JPS5851545Y2

JPS5851545Y2 - 温水器

Info

Publication number: JPS5851545Y2
Application number: JP4615278U
Authority: JP
Inventors: 久光森
Original assignee: 株式会社東芝
Priority date: 1978-04-08
Filing date: 1978-04-08
Publication date: 1983-11-24
Also published as: JPS54148959U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は温風を吹出し得る温水器に関する。

従来の温水器において温水を得る機能の他に温風を吹出
し得る機能を合わせ持った温水器は提供されていた。

しかし、温水器が設備される台所等では、台所等の居住
性を冬期等において良くするために暖房を必要する場合
があるがその暖房手段を温風機で行うとすれば、台所等
には温水器とは別に製造された温風機を設置しなければ
ならない不便がある。

また台所等では食器、布巾等の乾燥や調理した食品を保
温するための機器が備えられるが、これらの機器におい
ても温風機と同様に個々に熱源を有したものを必要とす
る不都合があった。

この考案は前記従来の事情にもとづいて案出したもので
、その目的とするところは、温水を得る機能と温風を得
る機能とを有した温水器を提供することにより、設備的
にもスペース的にも無駄を省き得るとともに、この温水
器を熱源として利用して暖房、乾燥または保温等を行わ
せることができるようにしたものである。

以下この考案の一実施例を第１図から第４図を参照して
説明する。

第１図、第２図中符号１は箱形をなす温水器体であり、
この内部には湯を蓄えるための金属製タンク２を収納し
であるとともに、このタンク２の前後面および上面を被
うケーシング３を収納しである。

そして、温水器体１にはタンク２内に蓄えた湯の熱エネ
ルギーを温風に変換して取出す温風送風機構４を設けで
ある。

この送風機構４は、タンク２の外表面とケーシング３の
内面との間に形成される温風通路５と、この通路内に設
けた送風ファン６とから構成されるものである。

そして、温風通路５の一端部はタンク２の下側に加熱室
５Ｃを形成しており、この加熱室５Ｃの一側壁をなす温
水器体１の側壁には吸込口５ａを穿設しである。

さらに、温風通路５の他端には温水器体１の前面下部に
開口する第１の吹出口５ｂ工を設けているとともに、例
えば温水器体１の下面に貫通突出する筒状の第２の吹出
口５ｂ□を設けている。

そして、これら、第１．第２の吹出口５ｂ１，５ｂ□の
分岐部分にはこれら吹出口５ｂ□、５ｂ２のいずれか一
方を選択的に閉鎖する切換弁２４を設けてあり、この切
換弁２４は温水器体１の側壁外に設けた切換レバー２５
を介して回動されるようになっている。

しかも温風通路５の吹出口側には、好ましくはその内部
を空気が流通可能に形成した正特性サーミスタ等からな
る補助発熱体７を設けている。

なお、この実施例では吹出口５，１は温水器体１の幅方
向に沿って形成しであるとともに、この部分には吹出口
体５ｄを取付けである。

さらに前記送風ファン６は例えば加熱室５Ｃ内において
吸込口５ａに対向させて配設しである。

また、第４図中符号２６，２７．２８は夫々温風使用機
器、つまり食器乾燥ケース２６、おかず等を入れて保温
する保温ケース２７、フロアマット２８を示し、食器乾
燥ケース２６および保温ケース２７には夫々排気口２６
ａおよび２７ａを設けであるとともに、フロアマッ
ト２８は図示しない温風吹出室に連通して穿設した無数
の小孔２８ａを踏面に設けている。

なおフロアマット２８は小孔２８ａを備えずにその内
部に温風を通して踏面を暖めるようにしたものでもよい
。

これら温風使用機器２６〜２８には可撓性のアタッチメ
ントホース２９の一端を着脱可能に接続してあり、そし
て、このホース２９の他端は前記第２の吹出口５ｂ□に
着脱可能に接続され、このホース２９を介して温水器で
得られる温風を温風使用機器２６〜２８のいずれかに導
入するようになっている。

