JPS5850626B2 - ゴム弾性体からなる蓮莖様構造体およびその製造方法 - Google Patents
ゴム弾性体からなる蓮莖様構造体およびその製造方法Info
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- JPS5850626B2 JPS5850626B2 JP52019690A JP1969077A JPS5850626B2 JP S5850626 B2 JPS5850626 B2 JP S5850626B2 JP 52019690 A JP52019690 A JP 52019690A JP 1969077 A JP1969077 A JP 1969077A JP S5850626 B2 JPS5850626 B2 JP S5850626B2
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- Filtering Materials (AREA)
- External Artificial Organs (AREA)
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は蓮茎様構造を有する新規かつ改良された構造体
ならびにその製造方法に関するものであって、本発明の
目的は例えば微生物培養容器等において使用する通気性
フィルターとして、流体を通過させることによって該流
体中に含まれる粗大固型物を分離するための通常の工業
用フィルターとして、または海水の真水化装置や、溶液
濃縮装置等において液中に溶解している特定の成分を分
離するための濃縮、希釈機能を有する構造体として、あ
るいは人工心肺においてガス交換膜機能を有する構造体
などとして、非常に広範囲の応用分野においてきわめて
有用な構造体を提供することにあり、またかかる構造体
の容易な製造方法を提供することにある。
ならびにその製造方法に関するものであって、本発明の
目的は例えば微生物培養容器等において使用する通気性
フィルターとして、流体を通過させることによって該流
体中に含まれる粗大固型物を分離するための通常の工業
用フィルターとして、または海水の真水化装置や、溶液
濃縮装置等において液中に溶解している特定の成分を分
離するための濃縮、希釈機能を有する構造体として、あ
るいは人工心肺においてガス交換膜機能を有する構造体
などとして、非常に広範囲の応用分野においてきわめて
有用な構造体を提供することにあり、またかかる構造体
の容易な製造方法を提供することにある。
上記のような広範な応用分野において有用とされる本発
明になる蓮茎様構造体は、シリコーンゴム弾性体からな
るマトリックス中に、実質的に平行に配列され、かつ該
マトリックスを貫通する多数の微細中空孔および該マト
リックス中の低重合体の抽出除去により該微細中空孔の
孔壁を貫通して形成された極超微細孔を有するものであ
り、上記構造体は、本発明に従って硬化によりシリコー
ンゴム弾性体を与えるシリコーンゴム材料からなるマト
リックス中に、多数の微細線状体を実質的に平行に配夕
1ル、該ゴム材料を硬化させてゴム弾性体とし、ついで
該ゴム弾性体をトルエン、キシレン、ベンゼン、n−ヘ
キサンから選択される有機溶剤にて膨潤させて、該微細
線状体を除去し、該ゴム弾性体中に含まれる低重合体を
抽出除去することを特徴とする方法により製造される。
明になる蓮茎様構造体は、シリコーンゴム弾性体からな
るマトリックス中に、実質的に平行に配列され、かつ該
マトリックスを貫通する多数の微細中空孔および該マト
リックス中の低重合体の抽出除去により該微細中空孔の
孔壁を貫通して形成された極超微細孔を有するものであ
り、上記構造体は、本発明に従って硬化によりシリコー
ンゴム弾性体を与えるシリコーンゴム材料からなるマト
リックス中に、多数の微細線状体を実質的に平行に配夕
1ル、該ゴム材料を硬化させてゴム弾性体とし、ついで
該ゴム弾性体をトルエン、キシレン、ベンゼン、n−ヘ
キサンから選択される有機溶剤にて膨潤させて、該微細
線状体を除去し、該ゴム弾性体中に含まれる低重合体を
抽出除去することを特徴とする方法により製造される。
以下に本発明の詳細な説明すると、まず、本発明の蓮茎
様構造体を構成するシリコーンゴム弾性体はこの素材と
してのシリコーンゴムがゴム材料としての加工性が特に
