JPS5850754Y2 - 包装用シ−ル袋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は熱融着性フィルムよりなる包装用シール袋の封
口部の改良に関する。

従来より、商品包装後の開封の便を図るため、封口部に
開閉自在に折曲げられた開封片を有する包装用シール袋
が使用されているが、通常、その封口部は接離自在な接
着テープや感圧性接着剤によってシールされる構成であ
り、密封性が小であった。

従って、感光紙等の完全密封状態による保存が要求され
る商品包装様式としては不適であり、完全密封が要求さ
れる商品包装においては、その封口部においても熱シー
ルを施すという方法がなされていた。

しかし商品を取出す際には、その熱シール部分を引き破
るか、或いははさみ等で切って開封しなければならず、
甚だ面倒であり、手間がかかるという欠点があった。

そこで、本考案は上記問題に鑑み、封口部に熱シールを
施すことによって密封性を大とすると共に、その熱シー
ルの溶着力を小とすることによって容易に開封可能とし
たものであり、その特徴とするところは、熱融着性フィ
ルムにより形成された袋体の封口部が、その一側縁を他
側縁よりも長く延出して開封片と戊し、該開封片を折曲
状として他側縁外面に重合すると共に、その重合面間で
開封片の両サイドと他側縁の両サイドが熱シールされ、
かつ、開封片と他側縁の両サイド間に至って互いに連続
状に熱シールされた溶着部を有する包装用シール袋にお
いて、前記開封片内面酸いは他側縁外面の少なくともい
ずれか一方の両サイド及び溶着部に、熱融着障害手段を
施し、かつ、該熱融着障害手段を越えて熱シールが施さ
れて戒る点にある。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳述すると、第
１図乃至第５図において、１は袋体で、２枚の熱融着性
フィルムを重ね合わして、長方形状に形成されており、
この袋体１は一端に商品詰め込み用開口部２を備え、他
端に前記一方のフィルムの一側縁を他方のフィルムの他
側縁３よりも長く延出した開封片４を備えると共に、該
開封片４を折り曲げ、他側縁３外面に重合して開封部を
形成している。

そして袋体１の両サイド５，５、及び開封片４の両サイ
ド６．６と他側縁３の両サイド７．７が溶断溶着されて
おり、さらに前記重合した開封片４と他側縁３とが互い
に、その両サイド６．６．７，７間に至って連続直線状
に溶着された溶着部１１が形成されている。

そして第３図に示される如く、前記溶着される部分と対
応する開封片４の内面に、即ち、その両サイド６．６及
びその両サイド６．６間に至る溶着部１１に、所望量の
印刷インキ等の熱融着障害手段８が、所謂コ字状に施さ
れている。

そして、前記インキ層等の熱融着障害手段８の層を越え
て、開封片４と他側縁３とが相互に溶着可能に構成され
ている。

本考案の実施例は以上のように構成されており、第６図
に示す如く、商品詰め込み用開口部２より商品９を挿入
し、その後熱溶断刃１０によってその開口部２を溶断溶
着すれば、完全密封状態の商品包装体が得られる。

従って、感光紙等の完全密封状態による保存が要求され
る製品の包装体として最適であり、長期保存における品
質維持が期待できる。

また袋体１の所謂全周が溶着された構造であるため、接
着テープや接着剤によって封口部がシールされた包装体
と比較すると、はるかに大なる密封性が得られる。

また開封片４の開封に際し、その溶着部分が熱融着障害
手段８を介して溶着されているため、その熱溶着力が通
常の溶着より弱く、袋体１の開封片４や他側縁３を破損
することなく、開封片４を容易に他側縁３より剥すこと
ができ、はさみ等も不要であり、手間もかからず、能率
的である。

尚、第７図に示す如く、熱融着障害手段８を他側縁３外
面側に設ける構成としてもよい。

また袋体１を構成する熱融着性フィルムの材質において
も、無透光性の着色フィルムであっても、或いは透明フ
ィルムであってもよい。

また封口部に接着テープや感圧性接着剤を適宜設けてお
けば、開封後における封口部のシールが期待できる。

さらに以上実施例において、シール袋を自動包装方式に
適するものとして、袋体１の封口部と反対側に開口部２
を設けたものを示しているが、第８図に示す如く、封口
部側に開口部２を設け、封口部側より商品９を詰め込み
、その開口部２を溶断溶着するものであってもよい。

本考案は熱融着性フィルムよりなる包装用シール袋にお
ける封口部の開封片と他側縁とが、熱融着障害手段を介
して熱シールされた構成であるため、封口部の密封性が
大であると共に、その溶着力が小であるため、開封が容
易であり、袋体が損われないという利点を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す平面図、第２図は第３図
Ｃ−Ｃ線断面拡大図、第３図は第１図における開封片の
展開状態を示す平面図、第４図は第３図Ｃ−Ｃ線断面図
、第５図は第３図Ｃ−Ｃ線断面図、第６図は本考案の実
施例の商品包装工程を示す部分断面図、第７図及び第８
図は他の実施例を示し、第７図は開封片の展開状態を示
す平面図、第８図は正面断面図である。 １・・・・・・袋体、３・・・・・・他側縁、４・・・
・・・開封片、８・・・・・・熱融着障害手段、１１・
・・・・・溶着部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 熱融着性フィルムにより形成された袋体１の封口部が、
   その一側縁を他側縁３よりも長く延出して開封片４と威
   し、該開封片４を折曲状として他側縁３外面に重合する
   と共に、その重合面間で開封片４の両サイド６．６と他
   側縁３の両サイド７．７が熱シールされ、かつ、開封片
   ４と他側縁３の両サイド６．６・７，７間に至って互い
   に連続状に熱シールされた溶着部１１を有する包装用シ
   ール袋において、前記開封片４内面或いは他側縁３外面
   の少なくともいずれか一方の両サイド６．６或いは７，
   ７及び溶着部１１に、熱融着障害手段８を施し、かつ、
   該熱融着障害手段８を越えて熱シールが施されて成るこ
   とを特徴とする包装用シール袋。