なお、第１図中符号３０は第１の吹出口５．１を被って
温水器体１の前面に着脱可能に接続される他のアタッチ
メントホニスを示し、このホース３０の先端も図示しな
い適当な温風使用機器例えばヘアドライヤー等に接続さ
れるようになっている。

またタンク２の上部に突設した出湯管８には混合管継手
９を介して給湯管１０を接続しちあり、この給湯管１０
の先端には温水器体１外に回動自在に配設される蛇口１
１を接続しである。

さてに、タンク２の上部にはこの温水器の幅や奥行き寸
法を大きくすることを防止するために、例えばタンク２
の上壁２ａに貫通固着して温風用ヒートパイプ１２を複
数本設けである。

これらヒートパイプ１２は必ずしも必要とされるもので
はないが、その上部は温風通路５内にあって多数枚の放
熱フィンを取付けてあり、タンク２内上部の湯の熱エネ
ルギーを温風通路５内に放出する放熱部１２ａをなし
ている。

さらに、これらヒートパイプ１２は放熱部１２ａがタ
ンク内上部に配設される加熱部よりも上方にあり、その
管体内に封入した作動液が自重で環流可能であるから、
管体内面にウィックを内張すしない構造のものを使用可
能である。

またタンク２の底壁２ｂに突設した取水管１３には混合
弁１４を接続しである。

混合弁１４はその給水口１４ａに図示しない水源に繋が
る配管３１を接続するとともに、前記混合管継手９に上
端を接続して配管したバイパス管１５の下端を接続しで
ある。

そして、この混合弁１４を操作する操作摘み１６は温水
器体１の前面下端部に配設してあり、この摘み１６によ
って給水口１４ａから流入した水が取水管１３に導入す
る量とバイパス管１５に導入する量との割合を調節する
ようになっている。

なお、符号１４ｂは混合弁１４のドレンであるととも
に、符号２Ｃは取水管１３より導入される水によってタ
ンク２内の湯が攪拌されないようにするために設けたバ
ッフルである。

またタンク２の底壁２ｂには加熱用ヒートパイプ１７を
垂直に貫通固着しである。

このヒートパイプ１７は例えばウィックを内張すしてい
ない構造のもので、タンク２内の上部近くにまで挿入し
てあり、そのタンク２外に突出した下端には、両側面に
電気発熱体、例えば好ましい例として正特性サーミスタ
ヒータ１８を装着した発熱ブロック１９を接続しである
。

この発熱ブロック１９は前記加熱室５Ｃ内において配設
しである。

なお、タンク２内の水を加熱する手段としてはヒートパ
イプを用いずに直接電気発熱体をタンク底面に装着して
も差支えない。

また第１図中符号２０は正特性サーミスタ１８に通電す
るための温水スイッチ、２１は送風ファン６のモータに
通電するための温風スイッチ、２２は補助発熱体７に通
電するための加熱スイッチである。

そして第２図中符号２３は温水器体１の内面とケーシン
グ３等との間に充填したグラスウール等の保温材で、こ
れはタンク２内に蓄えた湯の熱エネルギーが外部に放散
するのを防止するためのものである。

また第４図中符号３２は流し台、３３は水道配管で、こ
れには元バルブ３４を介して前記配管３１を接続しであ
るとともに、水道蛇口３５を接続しである。

さらに第１図、第４図中符号３６は温水器体１の前面に
取付けた布巾掛けで、これに掛けられる布巾３７等を第
１の吹出口５ｂｌから放出される温風で乾かすようにな
っている。

しかして、この電気温水器によれば、タンク２内に水を
満たした後に温水スイッチ２０を投入して正特性サーミ
スタ１８に通電することにより、ヒートパイプ１７を介
してタンク２内の水を温水に変えることができる。

