JPS5852040B2 - 電着塗装方法 - Google Patents

電着塗装方法

Info

Publication number
JPS5852040B2
JPS5852040B2 JP51085438A JP8543876A JPS5852040B2 JP S5852040 B2 JPS5852040 B2 JP S5852040B2 JP 51085438 A JP51085438 A JP 51085438A JP 8543876 A JP8543876 A JP 8543876A JP S5852040 B2 JPS5852040 B2 JP S5852040B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
mica
varnish
dispersed
electrodeposition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP51085438A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5310638A (en
Inventor
文彦 佐藤
英毅 地大
守 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP51085438A priority Critical patent/JPS5852040B2/ja
Publication of JPS5310638A publication Critical patent/JPS5310638A/ja
Publication of JPS5852040B2 publication Critical patent/JPS5852040B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、マイカりん片水分散液に水分散形ワニスを
加えたものを電着塗料とし、電気泳動的に電気導体上に
マイカ含有率の高い電着析出層を形成させる電着塗装方
法に関する。
さらに詳しくはマイカリん片入水分散形ワニスな用いた
電着絶縁皮膜を形成するに際し、水分散形ワニスの調整
を行うようにしたものである。
周知のようにマイカは熱的には不燃体で、電気的には良
絶縁体であるばかりでなく、耐コロナ性が極めて良好な
ことから高電圧絶縁物に利用されているが、多くはシー
ト状、テープ状で用いられ、その他の状態、すなわち注
型絶縁物、絶縁塗料、防食塗料の充填材として用いられ
ることは少なく、最近特に無公害塗装法として注目を浴
びている電着塗装に適用する方法、すなわちマイカリん
片を水分散形ワニスに混入して用いた共電着塗装法は昔
から知られているが、ごく一部の電気絶縁体に利用され
ているにすぎない。
その理由として、マイカりん片単体あるいはマイカりん
片と水分散形ワニスの共電気泳動は複雑を極め、系統だ
てて論じた報告は皆無に近く、詳細は不明な点が多いこ
とによるものと思われる。
しかしながら、本発明者らは鋭意努力の結果。
マイカりん片入水分散形ワニスな用いて、電着塗装法に
よって過酷な条件で使用される回転機のコイル絶縁、耐
熱性電線、耐火電線あるいは耐火塗料に適用しうる方法
を開発した。
ところで、回転機コイルに関しては素線絶縁と対地絶縁
によって構成されているが、一般にはエナメル線、ガラ
ス巻銅線等の前もって素線絶縁を施している被覆導体を
用いる場合と、あらかじめ亀甲形に成形した後、マイカ
、ノーメックス、カプトン等の絶縁テープを巻付けて素
線絶縁を形成し、その外側に対地絶縁を施す場合の2通
