JPS5852830Y2 - ギヤクアツシユクガタデンセンヒキトメクランプ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は逆圧縮工法が容易で且つ水の侵入を防止する逆
圧縮型電線引留クランプに関するものである。

従来の電線の引留クランプを圧縮接続するには第１図に
示す如く、鋼心アルミニウム線１の鋼心２を鋼クランプ
３の中心孔４に挿入したものを外周より圧縮し、その上
からアルミニウム線５の上にアルミニウムクランプ本体
６を嵌装した後アルミニウムクランプ本体６のスリーブ
部７を矢印８の如く引留側９からアルミニウムスリーブ
部７の他端１０の方へその外周を一定の巾毎に順次圧縮
を繰返えしてアルミニウム線５とアルミニウムクランプ
本体のスリーブＩとを一体に圧縮接続する方法換言すれ
ば正圧縮方法が採用されている。

然るに上記の順圧縮方法ではアルミニウムクランプ本体
６のスリーブ部７は鋼心２に対し相対的に順次アルミニ
ウムスリーブ部７の他端１０の方へ延伸されるため外側
のアルミニウム線は内側のアルミニウム線よりも多く延
伸されるのでクランプの他端１０を出た附近のアルミニ
ウム線が膨出して所謂笑い”を生じる欠点がある。

この欠点を解消する目的にて近来アルミニウムクランプ
本体の圧縮方向を前記のものと反対にせる所謂逆圧縮方
法が提案使用されている。

この逆圧縮法はアルミニウムクランプ本体を電線側から
引留側へ順次圧縮するものであるが、その一例として特
公昭４６−３６０３４号公報ではアルミニウムクランプ
本体の先端の薄肉の環状突出部を設けているが、その環
状突出部の付根の部分を拡大するのに相当大きい力を要
するために環状突出部と鋼クレビステーパ一部とが密接
し難いためにここに間隙を生じ、この間隙から水がクラ
ンプ内に侵入する虞が多分に存在し、さらにアルミニウ
ムクランプ本体を運搬中に前記の環状突出部が損傷する
危険がある。

本考案はこれらの欠点を改良する目的にて鋼クランプの
テーパ一部と前記鋼クランプテーパ一部に嵌装移動する
アルミニウムクランプのテーパ一部との間の間隙を形成
し且つアルミニウムクランプ本体端と鋼クランプ鍔部間
の間隔を適当の長さに定める位置決めストッパ一周アル
ミニウムリングを前記鋼クランプのテーパ一部の一部周
囲に設けた凹部に嵌着して戒る逆圧縮型電線引留クラン
プである。

これを第２図以下の図面にて具体的に説明すると第２図
中第１図と同一符号は同一部分を示し、１１はアルミニ
ウムクランプ本体のクランプ側テーパ一部、１２は鋼ク
ランプ３の鍔部、１３は鋼クランプのテーパ一部であっ
て前記アルミニウムクランプ本体のテーパ一部１０に嵌
入する。

１４は前記鋼クランプのテーパ一部の一部周囲に設けた
凹部、切欠部、又は段付部（以下これらを総称して凹部
という。

）１５は前記凹部に嵌着せるアルミニウムリングである
。

前記凹部１４を鋼クランプ鍔１２とアルミニウムクラン
プ本体のテーパ一部１１の端との間隔ｌが逆圧縮に最適
の長さになるような位置に設けて前記凹部に嵌着せるア
ルミニウムリングが鋼クランプテーパ一部とこれに嵌装
移動するアルミニウムクランプテーパ一部との間の間隙
形成及び鋼クランプに対するアルミニウムクランプ本体
装着の位置決め用ストッパーの役目をさせる。

