JP2005014508A - 包装用フィルムの連結構造及びその連結方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】合成樹脂フィルムからなる一の包装用フィルム及び他の包装用フィルムを連結してなる包装用フィルムの連結構造において、一の包装用フィルムの繋ぎ端部と他の包装用フィルムの繋ぎ端部とを重ね合せてなり、包装用フィルムの外面と同種の材料からなるフィルムシートを、上記両包装用フィルムの繋ぎ端部に覆い被せて該包装用フィルムの外面に熱融着してなることを特徴とする包装用フィルムの連結構造及びその連結方法を提供する。
【効果】包装用フィルムの繋ぎ部分に縦・横ヒートシールが施された場合であっても、自動充填包装機における製袋作業及び充填作業を一時停止させることなく連続的に効率良く行うことができる。
【選択図】 図1
【効果】包装用フィルムの繋ぎ部分に縦・横ヒートシールが施された場合であっても、自動充填包装機における製袋作業及び充填作業を一時停止させることなく連続的に効率良く行うことができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体や粘体物等の内容物を包装する包装袋の材料である包装用フィルムを連続的に連結した包装用フィルムの連結構造及びその連結方法に関するものであり、更に詳述すると、自動充填包装機により内容物を充填しながら製袋作業を連続的に行うことができ、充填包装作業を効率良く円滑に行うことができる包装用フィルムの連結構造及びその連結方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から液体や粘体物等の内容物を包装するための包装袋の材料として合成樹脂製の包装用フィルムが用いられており、この包装用フィルムは、通常は、1000mや2000m等の所定の長さでロール状に巻回されたものである。そして、このロール状包装用フィルムを用いて製袋作業及び充填作業を行う場合には、図5に示されるように、上記ロール状包装用フィルム10を自動充填包装機20に設置し、該包装用フィルムを巻回状態から引き伸ばして該包装用フィルムを幅方向に二つ折りにしながら縦ヒートシールを長さ方向に沿って施すと共に、上記二つ折りに形成された包装用フィルムの幅方向に沿って横ヒートシールを施して該横ヒートシール部を包装袋の底部とし、次いで、内容物噴射手段23から内容物を上記包装袋内に充填する一連の作業を連続的に行うものである。
【0003】
ところで、自動充填包装機に用いられるロール状包装用フィルム10は、通常、所定の長さに予め調整されたものであるが、その長さを調整するためには、一の包装用フィルムの端部と他の包装用フィルムの端部とを繋ぎ合わせ、その作業を数回繰り返して複数の包装用フィルムを連結する場合もある。即ち、上記ロール状包装用フィルム10は、複数の包装用フィルムを繋ぎ合わせた連結フィルムであり、上記ロール状包装用フィルム10の長さは、繋ぎ合わせた複数の包装用フィルムの合計長さである。
【0004】
複数の包装用フィルムを連結する方法としては、図6に示したように、包装用フィルム1,1´の端部同士1a,1a´を対向させた状態で、粘着テープ4を幅方向に貼着して一の包装用フィルム1の繋ぎ端部1aと他の包装用フィルム1´の繋ぎ端部1a´とを連結したものが挙げられる。この連結方法により形成された包装用フィルムの連結構造は、図6(B)に示されるように、一の包装用フィルムの繋ぎ端部1a及び他の包装用フィルムの繋ぎ端部1a´と、該繋ぎ端部1a,1a´外面に積層された粘着テープ4とから構成されている。
また、その他の連結構造・方法としては、特開2002−096391号公報,特開2002−120292号公報に記載された技術が知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−096391号公報
【特許文献2】
特開2002−120292号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6に示された連結構造を有する包装用フィルムについては、幅方向に沿って貼着された粘着テープ4が所定間隔離間した箇所に複数に存在することとなり、粘着テープ4が積層した箇所のフィルムの厚さが他のフィルム厚さに比べて極端に大きくなってしまう。通常、用いられる粘着テープ4は、セロハンや延伸した合成樹脂製の基材フィルムと粘着剤からなり、その合計の厚みは50〜80μmである。そして、上記ロール状包装用フィルム10を自動充填包装機20に設置して製袋・充填作業を連続的に行う過程においては、上記ロール状包装用フィルム10は幅方向に折り畳まれることとなる。即ち、二つ折りに折り畳まれたフィルムに、縦・横ヒートシール部を形成する場合、縦・横シール部と粘着テープ4とが重複する箇所においては粘着テープ4の厚みの増加に伴い、シール熱が十分にフィルム樹脂全体に行き届かなくなり、当該重複箇所におけるシール強度が比較的弱いものとなってしまう。特に、縦ヒートシール部を包装袋の一側縁部として液体等の内容物を該包装袋に充填すると、縦ヒートシール部の不良箇所から内容物が液漏れしてしまうこととなる。また、縦・横ヒートシール部を形成するためのシール温度は、それぞれ適正な温度により調整されるものであり、粘着テープ4が積層されていない包装用フィルム箇所に上記の温度でヒートシールすれば適度な強度を有するヒートシール部が形成されるものであるが、上記のように、粘着テープ4の厚みの増加分だけフィルムの厚さが極度に大きくなった箇所についても適度なシール強度を有するために、ヒートシール温度を適正温度よりも高く設定した場合には、粘着テープ4が施されていないヒートシール箇所において過度のシール熱により延伸基材フィルムに著しい外観不良を起こしてしまったり、シール強度が低下してしまうおそれがある。
【0007】