りの方法で広く用いられている。
前者は被覆導体を用いるために絶縁厚さが限定され、そ
の上亀甲形に成形する際に被覆絶縁が破損しやすいなど
の欠点があり、破損部の絶縁補強を必要とする。
後者の方式は絶縁テープを巻付けるためテーピング作業
に多大の労力を費やす割に充分な作業管理は困難で、絶
縁厚さのバラツキが大きく均一な絶縁を形威し難い欠点
がある。
対地絶縁は幾本かの素線絶縁を施したコイルを束ね絶縁
テープを巻付けて所望の厚さとする方法がとられている
が、非常に労力を費やすことはいうまでもない。
一方、耐火電線に関しては、従来法によると導体に集成
マイカテープを巻回した後シリコン樹脂を空隙部に充填
し耐火層とし、ポリエチレン絶縁体を被覆することによ
って得られる。
回転機絶縁コイル、耐火電線のいずれも従来法によれば
、絶縁テープあるいは耐火材テープによって絶縁層ある
いは耐火層を形成することが必須条件になっていた。
多大な労力を要するテーピングにより無機質あるいは有
機質骨材を導体に施す方法を省略しうるマイカりん片入
電着塗装法は、本発明者らが先に提案したところである
マイカりん片入水分散形ワニスな用いた電着塗装による
析出層の機械的、電気的特性を支配する要因は多々ある
が、析出層内のマイカりん片の含有率、マイカリん片の
大きさおよび析出層の含水率(析出層のしまり)の3つ
が主として考えられ、いずれも電着時の塗料特性に起因
しており、電着塗料液(建浴)の調整の仕方で制御しう
ろことが明らかとなった。
マイカりん片と水分散形ワニスを共電着させる場合、一
般に水分散形ワニスの表面電荷密度の方がマイカリん片
のそれより大きく、従って、電位は水分散形ワニスの方
がはるかに大きいこと、マイカりん片の重量が大きすぎ
ることなどにより、電気泳動速度が極端に異なり、その
結果、電着浴と析出層の組成比が大きく食違ってくる現
象が見られる。
この欠点を解消するためにこの発明では、建浴時にマイ
カりん片水分散液と水分散形ワニスの液固有抵抗を同程
度にすることによってそれぞれの電気泳動速度を同等に
させる方法を提案するものである。
電気泳動速度が同じであれば電着析出層内と電着浴内の
組成比が一定となることはいうまでもない。
水分散形ワニスの液固有抵抗を調整する具体的な方法と
しては、透析法と電気透析法の2つがあり、この方法は
水分散形ワニスであればワニスの種類の如何を問わず適
用しうる。
この発明によれば水分散形ワニス中の夾雑イオンが除去
でき、その結果、夾雑イオンの内の負のイオンが水を随
伴して正電極、すなわち被塗物に泳動することがなくな
り、電着析出層内の含有率が低下すること、また含有率
が低下することによって析出層全体がしまり、マイカり
ん片と水分散粒子が均一に析出され、かつ、マイカりん
片が密に析出され、その結果、マイカりん片が最もエネ
ルギー的に安定な状態で析出することによりマイカリん
片が導体面と平行に配向することによって析出層の機械
的特性が強固になるばかりでなく、電気的特性(絶縁破
壊強度、耐コロナ性)も向上することが明らかとなった
これはマイカリん片が導体に平行に配向することによっ
て導体と垂直に印加された電圧に対して高抵抗を示しく
リーケージ・パスが長くなる)、結果的に絶縁破壊強度
が高くなる。
同様な現象で耐湿性が向上し防食用塗料のフィラーとし
てマイカりん片を用いることが効果的であることがわか
った。
これに対して、透析しない水分散粒子の電気泳動速度は
、マイカリん片のそれと比べ大幅に大きいため、導体近
傍は水分散粒子のみの析出層となり、マイカりん片の配
向を妨げるため、析出層の電気的、機械的特性が低下す