すぐれているので複雑な構造を有するものでも比較的容
易に製作することができ、また加熱冷却の繰返しによく
耐えるので、これでたとえば各種好気性培養、飼育容器
用の通気性フィルターを構成するときにはその殺菌が容
易でしかもいろいろな殺菌法を採用でき、繰返し使用が
可能なものとすることができ、さらに耐薬品性にすぐれ
毒性がなくしかも孔壁がガスの選択透過性を有するので
、これでたとえば人工心肺などにおけるガス交換膜とし
て機能する構造体を構成すれば極めて有用であって、さ
らにシリコーンゴムをSP値の近似スるトルエン、キシ
レン、ベンゼン、n−ヘキサンから選択される有機溶剤
で抽出処理することにより、シリコーンゴム中の低重合
度ポリシロキサンを除去することができるから、細孔の
孔壁を貫通した極超微細孔を得ることができ、より多機
能の物質交換装置を期待できる。
様構造体を構成するシリコーンゴム弾性体はこの素材と
してのシリコーンゴムがゴム材料としての加工性が特に
すぐれているので複雑な構造を有するものでも比較的容
易に製作することができ、また加熱冷却の繰返しによく
耐えるので、これでたとえば各種好気性培養、飼育容器
用の通気性フィルターを構成するときにはその殺菌が容
易でしかもいろいろな殺菌法を採用でき、繰返し使用が
可能なものとすることができ、さらに耐薬品性にすぐれ
毒性がなくしかも孔壁がガスの選択透過性を有するので
、これでたとえば人工心肺などにおけるガス交換膜とし
て機能する構造体を構成すれば極めて有用であって、さ
らにシリコーンゴムをSP値の近似スるトルエン、キシ
レン、ベンゼン、n−ヘキサンから選択される有機溶剤
で抽出処理することにより、シリコーンゴム中の低重合
度ポリシロキサンを除去することができるから、細孔の
孔壁を貫通した極超微細孔を得ることができ、より多機
能の物質交換装置を期待できる。
シリコーンゴムはまた静電気が発生し易いので、これで
通常の通気性フィルターを構成するときには蓮茎様構造
を構成する微細孔より粗大な粉塵除去はもとより、孔径
より小さな粉塵をも孔壁面に付着捕集できるので、含粉
塵ガスの清浄化に多大なる効果を発揮することができる
。
通常の通気性フィルターを構成するときには蓮茎様構造
を構成する微細孔より粗大な粉塵除去はもとより、孔径
より小さな粉塵をも孔壁面に付着捕集できるので、含粉
塵ガスの清浄化に多大なる効果を発揮することができる
。
また逆にたとえば導電性粒子よりなるフィラーをシリコ
ーンゴム中に配合し、静電気の発生を押えるようにして
、これで通常の通気性フィルター構成するときには捕集
粉塵の粒径の上限は孔径により押えることができる。
ーンゴム中に配合し、静電気の発生を押えるようにして
、これで通常の通気性フィルター構成するときには捕集
粉塵の粒径の上限は孔径により押えることができる。
つぎに本発明になる蓮茎様構造体の形状については特に
限定されるものでな(、これは厚さ方向あるいは面方向
に貫通する多数の微細孔を有するシート状ないし板状体
、ブロック状体、長さ方向の全長にわたって延び両端面
で開口する多数の微細孔を右する線状、棒状あるいは異
形柱状体など、そのいずれの形態をとることもでき、こ
の形状についても本発明の構造体の使用目的に応じて任
意に設計することができる。
限定されるものでな(、これは厚さ方向あるいは面方向
に貫通する多数の微細孔を有するシート状ないし板状体
、ブロック状体、長さ方向の全長にわたって延び両端面
で開口する多数の微細孔を右する線状、棒状あるいは異
形柱状体など、そのいずれの形態をとることもでき、こ
の形状についても本発明の構造体の使用目的に応じて任
意に設計することができる。
たとえば、その形状がシート状ないし板状体であって、
その厚さ方向に貫通する無数の微細孔を有するものは、
従来一般に用いられている濾紙、濾過膜、濾過板として
用いることができ、特に薄くスライスしたものにあって
は従来の医療用ガーゼの代用品としであるいは従来のガ
ーゼとともに用いることができ、またその形状がブロッ
ク状のものは、含粉塵ガス体を清浄化するための通気性
フィルターとして、あるいは培養、飼育容器用の通気性
栓体として用いることができる。
その厚さ方向に貫通する無数の微細孔を有するものは、
従来一般に用いられている濾紙、濾過膜、濾過板として
用いることができ、特に薄くスライスしたものにあって