この場合加熱手段を電気発熱体である正特性サーミスタ
１８とヒートパイプ１７とで形威しであるから、ヒート
パイプ１７のそれ自身の表面温度を均一にしようとする
作用により、タンク２内の水はヒートパイプ１７を使用
しない従来一般の電気温水器に比して実質的に温度差の
ない高い温度の湯を速やかに得られる。

すなわち、本考案者等は前記構造の電気温水器において
、タンク２の大きさを高さ５２０ｍｍ、内容積１０１
とし、かつ縦横寸法が夫々５３ｍｍの正特性サーミス
タ１８を４個備えた発熱ブロック１９に、タンク２内に
３１９ｍｍ挿入される３本のヒートパイプ１７を立設し
てなる加熱手段を用いて、タンク２の底面から４９ｍｍ
、１３０ｍｍ、２２０ｍｍ、３１０ｍｍおよび４ＱＱ
ｍｍの高さ位置で夫々温度検知を行ったところ、第３
図に示すような測定結果を得た。

なお、同図中縦軸は温度（℃）、横軸は時間（分）であ
り、曲線Ａはタンク底面から４９ｍｍの位置での温度特
性を示し、同様に曲線Ｂ−Ｅに夫々タンク底面から１３
Ｑｍｍ、２２０ｍｍ、３１０ｍｍ、４９ｍｍの位置で
の温度特性を示す。

したがって、この第３図から分かるように温水スイッチ
２０の投入後１０分でＢ−Ｅ点の温度は約４０℃に急速
に昇温するもので、手洗いや食器洗い等に好適する湯を
得られ、それ以降Ａ−Ｅ点は略同じ上り勾配をもって昇
温し約７０分でタンク２内の水は８０℃以上となり、そ
の時のＡ点とＢ−Ｅ点との温度差つまりタンク上下部の
温度差は約１０℃である。

しかして、このような温度差はタンク内の湯が上部から
流出するために実際上問題となることはない。

このようにして、タンク２内には温度差が実質的にない
高温の湯を蓄えることができる。

したがって、以上のように湯を蓄えた状態で操作摘み１
６を介して混合弁１４を、操作してタンク２内に水を導
入することにより、その導入分だけ出湯管８を通って給
湯管１０に湯が押出され、これは蛇口１１を通って給湯
されるのでもあり、この場合バイパス管１５を介して冷
水もが給湯管１０に流入すると、その流入量に応じて温
度降下した湯を給湯されるものである。

そして、タンク２内に湯を蓄えた状態で温風スイッチ２
１を投入することにより、この電気温水器を温風機とし
て使用できる。

すなわち、送風ファン６が回転されることにより温風通
路５の吸込口５ａから吸込まれた空気がタンク２に沿っ
て流動した後、吹出口５ｂ＋または５，２から吹出され
るものであり、このことによって空気はタンク２を伝熱
面として暖められ温風として吹出される。

この場合切換弁２４を第２図中実線に示すように位置さ
せて第１の吹出口５ｂ工から温風を室内に吹出せば、こ
の温風はそのまま台所等の暖房に供する。

また、切換弁２４を第２図中２点鎖線に示すように位置
させて第２の吹出口５５２から温風を吹出せば、この第
２の吹出口５，２にアタッチメントホース２９を介して
接続した任意な温風使用機器２６〜２８のいずれか、例
えば第４図の場合食器乾燥ケース２６に温風が導入され
る。

すなわち、温水器を熱源として食器乾燥ケース２６を使
用できるものである。

なお、温風使用機器２６〜２８はいずれも流し台３２上
よ−たはその近くに置かれるものであるとともに、温水
器も流し台３２の上方に設置されるものであるから、以
上のように温水器を温風使用機器の熱源として使用する
上で合理的でかつ便利である。

そして、この場合得られる温風はタンク２の前後壁およ
び上壁２Ｃに沿って空気が流通する間に熱交換されるだ
けでなく、吸込口５ａから吸込まれて直ぐに発熱ブロッ
ク１９に取付けたヒートパイプ１７加熱用の正特性サー
ミスタヒータ１８により直接加熱されることにより、高
い温度の温風となって得られる。