る。
もちろんマイカりん片水分散液と水分散形ワニスと混合
してから、電着塗料液全体を透析あるいは電気透析する
方法も考えられるが、単に透析量が多くなるだけでなく
、電気塗料液中の夾雑イオンがマイカりん片に吸着され
、夾雑イオンの透析速度が極端に遅くなり、十分透析さ
れず、その結果、マイカリん片が多量の水分を随伴しな
がら泳動して電着析出することになり良好な結果が得ら
れない。
ここで水分散形ワニスの透析の度合、すなわち水分散形
ワニスの比抵抗としては、水分散形ワニスの種類により
若干具なるが、好適な比抵抗はワニス濃度(12%)と
して1200Ω−二以上が必要で、さらに好適には、1
300 D −cm〜5000Ω−のである。
1200!2−G7L以下では、塗料組成と同等の組成
を有する電着皮膜が得られず、5000Q−cn*以上
であれば水分散形ワニスの種類により異なるが、ワニス
の凝集が起るなどの問題が生じる。
次に比較例および実施例を挙げてこの発明の電着塗料に
ついて説明する。
なお、この発明はこれに限定されるものではない。
まず比較例および実施例において使用したマイカりん片
水分散液、水分散形ワニスの製造例について述べる。
(1) マイカリん片水分散液 市販の焼成天然マイカ粉または未焼成天然マイカ粉を所
要の大きさに壊砕した後、20メツシユの篩に通して分
粒し、窒素などの不活性ガス中において加熱温度と加熱
時間との相対関係が温度600〜950℃、時間120
〜30分間の条件で処理した後、純水でよく洗浄し、濃
度的50%のマイカリん片水分散液を作成する。
(2)エポキシ樹脂系水分散形ワニス エピコー)1004(シェル化学製:商品名)95部、
エピコート828(シェル化学製:商品名)38部、エ
チレングリコール5部、テトラヒドロ無水フタル酸32
部からなるエポキシエステルをラウリル硫酸エステルソ
ーダ、アンモニアを含むイオン交換水中に60〜80℃
で分散化し、この水分散液をかくはんしながら窒素など
の不活性ガスを通じて約5時間かかつてpH7〜7.5
、濃度13%、液固有抵抗330gののエポキシ樹脂系
水分散形ワニスを作成した。
(3)アクリル樹脂系水分散形ワニス ラウリル硫酸エステルソーダ0.45部を溶かしたイオ
ン交換水90部に、アクリロニトリル14部、スチレン
7部、メタクリル酸メチル3部を加えかくはんしながら
窒素を30分間通じた後、過硫酸カリウム0.072部
、亜硫酸水素カリウム0.03部を添加し、ついでかく
はん下、60〜70’Cで4時間、乳化重合して濃度2
3%、液固有抵抗970に2−cmのアクリル樹脂系水
分散形ワニスを作成した。
(4)ポリエステルイミド樹脂系水分散形ワニス無水ト
リメット酸38部、ジアミノジフェニルメタン20部、
ポリエチレンテレフタレート20部、β−ヒドロキシエ
チルイソシアヌレート10部、グリセリン6部からなる
ポリエステルイミドにテトラヒドロ無水フタル酸5部を
付加した変性ポリエステルイミド樹脂のm−クレゾール
・ジオキサン80%溶液をラウリルベンゼンスルホン酸
ソーダ0.5部、イオン好換水700部、アンモニア水
1部を含む70’Cの溶液中に加え窒素を通じながら5
時間か5つて過剰のアンモニア、ジオキサンを除去し、
濃度15%、液固有抵抗400Q−crnのポリエステ
ルイミド樹脂系水分散形ワニスを作成した。
以下に比較例1〜5と、それらに対応する実施例を1〜
5について順次説明する。
これらの結果は第1表にまとめて記載しである。
比較例 1 前記エポキシ樹脂系水分散形ワニス5.8部(固形分0
.754部)50%濃度のマイカりん片水分散液13.