は従来の医療用ガーゼの代用品としであるいは従来のガ
ーゼとともに用いることができ、またその形状がブロッ
ク状のものは、含粉塵ガス体を清浄化するための通気性
フィルターとして、あるいは培養、飼育容器用の通気性
栓体として用いることができる。
さらにその形状がシート状ないし板状体であって、その
面方向に延びる多数の微細孔を設けてなるもの、あるい
はその形状が線状、棒状の長尺物であって、その軸方向
に貫通する多数の微細孔を有する構造のものにあっては
、その微細孔の孔壁を半透膜として機能する用途あるい
は特定ガスを選択的に透過するガス交換膜として機能す
る用途に用いることができる。
面方向に延びる多数の微細孔を設けてなるもの、あるい
はその形状が線状、棒状の長尺物であって、その軸方向
に貫通する多数の微細孔を有する構造のものにあっては
、その微細孔の孔壁を半透膜として機能する用途あるい
は特定ガスを選択的に透過するガス交換膜として機能す
る用途に用いることができる。
なお、本発明の蓮茎様構造体は該マトリックス中に含ま
れていた低重合度ポリシロキサンの抽出除去で上記した
微細中空孔の孔壁を貫通して形成された極微細孔が設け
られており、これによれば例えばガス交換機能を有する
構造体として必要な表面積が実質的に増大されたものと
なるので、微細中空孔の孔壁を通じての物質移動効率(
単位時間、単位体積当りの物質移動割合)が高められ、
それ故にこれは海水の真水化装置、溶液濃縮装置、人工
心肺としてより有用なものとされる。
れていた低重合度ポリシロキサンの抽出除去で上記した
微細中空孔の孔壁を貫通して形成された極微細孔が設け
られており、これによれば例えばガス交換機能を有する
構造体として必要な表面積が実質的に増大されたものと
なるので、微細中空孔の孔壁を通じての物質移動効率(
単位時間、単位体積当りの物質移動割合)が高められ、
それ故にこれは海水の真水化装置、溶液濃縮装置、人工
心肺としてより有用なものとされる。
本発明になる蓮茎様構造体における内部構造、すなわち
微細孔の均一性ならびに微細孔の配列、分布状態などに
ついても特に限定されるものでなく、これらはやはりそ
の使用目的に応じ任意に設計することができ、また孔径
の大きさは数μ流〜数百μn程度のものとされるが上記
した種々の態様の構造体は特に微細孔の寸法精度をきび
しく要求されない場合は、通常の押出成形法、あるいは
室温硬化性であって硬化前に水あめ様の粘性を呈するも
のは、これに多数の気抱を含有させてせん断配向し半硬
化状態で集束して硬化するか、あるいはそのま工硬化さ
せて配向方向に垂直な面でスライスする方法などにより
製造できるが、工業的見地から寸法の再現性、精度が要
求されるときは以下に詳述する本発明の製造方法によっ
て容易に製作することができる。
微細孔の均一性ならびに微細孔の配列、分布状態などに
ついても特に限定されるものでなく、これらはやはりそ
の使用目的に応じ任意に設計することができ、また孔径
の大きさは数μ流〜数百μn程度のものとされるが上記
した種々の態様の構造体は特に微細孔の寸法精度をきび
しく要求されない場合は、通常の押出成形法、あるいは
室温硬化性であって硬化前に水あめ様の粘性を呈するも
のは、これに多数の気抱を含有させてせん断配向し半硬
化状態で集束して硬化するか、あるいはそのま工硬化さ
せて配向方向に垂直な面でスライスする方法などにより
製造できるが、工業的見地から寸法の再現性、精度が要
求されるときは以下に詳述する本発明の製造方法によっ
て容易に製作することができる。
本発明の蓮茎様構造体の製造方法は前述したように、加
硫によりシリコーンゴム弾性体を与えることのできるシ
リコーンゴムからなるマトリックス中に、多数の微細線
状体を実質的に平行に配列し、該ゴム材料を硬化させて
ゴム弾性体とし、ついで該ゴム弾性体を有機溶剤にて膨
潤させて該微細線状体を除去すると共に、該ゴム弾性体
に含まれる低重合体を抽出除去することを特徴とするも
のであるが、この方法を実施するにあたり、これに使用
する上記微細線状体の性状、該微細線状体をマトリック
ス中へ配列する手段、および該微細線状体の除去手段を
適当に選択採用することにより種々の実施態様が可能で
ある。
硫によりシリコーンゴム弾性体を与えることのできるシ
リコーンゴムからなるマトリックス中に、多数の微細線
状体を実質的に平行に配列し、該ゴム材料を硬化させて