このため、内容物の液漏れ等が発生する前に予め上記繋ぎ部分を検知する必要があり、上記繋ぎ部分を検知した際には包装フィルムの搬送速度を低下させるか若しくは停止させることにより内容物の包装袋への充填作業を一時的に停止する必要がある。そして、上記繋ぎ部分が充填位置を通過した後に再び包装フィルムの搬送速度を大きくすると共に、充填作業を再開させる作業が行われる。従って、上記繋ぎ端部の存在により、内容物を包装袋に充填する作業が連続的かつスムーズに行うことができず、作業効率が悪くなっているのが現状である。
【0008】
また、図6に示された連結構造については、一の包装用フィルムの繋ぎ端部1aと他の包装用フィルムの繋ぎ端部1a´とを対向させた状態で粘着テープ4を両フィルム外面に積層するものであり、上記粘着テープ4を両フィルムの外面に貼着させたものである。この場合、両フィルムの繋ぎ端部1a,1a´が完全に密接せず、いくつかの微小な隙間が存在することとなり、このため、包装袋の縦シール部から内容物が漏出してしまうという不都合が生じる。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、包装用フィルムの繋ぎ部分に縦・横ヒートシールを施す過程において、シール不良が生じることにより自動充填包装機における製袋作業及び充填作業を一時停止させることなく連続的かつスムーズに行うことができ、作業効率を向上させることができる包装用フィルムの連結構造及びその連結方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1に、本発明は、上記目的を達成するため、合成樹脂フィルムからなる一の包装用フィルム及び他の包装用フィルムを連結してなる包装用フィルムの連結構造において、一の包装用フィルムの繋ぎ端部と他の包装用フィルムの繋ぎ端部とを重ね合せてなり、包装用フィルムの外面と同種の材料からなるフィルムシートを、上記両包装用フィルムの繋ぎ端部に覆い被せて該包装用フィルムの外面に熱融着してなることを特徴とする包装用フィルムの連結構造を提供する。
【0011】
上記連結構造によれば、一の包装用フィルムの繋ぎ端部と他の包装用フィルムの繋ぎ端部とを重ね合せ、外面と同種の材料からなるフィルムシートを、重ね合せた両包装用フィルムの繋ぎ端部に覆い被せて両包装用フィルムの外面に熱融着したものである。そして、上記フィルムシートの厚さは粘着テープよりも薄いものであり、上記フィルムが同種の材料からなる両包装用フィルムの繋ぎ端部の外面に熱融着されているため、上記フィルムシートと包装用フィルムとの密着が良好であり、繋ぎ端部の全体厚さも極端に大きくなるものではない。特に、本発明においては、従来のように粘着テープを用いる場合とは異なり、比較的薄いフィルムシートを用い、かつ該フィルムを熱融着により包装用フィルムの外面に積層させるため、フィルムシートによる繋ぎ端部全体の厚みの極端な増加を抑えることができ、フィルム厚さに伴うシール不良を防止することができる。その上、本発明では、一の包装用フィルムの繋ぎ端部と他の包装用フィルムの繋ぎ端部とを重ね合せた状態になっており、熱融着により両包装用フィルムが収縮しても該両フィルムの繋ぎ端部間に間隙が形成されるようなことはなく、これによりシール不良が生じることはないものである。
【0012】
第2に、本発明は、上記目的を達成するため、合成樹脂フィルムからなる一の包装用フィルム及び他の包装用フィルムを連結してなる包装用フィルムの連結構造において、一の包装用フィルムの繋ぎ端部と他の包装用フィルムの繋ぎ端部とを重ね合せてなり、包装用フィルムの内面と同種の材料からなるシーラント部材を、上記両包装用フィルムの繋ぎ端部に覆い被せるようにして該包装用フィルムの内面に熱融着することを特徴とする包装用フィルムの連結構造を提供する。
【0013】
上記連結構造によれば、一の包装用フィルムの繋ぎ端部と他の包装用フィルムの繋ぎ端部とを重ね合せ、包装用フィルムの内面と同種の材料からなるシーラント部材を、重ね合せた両包装用フィルムの繋ぎ端部に覆い被せて両包装用フィルムの内面に熱融着したものであり、上記第1発明とほぼ同様の作用効果を有するものである。
【0014】
この場合、上記第1及び第2の本発明の連結構造においては、上記包装用フィルムの繋ぎ端部が幅方向に沿って斜めに形成されるように構成することにより、このため、繋ぎ端部同士を連結してなる包装フィルムを二つ折りに折り畳んで包装袋の縦・横ヒートシール部を形成する場合、二つ折りに畳んだフィルムのフィルムシートを直接対向させることを防止することができる。即ち、包装フィルムを折り畳んだ結果、繋ぎ端部のフィルム厚さがフィルムシートの厚さの2倍分増加してしまうようなことはなく、フィルムシートを積層したフィルムに縦・横ヒートシール部を形成しても当該シール箇所がシール不良となることを防止することができる。特に、縦ヒートシール部を連続的に形成する場合には、縦ヒートシール部におけるシール不良の発生を防止することにより縦ヒートシール部を側縁部とする包装袋から内容物が液漏れすることを防止することができる。
【0015】
また、本発明は、方法に係る発明として、合成樹脂フィルムからなる一の包装用フィルム及び他の包装用フィルムを連結する包装用フィルムの連結方法において、一の包装用フィルムの繋ぎ端部と他の包装用フィルムの繋ぎ端部とを重ね合せ、包装用フィルムの外面と同種の材料からなるフィルムシートを、上記両包装用フィルムの繋ぎ端部に覆い被せるようにして該包装用フィルムの外面に熱融着することを特徴とする包装用フィルムの連結方法、及び合成樹脂フィルムからなる一の包装用フィルム及び他の包装用フィルムを連結する包装用フィルムの連結方法において、一の包装用フィルムの繋ぎ端部と他の包装用フィルムの繋ぎ端部とを重ね合せ、包装用フィルムの内面と同種の材料からなるシーラント部材を、上記両包装用フィルムの繋ぎ端部に覆い被せるようにして該包装用フィルムの内面に熱融着することを特徴とする包装用フィルムの連結方法を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態及び実施例】
以下、本発明について図面を参照して詳しく説明する。
