JPS58501126A - 皮膚治療用医薬組成物 - Google Patents
皮膚治療用医薬組成物Info
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- JPS58501126A JPS58501126A JP57502201A JP50220182A JPS58501126A JP S58501126 A JPS58501126 A JP S58501126A JP 57502201 A JP57502201 A JP 57502201A JP 50220182 A JP50220182 A JP 50220182A JP S58501126 A JPS58501126 A JP S58501126A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
皮膚治療用医薬組成物
本発明は皮膚に適用さるべき新規なるパラフィンベースの医薬組成物に関するも
のである。本発明は特にジトラノールおよびその誘導体の如き容易に酸化可能な
薬剤を含む組成物に関する。
皮膚病の治療に用いられる軟膏ベースの欠点の一つは疾患部の皮膚からまわりの
健康な皮膚へ、また衣服へと軟膏がひろがる傾向のある点である。これはワセリ
ン、パラフィンオイル、および軟質ワックスを含み、主として角質層および表皮
に影響する低浸透性軟膏を使用する際に特に問題となる。
こういった軟膏を疾患部の皮膚にのみ作用させることは殆んど不可能であり、投
薬が回置でまた非常に区々である。このため軟膏に皮膚を刺激するとか皮膚およ
び衣服を着色する薬剤を含む場合特に問題を生じる。健康な皮膚に影響を及ぼし
また着色する物質の一つはジトラノールあるいはアントラニルであるが、依然と
して乾癖の局所治療には最も広く一般に用いられている薬である。
ピージーウナは上記欠点を低減させるため皮膚病薬を含む軟膏スティックを開発
しようとした最初の科学者であった(モナートシェフテ フユアプラクテイッシ
エデルマトロギー1886:5 157−167)。ウナによれば局在した点種
皮膚病例えば乾癖、乾性湿疹、点状カビ性皮膚病は軟膏スティックで治療するの
に最も好適であるといわれている。彼は軟膏スティックのかたさは軟膏の線条を
皮膚につけるとき少しの力しか必要としないよう充分に軟らかく、しかも使用時
あるいは高温にさらされた時スティックが変形しないよう充分し;硬くあるべき
であると述べている。彼によれば使用される薬剤にもよるが上記要件がオリーブ
油とワックスの混合物により満たされるという。ウナはワックス以外に硬化剤と
してコロホニウムを使用した。彼はまたイエロービーズワックス(セラ フラバ
)を使用した。ウナにより提案された軟膏スティック処方の内、但しその殆んど
全てが同じような組成のスティックベースを有するが、下記の2つが注目に値す
る。「スタイラスサリチル酸軟膏10%」 (沈降サリチル酸10.0、コロホ
ニ−5,0、蜜ロー45.0、プロヴエンスオリーブ油40.0)および「スタ
イラスサリチル酸軟膏30%」(クリサロビン30.0、コロホニ−5,0、蜜
ロー35゜0、プロヴエンスオリーブ油30.0)ウナはまたパラフィン軟膏ス
ティック(固形パラフィン50゜0、液状パラフィン50.0)も開発したがこ
のものの軟質性から、彼はこのスティックに薬は混合せずリップポマードの様に
乾燥した角質層のオイリングに使用した。
ウナのパイオニア的研究以来、皮膚病治療における軟膏スティックに関してはご
くわずかな論文しかない。
1941年にエフディーチルが乾癖治療用のクリサロビン軟膏スティックについ
て述べてい:S(ドイツチェメディチニッシエボオヘンシュリフト1941 :
9 237−9)。このスティックの組成はクリサロビン30.0、蜜ロー2
0.0、羊毛ロー50.0であった。
1962年および1966年に軟膏スティックにクリサロビンに極めて関係の深
いシゴノリン(あるいはジトラノール)を用いた2つの文献が発表された(ウェ
ーバ−、ジーのメディチニッシエヴエルト1962 : 35 1839−40
およびシエフエ、エムケーのツアイトシュリフト フユアホウツンドゲシュレヒ
ツクランクハイテン1966 XL 347−51)。いづれの文献でも同じ市
販薬剤「プソリアシド」が用いられた。軟膏ベースの正確な組成は示されていな
いが、白色ワセリン、ラノリン、パラフィンナトリウムサファニタおよび白ロー
を含む。
1970年にエフ ノボツニイはヒマシ油1.0、液状パラフィン4.0、蜜ロ