第３図は鋼クランプのテーパ一部１３の凹部１４に前記
の間隙形成用及び位置決めストッパー用アルミニウムリ
ング１５を嵌着せる状態を示す拡大断面図である。

前記の如く組立てた電線引留用クランプのアルミニウム
スリーブ部をその電線側端１６からクランプ側端９の方
へ矢印１６の方向に順次圧縮すると、アルミニウムスリ
ーブは矢印１６の方向に伸延し、アルミニウムクランプ
本体のテーパ一部１１は鋼クランプのテーパ一部１３に
沿ってアルミニウムリング１５を圧潰しながら鋼クラン
プ鍔１２の方に移動して前記鍔１２に達する。

第４図は逆圧縮により完成せる電線引留クランプの防水
部の拡大断面図であって第２図及び第３図と同一符号は
同一部分を示し、１７はアルミニウムクランプテーパ一
部１１の移動により圧潰されたアルミニウムリングであ
る。

なお、テーパ一部１３の凹部１４に嵌着圧潰されるアル
ミニウムリング１５は第３図に示す如くリングの左右の
内径ｄ、Ｄが異なることは当然であるがその形状に種々
のものがある。

第５図ａは断面円弧形のもの１８．ｂは第３図に示す山
形のもの１２に摺割り２０を入れたもの、Ｃは平リング
２１０大きい内径り側の周端縁２２を外側小径の方ド折
り曲げたもの、ｄは同じく前記周端縁を外方に拡大折り
曲げたもの２３を示し、ｅはｄに示したリングの外方拡
大周端縁２３の一部に切欠き２４を設けたものである。

前記の摺割り、折曲げ周端縁、切欠きはいづれもテーパ
一部１３の表面に塗着せる防水用充填剤の流れを良くし
てクランプ本体の部分的膨出を防止するものである。

本考案の逆圧縮型電線引留クランプは鋼クランプテーパ
一部と前記鋼クランプテーパ一部に嵌装移動するアルミ
ニウムクランプテーパ一部との間の間隙を形成し且つア
ルミニウムクランプ本体端と鋼クランプ鍔部間の間隔を
適当の長さに定める位置決めストッパー用アルミニウム
リングを前記鋼クランプのテーパ一部の一部に設けた凹
部に嵌着せるものであるから位置決めストッパーにより
組立及び逆圧縮工法を容易且つ円滑にすると共に逆圧縮
により前記アルミニウムリングが圧潰されて鋼クランプ
テーパ一部とアルミニウムクランプテーパ一部との間の
間隙を密閉することにより前記間隙からの水の侵入を防
止して電線の腐蝕を防止する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の正圧縮型電線引留クランプの断面図、第
２図は本考案の逆圧縮型電線引留クランプの断面図、第
３図は本考案の引留クランプに於ける鋼クランプテーパ
一部の拡大断面図、第４図は本考案引留クランプのテー
パ一部に於ける密閉防水部を示す拡大断面図、第５図は
テーパ一部の凹部に嵌着するアルミニウムリングの各種
の正面図である。 １は鋼心アルミニウム線、３は鋼クランプ、６はアルミ
ニウムクランプ本体、７はアルミニウムスリーブ、１１
はアルミニウムクランプ本体のテーパ一部、１２は鋼ク
ランプの鍔、１３は鋼クランプのテーパ一部、１４は鋼
クランプテーパ一部周囲に設けた凹部、１５は前記凹部
に嵌着せる位置決めストッパー用アルミニウムリング、
１７は圧潰されたアルミニウムリング、２０は摺割り、
２２．２３は周端縁の折曲げ部、２４は切欠き。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鋼クランプのテーパ一部と前記鋼クランプテーパ一部に
   嵌装寝動するアルミニウムクランプテーパ一部との間の
   間隙を形成し且つアルミニウムクランプ本体端と鋼クラ
   ンプ鍔部間の間隔を適当の長さに定める位置決めストッ
   パー用アルミニウムリングを前記鋼クランプのテーパ一
   部の一部周囲に設けた凹部に嵌着して成る逆圧縮型電線
   引留クランプ。