図1は、本発明の第1実施例に係る連結方法により2枚の包装用フィルムを連結してなる連結構造を示した平面図である。
【0017】
本実施例の連結構造は、両包装用フィルム1,1´の外側層のフィルムと同種材料であるフィルムシート3を介して、両包装用フィルム1,1´を連結したものであり、一の包装用フィルム1の繋ぎ端部1a及び他の包装用フィルム1´の繋ぎ端部1a´と、両繋ぎ端部1a,1a´に積層したフィルムシート3から構成されている。また、上記両包装用フィルム1,1´の繋ぎ端部1a,1a´は、幅方向に沿って斜めに形成されたものである。この両繋ぎ端部1a,1a´は、図1(B)に示すように重ね合わさっており、更に、この重ね合わさった部分を覆い隠すようにして上記フィルムシート3が両包装用フィルム1,1´の外面に加圧熱融着されて積層されたものである。この連結構造を用いて両包装用フィルム1,1´が連結されることとなり、このような連結構造を数回繰り返した連結フィルム2を得るものである。
【0018】
上記両包装用フィルム1,1´としては、特に制限されるものではないが、通常、食品用包装材料として用いられるものであり、少なくとも内面が熱接着性を有した合成樹脂又は合成樹脂に紙等を複合させた複合フィルムが好適に採用される。具体的には、基材として、延伸ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン等の合成樹脂フィルムやセロハン、熱接着層として、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱接着性を有する未延伸フィルムを積層したラミネートフィルム等が採用されるものであり、更にこれらフィルムの間に、紙、金属箔や金属蒸着を施したフィルム等を挟んだ3層以上のラミネートフィルムを採用することもできる。上記包装用フィルム1,1´の合計厚さは、内容物に対する保存性能、破袋強度、シール性に過不足ない性能を発揮する各層の組み合わせなどを考慮して、42〜120μmである。例えば、内容物に対する要求品質上、広く採用されているもので、内層12がポリエチレン樹脂、外層11がナイロン樹脂を示しており、合計厚さは、好ましくは、45〜95μm、更に好ましくは、55〜75μmである。
【0019】
一方、フィルムシート3としては、上記両包装用フィルム1,1´の外側層のフィルムと同種材料であるもの制限されるものであり、例えば、延伸ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン等の合成樹脂フィルムなどが採用される。このフィルムシートの厚さは、12〜25μmと比較的薄いものが用いられるものである。なお、上記フィルムシート3は、上記両包装用フィルム1,1´の外側層(基材)のフィルムと同種の材料であり、このような材料は、融点が比較的高く充填シールの温度によって溶融することはない。このため、各種シール手段により過度のシール熱が付与されてもフィルム不良にはなり難いものである。
【0020】
ここで、上記実施例の連結方法につき、図4を用いて詳述すると、上記両包装用フィルムの外層11・内層12のうち、外側層11を上向きにして固定板30に両フィルム1,1´を配置し、上記繋ぎ端部1a,1a´を重ね合わせた状態で該フィルムの外側層11と同種のナイロン製のフィルムシート3を積層させる。次に、積層したフィルムシート3の真上にインパルスシーラー40を配置し、このインパルスシーラーにフィルムシート3を両フィルム1,1´の外面に熱融着させるものである。そして、上記フィルムシート3が両フィルム1,1´の外面に熱融着することにより当該積層部分が多少薄くなり、図4(C)に示されるような連結構造を得るものである。この場合、上記繋ぎ端部1a,1a´(重ね合わせる部分)の長さは、繋ぎ端面から0.1〜5mm、好ましくは0.5〜2mmである。また、図4(C)に示した状態、即ち、フィルムシート3を2枚の両包装用フィルム1,1´に加圧熱融着した部分におけるフィルム全体の厚さは、熱融着前の1枚の包装用フィルムの厚さの2倍以内に調整することが好適である。
【0021】
上記インパルスシーラー40によりフィルム5を両フィルム1,1´に熱融着する引張強度については、用いられるフィルムの材質により異なるが、通常、15mm幅当り10〜40Nである。この引張強度は、内容物の充填包装時にフィルムにかかる引張力0.5Nよりも遥かに大きい値であり、これにより充填包装作業を問題なく行うことができる。
【0022】
上記連結構造を有してなる連結フィルム2は、上記の連結方法を数回繰り返しながら巻回されて1000mや2000m等の所定長さに調整されるものであり、このロール状包装フィルム10は、自動充填包装機20(図5参照)の所定箇所に設置され、該自動充填包装機20の作動により上記ロール状フィルム10から多数の包装袋10aが連設されると共に、該包装袋10a内に内容物を充填する一連の作業が連続的に行われるものである。
【0023】
具体的には、図5に示すように、上記ロール状フィルム10を引き伸ばしながら該フィルムを二つ折りに形成し、第1ロール手段21により、二つ折りにしたフィルムの一側縁部内面をヒートシールして縦ヒートシール部を形成すると共に、第2ロール手段により、二つ折りフィルムの幅方向に横ヒートシール部を帯状に形成して上端が開口された包装袋10aを作製し、次いで、充填物噴射手段23から内容物(特に図示せず)を上記包装袋10a内に充填するものであり、この一連の作業を連続的に行うことにより、内容物が充填された多数の包装袋10aを連設して作成するものである。
【0024】
ここで、上記縦ヒートシール部及び横ヒートシール部を形成するためのヒートシールの条件としては、製品のシール強度が15mm幅当り30〜80Nとなるようにシール温度、シール圧力、充填速度を調節するものである。
【0025】