ゴム弾性体とし、ついで該ゴム弾性体を有機溶剤にて膨
潤させて該微細線状体を除去すると共に、該ゴム弾性体
に含まれる低重合体を抽出除去することを特徴とするも
のであるが、この方法を実施するにあたり、これに使用
する上記微細線状体の性状、該微細線状体をマトリック
ス中へ配列する手段、および該微細線状体の除去手段を
適当に選択採用することにより種々の実施態様が可能で
ある。
まず、本発明の方法を実施するに当り、微細孔形成手段
として用いられる微細線状体としては、金属細線、金属
繊維、ガラス繊維、炭素繊維、炭化ケイ素繊維、有機合
成繊維、天然繊維、再生繊維などをあげることができる
。
として用いられる微細線状体としては、金属細線、金属
繊維、ガラス繊維、炭素繊維、炭化ケイ素繊維、有機合
成繊維、天然繊維、再生繊維などをあげることができる
。
上記微細線状体の多数をシリコーンゴムからなるマトリ
ックス中に実質的に平行に配列させる手段は種々あり、
その代表的なものを以下にいくつか説明するが、本発明
の方法は決して以下に例示のものに限定されるものでは
ない。
ックス中に実質的に平行に配列させる手段は種々あり、
その代表的なものを以下にいくつか説明するが、本発明
の方法は決して以下に例示のものに限定されるものでは
ない。
すなわち、その代表的な態様の一つとして、その表面に
前記マトリックス層を被覆形成するか、あるいは必要に
応じ適宜表面処理を施してなる多数本の前記微細線状体
を、普通に束ねるとか、あるいは適当な補助具を用いて
これに巻きつげるなどして一定方向に実質的に平行に配
列させ、ついでこの平行配列された線状体構造物に前記
マトリックスを塗布するとか、あるいは流動状態にある
マトリックス中に上記線状体構造物を浸漬して微細線状
体の間隙にマトリックス材料を充填した後マトリックス
材料を硬化して、マトリックス中に前記微細線状体を実
質的に平行に配列させた状態で一体化する方法がある。
前記マトリックス層を被覆形成するか、あるいは必要に
応じ適宜表面処理を施してなる多数本の前記微細線状体
を、普通に束ねるとか、あるいは適当な補助具を用いて
これに巻きつげるなどして一定方向に実質的に平行に配
列させ、ついでこの平行配列された線状体構造物に前記
マトリックスを塗布するとか、あるいは流動状態にある
マトリックス中に上記線状体構造物を浸漬して微細線状
体の間隙にマトリックス材料を充填した後マトリックス
材料を硬化して、マトリックス中に前記微細線状体を実
質的に平行に配列させた状態で一体化する方法がある。
また、他の代表的な態様として、該微細線状体の方向を
そろえて、マトリックス材料と共にたとえばカレンダー
ロール間に供給する方法、該微細線状体を比較的短かく
切断し、これをマトリックス中に均一に分散配給し、こ
のマトリックス材料をニーダ−1押出機等に供給し、せ
ん断力を作用させて配列させる方法、あるいは該微細線
状体を流動状態にあるマトリックス中に分散配合した後
、線状体に磁力線あるいは静電気を作用させて配列させ
る方法などがある。
そろえて、マトリックス材料と共にたとえばカレンダー
ロール間に供給する方法、該微細線状体を比較的短かく
切断し、これをマトリックス中に均一に分散配給し、こ
のマトリックス材料をニーダ−1押出機等に供給し、せ
ん断力を作用させて配列させる方法、あるいは該微細線
状体を流動状態にあるマトリックス中に分散配合した後
、線状体に磁力線あるいは静電気を作用させて配列させ
る方法などがある。
上記のようにしてマトリックス材料中に微細線状体を実
質的に平行に配夕]ルた状態に一体化されて得られた成
形物は一般に線状体、柱状体、シート状体、板状体ある
いはブロック状体とされるが、これらのものはそのま工
硬化するか、あるいは要すれば線状体、柱状体はさらに
束ねた状態で硬化一体化したり、シート状体、板状体に
あってはさらに積層した状態で硬化一体化するなどして
所望の形状を与えることができる。
質的に平行に配夕]ルた状態に一体化されて得られた成
形物は一般に線状体、柱状体、シート状体、板状体ある
いはブロック状体とされるが、これらのものはそのま工
硬化するか、あるいは要すれば線状体、柱状体はさらに
束ねた状態で硬化一体化したり、シート状体、板状体に
あってはさらに積層した状態で硬化一体化するなどして
所望の形状を与えることができる。
つぎに、本発明方法においては、上記のようにして得ら
