JPS5851372Y2 - 内燃機関の副室 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内燃機関のシリンダーヘッドに形成される予燃
焼室、渦流室等の副室の構造に関する。

近時熱効率の向上及び噴孔部等高温に晒される部材の溶
損防止のため、主燃焼室及び副室の内壁、副室口金等の
セラミンク化が試みられているが、セラミックは引張強
度が圧縮強度の１／１０程度と低いためサーマルショッ
クによりセラミック部材内部に生ずる熱的引張応力によ
り破損し易く、又セラミックは金属柱寸法精度を出しに
くいため金属部材との緊密な嵌合が困難である等の問題
があった。

本考案は噴孔な有するセラミック円板に金属環を焼成し
て初期圧縮応力を加えた副室口金をシリンダーヘッドの
副室用凹部に圧入し、該副室口金と該副室用凹部内壁に
設けた段部との間に副室側壁を構成するセラミック筒を
挾んで固定することにより副室を断熱保温し、燃焼状態
を改善することにより熱効率の向上ができ、しかもサー
マルショックによる破損が防止でき、耐久性に優れた内
燃機関の副室を提供することを目的とする。

次に本考案の一実施例を図と共に説明する。

第１ 図１ｔｔティーゼルエンジンのシリンダーヘッド
に形成された副室の断面を示し、Ａはシリンダーヘッド
に設けられ、下側が大径の段部Ｂが形成された副室用凹
部であり、該凹部Ａ内には副室側壁を構成するセラミッ
ク筒■が嵌入され、その下側に噴孔■が設げられたセラ
ミック円板■の外周に金属環■を焼成してなる副室口金
■が圧入されている。

この構成においてセラミック円筒のは口金■により上記
段部Ｂと口金■上面との間に固定されているので凹部Ａ
との嵌合は緊密でなくともよい。

■はグロープラグ、■は燃料噴射弁である。セラミック
円板■はＳｉ３Ｎ４、ＳｉＣ等サーマルショックに耐え
得るセラミック材、金属環■はステンレス編笠耐熱性に
優れた金属材で作られることが望ましく、又金属環■は
機関運転時に口金■が昇温する温度範囲においてサーマ
ルショックによりセラミック円板■に生ずる引張応力を
相殺せしめるため金属環■を焼バメすることにより圧縮
応力を加えている。

尚口金■の外径は、セラミック筒■の外径より太き（で
もよく、この場合には凹部Ａを口金■及びセラミック筒
■に応じて形成する。

第１図に示す上記実施例の構成において、内径３０φ、
外径４０φで高さ３０ｍｍのＳ ｉ ３ Ｎ ４製セラ
ミツク筒■と、板厚１０ＷｒＩｎの５ｔ３Ｎ４製のセラ
ミック円板■に肉厚３ｍ＋＋＋の金属環■を圧縮応力が
加わる様焼成した副室口金■とを渦流室型３３００代デ
ィーゼルエンジンのシリンダーヘッドに固着し、運転条
件をアイドリング（渦流室内雰囲気温度３００℃）２分
間、４／４Ｘ４０００ｒＰｍ （渦流室内雰囲気温度９
００℃）２分間のくり返し、１００時間の耐久試験を行
った結果、セラミック部材に割れ、緩み等の異常は生じ
なかった。

本考案は叙上の構成を有し、セラミック円板に金属環を
焼成した口金でセラミック筒を固定してい７）＋７）で
、著しく熱効率が向上し、サーマルションクによる破損
が防止でき、耐久性に優れた副室が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る内燃機関副室部の断面図である。 図中、■・・・・・・セラミック筒、■・・・・・・噴
孔、■・・・・・・セラミンク円板、■・・・・・・金
属環、■・・・・・・副室口金、Ａ・・・・・・副室用
凹部、Ｂ・・・・・・段部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シリンダーヘッドに設けられた、下側が大径の段部付副
   室用凹部に、副室側壁を構成するセラミック筒が嵌入さ
   れ、その下に噴孔の設けられたセラミック円板の外周に
   金属環を焼成してなる副室口金を嵌着せしめ、該セラミ
   ック筒を上記段部と副室口金との間に挟持したことを特
   徴とする内燃機関の副室。