上記本実施例の連結構造によれば、各種のシール手段により、フィルムシート3及び両包装用フィルムの繋ぎ端部1a,1a´の全体厚さを薄く形成することができ、フィルム厚さの過大に伴うシール不良を防止することができるものである。そして、上記実施例では、各種シール手段により両包装用フィルムの繋ぎ端部1a,1a´及びフィルムシート3とを熱融着することにより、上記両包装用フィルム1,1´が収縮してしまっても、該両フィルムの間に間隙が形成されるようなことはなく、この隙間の形成に起因して、充填作業時に縦シール部から
内容物が漏出する事態が生じることなく、充填作業を円滑に行うことができる利点を有する。
【0026】
また、上記の連結構造では、図1(A)に示すように、両包装用フィルムの繋ぎ端部1a,1a´は幅方向に斜めに形成されており、上記自動充填包装機20によりロール状フィルム10を二つ折りに形成する際、上記フィルムシート3が対向して厚みが極端に増加してしまうようなことがない。そして、図3に示されるように、フィルムシート3の積層箇所の上に縦・横ヒートシール部X・Yを施す場合であっても、当該重複部分Tにおけるシール不良などが生じることなく、自動充填包装機の一時停止を防止することができる。
【0027】
図2は、本発明の第2実施例に係る連結方法により2枚の包装用フィルムを連結した連結構造を示した平面図である。
【0028】
上記両包装用フィルム1,1´は、上記第1実施例と同様のフィルムを採用することができる。
【0029】
本実施例の連結構造は、両包装用フィルム1,1´の内側層のフィルムと同種材料であるシーラント部材5を用いて、該シーラント部材を上記両包装用フィルム1,1´の繋ぎ部1a,1a´内側の幅方向沿って加圧熱融着させたものであり、両包装用フィルムの繋ぎ端部1a,1a´と上記シーラント部材5により連結構造を構成するものである。
【0030】
上記シーラント部材5としては、上記両包装用フィルム1,1´の内側層のフィルムと同種材料であるもの制限されるものであり、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが採用される。このシーラント部材5の厚さは20〜80μm、特に、25〜50μmである。
【0031】
ここで、上記実施例の連結方法については、特に図示してはいないが、上記実施例1とほぼ同様である。即ち、図4を参考にして説明すると、上記両包装用フィルムの外層11・内層12のうち、内側層12を上向きにして固定板30に両フィルム1,1´を配置し、上記繋ぎ端部1a,1a´を重ね合わせた状態で該フィルムの内側層12と同種のシーラント部材5を積層させる。次に、積層したシーラント部材5の真上にインパルスシーラー40を配置し、このインパルスシーラーによりシーラント部材5を熱融着させるものである。
【0032】
この場合、熱融着される前に用いられる上記インパルスシーラー40によりシーラント部材5を両フィルム1,1´に熱融着させた時の接合部5における引張強度は15mm幅当り6〜30Nとなる。これは、内容物の充填包装時にフィルムにかかる引張力0.5Nよりも遥かに大きくなり、充填包装作業を問題なく行うことができる。
【0033】
上記実施例2の連結構造においては、上記実施例1で述べたほぼ同様の作用効果を有するものである。更に、上記本実施例の連結構造によれば、シーラント部材5が両包装用フィルムの繋ぎ端部1a,1a´を内側から完全に塞いでいるので、内容物が両包装用フィルムの間隙に浸入することを確実に防止することができ、内容物の液漏れを防止することができ、不良包装袋の発生を予防して充填・包装作業の作業効率をより一層高めることができるものである。
【0034】
また、上記の連結構造では、第1実施例の連結構造と同様に、上記両包装用フィルムの繋ぎ端部1a,1a´の幅方向は傾斜状に形成されており、この構成により、上記実施例1で述べた同様の作用効果を有するものである。
【0035】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は上記実施例1,2に制限されるものではなく、本発明の要旨を変更しない限り適宜変更することが可能である。
【0036】
【発明の効果】
本発明の連結構造及び連結方法によれば、包装用フィルムの繋ぎ部分に縦・横ヒートシールが施された場合であっても、シート不良に伴う一時停止を可及的に防止して製袋作業及び充填作業を連続的かつスムーズに行うことができ、作業効率を一層向上し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる包装用フィルムの連結構造を示したものであり、(A)は平面図、(B)は側面図(模型図)である。
【図2】本発明の第2実施例にかかる包装用フィルムの連結構造を示したものであり、(A)は平面図、(B)は側面図(模型図)である。
【図3】連結構造を有する連結フィルムに縦・横ヒートシール部を形成して多数の包装袋を作製する様子を説明した説明図である。
【図4】上記実施例1に係る包装用フィルムの連結方法を説明した説明図である。
【図5】自動充填包装機を示した概略図である。
【図6】従来の包装用フィルムの連結構造を示したものであり、(A)は平面図、(B)は断面図である。
【符号の説明】
1 包装用フィルム
1´ 包装用フィルム
2 包装用フィルム(連結フィルム)
1a 繋ぎ端部
1a´繋ぎ端部
3 フィルムシート
5 シーラント部材
10 ロール状フィルム
10a 包装袋
11 外側層
12 内側層
20 自動充填包装機
