JPS5852938Y2 - プリンタ−の紙送り装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は印字用紙の紙づまりを防止するようにしたプリ
ンターの紙送り装置に関するものである。

従来、レジスターなどに使用されている、複数の印字ハ
ンマを印台ドラムに対向させてこの印台ドラムの軸方向
に配列して印字機構を構成しているプリンターの紙送り
装置は、第１図に示すように上部に印字ハンマー１を設
け、この下方に印台ドラム２を設けた印字機構３の前後
に紙送りテーブル４，５を配置した構造をなし、一方の
紙送りテーブル４から送られて来たレシートなどの印字
用紙６は、印字機構３を通過する際にガイドされずフリ
ーな状態となる。

このため印字用紙６が印字機構３を通過するときに、印
字用紙６が折れ曲ってしまうことがあり、このようにな
ると、前方に配置した他方の紙送りテーブル５から外れ
たり、紙づまりを生ずるなどのおそれがあった。

また印字用紙６は印字機構３を通過する部分でフリーな
状態となっていることから、印字ハンマー１が打たれた
ときの印字用紙６の移動量が大きく、これが振動音の発
生の原因ともなっていた。

本考案は、かかる点に鑑みてなされたもので印字機構の
前後に配置した紙送りテーブル間に、印字ハンマーに沿
って板状または線状の紙ガイドを、印台ドラム側にバネ
により付勢して設けることにより、印字用紙の紙づまり
や、振動音の発生を防止したプリンターの紙送り装置を
開発したものである。

以下本考案の実施例を図面を参照して詳細に説明する。

第２図乃至第５図は本考案の一実施例を示すもので、こ
の装置をシャフト７に取付けて回動動作するように設け
た印字ハンマー１の下方に印台ドラム２を設けて印字機
構３を形成し、この印字機構３の前後に、紙送りテーブ
ル４，５が設けである。

なお印字ハンマー１は複数個、印字ドラム２の軸方向に
配列して設けられ、いずれも印台ドラム２に対向させで
ある。

また印台ドラム２の外周には、各印字ハンマ１に対向す
る位置に活字列が環状に配列して設けられている。

また前記印字ハンマー１の上方には各印字ハンマー１ご
とに対応するハンマーマグネット８が設けられ、このハ
ンマーマグネット８にはこれと接離するようにピン９が
設けられている。

このピン９の先端は、一端をコイルバネ１０によりピン
９側に付勢され、回動動作するトリガー１１に当接し、
更にこのトリガー１１の下方にはこれと当接するように
前記印字ハンマー１が設けられている。

また１２は常時回転するパワーシャフトで、このパワー
シャフト１２のピン１３が前方に押出されたトリガー１
１に引っかかると、これを押し下げて、選択された印字
ハンマー１を下方の印台ドラム２に打当てるようになっ
ている。

印台ドラム２の上部には第３図に示すように活字部を臨
むように長孔１４を複数本形成した印字汚れ防止板１５
が湾曲して設けてあり、更に前記印台ドラム２の下方に
はこれと周接するようにインクローラー１６が設けであ
る。

また印字用紙６の供給される入口側に設けた一方の紙送
りテーブル４には、これを挾んで上下に送りローラー１
７と補助ローラー１８とが設けられている。

また印字用紙６の出口側に位置する他方の紙送りテーブ
ル５には、その下部に店名印刷スタンプ１９が設けてあ
り、更に紙送りテーブル５の出口にはカッター２０が設
けられている。

また２１は印字機構３内に印字ハンマー１に沿って設け
られ、両紙送りテーブル４，５間にわたって配置された
板状の紙ガイドでその一端を紙送りテーブル４の上部に
設けた前記シャフト７に取付け、これを支点として回動
動作するようにしであると共に、紙送りテーブル５上に
位置する他端にコイルバネ２２を取付けて、紙ガイド２
１を印台ドラム２側に付勢するようになっている。