れた多数の微細線状体が実質的に平行に配列され、硬化
一体化されたシリコーンゴム弾性体は、その内部から該
微細線状体が除去されるのであるが、これにはつぎのよ
うな方法が採られる。
れた多数の微細線状体が実質的に平行に配列され、硬化
一体化されたシリコーンゴム弾性体は、その内部から該
微細線状体が除去されるのであるが、これにはつぎのよ
うな方法が採られる。
すなわち、使用した微細線状体の機械的強度が大きく、
しかもゴム弾性体が有機溶剤の浸漬により膨潤し、乾燥
後にその性質を損なうことなくその形を復原することの
できる。
しかもゴム弾性体が有機溶剤の浸漬により膨潤し、乾燥
後にその性質を損なうことなくその形を復原することの
できる。
例えば金属製微細線状体とシリコーンゴムとの組合せの
ような場合には、硬化後の成形体をトルエンなどの溶剤
中に浸漬してゴム弾性体を膨潤させた後微細線状体を機
械的に引抜くことにより容易に除去することができる。
ような場合には、硬化後の成形体をトルエンなどの溶剤
中に浸漬してゴム弾性体を膨潤させた後微細線状体を機
械的に引抜くことにより容易に除去することができる。
また、微細線状体として易熱分解性、特にモノマーへの
熱解重合し易い、たとえばポリメチルメタアクリレート
繊維、ポリスチレン繊維、あるいはこれらの混合もしく
はブレンド品よりなる繊維を用いるときは、マトリック
スの硬化後、マトリックスを有機溶剤にて膨潤させてか
ら成形体を−たん上記易熱分解性物質の軟化点以上に加
熱して、軟化浸出させ、ついでガス化揮散させればよく
、微細線状態として、金属細線、金属繊維、あるいは対
溶剤易溶解性繊維、たとえばポリビニルアルコール、ポ
リアミド、ポリカーボネート、ポリスチロール、ポリメ
チルメタアクリレート、ポリテトラメチレンテレフタレ
ート等からなる繊維を用いるときは、マトリックスの硬
化後に成形体を微細線状体の配向方向にはg垂直にスラ
イスし、マトリックスを膨潤させ、ついで金属細線、繊
維からなるものの場合はエツチング処理により、また対
溶剤易溶解性繊維からなるものは各繊維に応じた溶剤と
マトリックスを膨潤させる溶剤との混合溶剤により溶解
させればよく、これによれば該マトリックス中に含まれ
ていた低重合体もこの溶剤により抽出除去されるので、
この線状体の除去により形成される微細中空孔体にこの
孔壁を貫通する極超微細な孔を設けることができる。
熱解重合し易い、たとえばポリメチルメタアクリレート
繊維、ポリスチレン繊維、あるいはこれらの混合もしく
はブレンド品よりなる繊維を用いるときは、マトリック
スの硬化後、マトリックスを有機溶剤にて膨潤させてか
ら成形体を−たん上記易熱分解性物質の軟化点以上に加
熱して、軟化浸出させ、ついでガス化揮散させればよく
、微細線状態として、金属細線、金属繊維、あるいは対
溶剤易溶解性繊維、たとえばポリビニルアルコール、ポ
リアミド、ポリカーボネート、ポリスチロール、ポリメ
チルメタアクリレート、ポリテトラメチレンテレフタレ
ート等からなる繊維を用いるときは、マトリックスの硬
化後に成形体を微細線状体の配向方向にはg垂直にスラ
イスし、マトリックスを膨潤させ、ついで金属細線、繊
維からなるものの場合はエツチング処理により、また対
溶剤易溶解性繊維からなるものは各繊維に応じた溶剤と
マトリックスを膨潤させる溶剤との混合溶剤により溶解
させればよく、これによれば該マトリックス中に含まれ
ていた低重合体もこの溶剤により抽出除去されるので、
この線状体の除去により形成される微細中空孔体にこの
孔壁を貫通する極超微細な孔を設けることができる。
上記のように微細線状体が除去された蓮茎様の多数の微
細孔を有するシリコーンゴム弾性体成形物は、要すれば
洗浄乾燥し、あるいは揮発分や有害物を除去するために
加熱、抽出処理が施され、さらに必要に応じて切断や二
次加工の後本発明になる蓮華様構造体が得られる。
細孔を有するシリコーンゴム弾性体成形物は、要すれば
洗浄乾燥し、あるいは揮発分や有害物を除去するために
加熱、抽出処理が施され、さらに必要に応じて切断や二
次加工の後本発明になる蓮華様構造体が得られる。
なお、本発明の方法に従って蓮華様構造体を製造するに
当り、微細線状体として何を用い、該微細線状体をどの
ようにしてマトリックス中に配列し、マトリックスを加
硫し、膨潤した後、該線状体をシリコーンゴム弾性体か