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体や粘体物等の内容物を包装する包装袋の材料である包装用フィルムを連続的に連結した包装用フィルムの連結構造及びその連結方法に関するものであり、更に詳述すると、自動充填包装機により内容物を充填しながら製袋作業を連続的に行うことができ、充填包装作業を効率良く円滑に行うことができる包装用フィルムの連結構造及びその連結方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から液体や粘体物等の内容物を包装するための包装袋の材料として合成樹脂製の包装用フィルムが用いられており、この包装用フィルムは、通常は、1000mや2000m等の所定の長さでロール状に巻回されたものである。そして、このロール状包装用フィルムを用いて製袋作業及び充填作業を行う場合には、図5に示されるように、上記ロール状包装用フィルム10を自動充填包装機20に設置し、該包装用フィルムを巻回状態から引き伸ばして該包装用フィルムを幅方向に二つ折りにしながら縦ヒートシールを長さ方向に沿って施すと共に、上記二つ折りに形成された包装用フィルムの幅方向に沿って横ヒートシールを施して該横ヒートシール部を包装袋の底部とし、次いで、内容物噴射手段23から内容物を上記包装袋内に充填する一連の作業を連続的に行うものである。
【0003】
ところで、自動充填包装機に用いられるロール状包装用フィルム10は、通常、所定の長さに予め調整されたものであるが、その長さを調整するためには、一の包装用フィルムの端部と他の包装用フィルムの端部とを繋ぎ合わせ、その作業を数回繰り返して複数の包装用フィルムを連結する場合もある。即ち、上記ロール状包装用フィルム10は、複数の包装用フィルムを繋ぎ合わせた連結フィルムであり、上記ロール状包装用フィルム10の長さは、繋ぎ合わせた複数の包装用フィルムの合計長さである。
【0004】
複数の包装用フィルムを連結する方法としては、図6に示したように、包装用フィルム1,1´の端部同士1a,1a´を対向させた状態で、粘着テープ4を幅方向に貼着して一の包装用フィルム1の繋ぎ端部1aと他の包装用フィルム1´の繋ぎ端部1a´とを連結したものが挙げられる。この連結方法により形成された包装用フィルムの連結構造は、図6(B)に示されるように、一の包装用フィルムの繋ぎ端部1a及び他の包装用フィルムの繋ぎ端部1a´と、該繋ぎ端部1a,1a´外面に積層された粘着テープ4とから構成されている。
また、その他の連結構造・方法としては、特開2002−096391号公報,特開2002−120292号公報に記載された技術が知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−096391号公報
【特許文献2】
特開2002−120292号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6に示された連結構造を有する包装用フィルムについては、幅方向に沿って貼着された粘着テープ4が所定間隔離間した箇所に複数に存在することとなり、粘着テープ4が積層した箇所のフィルムの厚さが他のフィルム厚さに比べて極端に大きくなってしまう。通常、用いられる粘着テープ4は、セロハンや延伸した合成樹脂製の基材フィルムと粘着剤からなり、その合計の厚みは50〜80μmである。そして、上記ロール状包装用フィルム10を自動充填包装機20に設置して製袋・充填作業を連続的に行う過程においては、上記ロール状包装用フィルム10は幅方向に折り畳まれることとなる。即ち、二つ折りに折り畳まれたフィルムに、縦・横ヒートシール部を形成する場合、縦・横シール部と粘着テープ4とが重複する箇所においては粘着テープ4の厚みの増加に伴い、シール熱が十分にフィルム樹脂全体に行き届かなくなり、当該重複箇所におけるシール強度が比較的弱いものとなってしまう。特に、縦ヒートシール部を包装袋の一側縁部として液体等の内容物を該包装袋に充填すると、縦ヒートシール部の不良箇所から内容物が液漏れしてしまうこととなる。また、縦・横ヒートシール部を形成するためのシール温度は、それぞれ適正な温度により調整されるものであり、粘着テープ4が積層されていない包装用フィルム箇所に上記の温度でヒートシールすれば適度な強度を有するヒートシール部が形成されるものであるが、上記のように、粘着テープ4の厚みの増加分だけフィルムの厚さが極度に大きくなった箇所についても適度なシール強度を有するために、ヒートシール温度を適正温度よりも高く設定した場合には、粘着テープ4が施されていないヒートシール箇所において過度のシール熱により延伸基材フィルムに著しい外観不良を起こしてしまったり、シール強度が低下してしまうおそれがある。
【0007】
このため、内容物の液漏れ等が発生する前に予め上記繋ぎ部分を検知する必要があり、上記繋ぎ部分を検知した際には包装フィルムの搬送速度を低下させるか若しくは停止させることにより内容物の包装袋への充填作業を一時的に停止する必要がある。そして、上記繋ぎ部分が充填位置を通過した後に再び包装フィルムの搬送速度を大きくすると共に、充填作業を再開させる作業が行われる。従って、上記繋ぎ端部の存在により、内容物を包装袋に充填する作業が連続的かつスムーズに行うことができず、作業効率が悪くなっているのが現状である。
【0008】
また、図6に示された連結構造については、一の包装用フィルムの繋ぎ端部1aと他の包装用フィルムの繋ぎ端部1a´とを対向させた状態で粘着テープ4を両フィルム外面に積層するものであり、上記粘着テープ4を両フィルムの外面に貼着させたものである。この場合、両フィルムの繋ぎ端部1a,1a´が完全に密接せず、いくつかの微小な隙間が存在することとなり、このため、包装袋の縦シール部から内容物が漏出してしまうという不都合が生じる。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、包装用フィルムの繋ぎ部分に縦・横ヒートシールを施す過程において、シール不良が生じることにより自動充填包装機における製袋作業及び充填作業を一時停止させることなく連続的かつスムーズに行うことができ、作業効率を向上させることができる包装用フィルムの連結構造及びその連結方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1に、本発明は、上記目的を達成するため、合成樹脂フィルムからなる一の包装用フィルム及び他の包装用フィルムを連結してなる包装用フィルムの連結構造において、一の包装用フィルムの繋ぎ端部と他の包装用フィルムの繋ぎ端部とを重ね合せてなり、包装用フィルムの外面と同種の材料からなるフィルムシートを、上記両包装用フィルムの繋ぎ端部に覆い被せて該包装用フィルムの外面に熱融着してなることを特徴とする包装用フィルムの連結構造を提供する。