ー43.0、 カカオ油52.0からなる軟膏スティックベースを彼の研究に使
用した。(シーニス、デルム、45(1970) 二 120−22)
現在ただ1種類の軟膏スティックが北欧諸国で市販されているにすぎない。これ
はジトラノール(局方薬)を0.5゜1.0あるいは2.0%含む「アントラデ
ルム」スティックである。軟膏ベースの組成は%では示されていないが、このベ
ースは羊毛アルコール、ココア油、ホワイト ビーズワックス、鯨油ワックスお
よびピーナツ油と共に0.5%サリチル酸および安定剤として0.02%ブチレ
ート化ヒドロキシトルエンを含む。
スティック状の調剤は治療の上からいくつかの皮膚病薬には良好な剤型であるが
、それらは実用上重要な地位を占めるといったものではなかった。これは従来開
発された軟膏スティックベースがあまりにも軟らかく、また酸化性植物油および
動物脂肪を含んでいたからである。悪臭のする過酸化油脂類はジトラノールおよ
びクリサロビンの如き多くの医薬物質を逆に酸化し効力のない化合物を生成させ
る。ウナはジトラノールを論じた彼の論文中で、酸素の存在下にオリーブ油中の
最も重要な脂肪酸のオレイン酸がクリサロビンとジトラノールいづれをも暗色化
合物に変えると述べている。また脂肪酸分子に二重結合が多ければ多い程ジトラ
ノールの酸化が速いことも認められていた。
ある種のスティックにはまた羊毛グリースが含まれそのため接触アレルギーをお
こす欠点がある。
こういった問題が「アントラデルム」スティックにはある。ピーナツ油およびコ
コア油に含まれる不飽和脂肪酸が包装を開放した後でジトラノールを酸化し暗色
の無効な二量体にする。スティック中に酸化防止剤を加えても、そのものは冷所
に貯蔵し、開口から6ケ月以内に使用せねばならない。
本発明者らにより、約40〜60%の液状パラフィン(白色ワセリン)、約40
〜60%の固型ワセリンおよび約0.5〜5%の微結晶パラフィンワックスを含
むパラフィン軟膏ベースがスティック状皮膚病調剤の極めて良好なビヒクルであ
ることが見出された。本発明の重要な点は硬化剤としてマイクロワックスを用い
る点にある。固型パラフィンの割合を増大してももろくなる傾向があるためステ
ィックは硬くならない。
上記キャリヤーがジトラノールの如き容易に酸化可能な医薬に特に好適であるこ
とも認められた。パラフィン軟膏中でのかかる薬剤の貯蔵安定性は不飽和脂肪を
含む軟膏中の場合より良好である。というのは過酸化反応を介しての酸化が回避
されるからである。しかしながら液状および硬質パラフィンの混合物にマイクロ
ワックス゛を加えると酸化に対しさらに良好な防御を予える軟膏ベースが得られ
ることは驚くべき発見である。
薬局で用いられる液状パラフィン(パラフイナムサプリクイダム)は高沸点(3
00℃以上)液状炭化水素の混合物である。それは各種軟膏に通常使用せられる
。
固体パラフィン(バラフイナム ソリダム)は主として直鎖アルカンを含む固体
炭化水素の混合物でその融点は50〜57℃である。このものは各種軟膏に硬化
剤として用いられる。
微結晶ワックスは融点60〜90℃の炭化水素の混合物で、主として環式炭化水
素を含み、有枝非環式アルカンは幾分か含まれるが正アルカンは極めて少ない。
その結晶構造はパラフィンワックスのものよりかなりデリケートである。それら
は紙、織物、金属、プラスチックスに被覆剤として用いられている。マイクロワ
ックスはまたチーズのコーチングに、チューインガムおよび甘味剤に、口紅、ス
キン軟膏およびへアースプレーなどの化粧品に、ラバーグルー、カーおよびフロ
アポリッシュ、クレヨン、ローソクにも用いられている。
本発明にかかる軟膏ベースにおいては融点が75〜90℃、好ましくは約85〜
88℃のマイクロワックスが用いられる。
軟膏ベースの組成は使用せられる材料、所望硬度ならびに強靭性、使用せられる
薬剤およびその濃度によりことなる。
約45〜55%、特に約48〜51%の液状パラフィン、約45〜55%特に約
47〜50%の固型パラフィンおよび約1〜3%特に約1.5〜2.5%のマイ
クロワックスを含む組成物が推奨せられる。
所望により安定剤および他の添加剤を加えることもできる。
本発明のこの混合物から充分に薄く硬く、しかももろくないスティックで皮膚に
良くつき、それにより薬剤が所望の点に正確に適用され得るスティックを作るこ
とができる。このスティックは脂ぎった感がないので従来の軟膏ベースより良好
である。また薬剤は皮膚の所望域にとどまり従来の軟膏ベースの場合はど健康な
皮膚にひろがらず、あるいは衣服に粘着しない。現在までのところジトラノール