らいかにして除去するかは製造しようとする構造体の形
状、要求される機能、内部構造、使用態様等を考慮して
決めれば良いことを理解すべきである。
当り、微細線状体として何を用い、該微細線状体をどの
ようにしてマトリックス中に配列し、マトリックスを加
硫し、膨潤した後、該線状体をシリコーンゴム弾性体か
らいかにして除去するかは製造しようとする構造体の形
状、要求される機能、内部構造、使用態様等を考慮して
決めれば良いことを理解すべきである。
つぎに本発明の実施例をあげるが、この実施例は本発明
を限定するものではない。
を限定するものではない。
実施例 1
微細線状体として径45μ肌のナイロン繊維グレード1
7−1−200(東し社製 商品名)を使用し、これを
ゆる(束ねて直径10crrLの繊維束としたものを、
シリコーンゴム106LTV(信越化学社製 商品名)
100重量部と加硫剤Catalyst RG (信越
化学社製 商品名)10重量部を均一に攪拌した後予め
50miHgの減圧下に脱泡処理を施したマトリックス
中に、10分間浸漬し、再び50miHgの減圧下に脱
泡処理した後、該マトリックスを常温下に10時間放置
した。
7−1−200(東し社製 商品名)を使用し、これを
ゆる(束ねて直径10crrLの繊維束としたものを、
シリコーンゴム106LTV(信越化学社製 商品名)
100重量部と加硫剤Catalyst RG (信越
化学社製 商品名)10重量部を均一に攪拌した後予め
50miHgの減圧下に脱泡処理を施したマトリックス
中に、10分間浸漬し、再び50miHgの減圧下に脱
泡処理した後、該マトリックスを常温下に10時間放置
した。
ついで、これを120℃の温度下に硬化させた後、得ら
れた成形物をトルエン中に5時間浸漬放置して、膨潤し
たシリコーンゴム成形物から上記ナイロン繊維を機械的
に抜出し、ついで上記シリコーンゴム中に含浸されてい
るトルエンを減圧乾燥により除去したところ、外径11
間、細孔径45.3μ肌の蓮華様構造を有するシリコー
ンゴムフィルターを得た。
れた成形物をトルエン中に5時間浸漬放置して、膨潤し
たシリコーンゴム成形物から上記ナイロン繊維を機械的
に抜出し、ついで上記シリコーンゴム中に含浸されてい
るトルエンを減圧乾燥により除去したところ、外径11
間、細孔径45.3μ肌の蓮華様構造を有するシリコー
ンゴムフィルターを得た。
上記のようにして得られた長さ20mmのシリコーンゴ
ムフィルターについて、通気量18rrLl/分の条件
下に、予め実験用に作られた清浄空気に大気粉塵を浮遊
させた含粉塵空気を10分間通過させその除去率を計算
したところ97.8%であった。
ムフィルターについて、通気量18rrLl/分の条件
下に、予め実験用に作られた清浄空気に大気粉塵を浮遊
させた含粉塵空気を10分間通過させその除去率を計算
したところ97.8%であった。
また該フィルター上の粉塵を顕微鏡で観察してみると、
10μ仄以上の粒径をもつものが捕捉されていた。
10μ仄以上の粒径をもつものが捕捉されていた。
なお微細孔径が45μ扉であるにもかかわらず上記のよ
うな結果が得られたのはフィルターに静電気捕集作用が
働いた結果であると考えられる。
うな結果が得られたのはフィルターに静電気捕集作用が
働いた結果であると考えられる。
また、上記フィルターをダクチレラ、エリプンスポラの
好気培養容器における通気栓として使用したところ従来
の綿栓に対して何らそん色のない結果が得られた。
好気培養容器における通気栓として使用したところ従来
の綿栓に対して何らそん色のない結果が得られた。
その上、このゴムフィルターは予めその開孔率を容易に
計算できるので、予め定められた開孔率をもつものを製
作し、それぞれのフィルターを用いて培養を行ったとこ
ろ各種段階の通気量に応じた培養結果を観察することが
できた。
計算できるので、予め定められた開孔率をもつものを製
作し、それぞれのフィルターを用いて培養を行ったとこ
ろ各種段階の通気量に応じた培養結果を観察することが
できた。
なお、トルエンによって処理したシリコーンゴム成形体
についての処理後における重量減少を測定したところ、
約2.5%の重量減少が認められ、これによりシリコー
ンゴム成形体における低重合体の抽出除去が確認された
。
についての処理後における重量減少を測定したところ、
約2.5%の重量減少が認められ、これによりシリコー