5重量部(固形分6.75部)および純水31重量部を
混ぜて不揮発分濃度15%の電着塗料として、直流電圧
60Vで回転機の亀甲形コイルにマイカりん片を主体と
した厚さ0.1酩の電着析出層を形成せしめたが、析出
層の含水率が79%と高く機械的強度が脆弱で、かつ乾
燥後の電着皮膜のマイカ含有量が70%と低かった。
前記電着塗装体をV−590−15(菱電化成製、エポ
キシ樹脂:商品名)中に浸して取り出した後、180℃
で2時間の加熱処理を行った。
実施例 1 前記エポキシ樹脂系水分散形ワニスを直径25φの半透
膜であるブイスキングチューブに入れ純水で15時間透
析し、前記エポキシ樹脂系水分散形ワニスの夾雑イオン
を除去し液固有抵抗1500Q−crriに上昇せしめ
た後、前記エポキシ樹脂系水分散形ワニス5.8重量部
、マイカりん片水分散液1365重量部および純水30
.7部を混ぜて不揮発分濃度15%の電着塗料として、
比較例1にならって直流電圧60Vで回転機の亀甲形コ
イルにマイカりん片を主体とした厚さ0.1 vowの
電着析出層を形成した。
この電着析出層の含水率66%で、電着皮膜の機械的強
度も強く、かつ乾燥後の皮膜のマイカ含有率も88%と
塗料中のマイカ含有率とほぼ同等であった。
その後230℃で20分間加熱処理を行った電着皮膜の
表面は平滑かつ均一で析出したマイカ層の機械的強度も
大きかった。
さらに前記電着塗装体をV−590−15(菱電化成製
、エポキシ樹脂:商品名)中に浸して取り出した後、1
80℃で2時間の加熱処理を行つた。
比較例 2 前記アクリル樹脂系水分散形ワニス3.3重量部、マイ
カ濃度が約50%のマイカリん片水分散液14重量部お
よび純水33重量部を混ぜて不揮発分濃度15%の電着
塗料を調整した。
この調整された電着塗料中に回転機用亀甲形コイルに厚
さ0.05gm、幅19gmのダクロン(ポリエステル
繊維の不織布:商品名)を半重ね巻1回行って得た試料
を4本組合せ、さらに前記のダクロンテープを半重ね巻
1回行ったものを被塗物とし、直流電圧150■でダク
ロンテープ上にマイカを主体とした厚さ0.51+!z
の電着析出層を形成した。
この電着析出層の含水率は76%と高く、230℃で2
0分間加熱処理を行った電着皮膜の表面はしわの多いも
のであり、電着析出層が剥離しやすくかつ乾燥後の電着
皮膜中のマイカ含有率も65%と低く塗料中のマイカ含
有率と大幅に異なっていた。
さらに前記電着塗装体をV−590−15ワニス(菱電
化成製、エポキシ樹脂:商品名)で1時間真空含浸して
取り出した後、150℃で15時間の加熱処理を行った
実施例 2 前記アクリル樹脂系水分散形ワニスな実施例1と同じ直
径25φのブイスキングチューブに入れ純水で30時間
透析し、前記水分散形ワニスの夾雑イオンを除去し、液
固有抵抗2800Ω−のに上昇せしめた後、比較例2に
ならって前記水分散形ワニス3.3重量部、マイカりん
片水分散液14重量部および純水33重量部を混ぜて不
揮発分濃度15%の電着塗料を調整した。
この調整された電着塗料中に比較例2と同様な条件で製
作した試料を浸し、直流電圧150Vでダクロンテープ
上にマイカを主体とした厚さQ、 5 yxxの電着析
出層を形成した。
この電着析出層の含水率は59%と低く、230℃で2
0分間加熱処理を行った電着皮膜の表面は平滑かつ均一
で、かつ電着皮膜中のマイカ含有率も89%と高く、塗
料中のマイカ含有率とほぼ同等であった。
さらに前記電着塗装体をV−590−15ワニス(菱電
化或製、エポキシ樹脂:商品名)で1時間真空含浸して
取り出した後、150℃で15時間の加熱処理を行った
比較例 3 前記ポリエステルイミド樹脂系水分散形ワニスz5重量
部、マイカりん片水分散液12.7重量部および純水3
0重量部を混ぜて不揮発分濃度15%の電着塗料を調整
した。
この調整された電着塗料中に回転機の亀甲形コイルを浸
し直流電圧70Vでこの亀甲形コイル上にマイカを主体
とした電着析出層を形成した。
次いで電着物を230℃で15分間加熱処理し、皮膜厚
さ0.08+amの皮膜を得た。
さらに上記の電着処理を行ったコイルを4本束ねて前記
電着塗料中に浸し、直流電圧200Vで被塗物上にマイ
カ層を析出させた。
この析出層の含水率は78%と高(,230℃で20分
間熱処理を行った電着皮膜の表面は、しわの多いもので
析出層が剥離しやすく、かつ乾燥後の電着皮膜中のマイ
カ含有率も63%と低く塗料中のマイカ含有率と大幅に
異なったものであった。
さらに前記析出層に)(−400ワニス(日立化成製、