【0011】
上記連結構造によれば、一の包装用フィルムの繋ぎ端部と他の包装用フィルムの繋ぎ端部とを重ね合せ、外面と同種の材料からなるフィルムシートを、重ね合せた両包装用フィルムの繋ぎ端部に覆い被せて両包装用フィルムの外面に熱融着したものである。そして、上記フィルムシートの厚さは粘着テープよりも薄いものであり、上記フィルムが同種の材料からなる両包装用フィルムの繋ぎ端部の外面に熱融着されているため、上記フィルムシートと包装用フィルムとの密着が良好であり、繋ぎ端部の全体厚さも極端に大きくなるものではない。特に、本発明においては、従来のように粘着テープを用いる場合とは異なり、比較的薄いフィルムシートを用い、かつ該フィルムを熱融着により包装用フィルムの外面に積層させるため、フィルムシートによる繋ぎ端部全体の厚みの極端な増加を抑えることができ、フィルム厚さに伴うシール不良を防止することができる。その上、本発明では、一の包装用フィルムの繋ぎ端部と他の包装用フィルムの繋ぎ端部とを重ね合せた状態になっており、熱融着により両包装用フィルムが収縮しても該両フィルムの繋ぎ端部間に間隙が形成されるようなことはなく、これによりシール不良が生じることはないものである。
【0012】
第2に、本発明は、上記目的を達成するため、合成樹脂フィルムからなる一の包装用フィルム及び他の包装用フィルムを連結してなる包装用フィルムの連結構造において、一の包装用フィルムの繋ぎ端部と他の包装用フィルムの繋ぎ端部とを重ね合せてなり、包装用フィルムの内面と同種の材料からなるシーラント部材を、上記両包装用フィルムの繋ぎ端部に覆い被せるようにして該包装用フィルムの内面に熱融着することを特徴とする包装用フィルムの連結構造を提供する。
【0013】
上記連結構造によれば、一の包装用フィルムの繋ぎ端部と他の包装用フィルムの繋ぎ端部とを重ね合せ、包装用フィルムの内面と同種の材料からなるシーラント部材を、重ね合せた両包装用フィルムの繋ぎ端部に覆い被せて両包装用フィルムの内面に熱融着したものであり、上記第1発明とほぼ同様の作用効果を有するものである。
【0014】
この場合、上記第1及び第2の本発明の連結構造においては、上記包装用フィルムの繋ぎ端部が幅方向に沿って斜めに形成されるように構成することにより、このため、繋ぎ端部同士を連結してなる包装フィルムを二つ折りに折り畳んで包装袋の縦・横ヒートシール部を形成する場合、二つ折りに畳んだフィルムのフィルムシートを直接対向させることを防止することができる。即ち、包装フィルムを折り畳んだ結果、繋ぎ端部のフィルム厚さがフィルムシートの厚さの2倍分増加してしまうようなことはなく、フィルムシートを積層したフィルムに縦・横ヒートシール部を形成しても当該シール箇所がシール不良となることを防止することができる。特に、縦ヒートシール部を連続的に形成する場合には、縦ヒートシール部におけるシール不良の発生を防止することにより縦ヒートシール部を側縁部とする包装袋から内容物が液漏れすることを防止することができる。
【0015】
また、本発明は、方法に係る発明として、合成樹脂フィルムからなる一の包装用フィルム及び他の包装用フィルムを連結する包装用フィルムの連結方法において、一の包装用フィルムの繋ぎ端部と他の包装用フィルムの繋ぎ端部とを重ね合せ、包装用フィルムの外面と同種の材料からなるフィルムシートを、上記両包装用フィルムの繋ぎ端部に覆い被せるようにして該包装用フィルムの外面に熱融着することを特徴とする包装用フィルムの連結方法、及び合成樹脂フィルムからなる一の包装用フィルム及び他の包装用フィルムを連結する包装用フィルムの連結方法において、一の包装用フィルムの繋ぎ端部と他の包装用フィルムの繋ぎ端部とを重ね合せ、包装用フィルムの内面と同種の材料からなるシーラント部材を、上記両包装用フィルムの繋ぎ端部に覆い被せるようにして該包装用フィルムの内面に熱融着することを特徴とする包装用フィルムの連結方法を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態及び実施例】
以下、本発明について図面を参照して詳しく説明する。
図1は、本発明の第1実施例に係る連結方法により2枚の包装用フィルムを連結してなる連結構造を示した平面図である。
【0017】
本実施例の連結構造は、両包装用フィルム1,1´の外側層のフィルムと同種材料であるフィルムシート3を介して、両包装用フィルム1,1´を連結したものであり、一の包装用フィルム1の繋ぎ端部1a及び他の包装用フィルム1´の繋ぎ端部1a´と、両繋ぎ端部1a,1a´に積層したフィルムシート3から構成されている。また、上記両包装用フィルム1,1´の繋ぎ端部1a,1a´は、幅方向に沿って斜めに形成されたものである。この両繋ぎ端部1a,1a´は、図1(B)に示すように重ね合わさっており、更に、この重ね合わさった部分を覆い隠すようにして上記フィルムシート3が両包装用フィルム1,1´の外面に加圧熱融着されて積層されたものである。この連結構造を用いて両包装用フィルム1,1´が連結されることとなり、このような連結構造を数回繰り返した連結フィルム2を得るものである。
【0018】
上記両包装用フィルム1,1´としては、特に制限されるものではないが、通常、食品用包装材料として用いられるものであり、少なくとも内面が熱接着性を有した合成樹脂又は合成樹脂に紙等を複合させた複合フィルムが好適に採用される。具体的には、基材として、延伸ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン等の合成樹脂フィルムやセロハン、熱接着層として、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱接着性を有する未延伸フィルムを積層したラミネートフィルム等が採用されるものであり、更にこれらフィルムの間に、紙、金属箔や金属蒸着を施したフィルム等を挟んだ3層以上のラミネートフィルムを採用することもできる。上記包装用フィルム1,1´の合計厚さは、内容物に対する保存性能、破袋強度、シール性に過不足ない性能を発揮する各層の組み合わせなどを考慮して、42〜120μmである。例えば、内容物に対する要求品質上、広く採用されているもので、内層12がポリエチレン樹脂、外層11がナイロン樹脂を示しており、合計厚さは、好ましくは、45〜95μm、更に好ましくは、55〜75μmである。