またこのコイルバネ２２が設けられた紙ガイド２１の先
端側にはストッパーシャフト２３が挿着され、印字用紙
６が走行する紙ガイド２１と印台ドラム２の上部に設け
た印字汚れ防止板１５との間の間隔を調整するようにな
っている。

次に上記構造の装置についてその動作を説明する。

先ず一方の紙送りテーブル４に印字用紙６を供給し、送
りローラー１７と補助ローラー１８との間を通過させて
印字機構３に送る。

一方、印台ドラム２を回転させ、所定ρタイミングで発
せられる印字指令に基づいてハンマーマグネット８が通
電され、これによって伸出したピン９がトリガー１１を
前方に回動させると、パワーシャフト１２が前記トリガ
ー１１を介して印字ハンマー１を下方に飛ばし、印台ド
ラム２に打当たりこの間に介挿された印字用紙６に文字
や数字を印字する。

この場合印字用紙６は、コイルバネ２２により下方に付
勢され、回動動作する紙ガイド２１により上方からガイ
ドされているので印字ハンマー１が打当ってもその移動
が小さく発生する振動を小さくすることができる。

またこのように印字用紙６の中間部を、紙ガイド２１に
より上方からガイドしているので先端側が曲ることなく
スムーズに出口側の紙送りテーブル５内に案内され、紙
づまりを防止することができる。

また第５図は印字用紙６の先端が折曲げられ厚くなった
状態で挿入された場合を示しているが、このような場合
にも、コイルバネ２２により付勢され、回動動作する紙
ガイド２１により上方から弾性的にガイドされているの
で、折れ曲った先端部もスムーズに出口側の紙送りガイ
ド５内に案内され、紙づまりを防止することができる。

このようにして出口側の紙送りガイド５に導びかれた印
字用紙６は、店名印刷スタンプ１９により店名を印刷さ
れた後、カッター２０により切断されるものである。

なお上記実施例では紙ガイド２１として板状のものを用
いた場合について示したが、ピアノ線など線状のもので
形成したものでも良い。

以上説明した如く本考案に係るプリンターの紙送り装置
によれば、印字用紙の中間部がフリーな状態になる。

印字機構の前後に配置した紙送りテーブル間に、印字ハ
ンマーに沿って紙ガイドを設けて印字用紙の曲りを防ぐ
ことにより紙づまりを確実に防止することができると共
に、この部分での振動音の発生を極力押えることができ
るなど顕著な効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の要部を示す側面図、第２図は本考案
の一実施例を示す側面図、第３図は第２図の要部を示す
斜視図、第４図は第３図の平面図、第５図は先端の折れ
曲った印字用紙を挿入した場合を示す第３図の側面図で
ある。 １・・・・・・印字ハンマー、２・・・・・・印台ドラ
ム、３・・・・・・印字機構、４，５・・・・・・紙送
りテーブル、６・・・・・・印字用紙、７・・・・・・
シャフト、１１・・・・・・トリガー、２０・・・・・
・カッター、２１・・・・・・紙ガイド、２２・・・・
・・コイルバネ、２３・・・・・・ストッパーシャフト
。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）複数の印字ハンマーを印台ドラムに対向させてこ
   の印台ドラムの軸方向に配列してなる印字機構と、前記
   複数の印字ハンマと印字ドラムとの対向部を挾んで前記
   印字機構の両側に配置された１対の紙送りテーブルと、
   この両テーブル間において前記印字ハンマ間に配置され
   一方のテーブルから他方のテーブルへ印字用紙を案内す
   る板状または線状の紙ガイドと、この紙ガイドを前記印
   台ドラム方向へ付勢するバネとを具備し、前記印台ドラ
   ムと紙ガイドとの間を印字用紙が通過するようにしたこ
   とを特徴とするプリンターの紙送り装置。
2. （２）紙ガイドを、その一端を支点として回動自在に設
   けたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記
   載のプリンターの紙送り装置。