ポリアミドイミド樹脂:商品名)で1時間真空含浸して
取り出した後、加熱処理を行って皮膜厚さ約Igiの電
着絶縁皮膜を得た。
実施例 3 前記ポリエステルイミド樹脂系水分散形ワニスな実施例
1と同じ25φのブイスキングチューブに入れ、純水中
で30時間透析し、前記水分散形ワニスの夾雑イオンを
除去し、液固有抵抗1900g−αに上昇せしめた後、
前記水分散形ワニス、7.5重量部、マイカりん片水分
散液12.7重量部、および純水30重量部を混ぜて不
揮発分濃度15%の電着塗料を調整した。
この電着塗料を用いて比較例3と同様な操作で試料を作
製した。
析出層の含水率は61%、電着皮膜の表面は平滑かつ均
一で、乾燥後の電着皮膜中のマイカ含有率も84.0%
と高く、塗料中のマイカ含有率とほぼ同等であった。
比較例 4 前記エポキシ樹脂系水分散形ワニス4.6重量部、マイ
カ濃度50%のマイカりん片水分散液10重量部および
純水15重量部を混ぜて不揮発分濃度20%の電着塗料
として耐火電線の耐火層を形成するため直流電圧50V
で1.8φの裸銅線にマイカりん片を主体とした厚さ0
.5imの電着層を析出せしめたが、析出層の含水率が
81%と高く、電着膜が脆弱で析出層が離脱しやすく、
230℃、20分間の加熱処理を行った後の皮膜表面に
、しわが多くまた皮膜と導体の密着強度が弱く剥離しや
すく、電着皮膜中のマイカ含有率も76.5%と低く、
塗料中のマイカ含有率と大きく異なるものであった。
さらに、前記電着塗装体をKR−168−(信越化学製
、シリコン樹脂二商品名)中に浸し取り出した後、加熱
処理を行って外観上は耐火層が形成できた。
実施例 4 前記エポキシ樹脂系水分散形ワニスをセレミオン(旭硝
子製、イオン交換膜:商品名)を使用した電気透析装置
に入れ、直流電圧10Vで5時間透析し、前記エポキシ
樹脂系水分散形ワニスの夾雑イオンを除去し、液固有抵
抗2000.Q −cmに上昇せしめた後、前記エポキ
シ樹脂系水分散形ワニス4.6重量部、マイカりん片水
分散液10重量部および純水15重量部を混ぜて不揮発
温度20%の電着塗料として、比較例4にならって直流
電圧50Vで1.8φの裸銅線にマイカりん片を主体と
した厚さ9.5 mmの電着析出層を形成した。
この電着析出層の含水率は61%、230℃で20分間
加熱処理を行った電着皮膜の表面は平滑かつ均一で、電
着皮膜中のマイカ含有率も88.0%と塗料中のマイカ
含有率と同等であった。
さらに、前記電着塗装体をKR−168(信越化学製、
シリコン樹脂:商品名)中に浸し取り出した後、加熱処
理を行って耐火電線の耐火層すなわち、電着絶縁皮膜を
形成せしめた。
比較例 5 製造例(3)で得られたアクリル系水分散形ワニス10
0部、マイカりん片水分散液(50%固形分)138部
、イオン交換水375部を11ビーカ中で混合し不揮発
分濃度15%の電着塗料として、15011!?+LX
50mrn×1mrnの銅板2枚を対向させ、その間
に約100Vの直流電圧を印加し、厚さ0.511!7
1Lの電着析出層を形成した。
この電着析出層の含水率は78%と高く(析出層のしま
りが悪く)、。
機械的強度が弱く、所々にしわがあった。
この電着析出層を注意深く200′Cで2時間加熱して
皮膜を得た。
得られた電着皮膜中のマイカ含有率は62%と低く、塗
料中のマイカ含有率と大きく異なるものであった。
実施例 5 製造例(3)で得られたアクリル系水分散形ワニスをセ
レミオンを使用した電気透析装置に入れ、直流電圧10
Vで5時間透析し、前記アクリル系水分散形ワニスの夾
雑イオンを除去し、液固有抵抗2000β−關に上昇さ
せた後、前記アクリル系水分散形ワニス100部、マイ
カリん片水分散液(50%固形分)138部、イオン交
換水375部を11ビ・−力中で混合し、不揮発分濃度
15%の電着塗料として比較例5と同様に電着し、厚さ
0、5 mtnの電着析出層を形成した。
この電着析出層の含水率は5%で、機械的強度も犬で、
200℃、2時間加熱したものは平滑かつ均一な耐火性
を有し防食用の皮膜が形成できた。
得られた電着皮膜中のマイカ含有率も77.0%と高く
、はぼ塗料中ツマイカ含有率と同等であった。
なお、上記第1表中の※1〜※4は下記の通りである。
※1:気中破壊 電極251m ラビッド・ライズ法 ※2 : 2KV10.1gm、60Hzの電圧を試料
に印加 ※3:JICによる温度上昇法(30分後到達温度84
0°Cの標準曲線)に準拠 ※4:JIS規格による。
以上この発明を実施例を以って詳細に説明してきたが、