ンゴム成形体における低重合体の抽出除去が確認された
。
実施例 2
微細線状体として焼なました径45μ扉のリン青銅線を
用い、これをシリコーンゴムKE171U(信越化学社
製 商品名)100部と加硫剤C2(信越化学社製 商
品名)4部とからなるシリコーンゴムコンパウンドの1
0重量%キシレン溶液中に連続的に通過させ、ついで線
状体表面を乾燥し、180〜220℃の雰囲気中で加熱
硬化し径80μ肌の被覆線を連続的に得た。
用い、これをシリコーンゴムKE171U(信越化学社
製 商品名)100部と加硫剤C2(信越化学社製 商
品名)4部とからなるシリコーンゴムコンパウンドの1
0重量%キシレン溶液中に連続的に通過させ、ついで線
状体表面を乾燥し、180〜220℃の雰囲気中で加熱
硬化し径80μ肌の被覆線を連続的に得た。
つぎに、上記被覆線を再度上記のキシレン溶液中に連続
的に通過させた後、60℃の温度で乾燥させながら、角
型ボビンに気泡が含まれないようにして層厚27nrf
tとなるまで密に巻付け、ついで上記角ボビンの角部に
ナイフを入れて切開し、厚さ2mmのシート状体を4枚
得た。
的に通過させた後、60℃の温度で乾燥させながら、角
型ボビンに気泡が含まれないようにして層厚27nrf
tとなるまで密に巻付け、ついで上記角ボビンの角部に
ナイフを入れて切開し、厚さ2mmのシート状体を4枚
得た。
続いて、上記シート状体を型部れしない様にして型枠に
入れ、熱板間で温度110℃、圧力2kg/crtiの
条件下に10分間プレス成形した。
入れ、熱板間で温度110℃、圧力2kg/crtiの
条件下に10分間プレス成形した。
得られた成形品をトルエンに浸漬し、2時間後にリン青
銅線を機械的に抜出し、成形品を200℃の温度で10
時間後加熱処理し、シート状成形品の面にほぼ平行な多
数の微細孔を有する厚さ2mmの蓮華様構造のシート状
成形品が得られた。
銅線を機械的に抜出し、成形品を200℃の温度で10
時間後加熱処理し、シート状成形品の面にほぼ平行な多
数の微細孔を有する厚さ2mmの蓮華様構造のシート状
成形品が得られた。
上記のようにして得られたシート状フィルターの微細孔
の開口を有する片側端面より塩化カリウム1.5%水溶
液を圧入し、フィルターの表裏両面にほぼ平行に50℃
の温風を当てたところ、微細孔の開口を有する他側端面
より塩化カリウム1.8%水溶液を1.2rrtl/分
の割合で得た。
の開口を有する片側端面より塩化カリウム1.5%水溶
液を圧入し、フィルターの表裏両面にほぼ平行に50℃
の温風を当てたところ、微細孔の開口を有する他側端面
より塩化カリウム1.8%水溶液を1.2rrtl/分
の割合で得た。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 シリコーンゴム弾性体からなるマトリックス中に、
実質的に平行に配列され、かつ該マトリックスを貫通す
る多数の微細中空孔および該マトリックス中の低重合体
の抽出除去により該微細中空孔の孔壁を貫通して形成さ
れた極超微細孔を有する蓮茎様構造体。 2 硬化により弾性体を与えることのできるシリコーン
ゴムからなるマトリックス中に、多数の微細線状体を実
質的に平行に配列し、該ゴム材料を硬化させてシリコー
ンゴム弾性体とし、ついで該コム弾性体ヲトルエン、キ
シレン、ベンゼン、nヘキサンから選択される有機溶剤
にて膨潤させて該微細線状体を除去し、該ゴム弾性体中
に含まれる低重合体を抽出除去することを特徴とする蓮
茎様構造体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52019690A JPS5850626B2 (ja) | 1977-02-24 | 1977-02-24 | ゴム弾性体からなる蓮莖様構造体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52019690A JPS5850626B2 (ja) | 1977-02-24 | 1977-02-24 | ゴム弾性体からなる蓮莖様構造体およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS53104473A JPS53104473A (en) | 1978-09-11 |
