐火性
に優れ、しかも釘打することの切断することが可能で施
工が容易である等の特長を生じた侭で、水分の吸収を完
全（こ防止すると言う効果が得られると共に、当然金属
製化粧板を装着させたので傷等が発生する虞れがなく、
更に化粧板に化粧を施すことにより意匠的効果を発揮で
き、建築物の内部に使用する建築壁材として実用的に優
れた特長を有するものである。

【図面の簡単な説明】 第１図はこの発明の発泡コンクリート版の斜面図、第２
図はその横断面図、第３図は上端部分の縦断面図である
。 １・・・・・・版体、２・・・・・・金属製化粧板、３
・・・・・・発泡体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 両側面に縦方向全長に亘って嵌合溝を設けたＡＬＣ
   版、ＰＣ版等の発泡コンクリート版と、表面に防錆又は
   化粧用の塗装層を有し、両側に発泡コンクリート版の両
   側に適合し、かつ、該版の嵌合溝から該版の表面までの
   寸法より大きい寸法の測成をもつと共に、この両測成の
   先端に該版の両側の嵌合溝に嵌合する折曲鍔を有し、こ
   の両側の折曲鍔を上記版体両側の嵌合溝に縦方向一端よ
   り挿入嵌合することによって、上記版体表面を所定の間
   隙をもって被覆するようにした薄金属銀製の化粧板と、
   前記発泡コンクリート版の表面と上記化粧板の裏面との
   間隙に注入充填され、発泡凝固されて発泡コンクリート
   版と化粧板とを一体に固着させたウレタン、スチロこル
   等の発泡合成樹脂からなる発泡体とからなる建築壁材。