この発明の実施例の如く調整された水分散形塗料を用い
てマイカりん片を導体上に電着された絶縁皮膜は、熱的
電気的にきわめて優れた特性を有している。
この原因として、この発明による絶縁皮膜は、皮膜中の
マイカ含有率が高いこと、マイカりん片が導体面に平行
に配向していること、マイカりん片と水分散粒子が均一
に電着されていることなどが考えられる。
一例として絶縁体の断面の電子顕微鏡写真を模式的に示
したのが第1図、第2図である。
第1図は前述した比較例5の断面図、第2図は前述した
実施例5の断面図である。
これらの図で、1は導体、2は水分散粒子、3はマイカ
リん片である。
第1図の比較例では導体近辺のマイカ含有量が少なく、
かつマイカりん片3が導体1面に平行でないものもある
一方、第2図の実施例5では、マイカリん片3と水分散
粒子2が比較的均一に電着され、かつマイカリん片3が
導体1面にほぼ平行に配向しているのがわかる。
第1図の水分散粒子2は、透析前(ワニスの比抵抗97
0Ω・α)のアクリル系水分散粒子であり、第2図の水
分散粒子2は透析後(ワニスの比抵抗200Ω・cIr
L)の水分散粒子である。
透析前の水分散粒子2の電気泳動速度は、マイカリん片
3のそれに比べて大きく、シたがって、電着液のマイカ
含有量に比べ、電着析出層のマイカ含有量は少なく、か
つ、導体近傍では水分散粒子が多くなる。
これに対して、透析後の水分散粒子2の電気泳動速度は
マイカりん片3のそれに近く、したがって得られた電着
析出層中のマイカ含有率は、電着液のそれとほぼ等しく
、かつ、均一に電着される。
。また、第1図、第2図の水分散粒子2はともにこの焼
付条件では溶着している。
そして、前記比較例5と実施例5の特性の違いは、マイ
カ含有率の差および焼付膜のマイカと樹脂の均一性の差
によるものである。
なお、被覆層の地の部分は、モデル的に図示したもので
、マイカと樹脂で構成されているものである。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は比較例とこの発明の実施例による電着
塗装の一例を示す絶縁体の断面の電子顕微鏡写真の模写
図である。 図中、1は導体、2は水分散粒子、3はマイカりん片で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 マイカりん片水分散液に水分散形ワニスを加えたも
    のを電着塗料とし、電気泳動法を用いて電気導体上にマ
    イカ含有率の高い電着析出層を形成させる方法において
    、水分散形ワニスな透析法あるいは電気透析法によって
    水分散形ワニス中の夾雑イオンを電気導体上にマイカり
    ん片と水分散粒子を塗料組成と同一組成で共電着できる
    まで除去したのちマイカりん片水分散液と水分散形ワニ
    スを混合し電着塗料とし、電着浴槽内の組成比と電着析
    出層の組成比とを同一にするとともに電着析出層内のマ
    イカりん片を導体面と平行に電着析出させることを特徴
    とする電着塗装方法。
JP51085438A 1976-07-16 1976-07-16 電着塗装方法 Expired JPS5852040B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP51085438A JPS5852040B2 (ja) 1976-07-16 1976-07-16 電着塗装方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP51085438A JPS5852040B2 (ja) 1976-07-16 1976-07-16 電着塗装方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5310638A JPS5310638A (en) 1978-01-31
JPS5852040B2 true JPS5852040B2 (ja) 1983-11-19

Family

ID=13858853

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP51085438A Expired JPS5852040B2 (ja) 1976-07-16 1976-07-16 電着塗装方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5852040B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58100841U (ja) * 1981-12-29 1983-07-08 ダイハツ工業株式会社 非常点滅表示燈用インジケ−タ回路