JPS5850626B2 true JPS5850626B2 (ja) | 1983-11-11 |
Family
ID=12006229
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP52019690A Expired JPS5850626B2 (ja) | 1977-02-24 | 1977-02-24 | ゴム弾性体からなる蓮莖様構造体およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5850626B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56161436A (en) * | 1980-04-10 | 1981-12-11 | Tokyo Contact Lens Kenkyusho:Kk | Preparation of polymer having fine through-hole |
JPS58159827A (ja) * | 1982-03-19 | 1983-09-22 | Inoue Japax Res Inc | フイルタ装置 |
US4882055A (en) * | 1986-09-11 | 1989-11-21 | Suratco Products Company | Unitary injection molded filter |
JPS63213533A (ja) * | 1988-02-04 | 1988-09-06 | Agency Of Ind Science & Technol | 気体分離膜の製造方法 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3482703A (en) * | 1967-11-17 | 1969-12-09 | Brunswick Corp | Particulate and biological filters |
JPS4836165A (ja) * | 1971-09-17 | 1973-05-28 | ||
JPS4893667A (ja) * | 1972-03-16 | 1973-12-04 | ||
JPS4938970A (ja) * | 1972-08-18 | 1974-04-11 | ||
JPS51139861A (en) * | 1975-05-29 | 1976-12-02 | Toyo Soda Mfg Co Ltd | Porous synthetic resin film |
JPH044486A (ja) * | 1990-04-23 | 1992-01-08 | Mitsubishi Plastics Ind Ltd | Icメモリカード処理装置 |
-
1977
- 1977-02-24 JP JP52019690A patent/JPS5850626B2/ja not_active Expired
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3482703A (en) * | 1967-11-17 | 1969-12-09 | Brunswick Corp | Particulate and biological filters |
JPS4836165A (ja) * | 1971-09-17 | 1973-05-28 | ||
JPS4893667A (ja) * | 1972-03-16 | 1973-12-04 | ||
JPS4938970A (ja) * | 1972-08-18 | 1974-04-11 | ||
JPS51139861A (en) * | 1975-05-29 | 1976-12-02 | Toyo Soda Mfg Co Ltd | Porous synthetic resin film |
JPH044486A (ja) * | 1990-04-23 | 1992-01-08 | Mitsubishi Plastics Ind Ltd | Icメモリカード処理装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS53104473A (en) | 1978-09-11 |
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