しかも、この実施例では加えて温風通路５の中間部に、
タンク２内の湯の中で最も温度の高いタンク２内上部の
熱エネルギーを放出し、かつその熱輸送能力が著しく高
いヒートパイプ１２の放熱部１２ａを配設し、かつこ
のヒートパイプ１２を最も熱輸送効率が高くなる垂直な
姿勢にして設けであるから、これにより温風温度を高め
ることができる。

また、更に高い温度の温風を得る場合には、加熱スイッ
チ２２を投入して補助発熱体７に通電することにより、
温風を更に加熱してより高い温度の温風とすることがで
きる。

つまり、加熱スイッチ２２の投入または投入解除により
温風温度の高低の切換えができるものである。

なお、この補助発熱体７は必要とされる温風温度に対し
て予めタンク２等で加熱した温風温度の不足分だけを加
熱すればよいから低熱容量のものを使用できる。

そして、前記補助発熱体７および電気発熱体１８は正特
性サーミスタヒータよりなるから、その自己発熱制御作
用により、吸込口５ａや吹出口５，１または５ｂ□が塞
がれたり、又は温風使用機器への接続で風量が落ちたり
、或いは温風ファン６が故障したりした場合でも、補助
発熱体７が過熱することがないとともに、タンク２内に
水がなくてもヒートパイプ１７が過熱されて破裂するよ
うなことがなく、安全に使用できる。

この考案は以上説明したようになるから、温水器であり
ながら、そのタンク内に蓄えた湯の熱エネルギーを取出
して温風機として使用でき、この温風は吹出口につなが
れるアタッチメントホースを介して温風使用機器に導び
くことができるので、暖房、乾燥、保温等の熱源として
温水器を使用でき、その多目的利用が可能であるととも
に、これら目的別に独立した熱源を有した機器を備える
場合に比して、設備的にもスペース的にも無駄がないも
のであり、その実用に供する効果が大である。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例に係る押上式温水器を示し、
第１図は斜視図、第２図は第１図のＩＩ −ＩＩ線に沿
う縦断側面図、第３図はタンク各部の温度特性を示すグ
ラフ、第４図は温風の多目的利用の態様を説明するため
の斜視図である。１・・・・・・温水器体、２・・・・・・タンク、３・
・・・・・ケーシング、４・・・・・・温風送風機、５
・・・・・・温風通路、５ａ・・・・・・吸込口、５，
１・・・・・・第１の吐出口、５ｂ２・・・・・・第２
の吐出口、６・・・・・・送風ファン、７・・・・・・
補助発熱体、８・・・・・・出湯管、１３・・・・・・
取水管、１７・・・・・・ヒートパイプ、１８・・・・
・・電気発熱体（正特性サーミスタヒータ）、１９・・
・・・・発熱ブロック、２４・・・・・・切換弁、２５
・・・・・・切換レバー、２６・・・・・・温風使用機
器（食器乾燥ケース）、２７・・・・・・温風使用機器
（小物入れ）、２８・・・・・・温風使用機器（フロア
マット）、２９．３０・・・・・・アタッチメントホー
ス。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

（１）湯を蓄えるタンクを内装した温水器体と、この器
体に設けられタンク内の湯の持つ熱エネルギーを温風に
変換して温水器体外へ吹出す温風送風機構とを具備し、
温風送風機構の吹出口に温風使用機器に接続するアタッ
チメントホースを接続可能としたことを特徴とする温水
器。
（２）切換弁によって開閉される第１．第２の吹出口を
有し、第１の吹出口で温風を温水器体外に直接吹出すと
ともに、第２の吹出口にアタッチメントホースを接続可
能としたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
項記載の温水器。
（３）温風送風機構の温風通路はその内部に補助発熱体
を有してなることを特徴とする実用新案登録請求の範囲
第１項または第２項記載の温水器。
（４）補助発熱体は正特性サーミスタヒータであること
を特徴とする実用新案登録請求の範囲第３項記載の温水
器。