【0019】
一方、フィルムシート3としては、上記両包装用フィルム1,1´の外側層のフィルムと同種材料であるもの制限されるものであり、例えば、延伸ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン等の合成樹脂フィルムなどが採用される。このフィルムシートの厚さは、12〜25μmと比較的薄いものが用いられるものである。なお、上記フィルムシート3は、上記両包装用フィルム1,1´の外側層(基材)のフィルムと同種の材料であり、このような材料は、融点が比較的高く充填シールの温度によって溶融することはない。このため、各種シール手段により過度のシール熱が付与されてもフィルム不良にはなり難いものである。
【0020】
ここで、上記実施例の連結方法につき、図4を用いて詳述すると、上記両包装用フィルムの外層11・内層12のうち、外側層11を上向きにして固定板30に両フィルム1,1´を配置し、上記繋ぎ端部1a,1a´を重ね合わせた状態で該フィルムの外側層11と同種のナイロン製のフィルムシート3を積層させる。次に、積層したフィルムシート3の真上にインパルスシーラー40を配置し、このインパルスシーラーにフィルムシート3を両フィルム1,1´の外面に熱融着させるものである。そして、上記フィルムシート3が両フィルム1,1´の外面に熱融着することにより当該積層部分が多少薄くなり、図4(C)に示されるような連結構造を得るものである。この場合、上記繋ぎ端部1a,1a´(重ね合わせる部分)の長さは、繋ぎ端面から0.1〜5mm、好ましくは0.5〜2mmである。また、図4(C)に示した状態、即ち、フィルムシート3を2枚の両包装用フィルム1,1´に加圧熱融着した部分におけるフィルム全体の厚さは、熱融着前の1枚の包装用フィルムの厚さの2倍以内に調整することが好適である。
【0021】
上記インパルスシーラー40によりフィルム5を両フィルム1,1´に熱融着する引張強度については、用いられるフィルムの材質により異なるが、通常、15mm幅当り10〜40Nである。この引張強度は、内容物の充填包装時にフィルムにかかる引張力0.5Nよりも遥かに大きい値であり、これにより充填包装作業を問題なく行うことができる。
【0022】
上記連結構造を有してなる連結フィルム2は、上記の連結方法を数回繰り返しながら巻回されて1000mや2000m等の所定長さに調整されるものであり、このロール状包装フィルム10は、自動充填包装機20(図5参照)の所定箇所に設置され、該自動充填包装機20の作動により上記ロール状フィルム10から多数の包装袋10aが連設されると共に、該包装袋10a内に内容物を充填する一連の作業が連続的に行われるものである。
【0023】
具体的には、図5に示すように、上記ロール状フィルム10を引き伸ばしながら該フィルムを二つ折りに形成し、第1ロール手段21により、二つ折りにしたフィルムの一側縁部内面をヒートシールして縦ヒートシール部を形成すると共に、第2ロール手段により、二つ折りフィルムの幅方向に横ヒートシール部を帯状に形成して上端が開口された包装袋10aを作製し、次いで、充填物噴射手段23から内容物(特に図示せず)を上記包装袋10a内に充填するものであり、この一連の作業を連続的に行うことにより、内容物が充填された多数の包装袋10aを連設して作成するものである。
【0024】
ここで、上記縦ヒートシール部及び横ヒートシール部を形成するためのヒートシールの条件としては、製品のシール強度が15mm幅当り30〜80Nとなるようにシール温度、シール圧力、充填速度を調節するものである。
【0025】
上記本実施例の連結構造によれば、各種のシール手段により、フィルムシート3及び両包装用フィルムの繋ぎ端部1a,1a´の全体厚さを薄く形成することができ、フィルム厚さの過大に伴うシール不良を防止することができるものである。そして、上記実施例では、各種シール手段により両包装用フィルムの繋ぎ端部1a,1a´及びフィルムシート3とを熱融着することにより、上記両包装用フィルム1,1´が収縮してしまっても、該両フィルムの間に間隙が形成されるようなことはなく、この隙間の形成に起因して、充填作業時に縦シール部から
内容物が漏出する事態が生じることなく、充填作業を円滑に行うことができる利点を有する。
【0026】
また、上記の連結構造では、図1(A)に示すように、両包装用フィルムの繋ぎ端部1a,1a´は幅方向に斜めに形成されており、上記自動充填包装機20によりロール状フィルム10を二つ折りに形成する際、上記フィルムシート3が対向して厚みが極端に増加してしまうようなことがない。そして、図3に示されるように、フィルムシート3の積層箇所の上に縦・横ヒートシール部X・Yを施す場合であっても、当該重複部分Tにおけるシール不良などが生じることなく、自動充填包装機の一時停止を防止することができる。
【0027】
図2は、本発明の第2実施例に係る連結方法により2枚の包装用フィルムを連結した連結構造を示した平面図である。
【0028】
上記両包装用フィルム1,1´は、上記第1実施例と同様のフィルムを採用することができる。
【0029】
本実施例の連結構造は、両包装用フィルム1,1´の内側層のフィルムと同種材料であるシーラント部材5を用いて、該シーラント部材を上記両包装用フィルム1,1´の繋ぎ部1a,1a´内側の幅方向沿って加圧熱融着させたものであり、両包装用フィルムの繋ぎ端部1a,1a´と上記シーラント部材5により連結構造を構成するものである。
【0030】