は主として病院での治療に使用されている。本発明のスティックは家庭での治療
を可能にする。
ジトラノールおよびクリサロビンの如く容易に酸化される医薬が本発明の軟膏ベ
ース中に良好に保持される。
本発明の軟膏ベース中に使用せられる薬にはジトラノール、ジトラノールの10
−アシル誘導体、クリサロビン、ポドフイリン、トビカルシトステート(例えば
5−フルオロウラシル)、イドクスウリジン、ベンゾイルバーオキシンおよびト
レチノインが′包含される。
貯蔵安定性をしらべるため、各種ジトラノール調剤で試験を行なった。ジトラノ
ールは安定性の悪いことで知られている。種々の方法例えばサリチル酸を加える
などしてジトラノール剤の安定化をためしたが、使用に好適なものではなかった
。
この安定化試験では本発明のスティックを2種のパラフィンベースジトラノール
軟膏および「アントラデルム」スティックと比較した。
第1表に、本発明のジトラノール調剤が同じ濃度の2種のパラフィンベース剤と
対比されている。表の結果は本発明の軟膏ベース中の方がワセリンあるいはパラ
フィンのみを含む軟膏中より良好であることを示している。
第1表
本発明に従い調製された軟膏ベースおよび2種の軟膏ベース中のジトラノール含
量(3,0%)の貯蔵中の変化W“”l”t7:91J’:°■]:、゛[]:
゛1゛*00.液状ワセリン99.0%、固体パラフィン1.0%**0.固体
パラフィン25.8%、液状パラフィン74.2%第2表では貯蔵中の調剤中に
生成されるキノンおよび二量体の濃度を測定して本発明の調剤と市販のアントラ
デルムを対比した。本発明の調剤の貯蔵安定性の方が安定剤を何も含まないのに
極めて良好であることが認められよう。
第2表
本発明のジトラノール調剤と市販アントラデルムでの貯蔵中のキノンおよび二量
体濃度(%)以下実施例により本発明を説明する。
実施例1
ジトラノール 3.0
液状パラフイン 48.0
固体パラフィン 47.0
マイクロワツクス(アクロワックス9240G) 2.0調製法は下記の通り。
パラフィン類およびマイクロワックスを溶融混合した。有効成分をこの混合物に
加え、混合物を適当な型で成形しあるいは型としても役立つパッケージに入れキ
ャストした。
実施例2
下記処方で実施・例1と同様方法により調剤を作った。
クリサロビン 15.0
液状パラフイン 42.0
固体パラフィン 40.0
アクロワツクス9240G 3.0
実施例3
下記処方で実施例1と同様方法により調剤を作った。
ボドフイリン 1.0
液状パラフイン 49.0
固体パラフィン 48.0
アクロワツクス9240G 2.0
実施例4
下記処方で実施例1と同様方法により調剤を作った。
イドクスウリジン 3.0
液状パラフイン 48.0
固体パラフィン 47.0
アクロワツクス9240G 2.0
国際調査報告
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、約40〜60%の液状パラフィン、約40〜60%の固体パラフィンおよび 約0.5〜5%のマイクロクリスタルワックスを含むキャリヤーと皮膚治療薬を 含む医薬組成物。 2、キャリヤーが約45〜55%の液状パラフィン、約45〜55%の固体パラ フィンおよび約1〜3%のマイクロクリスタルワックスを含む特許請求の範囲第 1項記′載の組成物。 3、キャリヤーが約48〜51%の液状パラフィン、約47〜50%の固体パラ フィンおよび約1.5〜2.5%のマイクロ−クリスタルワックスを含む特許請 求の範囲第2項記載の組成物。 4、マイクロクリスタルワックスの融点が約75〜90℃であるを含む前記いづ れかの特許請求の範囲に記載の組成物。 5、マイクロクリスタルワックスの融点が約85〜88℃である特許請求の範囲 第4項記載の組成物。 6、皮膚治療薬が空気により容易に酸化されうるものである前記いづれかの特許 請求の範囲に記載の組成物。 7、皮膚治療薬がジトラノールあるいはそのアシル誘導体である特許請求の範囲 第6項記載の組成物。 8、皮膚治療薬がジトラノールの10−アシル誘導体である特許請求の範囲第7 項記載の組成物。 9、キャリヤーが約49.5%の液状パラフィン、約48.。 5%の固体パラフィンおよび約2.0%のマイクロクリスタルワックスで融点約 85〜88℃のものを含む特許請求の範囲第7項あるいは第8項記載の組成物。 10、スティックの形状である前記いづれかの特許請求の範囲に記載の組成物。
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