JPS59105545U (ja) * 1982-12-28 1984-07-16 マツダ株式会社 自動車のハザ−ドワ−ニング装置
JPS6136034A (ja) * 1984-07-27 1986-02-20 Nippon Seiki Co Ltd ハザ−ド点滅回路

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5853967A (ja) * 1981-09-25 1983-03-30 Mitsubishi Electric Corp 電気絶縁導体の製造方法および装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4856236A (ja) * 1971-11-18 1973-08-07

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4856236A (ja) * 1971-11-18 1973-08-07

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58100841U (ja) * 1981-12-29 1983-07-08 ダイハツ工業株式会社 非常点滅表示燈用インジケ−タ回路
JPS59105545U (ja) * 1982-12-28 1984-07-16 マツダ株式会社 自動車のハザ−ドワ−ニング装置
JPS6136034A (ja) * 1984-07-27 1986-02-20 Nippon Seiki Co Ltd ハザ−ド点滅回路

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5310638A (en) 1978-01-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4724345A (en) Electrodepositing mica on coil connections
US4622116A (en) Process for electrodepositing mica on coil or bar connections and resulting products
KR920002171B1 (ko) 절연코팅 침착공정
US4723083A (en) Electrodeposited mica on coil bar connections and resulting products
CN109801745A (zh) 一种新能源汽车驱动电机用电磁线及其制备方法
JPS5852040B2 (ja) 電着塗装方法
US4576694A (en) Method for producing electrically insulated conductor
US3616389A (en) Process for producing electrophoretically insulated conductors and coils
JPS60144375A (ja) 雲母の電着用組成物
JPS6148553B2 (ja)
JPS5829701B2 (ja) デンチヤクゼツエンホウホウ
JPS581097A (ja) マイカ組成物の製法
JPS6121379B2 (ja)
JPS5931802B2 (ja) 絶縁導体の製造方法
JPS5927970A (ja) 電着塗料
CA1288726C (en) Process for electrodepositing mica on coil or bar connections and resulting products
JPS5816568B2 (ja) 絶縁体の製造方法
JPS58198803A (ja) 絶縁電線の製造方法
JPS6121376B2 (ja)
JPS59228317A (ja) 耐火電線の製法
JPS6253884B2 (ja)
JPS601710A (ja) 電気絶縁導体の製法
Shibayama et al. A new magent wire manufacturing process based on electrodeposition
JPS61292821A (ja) 平角絶縁電線の製造方法
JPS62103905A (ja) 電着絶縁導体