上記シーラント部材5としては、上記両包装用フィルム1,1´の内側層のフィルムと同種材料であるもの制限されるものであり、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが採用される。このシーラント部材5の厚さは20〜80μm、特に、25〜50μmである。
【0031】
ここで、上記実施例の連結方法については、特に図示してはいないが、上記実施例1とほぼ同様である。即ち、図4を参考にして説明すると、上記両包装用フィルムの外層11・内層12のうち、内側層12を上向きにして固定板30に両フィルム1,1´を配置し、上記繋ぎ端部1a,1a´を重ね合わせた状態で該フィルムの内側層12と同種のシーラント部材5を積層させる。次に、積層したシーラント部材5の真上にインパルスシーラー40を配置し、このインパルスシーラーによりシーラント部材5を熱融着させるものである。
【0032】
この場合、熱融着される前に用いられる上記インパルスシーラー40によりシーラント部材5を両フィルム1,1´に熱融着させた時の接合部5における引張強度は15mm幅当り6〜30Nとなる。これは、内容物の充填包装時にフィルムにかかる引張力0.5Nよりも遥かに大きくなり、充填包装作業を問題なく行うことができる。
【0033】
上記実施例2の連結構造においては、上記実施例1で述べたほぼ同様の作用効果を有するものである。更に、上記本実施例の連結構造によれば、シーラント部材5が両包装用フィルムの繋ぎ端部1a,1a´を内側から完全に塞いでいるので、内容物が両包装用フィルムの間隙に浸入することを確実に防止することができ、内容物の液漏れを防止することができ、不良包装袋の発生を予防して充填・包装作業の作業効率をより一層高めることができるものである。
【0034】
また、上記の連結構造では、第1実施例の連結構造と同様に、上記両包装用フィルムの繋ぎ端部1a,1a´の幅方向は傾斜状に形成されており、この構成により、上記実施例1で述べた同様の作用効果を有するものである。
【0035】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は上記実施例1,2に制限されるものではなく、本発明の要旨を変更しない限り適宜変更することが可能である。
【0036】
【発明の効果】
本発明の連結構造及び連結方法によれば、包装用フィルムの繋ぎ部分に縦・横ヒートシールが施された場合であっても、シート不良に伴う一時停止を可及的に防止して製袋作業及び充填作業を連続的かつスムーズに行うことができ、作業効率を一層向上し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる包装用フィルムの連結構造を示したものであり、(A)は平面図、(B)は側面図(模型図)である。
【図2】本発明の第2実施例にかかる包装用フィルムの連結構造を示したものであり、(A)は平面図、(B)は側面図(模型図)である。
【図3】連結構造を有する連結フィルムに縦・横ヒートシール部を形成して多数の包装袋を作製する様子を説明した説明図である。
【図4】上記実施例1に係る包装用フィルムの連結方法を説明した説明図である。
【図5】自動充填包装機を示した概略図である。
【図6】従来の包装用フィルムの連結構造を示したものであり、(A)は平面図、(B)は断面図である。
【符号の説明】
1 包装用フィルム
1´ 包装用フィルム
2 包装用フィルム(連結フィルム)
1a 繋ぎ端部
1a´繋ぎ端部
3 フィルムシート
5 シーラント部材
10 ロール状フィルム
10a 包装袋
11 外側層
12 内側層
20 自動充填包装機
Claims (6)
- 合成樹脂フィルムからなる一の包装用フィルム及び他の包装用フィルムを連結してなる包装用フィルムの連結構造において、一の包装用フィルムの繋ぎ端部と他の包装用フィルムの繋ぎ端部とを重ね合せてなり、包装用フィルムの外面と同種の材料からなるフィルムシートを、上記両包装用フィルムの繋ぎ端部に覆い被せて該包装用フィルムの外面に熱融着してなることを特徴とする包装用フィルムの連結構造。
- 上記包装用フィルムの繋ぎ端部が幅方向に沿って斜めに形成された請求項1記載の包装用フィルムの連結構造。
- 合成樹脂フィルムからなる一の包装用フィルム及び他の包装用フィルムを連結する包装用フィルムの連結方法において、一の包装用フィルムの繋ぎ端部と他の包装用フィルムの繋ぎ端部とを重ね合せ、包装用フィルムの外面と同種の材料からなるフィルムシートを、上記両包装用フィルムの繋ぎ端部に覆い被せるようにして該包装用フィルムの外面に熱融着することを特徴とする包装用フィルムの連結方法。
- 合成樹脂フィルムからなる一の包装用フィルム及び他の包装用フィルムを連結してなる包装用フィルムの連結構造において、一の包装用フィルムの繋ぎ端部と他の包装用フィルムの繋ぎ端部とを重ね合せてなり、包装用フィルムの内面と同種の材料からなるシーラント部材を、上記両包装用フィルムの繋ぎ端部に覆い被せるようにして該包装用フィルムの内面に熱融着することを特徴とする包装用フィルムの連結構造。
- 上記包装用フィルムの繋ぎ端部が幅方向に沿って斜めに形成された請求項4記載の包装用フィルムの連結構造。
- 合成樹脂フィルムからなる一の包装用フィルム及び他の包装用フィルムを連結する包装用フィルムの連結方法において、一の包装用フィルムの繋ぎ端部と他の包装用フィルムの繋ぎ端部とを重ね合せ、包装用フィルムの内面と同種の材料からなるシーラント部材を、上記両包装用フィルムの繋ぎ端部に覆い被せるようにして該包装用フィルムの内面に熱融着することを特徴とする包装用フィルムの連結方法。
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- 2003-06-27 JP JP2003185028A patent/JP2005014508A/ja active Pending
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